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売掛金の入金日はファクタリングにどう影響する?ファクタリング会社の立場から徹底解説

ファクタリングには、資金繰り改善効果があります。
入金日を待たずに売掛金を回収できるため、お金の巡りが良くなるのです。
入金日が遠い売掛金ほど、資金繰り改善効果は高まります。
しかし、入金日が遠い売掛金をファクタリングする際には、条件が悪化しやすいため注意が必要です。
ファクタリング会社の立場から考えることで、入金日の影響が見えてきます。

ファクタリングとは?

まず、ファクタリングの基礎知識をおさらいしましょう。
ファクタリングは、資金調達方法の一種です。
会社が資金を調達する場合、真っ先に銀行融資を思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、資金調達方法には色々あり、外部から調達するばかりではありません。
自社の内部から調達することも可能です。
わかりやすいのは、自社の所有している資産を売却することです。
資産に価値さえあれば、価値に見合った価格で売却できる可能性が高く、銀行融資のように「審査に落ちたら資金調達できない」といったことはありません。
ファクタリングは、自社の流動資産である売掛金を、ファクタリング会社に売却することで資金を調達します。
売掛金に価値があれば、まとまった資金を手軽に、スピーディに調達できるため、特に中小企業や個人事業主の間で人気が高まっています。

入金日がファクタリングに影響する理由

ここでいう「売掛金の価値」とは、「売掛金を買い取ったファクタリング会社が、支払期日に問題なく売掛金を回収できること」です。
売掛先の支払い能力に問題がなければ、支払期日に満額を回収できるでしょう。
ファクタリング会社は、そのような売掛金を「価値が高い」と判断し、高値で買い取ります。
この価値を左右するのが、売掛金の入金日です。
基本的に、ファクタリング会社は入金日が遠い売掛金ほど「価値が低い」、入金日が近い売掛金ほど「価値が高い」と判断し、審査やファクタリング条件に反映します。
入金日が遠い売掛金は、審査に通りにくくなったり、手数料が高くなったりするのです。
「買取対象は60日以内に入金予定の売掛金だけ」などの制限を設けるファクタリング会社も少なくありません。
なぜ、入金日がファクタリングに影響するのでしょうか。
主な理由は、以下の通りです。

ファクタリング会社の資金繰りに影響する

入金日は、ファクタリング会社の資金繰りに影響します。
多くの会社は、商品などを仕入れ、仕入れ値より高く売って差額で儲けます。
仕入れた商品は、取引先に納入するまで在庫として留まり、納入後に売上を回収するまでは現金に変わりません。
在庫として滞留する期間が長いほど、仕入れに充てたお金が在庫の形で拘束されるため、資金繰りが悪化します。
ファクタリングも、基本的には同じです。
売掛金を額面よりも安く買い取り、支払期日に満額を回収することで差額を儲けるのが、ファクタリングのビジネスモデルです。
売掛金の入金日が遠ければ遠いほど、仕入れた(買い取った)売掛金が在庫のように(売掛金の状態で)滞留し、ファクタリング会社の資金繰りを圧迫します。
入金日が近い売掛金をファクタリングすれば、買い取った売掛金がスピーディに現金に変わるため、資金の巡りが良くなり、資金繰りはラクです。
ファクタリング会社は、資金繰りへの影響を考慮し、入金日を審査に反映するのです。

ファクタリング会社のリスクに影響する

入金日は、ファクタリング会社が抱えるリスクにも影響します。
売掛金の買い取りに伴って、ファクタリング会社が負担する最大のリスクは「回収不能リスク」です。
回収不能リスクとは、売掛先の経営悪化などによって、買い取った売掛金が回収できなくなることです。
具体的には、以下のようなリスクを意味します。

  • 売掛先の支払いが遅れ、ファクタリング会社の資金繰り負担が高まるリスク
  • 売掛先が倒産し、売掛金が回収できなくなるリスク

ファクタリング会社にとって、どちらも避けるべきリスクですが、特に問題となるのが回収できなくなるリスクです。
原則的に、ファクタリングには償還請求権※がありません。
償還請求権付きのファクタリングは、実質的に貸金業とみなされ、利息制限法・貸金業法・出資法などの法律に縛られます。
それを避けるために、ファクタリング会社は必ず(悪質業者でない限り)償還請求権なしで売掛金を買い取るのです。
これは、回収不能に陥った場合、ファクタリング会社が貸し倒れ損失を全額負担するということです。
さて、ここで入金日が重要になってきます。
審査の時点では、リスクが低いと判断して買い取った売掛金でも、入金日までに売掛先の経営が悪化する可能性があります。
極端な例で比較すると、入金日が1日後の売掛金と、入金日が1年後の売掛金では、入金日までに経営が悪化して回収不能に陥るリスクはどちらが高いでしょうか。
間違いなく後者です。
入金日が遠いほど、ファクタリング会社の回収不能リスクが高まります。
これも、入金日がファクタリングに影響する大きな理由です。

※買い取った売掛金が回収できなくなった場合、利用会社に買い戻しを求める権利

利用会社とのトラブルが起きやすくなる

入金日が遠い場合、利用会社とファクタリング会社の間でトラブルが起きやすくなります。
一口にファクタリングといっても、ファクタリングの方式には「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があります。

  • 2社間ファクタリング:利用会社とファクタリング会社の2社間で取引する方式
  • 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式

大きく異なる点は、売掛先が関与するかどうかです。
3社間ファクタリングの場合、売掛先とファクタリング会社の間でも契約を結び、支払期日には売掛先からファクタリング会社に直接支払われます。
これに対し、2社間ファクタリングには売掛先が関与しません。
売掛先に対して債権譲渡を通知せずにファクタリングするため、売掛先はファクタリングの事実を知らず、支払期日になると利用会社に代金を振り込みます。
実際には売掛金を譲渡(売却)しており、代金を受け取る権利はファクタリング会社にあります。
したがって、利用会社は売掛先から振り込まれた代金を、ファクタリング会社に入金しなければなりません。
つまり、売掛金決済の流れは「売掛先⇒利用会社⇒ファクタリング会社」であり、利用会社は売掛金の回収を代行する立場となります。
この流れを踏まえて、入金日が遠い売掛金をファクタリングする場合、ファクタリング会社にはどのようなリスクが生じるでしょうか。
入金日が遠ければ、利用会社が売掛金回収代行義務を履行するまでの猶予は長くなります。
その期間中に、利用会社の資金繰りが苦しくなるかもしれません。
このとき、

  • 利用会社が売掛金を二重譲渡※し、資金調達を図るリスク
  • 売掛先が支払った代金を利用会社が使い込むリスク

などの危険があります。
つまり、ファクタリングの利用会社が契約に違反するリスクです。
このようなトラブルが発生した場合、ファクタリング会社は売掛金をスムーズに回収できなくなります。
ファクタリング会社が入金日を気にする理由がよく分かるでしょう。

※既に譲渡した売上金を二重に譲渡(別のファクタリング会社に売却)すること

利用会社が気を付けるべきポイント

売掛金の入金日が遠い場合、ファクタリングの利用会社も注意が必要です。

審査が厳しくなる

中小企業の多くは、2社間ファクタリングを利用しています。
売掛先にファクタリングの利用を知られないため、資金繰りや経営の悪化を疑われることもなく、信用の悪化を避けられるからです。
しかし、入金日が遠い売掛金ほどファクタリング会社のリスクは高まり、審査が厳しくなります。
「審査が厳しくなる」ということは、「ファクタリング条件が悪化する」とほぼイコールです。
リスクが高いからこそ厳しく審査する必要があるのです。
ファクタリングはスピードに優れた方法ですが、審査が厳しくなるほどスピーディな対応が難しくなります。
また、基本的にリスクとリターンは連動するものです。
リスクが低ければ(入金日が近ければ)、少ないリターンでも採算が取れます。
リスクが高ければ(入金日が遠ければ)、リターンを高めなければ成り立ちません。
したがって、入金日が遠い売掛金をファクタリングする場合、

  • 審査に通りにくくなる
  • 審査に時間がかかる
  • ファクタリング手数料が高くなる

といったデメリットが生じます。
<strongこのデメリットに対処するためには、できるだけ信用力の高い売掛金をファクタリングするのがポイントです。>
売掛先の経営状況が良ければ、売掛金の信用力も高いと判断されます。
入金日が多少遠い売掛金でも、ファクタリング会社は「この売掛先なら問題ないだろう」と考えるため、条件の悪化を緩和できます。</strongこのデメリットに対処するためには、できるだけ信用力の高い売掛金をファクタリングするのがポイントです。>

契約違反に要注意

入金日が遠い売掛金ほど、利用会社は契約違反を犯しやすくなるので注意が必要です。
ファクタリング契約では、色々なことを取り決めます。
例えば、報告義務に関する条項があります。
報告義務とは、入金日までの期間中に売掛先に問題が発生した場合、利用会社がファクタリング会社に報告する義務です。
報告義務の範囲はファクタリング会社によって異なり、範囲が不明確なこともよくあります。
基本的には、「売掛先の支払い能力に影響する情報は報告義務がある」といったイメージです。
入金日が遠いほど、このような契約を守らなければならない期間も長くなるため、不注意から契約に違反してしまう可能性も高まります。
利用会社が契約違反を犯した場合、ファクタリング会社が契約を破棄できることも、契約書に定められているのが普通です。
ファクタリングは債権譲渡取引の一種であり、ファクタリング契約は債権譲渡契約ともいえます。
債権譲渡契約が破棄されれば、債権譲渡取引は撤回されるため、利用会社はファクタリングによって得た代金を返還しなければなりません。
このほか、契約違反によって生じた費用の弁済、違約金の支払いなどを求められる可能性も高いです。
入金日が遠い売掛金をファクタリングする場合、契約内容を十分に把握し、契約の履行に務めることが重要です。

支払いに遅れると大問題に

入金日が遠い売掛金をファクタリングすると、入金までに長期間を要するため、その間に利用会社の資金繰りが悪化することがあります。
そのため、二重譲渡、回収した売掛金の使い込みなどが起きやすくなります。
意外に多いのが、売掛金の使い込みです。
ファクタリング契約では、入金日から数日以内にファクタリング会社に振り込むことが義務付けられています。
逆に言えば、入金日から支払日まで数日間の猶予があります。
このため、資金繰りが苦しい場合に、回収した売掛金をひとまず自社の資金繰りに充ててしまうのです。
これは契約違反ですから、何らかのペナルティが科せられます。
ファクタリング会社によって対応は色々ですが、支払うべき代金に延滞金を上乗せするのが一般的です。
支払える可能性が低いと判断すれば、売掛先に債権譲渡通知を行い、売掛先から直接回収を図るファクタリング会社もあります。
この場合、売掛先はすでに利用会社に支払っているのですから、ファクタリング会社の求めに応じることはできません。
利用会社は、ファクタリング会社だけではなく、売掛先ともトラブルになります。
売掛先からの信用を失うのはもちろん、他の取引先にも噂が広まり、連鎖的に信用を失う可能性も高いです。

ファクタリングはNo.1にご相談を!

入金日が遠い売掛金をファクタリングする際には、ファクタリング会社選びが特に重要です。
ファクタリング会社によって、手数料、資金調達スピード、得意な業種などが異なります。
そのため、自社に適したファクタリング会社を選ぶかどうかによって、ファクタリングの効果が大きく変わるのです。
ファクタリング会社によっては、入金日が遠い売掛金を極端に嫌い、例えば「入金日まで60日以上の売掛金はファクタリング対象外」とするケースも見られます。
このようなファクタリング会社では、入金日まで55日、50日といった売掛金に対しても、厳しく判断する可能性が高いです。
もっとも、「入金日が遠い売掛金のファクタリングが得意な会社」は存在しません。
基本的に、

  • 入金日が遠い売掛金の取り扱いに消極的なファクタリング会社
  • 入金日が遠い売掛金も含め広く取り扱うファクタリング会社

のいずれかです。
入金日が遠い売掛金をファクタリングする際には、少なくとも消極的ではないファクタリング会社を選ぶ必要があります。
このほか、コンサルティングが在籍しているかどうかも良い基準になります。
一部のファクタリング会社には、資金繰り専門のコンサルタントが在籍しており、利用会社の資金繰り事情に応じてファクタリングの提案も可能です。
したがって、資金繰り改善に効果的な「入金日が遠い売掛金のファクタリング」にも積極的です。
No.1では、入金日によってファクタリング対象を制限しておらず、コンサルタントによる提案も行っています。
売掛金の入金日でお悩みの方は、ぜひNo.1にご相談ください。

まとめ:入金日の影響を考慮しながらファクタリングを

ファクタリングに影響する最大の要素は、売掛先の信用力です。
売掛金の入金日は、これに次いで重要な要素といえます。
売掛先の信用力が優れていても、入金日が遠い売掛金ほどファクタリング条件が悪化しやすいのです。
しかしながら、入金日が遠い売掛金ほど資金繰り負担が大きく、資金繰り改善のためには積極的にファクタリングしたいところ。
入金日が遠い売掛金のファクタリングでお悩みの方は、No.1へお気軽にご相談ください。
弊社のコンサルタントがヒアリングを行い、最適なファクタリングをご提案します。

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