カテゴリー: ファクタリング

法人がファクタリングの審査で落ちる理由は何?ファクタリング会社の信用を得るためできることは?

ファクタリングは融資とは異なるので、審査の基準も独特なものがあります。融資の場合、銀行法や貸金業法、利息制限法などによって厳しく規定されています。

しかし、ファクタリングはそのような法的な縛りは緩く、民法上の債権譲渡契約になり、当事者間の自由な意思表示によるものであり、極端な話、事業主様とファクタリング会社で合意できれば審査についてナシでも問題ありません。

そうはいっても、ファクタリング会社が売掛債権(売掛金)を回収できないリスク100%全部無条件で背負うことはできません。

そこで審査が行われるのですが、法人で審査に落ちてしまう場合、どういう理由で落ちるのでしょうか?

今回はファクタリングにおいて法人が審査で落ちる理由について考えていきます。

通常の審査では法人の方が個人事業主やフリーランスよりも有利な理由

ファクタリングの審査では、通常依頼人が法人の場合、依頼人が個人事業主やフリーランスのケースと比べて有利になります。

法人のほうが審査で有利になる理由は、開業のハードルです。法人として開業するには、書類をそろえて、資本金を払い込み、法務局へ行き会社設立登記をしなければなりません。

税務署に開業届を出せば開業できる個人事業主やフリーランスとはまったく異なり、法人による開業は大きなコストがかかります。

しかし、法人として開業すれば、法務局で商業登記簿謄本を誰でも取得できるようになり、その法人のことがわかります。

商業登記簿謄本の中でも「履歴事項全部証明書」には

      

  • 法人番号
  •   

  • 商業(登記している会社名)
  •   

  • 本店住所
  •   

  • 会社の設立日
  • 代表者を含めた役員名
  •   

  • 役員の住所
  • 会社の目的
  •   

  • 支店がある場合支店住所
  • 登記事項の変遷

が記載されていて、その会社の設立から今までの流れを把握できます。全部法人について公開しているので、対外的に信用できます。

個人事業主やフリーランスは正直、どこの誰なのかわかりません。偽名を使っているかもしれません。

しかし、法人は商業登記簿謄本でウソを付けない状態です。結果的にファクタリングの審査で落ちる可能性が下がります。

個人事業主やフリーランスの場合、ファクタリングの審査で落ちる理由として「依頼人が信用できない」というものがありますが、法人の場合、商業登記簿謄本を取得できるので、一定の信用は確保されていると考えるべきです。

したがって、法人でもファクタリングの審査に落ちる場合、かなり限られた理由になります。理由が限られていれば改善するのも個人事業主やフリーランスと比べれば容易かもしれません。

法人がファクタリング審査で落ちる主な理由

商業登記簿謄本を取得できるので社会的信用がある程度確保されているにもかかわらず、法人がファクタリング審査で落ちるのは以下のような理由が考えられます。

ファクタリング審査で落ちる理由1 過去の行いに起因する信用度の低さ

上述のようにファクタリング審査において、個人事業主やフリーランスよりも法人の方が信用度はあります。また、融資と異なり、ファクタリング審査では信用情報調査がありません。

しかし、過去に経営トラブルや事件を起こしていて、ネット検索等で容易に自社の過去について調べられるような場合、法人であっても審査に落ちる可能性があります。

信用情報とは次元の違う事件を起こしている、すぐに調べればわかってしまうレベルのネガティブ情報を持っている場合、法人であってもファクタリング審査に落ちる理由になります。

何か起こしてしまうと、それを挽回するのは非常に難しく、融資の信用情報ならば5年程度で消えますが、ネットに残る「デジタルタトゥー」はほぼ永続的に消えません。

これを理由にされると、別法人を立ち上げる、法人名を変更するなど根本的なやり直しが必要になります。

ファクタリング審査で落ちる理由2 売掛債権が回収できないリスクを持つ

ファクタリングしたい売掛債権(売掛金)がリスキーな場合、法人であっても審査に落ちる可能性があります。

具体的には、回収までの期間(支払いサイト)が長すぎるものや、確定債権ではない「将来債権」の場合です。

支払いサイトが1か月~2か月であれば特に問題がありませんが、半年以上のものはファクタリング会社が嫌がります。

支払いサイトが長い売掛債権(売掛金)は、入金までに何があるかわからず、ファクタリング会社の回収不能リスクが上がってしまいます。

また、「確定債権」である請求書ではなく、「将来債権」である注文書や発注書をファクタリングしようとする場合も、審査の難易度が上がります。

将来債権は2020年の民法(債権法)改正ではじめて条文化されたもので、日付や金額が確定していない債権についても譲渡ができるという内容です。それ以前も将来債権の譲渡は当事者間の自由な契約でできましたが、明文化されたことで法的なお墨付きが得られました。

しかし、金額が確定せず、本当に仕事が完了するかどうかわからない状態の契約をもとにファクタリングするのはリスクがあります。

将来債権のファクタリングを行うファクタリング会社は増えてきていますが、審査基準は普通のファクタリングよりも厳しいものが多く、それが法人でも審査に落ちてしまう理由になります。

ファクタリング審査で落ちる理由3 売掛先の信用度が低い

ファクタリング審査で重視されるのは債権者(事業主様、依頼人)の信用ではなく、売掛先の信用です。

ファクタリングは融資ではないので、債権者の返済能力はあまり関係なく、売掛債権(売掛金)支払日に売掛先から回収できるかどうかが重要です。

いくら債権者が社会的信用ある法人でも、ファクタリングしたい売掛債権(売掛金)の回収先(売掛先)が聞いたことない個人や悪名ある企業だと、ファクタリング会社は買い取りを躊躇してしまうでしょう。

依頼人が法人で社会的信用があっても、売掛先の信用がないことが明らかな場合、審査に落ちる可能性があります。

ファクタリング会社は融資のように信用情報機関を利用できませんが、独自のネットワークで「ブラックリスト」を持っている可能性があります。ブラックリストに入っている事業者が売掛先の場合、審査に落ちることも十分にありえます。

自社の経営には何の問題もないのになぜかファクタリング審査で落ちる場合、このことが理由として挙げられます。

ファクタリング審査で落ちる理由4 申し込み資料・申し込み書類に不備がある

いくら信頼できそうな法人が申込人でも、必要書類をそろえていなければ審査に落ちることとなります。

ファクタリングは法律で細かいことが決まっているわけではないので、当事者間で合意できれば請求書だけで買い取り、入金もできないことはありませんが、それが可能になるのは本当に長い間取引していて「ツーカーの仲」になるくらいでないと難しいでしょう。

あくまで金銭のやり取りになるのでレギュレーションはしっかりしています。

一般的に法人のファクタリング申し込み書類は以下になります。

◎を付けた書類がほぼすべてのファクタリング会社で求められる書類です。

<売掛債権(売掛金)に関する必要書類>

      

  • ◎請求書
  •   

  • 契約書
  •   

  • 発注書、注文書(「将来債権」のファクタリング)

<法人の基本情報に関する必要書類>

      

  • ◎商業登記簿謄本
  •   

  • ◎代表者の身分証明書(運転免許証、パスポートなど)
  •   

  • 会社設立届出書
  •   

  • 法人(会社)の定款

<法人の財務状況を示す必要書類>

      

  • 最近の決算書(2期分)
  •   

  • 連結決算書
  •   

  • 与信調査書

<法人の銀行取引履歴の必要書類>

      

  • ◎過去数ヶ月分の銀行取引明細書(通帳コピーやWEB明細)
  •   

  • 銀行口座の証明書

「請求書(将来債権の場合は注文書や発注書)」「売掛先からの入金履歴がわかる通帳コピー」「法人代表者の身分証明書」「商業登記簿謄本」、この4つの書類は鉄板です。確実に用意してください。

特に注意したいのが「商業登記簿謄本」です。自社の商業登記簿謄本を取得して提出しますが、有効期間を3か月としているファクタリング会社が多いです。当然、直近倒産しているリスクを避けるためですが、うっかり半年くらい前の商業登記簿謄本を提出してしまうことがあり、それで審査に落ちるという結果になってしまいます。請求書も請求先も問題ないのに、ここで審査に落ちるのは非常にもったいないです。

なお、商業登記簿謄本をはじめ登記簿謄本については、法務局へ出向かなくてもオンラインで取得できるようになりました。費用も法務局で取得するより安いので、3か月に1回は最新の商業登記簿謄本を取得しておくようにしてください。

ファクタリング審査で落ちる理由5 売掛先の業種がファクタリングに不適格

融資の場合、特定の業種については対象外のことがあります。農林漁業、遊興娯楽業のうちの風俗関連業、アダルト系ビジネス、金融業、宗教法人などは融資を受けられないことが多いです。農林漁業については農林中央金庫など専門の金融機関があります。

いわゆる「夜の仕事」「水商売」は融資を避けられることが多く、これはファクタリングでも共通しています。

そもそもそういう業種で掛売することはないのですが(話題のホストクラブの売掛金は対個人客なのですが実際にはファクタリングは無理でしょう)、逆に風俗店で使うおしぼりやリネン類、お酒などを卸している業者は、そうした「夜の仕事」での請求書を買い取ってもらえない可能性があります。

これらの業種はある日突然「夜逃げ」することも多く、連絡先も不透明です。おそらく、取引業者も現金でやり取りしている可能性があり、請求書を出しても偽造と思われるかもしれません。

このように、依頼人が法人であっても、ファクタリング審査に落ちることはあり、それはそれなりに理由があります。ファクタリング会社も回収できない高リスクを背負ってまで買い取りはしません。

法人がファクタリング審査に落ちるのを防ぐには何をすればよいか?

通常ならば法人のファクタリングは、個人事業主やフリーランスよりも高い通過率になります。それでも落ちるのは上記の理由があるので、その逆をすればよいのです。

つまり、

      

  • 自社は清廉潔白な経営をする
  •   

  • 支払いサイトが1か月~2か月
  •   

  • 将来債権(注文書や発注書)ではなく確定債権(請求書)のファクタリング
  •   

  • 売掛先はお堅い企業や行政機関
  •   

  • 書類の不備やミスをなくす

事業主様の仕事によっては、お堅い売掛先はないということもあるでしょう。可能な限り上記の条件を満たすようにしてください。

もちろん、継続的な掛売を通帳などで証明できれば、売掛先へのファクタリング会社の評価は高くなり、審査に落ちるリスクは下がります。

法人という時点で個人事業主やフリーランスよりもアドバンテージを持っているので、焦らずファクタリングする売掛債権(売掛金)を吟味してみましょう。

もちろん、個々のファクタリング会社に相談するのも良いです。

法人で審査に落ちるという場合理由をしっかり考えて株式会社No.1に相談してみよう

法人のファクタリングは、個人事業主やフリーランスのファクタリングと比べて、通常審査では有利になり、落ちることは少ないです。

それは、法人の場合、第3者が商業登記簿謄本を取得できるからです。法人として開業するということは、代表者、資本金、本店住所、事業の目的などをすべて明らかにして法務局で登記しなければならないからです。

登記ということは公的な証明を得て、会社設立したということになり、社会的信用度が高くなります。そのため、どこの誰なのかわからない個人事業主やフリーランスよりもファクタリング(をはじめ融資などの)審査でも有利になり、落ちる可能性が減ります。

しかし、それでも落ちる場合は、今回紹介した理由がないか確認し、なるべくそれらを改善することが求められます。合わせて、法人の価値を理解しているしっかりしたファクタリング会社へ売掛債権(売掛金)の買い取りを依頼すべきです。

株式会社No.1は法人の事業主様に高い評価をいただいています。また、その中で法人への評価基準も明確にしているため、審査に落ちる可能性が減ります。もしダメな場合は、その理由をしっかり説明します。

また、遠隔地から非対面で全部手続きが終わるオンラインファクタリングにも対応しています。迅速な資金調達を法人の信用によって可能にします。オンラインだから審査に落ちる可能性が上がるということはないので安心してください。

きちんと書類をそろえていただければ、法人のファクタリング審査で落ちる理由は極めて限られます。また、例え落ちることがあっても融資のように信用情報には記載されません。多少売掛先の信用が不安でもぜひご相談ください。

法人というアドバンテージを生かした効果的な資金調達をファクタリングで実現してください。

ぜひ株式会社No.1までお問い合わせください。

よろしくお願いいたします。

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