カテゴリー: ファクタリング

根保証付きの保証ファクタリングとは何?通常の買い取り型とは違うメリットを紹介!

ファクタリングは売掛債権であれば原則的に買い取りし、資金化できます。
非常に融通が利く資金調達方法であり、当事者間の自由な合意が優先し、臨機応変な形で資金調達できるのが大きな魅力になっています。

そうしたファクタリングの中で最近注目されているのが「保証ファクタリング(根保証)」という手法です。
「保証ファクタリング」は売掛先が倒産した場合などに、その売掛金が保証されるものとして知られていますが、それに「根保証」が付くとどうなるのでしょうか?

通常ファクタリングは売掛債権の金額から手数料が控除されます。
つまり、当初予定している売掛債権「全額」の資金化は難しいのですが、「保証ファクタリング(根保証)」ならばそれが可能になるものです。

100万円の売掛債権を100万円で資金化できればこんなに優れた資金調達方法はありません。
融資よりもはるかに簡便で迅速な手法によって資金化できます。

このようなことが保証ファクタリング(根保証)で可能なのでしょうか?
今回は保証ファクタリング(根保証)についてさまざまな角度から説明します。

「根保証」とは何?

一般的に「根保証」と呼ばれるものは、銀行から融資を受ける際になってもらう保証人、あるいは連帯保証人の文脈で使われます。

一般的に、根保証とは「保証人が負担する金額が決まっていない契約」のことをいいます。
金額が決まっていないのに保証人になるのはなかなか怖いことですが、融資の中では金額の定めはないが、ある人の融資を全額保証し、いざとなれば立て替えて返済するという契約が存在します。

通常、保証人(や連帯保証人)をつけた融資があります。

その際には、保証人は『〇〇さん(借主)について、1000万円の融資の保証人になります』

という契約を結びます。

これはその1000万円の融資についてのみ、借主が何らかの理由で返済できなかった場合に、代わりに返済をすることについて私が保証をします、いざとなれば立て替えて支払います。というものです。

しかし、大企業で何回も多数の融資の受ける場合、1人の方に複数の保証人の依頼をしたり、逆に何十人もの人に保証人の依頼をしたりするのは、とても手間がかかります。

また、金融機関にとっても大きな負担になります。

そこで保証人(あるいは連帯保証人)契約の際に、「根保証」契約を結びます。

根保証とは「契約期間内に発生した保証義務についてはすべて保証します」という保証契約になります。
包括的な保証契約になりますので、これなら都度保証人契約をしないで済みます。
金額の定めがないので「全額」保証される、借主にとっては非常に大きなリスクヘッジになります。

融資を受ける人にとっては都度契約の手間が省け大きなメリットになります。
しかし、根保証の保証人はとても大きなリスクを背負います。
金額の定めのない保証は時にとんでもない負債を背負うことにつながってしまうからです。

そこで「極度額」という考え方が設けられました。

「極度額」とは根保証に際して、金額無制限で保証しなくても済むように、保証の際の上限額を定めるものになります。

「極度額3000万円」の契約であれば利用者が返済できなくても3000万円以上借入した場合の返済義務が保証人にはありません。

また、金融機関も3000万円以上貸すことはありません。
保証人が保証するのは3000万円までであり、それ以上の融資は「保証がない融資」になるので、金融機関は避けます。
したがって、根保証の極度額を超えた融資は実行しなくなります。

2020年4月1日施行の民法(債権法)改正は、将来債権(注文書ファクタリング、発注書ファクタリングなど)が認められたものとして重要ですが、それだけの改正ではありませんでした。

融資(あるいはファクタリング、不動産賃貸など)で根保証契約を締結する際には、極度額(上限額)を定めておかないと保証契約は無効になります。
この契約により、極度額がない根保証はできなくなりました。
1億円を借りる場合、根保証で2億円ないし3億円の定めがないと難しくなったのです。

保証ファクタリングとは何?

根保証についてご理解いただいたうえで、根保証を付けられる「保証ファクタリング」についても概略を述べます。

通常のファクタリングは、売掛債権を売って資金化することですが、保証ファクタリングは異なります。

こちらが財やサービスを提供して、売掛債権を持っています。
事業主様が債権者となっているケースで、売掛先(債務者)が何らかの理由で売掛債権を支払い不能、あるいは支払い遅延になるケースがあります。

つまり、債務者が債務不履行を起こしてしまうリスクはゼロではありません。

そのリスクを回避するための「支払い不能保険」のようなものがあります。
それが「保証ファクタリング」です。
ファクタリングは当事者間の自由な意思で解約できるので、このように応用が利くのです。

保証ファクタリングは。事業主様がファクタリング会社に「保証料」のような形でファクタリング手数料を支払っておきます。

そしていざというときに(回収できなかった時や支払い遅延をした時に)ファクタリング会社が事業主様(債権者)に保証額を支払うというものです。

迅速な資金化が目的ではないので、設定した売掛債権回収日にきちんと売掛先から振り込まれた場合、ファクタリング手数料は、まさに保険料のように掛け捨てとなります。

ファクタリング会社が信用保証協会や保険会社のようなイメージで契約するのが保証ファクタリングになります。

保証ファクタリングを依頼する際には、通常のファクタリング以上に、売掛先(債務者)の与信審査が行われます。

通常のファクタリングのように「有名企業だから期日には振り込まれるだろう」程度の信用ではダメで、信用力や支払い能力などを調べるためかなり厳格に、売掛先の与信調査を行います。

そのため、保証ファクタリングは、迅速な資金化ではなく、「いざというときの保険」+「売掛先の信用調査」という二本立ての効果が期待できます。

数日内に売掛債権を資金化したい!という通常のファクタリングとは目的が異なります。

与信調査の結果、リスクが大きいと判断した場合、保証ファクタリングのファクタリング手数料は高くなります。

  保証ファクタリング 通常のファクタリング
目的 回収できなかった場合の保険、可能な限り全額保証 迅速な資金化、多少売掛債権の金額が手数料分減る
手数料率 3%~12% 1%~30%
売掛債権の買い取り できない できる(それが目的)
ファクタリング代金の支払い 売掛先の不渡り、倒産時のみ 常に可能、最短即日も可能

このように通常のファクタリングと保証ファクタリングには非常に大きな違いがあります。

保証ファクタリングの実行条件

保証ファクタリングはどのようなときに実行できるのでしょうか?

保証ファクタリングによって売掛債権買い取りが発生するのは、売掛先(債務者)が

・破産や会社更生の手続きの開始
・特別清算の手続き開始
・民事再生などの法的倒産の手続きを申し立てる

このような明らかに法的な「倒産」「事業継続不可能」な場合だけではなく、

・手形交換所の取引停止処分を受けた
・手形や小切手の不渡りを起こした
・任意整理着手の公表
・すべての営業の中止
・本店事務所の閉店、閉鎖

重大な経営危機、「夜逃げ」のようなケースや、売掛債権振込の著しい遅れ(数か月の遅れ)なども含みます。

法的な「倒産」以外にも対応し、リスクヘッジの保険になるので、手軽に利用できます。
どうしても信頼できなさそう、しかし、取引額が大きく、契約を打ち切るのも躊躇うような売掛先に保証ファクタリングを行うことで、「攻めの経営」をバックアップします。

保証ファクタリングは資金繰りに困った債権者(事業主様)の背水の陣、窮余の策ではなく、保険と同じ使い方です。

保証ファクタリングを依頼することは資金繰りに苦しいのではなく、むしろ、経営を俯瞰して見られる有能な経営者の証になります。

根保証付き保証ファクタリングとはつまりこういうもの

以上「根保証」と「保証ファクタリング」について解説しました。
つまり、今回の「保証ファクタリング(根保証)」というのは、売掛債権が不渡りになり、回収不能に陥ったときに、融資の根保証のように全額保証されるファクタリングになります。

根保証付きのファクタリング契約をすれば、ある会社の未回収の売掛債権があり、それが何らかの事情で回収不能になった場合、1000万円でも5000万円でも保証される、代わりにファクタリング会社が支払ってくれる保険としてのファクタリングになります。

根保証は売掛債権全額保証であります。
ただし、上述のように2020年の民法(債権法)改正によって、極度額(上限額)を定めておかないといけません。
ファクタリング会社と保証ファクタリングを契約する際には、必ず全額保証すべく、それぞれの売掛債権の合計額、あるいは余裕を持たせた極度額を設定してください。

例えば、平均1000万円/月の売上があり、売掛債権の回収サイト2か月のものは、1000万円×2か月=2000万円ではなく、極度額3000万円~4000万円で契約し、不測の事態に備えられるようにしておくことが大切です。

保証ファクタリング(根保証)のメリットとデメリット

根保証が付いた保証ファクタリングは以下のようなメリットとデメリットがあります。

根保証付き保証ファクタリングのメリット

保証ファクタリングの根保証を利用するときに得られる5つのメリットを紹介しましょう。

メリット1:回収リスクの軽減ができる

1つ目のメリットとして回収不能リスクの軽減ができる点です。
根保証付き保証ファクタリングならば回収不能になった場合の売掛債権を100%、全額保証してもらえます。

これで相手がどのようなアクシデントに陥ったとしても、とりあえず自社の経営に与えるダメージを最小限にできます。

メリット2:売上拡大のチャンスになる

根保証によっていざという時の回収不能リスクを減らせるので、攻めの経営に打って出られます。

その結果、融資による資金繰り改善よりも、積極的に新規売掛先に営業をかけられます。
失敗したときの保険として根保証付き保証ファクタリングが使えるのが大きな魅力になります。

メリット3:売掛先の経営状況が分かる

根保証付きの保証ファクタリングを契約する際には、ファクタリング会社が売掛先の信用調査を合わせて行います。

通常、信用調査会社に依頼しないといけないものについても、根保証付きの保証ファクタリングを契約する際には、ファクタリング会社が与信調査を行ってくれます。

これにより、効率よく売掛先の経営状態について把握できます。
経営状態が危ういようであれば、そもそも根保証付きの保証ファクタリングを契約できないはずです。

メリット4:消費税も保証してもらえる

4つ目のメリットは、根保証付きの保証ファクタリングを契約すれば、消費税も保証してもらえるというメリットがあります。

ファクタリング手数料は「非課税取引」なのですが、根保証付きの保証ファクタリングで買い取る売掛債権については消費税を含みますので、消費税分を買い取ってもらえない、保証されないということはありません。

メリット5:売掛先には知られない

最後のメリットは売掛先にバレないということです。
根保証付きの保証ファクタリングは売掛先の信用情報調査を行いますので、バレては困ります。
つまり、2社間ファクタリングの枠組みを使って、3社間ファクタリングに近い手数料を支払う仕組みになっています。

ファクタリング会社は時間をかけて売掛先の信用情報調査ができるので、「即日資金化」のファクタリングのようにある程度リスクを取って買い取るため、手数料率を高めに設定する必要がないのです。

このように根保証付きの保証ファクタリングは大きなメリットがあり、保険としてぜひ利用したいものになります。

根保証付き保証ファクタリングのデメリット

一方、根保証付きの保証ファクタリングについてはデメリットもあります。そのデメリットを2つ紹介します。

デメリット1:ファクタリングできない、保証してもらえない可能性

デメリットの1つ目は、保証してもらえない可能性がある点です。
まず保証ファクタリングの審査で、与信状態が良くない、信用できない売掛先だと判断された場合に保証を断られる可能性があります。

もう1つ、売掛債権が未回収でも、単に先方の怠惰な姿勢やうっかりしていて支払いを忘れてしまうなど、倒産やそれに準ずる事態ではない場合、保証をしてくれない可能性があります。

事前に根保証付きの保証ファクタリングではどのような時に保証の対象になるのか、しっかり確認しておいてください。

保証ファクタリングの根保証は、売掛先の倒産が確認できた場合にのみ有効とされます。

デメリット2:売掛債権を回収できているのに手数料がかかる

根保証付きの保証ファクタリングはいざというときの保険ですので、いざとしない平時の場合、単に手数料を払い続けるだけになります。

早期資金化もないのに、単に「保険料」として売掛債権の金額の10%前後を支払い続けるというのは、割に合わない可能性があります。
本当に信頼でき、回収不能や倒産になる可能性がない売掛先の場合、根保証付きの保証ファクタリングは意味がないかもしれません。

売掛先が行政機関、医療保険関連(国保連、社会保険支払基金など)、インフラ企業などなら倒産はほぼあり得ません。
このようなところに手数料を支払う意味はないはずです。

根保証付きの保証ファクタリングを利用することは、本当は受け取れる売掛債権を10%前後無条件で失うことになります。

根保証付き保証ファクタリングではない買い取り型によるリスクヘッジもNo.1のファクタリングへご相談ください

根保証は設定した極度額内の全額を保証する契約になります。
保証ファクタリングで全額保証(根保証)がないものは、あまり考えられないのですが(保証ファクタリングの価値はいざというときに100%売掛債権が保証されることにあるので)、ファクタリングは当事者間の自由な契約行為で行われるので、事業主様に不利な、全額保証がされないファクタリング契約もあり得ます。

そのため、保証ファクタリングを希望する場合、必ず、全額100%の根保証的な保証があることを確認してください。

ファクタリング会社は玉石混交なので、悪質な会社に引っかかってしまわないよう信頼できるところを選んでください。
ファクタリング会社の「根保証」も大切かもしれません。

「株式会社No.1」は経験と実績があり、他社と比較しても安心してご利用いただけるファクタリング会社になります。もちろん信頼できます。

通常の買い取り型ファクタリングがメインであり、保証ファクタリングは対応しておりません。
しかし、迅速な買い取りに心がけていますので、突発的に売掛先について良くない噂を聞いたなどの場合、保証ファクタリング契約前に、通常のファクタリングで売掛債権を買い取ったほうが良いケースもあります。

No.1のファクタリング手数料は根保証付きの保証ファクタリングと変わりません。
ならば、恒常的に毎月手数料を支払うのではなく、危なそうなときにピンポイントで買い取ってもらう方法も有効になります。

是非一度、売掛債権のリスクヘッジについて、当社No.1までお問い合わせください。

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