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ファクタリングでキャッシュを確保しよう!キャッシュフローを改善するポイントも解説

ヒト・モノ・カネは、どれも欠かせない経営資源です。
強いて言うならば、最も重要な経営資源はカネでしょう。
ヒトやモノがなくても、カネさえあれば事業を続けることができます。
しかしカネがなくなり、資金繰りが回らなくなれば事業は破綻するのです。
カネの中でもとりわけ重要なのが現金、つまりキャッシュです。
キャッシュが不足する場合には、ファクタリングでの調達をおすすめします。
ファクタリングを活用すれば、キャッシュを確保するだけではなく、キャッシュフローの改善も可能です。
この記事では、ファクタリングでキャッシュを確保する仕組みと、キャッシュフローを改善できる仕組み・ポイントについて詳しく解説します。

ファクタリングとは?

 
ファクタリングは、会社が所有している支払期日前の売掛金を、ファクタリング会社に売却することで資金を調達するものです。
近年、主に中小企業の間で急速に普及している資金調達方法です。
政府もファクタリングの活用を推奨しており、法整備にも意欲的に取り組んでいます。
なぜ普及が広がっているのか、政府が推奨しているのかといえば、ファクタリングが資金繰りに大変役立つからです。
そもそも売掛金は、信用取引によって生じる債権です。
代金後払いの契約で商品やサービスを事前に納入し、売掛先に対して請求することで売掛金が発生します。
売掛金はあくまでも権利(支払期日に代金を受け取る権利)であって、売掛金のままではキャッシュ(現金)と同じようには使えません。
本来、売掛金が資金繰りに役立つのは、支払期日を迎えて売掛先が代金をきちんと支払った後、つまり売掛金がキャッシュに変わってからです。
もちろん、支払期日までの期間が長ければ、売掛金がキャッシュに変わるのに時間がかかるわけですから、資金繰りの負担になります。
この負担を軽減するためにもファクタリングが役立ちます。
ファクタリングを使うことにより、売掛金をすぐにキャッシュに変えることができるのです。
このため、ファクタリングを「資金繰り・キャッシュフロー改善の特効薬」と考える専門家も少なくありません。(詳しくは後述します)。

キャッシュフローの基礎知識

 
ファクタリングによって「売掛金→キャッシュ」の流れがスムーズになることは、既に多くの人がご存知でしょう。
しかし、これが経営にどのような影響をもたらすか、その深い部分はあまり知られていません。
それを知るためには、キャッシュフローについて理解する必要があります。

キャッシュフローの意味・意義

 
経営者であれば、「キャッシュフロー」という言葉はよく使うはずです。
意味も至って簡単で、キャッシュはお金、フローは流れ、つまりキャッシュフローはお金の流れのことです。
事業には、必ずお金の流れが伴います。
キャッシュが入ってくる流れ(キャッシュインフロー)、キャッシュが出ていく流れ(キャッシュアウトフロー)、出たり入ったりの結果としてキャッシュが手元に止まる流れ(キャッシュストック)などなど。
決算書を構成しているのは、貸借対照表、損益計算書、そしてキャッシュフロー計算書です。
キャッシュフロー計算書とは、キャッシュの流れを1年間で区切り、期首にいくらのキャッシュ(キャッシュストック)があり、期中にキャッシュがどのように流れ(キャッシュフロー)、期末のキャッシュはいくらになったか(キャッシュストック)をまとめた資料です。
期首よりも期末のキャッシュの方が多ければ、手元資金が増えたことを表します。
しかし、期首よりも期末のキャッシュの方が少ない場合、手元資金が減ったことが分かります。
必ずしもキャッシュの減少が悪いとは言えませんが、キャッシュがなければ資金繰りが回らず、不足資金を調達できなければ会社は倒産するのです。
そこで、キャッシュが減少した場合にはキャッシュフローを分析し、原因を特定する必要があります。
例えば、回収サイトの長期化によってキャッシュが減少したことが分かれば、ファクタリングによって回収サイトを短縮すれば問題は解決します。

資金繰りとキャッシュフローの違い

 
キャッシュを考えるときに混乱しやすいのが、「キャッシュフロー」と「資金繰り」の違いです。
どちらもキャッシュの動きを示すものですから、似たイメージがあるかもしれません。
しかし、キャッシュフローは現実に起こったキャッシュの流れを意味するのに対し、資金繰りは将来的に起こるであろうキャッシュの流れを意味します。
つまりキャッシュフローは過去の報告、資金繰りは将来の予測というわけです。
資金調達の際には、過去のキャッシュの流れ、将来のキャッシュの流れの両方を考えることが大切です。
キャッシュフローを分析すると、実際に起こったキャッシュの流れが分かるため、キャッシュの増減の原因を把握し、今後の経営に活かすことができます。
キャッシュフローを考慮すれば、売掛金のファクタリングによってキャッシュをコントロールすることも可能です。
資金繰りは将来の予測ですから、これも必要不可欠です。
将来的なキャッシュの流れがある程度分かっていれば、早い段階でキャッシュの不足を把握し、余裕を持って資金を調達できます。
時間に余裕があれば、複数の資金調達方法の中から有利な方法を選んだり、銀行融資とファクタリングをうまく組み合わせたり、資金調達の可能性も広がるでしょう。
ファクタリングによってキャッシュフローが改善すれば、資金繰りも改善できます。
キャッシュフローは過去の実績なのですから、過去の実績が改善すれば将来の資金繰りも自ずと改善できるのです。

キャッシュフローの良し悪しの判断

 
一口にキャッシュフローといっても、良いキャッシュフローと悪いキャッシュフローがあります。
では、この良し悪しはどのように判断するのでしょうか。
上記の通り、キャッシュフローはキャッシュの流れです。
したがって、「良いキャッシュフロー」は「キャッシュの動きの中でも好ましい流れ」を意味し、「悪いキャッシュフロー」は「キャッシュの動きの中でも好ましくない流れ」を意味します。
具体的には以下のように判断します。

良いキャッシュフロー

 
以下のように、経営にプラスになるキャッシュの流れは良いキャッシュフローです。

  • 本業の売上に伴い、キャッシュが入ってくる流れ
  • 売掛金をスムーズに回収し、キャッシュが入ってくる流れ
  • 利益率の良い商品を仕入れ、仕入先にキャッシュが出ていく流れ
  • きちんとした事業計画に基づき銀行から融資を受け、キャッシュが入ってくる流れ
  • きちんとした投資計画に基づき設備を導入し、キャッシュが出ていく流れ
  • 経営改善に取り組むことで助成金を受給し、キャッシュが入ってくる流れ

悪いキャッシュフロー

 
逆に、経営にマイナスになるキャッシュの流れは、全て悪いキャッシュフローといえます。

  • 赤字案件を受注し、その先行コストとしてキャッシュが出ていく流れ
  • 赤字補填のためにキャッシュが出ていく流れ
  • 無計画に仕入れて過剰在庫を抱え、在庫管理コストとしてキャッシュが出ていく流れ
  • 無計画な借り入れによってキャッシュが入ってくる流れ
  • 高金利のビジネスローンで借入れ、支払利息としてキャッシュが出ていく流れ
  • 無計画なファクタリングによって、割高な手数料を支払うことでキャッシュが出ていく流れ

ファクタリングを活用する際にも、それによって良いキャッシュフローが生まれるように意識することで、ファクタリングの効率が大きく高まります。

キャッシュフローを増やす重要性

 
ファクタリングを経営改善に役立てたいと考えるならば、ぜひ知っておきたいのがキャッシュフローを増やす重要性です。
キャッシュフローが増える、つまりキャッシュの流れが増えるということは、キャッシュが出たり入ったりする流れが活発になることを意味します。
普通、事業活動が活発な会社ほどキャッシュの流れも活発です。
例えば、事業の活発化によって売上が伸びていく時、それに伴いたくさんの仕入れが必要です。
たくさん仕入れただけ仕入先に支払うキャッシュが大きくなり、たくさん売っただけ売掛先から支払われるキャッシュが大きくなります。
事業を回すために確保する人材も増え、その他の経費も何かと膨らむでしょう。
資金需要が旺盛になるにつれて運転資金が増加し、設備投資なども必要になるため、手元の資金だけでは足りなくなります。
この不足分をファクタリングや銀行融資によって資金を調達するわけですが、これもキャッシュが入ってくる流れです。
特に、銀行から数千万円、数億円単位で借り入れる場合、キャッシュが入ってくる流れが大幅に増えます。
同時に、数千万円単位の設備投資や返済によって、キャッシュが出ていく流れも大きくなります。
キャッシュの回転が早い会社では儲ける機会も多く、好循環も引き出しやすいです。
このように、事業が活発な会社ではキャッシュの流れが活発になり、結果としてキャッシュフローが増えるのです。
「経営を改善する」ということは、業績や財務を改善することももちろんですが、畢竟「企業評価を高める」ということにほかなりません。
企業評価が高まれば、顧客からの評価が高まったり、銀行融資のハードルが下がったり、助成金や補助金を受給しやすくなったり、良い人材を集めやすくなったりするため、業績・財務改善という結果も自然とついてきます。
そこで、企業評価を高めるためにも、キャッシュフローを増やすのが効果的です。
実際に銀行の企業評価でも、徐々にキャッシュフローを重視する方法に変わりつつあります。
ごく簡易的にみると、銀行の企業評価は、年間のフリーキャッシュフローを利益率で割ることで計算します。
フリーキャッシュフローとは、年間のキャッシュフローの結果として手元に残るキャッシュのことです。
例えば、年間のフリーキャッシュフローが500万円、利益率3%のA社では、企業評価は約16666万円となります。
一方、年間のフリーキャッシュフローが100万円、利益率6%のB社では、企業価値は約1666万円。
A社とB社の企業価値には、10倍もの差が生じたことが分かります。
利益率が低いA社の方が企業価値が高いことに、違和感をおぼえる人もいるかもしれません。
しかし逆に考えてみると、A社の利益率はB社の半分であるにもかかわらず、年間500万円のフリーキャッシュフローを生み出しているのです。
もっと言えば、利益率3%で年間500万円ものフリーキャッシュフローを生み出せるということは、それだけ大きいキャッシュフローを伴っているということです。
一方、B社の利益率はA社の2倍(6%)でありながら、年間のフリーキャッシュフローは100万円に過ぎません。
利益率6%で年間100万円のフリーキャッシュフローを生み出せるだけの、コンパクトなキャッシュフローであることがわかります。
したがって、事業活動が活発でキャッシュフローの大きいA社の方が、B社よりも企業価値が高くなるわけです。
このように考えると、キャッシュフローを増やす重要性がよく分かるでしょう。
以下に解説する通り、ファクタリングによってキャッシュフローを増やすことも、企業評価の向上につながります。

キャッシュフロー改善にファクタリングを活用するポイント

 
ここまでの解説でも、ファクタリングがキャッシュフロー改善に役立つと述べてきました。
具体的には、どのように役立つのでしょうか。
ファクタリングでキャッシュフローを改善するポイントをみていきましょう。

キャッシュフローの改善って?

 
最初に押さえておきたいのが、「キャッシュフロー改善」の意味です。
どのような状態であれば「キャッシュフローが良い」と言えるのでしょうか。
キャッシュフローは、キャッシュインフロー(キャッシュが入ってくる流れ)やキャッシュアウトフロー(キャッシュが出ていく流れ)を繰り返した結果です。
キャッシュインフローのほうがキャッシュアウトフローよりも多く、結果的に手元にキャッシュが残れば「キャッシュフローが良い」といえます。
もちろん、手元に残るキャッシュが多いほど、キャッシュフローが良い状態です。
逆に「キャッシュフローが悪い」というのは、手元にキャッシュが残らない状態です。
キャッシュインフローよりもキャッシュアウトフローの方が大きい場合、出ていくキャッシュの方が大きいわけですから、手元にキャッシュが残らずマイナスになります。
マイナス分がこれまでのキャッシュストックから流出するため、キャッシュフローは悪化します。
つまり「キャッシュフロー改善」とは、以下のような意味合いです。

  • キャッシュフローが大幅にマイナスの状態であれば、マイナスを縮小する
  • キャッシュフローをマイナスからプラスにする
  • キャッシュフローのプラス分を大きくする

売掛金の増加⇒キャッシュフロー悪化

 
キャッシュフローがマイナスであれば「キャッシュフローが悪い」といえるわけですが、なぜキャッシュフローが悪化するのでしょうか。
その原因は色々考えられますが、最も気を付けたいのは営業キャッシュフローの悪化です。
本業の売上に伴うキャッシュが確保できなければ、営業キャッシュフローがマイナスになる可能性が高いです。
これは、本業で稼げていないことを意味するため、銀行からの評価も低くなります。
もっとも、本業で稼げていないわけではないのに、キャッシュフローが悪化する場合もあります。
よくあるのが、売上はしっかりあるのに、回収に苦労するケースです。
いくら売上があっても売掛金の回収に問題があれば、キャッシュインフローの確保にも問題が生じます。
具体的に、売掛金の回収サイトについて考えてみると、この問題がよくわかります。
自社が抱えている売掛金の平均回収サイトが1ヶ月から2ヶ月に長期化した場合、キャッシュフローにどのような違いが生じるでしょうか。
回収サイトが1ヶ月であれば、当月分の売掛金を来月には回収できます。
期首(前期から持ち越した)の売掛金残高が100、毎月発生する売掛金が100とすれば、1年間のキャッシュインフローの合計は1200です。
これに対し、1年間のキャッシュアウトフローの合計が1100であれば、最終的に手元に残るキャッシュは100となります。
その後、この会社では支払い条件が徐々に悪化し、平均回収サイトが2ヶ月に長期化しました。
回収サイトが2ヶ月の場合、当月分の売掛金を回収できるのは翌々月です(手元には常に2ヶ月分の売掛金がある状態)。
回収サイトの悪化により期首の売掛金残高が200に増え、毎月発生する売掛金100の回収にも2ヶ月を要するため、年間のキャッシュの入りは1000に減少します。
年間のキャッシュアウトフローが1100のままであれば、最終的なキャッシュは100のマイナスです。
結果をまとめると、回収サイトが1ヶ月から2ヶ月に長期化したことにより、最終的なキャッシュが200減少したことが分かります。
売上が変わらなければキャッシュの入りも変わらないように見えますが、回収サイトが長期化すればキャッシュフローは悪化するのです。

ファクタリングでキャッシュフローを正常化する

 
以上のように、回収サイトの長期化によってキャッシュフローが悪化する例は少なくありません。
しかしこの場合、キャッシュフローを正常化する方法は単純です。
回収サイトの長期化によってキャッシュフローが悪化したのですから、回収サイトを短縮してキャッシュが入ってくる流れを活性化すれば、キャッシュフローは正常化します。
もちろん、回収サイトはそう簡単に短縮できるものではありません。
自社にとっての「売掛金の回収サイトの短縮」は、売掛先にとって「買掛金の支払サイトの短縮」にほかならないからです。
キャッシュフローは、売掛金だけではなく買掛金によっても左右されます。
買掛金の支払サイトが短くなれば、キャッシュが出ていく流れが活発になるため、これはこれでキャッシュフローの悪化を招くのです。
当然ながら、売掛先に支払い条件の見直しを求めたところで、簡単には受け入れてもらえないでしょう。
価格を割り引いたり、納入のロットを引き下げたり、売掛先に対して何らかのメリットを提供しなければ交渉は難航するはずです。
交渉に時間がかかるのが普通ですから、なかなかキャッシュフローが正常化しません。
そこでファクタリングが役立ちます。
ファクタリングは、他の資金調達方法に比べて圧倒的にスピーディです。
ファクタリングの方式によっても異なりますが、ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)とファクタリング会社の2社間で取引する「2社間ファクタリング」の場合、最短即日で売掛金を売却できます。
支払期日に関係なく、ファクタリングを申し込んだその日のうちに、売掛金がキャッシュに変わるのです。
手元の売掛金の中から、特に回収サイトが長いものを選んでファクタリングすれば、平均の回収サイトを簡単に短縮できます。
同時に、ファクタリングによってキャッシュの入りが活発になるため、この意味でもキャッシュフローが改善することが分かるでしょう。

貸し倒れによるキャッシュフロー悪化を予防

 
ただし、キャッシュフローを正常化したからといって安心はできません。
売掛金が貸し倒れになると、キャッシュフローが急速に悪化する恐れがあります。
貸し倒れによるキャッシュフロー悪化は、回収サイトの長期化よりも深刻です。
単に回収サイトが長期化しただけであれば、時間がかかるにせよ売掛金は回収できるのですから、キャッシュの入りは確保てきます。
しかし、売掛先の倒産などによって完全に回収不能になれば、キャッシュの入りそのものがなくなってしまうのです。
小口の売掛先ならば影響は軽微ですが、大口の売掛先が貸し倒れになれば予定していたキャッシュの入りが大きく減少します。
キャッシュフローがプラスの会社でも、たちまちマイナスに転じるかもしれません。
最悪の場合、連鎖倒産の恐れもあります。

ファクタリングで貸し倒れの回避を

 
したがって、キャッシュフロー改善に取り組むと同時に、正常化したキャッシュフローを維持することが重要です。
この意味でも、ファクタリングが非常に役立ちます。
ファクタリング契約は、償還請求権なし(ノンリコース)が原則です。
償還請求権とは、ファクタリングした売掛金が回収できなくなった場合に、ファクタリング会社から利用会社に買い戻しを求める権利のことです。
償還請求権がない以上、利用会社はファクタリングによって得たキャッシュを返還する必要はありません。
予定していたキャッシュの入りを確保すれば、キャッシュフローの悪化も避けられます。

キャッシュフローの改善も期待できる

 
同時に、キャッシュフローの改善効果も期待できます。
ファクタリングによって貸し倒れリスクを回避できるということは、本来利用会社が負担すべきリスクをファクタリング会社に移転しているのです。
これにより、ファクタリングした売掛金については与信管理の必要がなくなり、与信管理コストの削減につながります。
与信管理コストもキャッシュが出ていく流れの一つですから、これをカットすることでキャッシュアウトフローが減少し、キャッシュフローが改善するというわけです。

手数料でキャッシュフロー悪化のおそれ

 
ただし、ファクタリングでキャッシュフローを改善する際には注意すべき点があります。
それはファクタリング手数料です。
ファクタリングの際には必ず手数料がかかります。
現時点では、ファクタリングの手数料率に何ら規制はなく、ファクタリング会社が自由に決めることができます。
様々な要素が手数料率に影響しますが、特に影響が大きいのはファクタリングの方式と、売掛金・売掛先の信用力です。
方式別の手数料率の目安は以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:利用会社とファクタリング会社の2社間で取引する方式。手数料率の相場は額面金額の10~30%。
  • 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式。手数料率の相場は額面金額の1~10%。
  • オンラインファクタリング:2社間ファクタリングの手続きを全てオンラインで完結する方式。手数料率の相場は額面金額の10%以下。

この目安からも分かるように、手数料率が安い場合には数%で利用できますが、高い場合には数十%もの手数料がかかります。
例えば、額面金額100万円の売掛金を手数料率10%でファクタリングする場合、買取金額は90万円、手数料は10万円です。
これを言い換えると、早期回収によってキャッシュの入ってくる流れが90万円増え、手数料の分だけ売掛金が目減りするということです。
もっとも、この条件であれば手数料の影響は小さく、キャッシュフロー改善効果も得やすいでしょう。
また、売上を十分に確保している会社が売掛金の一部をファクタリングしたり、利益率が高い会社がファクタリングしたりするならば、手数料の影響は軽微になります。
しかしながら、手数料率があまりにも高すぎる場合には、ファクタリングによって増えるキャッシュインフローが大幅に減少するため、キャッシュフローが却って悪化する恐れがあります。
このため、ファクタリングでキャッシュフロー改善を目指すには、手数料をシビアに考えることが大切です。
手数料を抑えることでキャッシュフロー改善効果が高まる、手数料を甘く考えるとキャッシュフローが悪化する恐れがある、と考えましょう。

キャッシュフロー改善効果を高めるコツ

 
ファクタリングでキャッシュフローを改善するにはコツがあります。
ここでは、キャッシュフロー改善効果を高める7つのコツを紹介します。

額面金額が大きい売掛金を選ぶ

 
キャッシュフロー改善の基本は、「キャッシュが入ってくる流れを増やすこと」と「キャッシュが出ていく流れを減らすこと」です。
キャッシュインフローが110、キャッシュアウトフローが100であれば、キャッシュフローは差し引き10のプラスになります。
この会社で、キャッシュインフローが115に増え、キャッシュアウトフローが95に減少すれば、キャッシュフローは差し引き20となり、10の改善効果が得られます。
もっとも、ファクタリングの主な効果はキャッシュインフローの増加であり、キャッシュアウトフローにはあまり影響しません。
そこで、キャッシュフロー改善効果を高めるためには、額面金額が大きい売掛金を選ぶことが重要です。
例えば、売掛金100万円を手数料率10%でファクタリングした場合、キャッシュインフローは90万円増加します。
これに対し、売掛金500万円を手数料率10%でファクタリングすれば、キャッシュインフローを450万円増やせるのです。
このように、自社が所有している売掛金のうち、額面金額が大きい売掛金を選んでファクタリングすることによって、キャッシュフロー改善効果が高まります。
特に、特定の売掛先に売上の大部分を依存している会社は、その1社が回収不能になればキャッシュフローに深刻な影響を受けます。
そのような会社では、事前にファクタリングを心掛け、キャッシュフローの悪化を未然に防ぐのがおすすめです。

回収サイトが長い売掛金を優先する

 
キャッシュフロー改善のためには、回収サイトが長い売掛金を優先的にファクタリングすることも重要です。
上記では、売掛金の回収サイトがキャッシュフローに与える影響について、回収サイトが長期化するほどキャッシュフローが悪化することを解説しました。
また、回収サイトの短縮によってキャッシュフローが改善することも事実です。
ならば、回収サイトができるだけ短くなるようにファクタリングすれば、キャッシュフロー改善効果も高まるといえます。
そのためにも、回収サイトが長い売掛金をファクタリングするのが効果的です。
例えば、回収サイトが1ヶ月(A)・1.5ヶ月(B)・2ヶ月(C)の3種の売掛金があったとします。
全て額面金額が同じ場合、平均の回収サイトは1.5ヶ月です。
それぞれをファクタリングした場合の回収サイトへの影響は以下のようになります。

  • 売掛金Aをファクタリングした場合、平均回収サイトは1.5ヶ月から1.75ヶ月に長期化
  • 売掛金Bをファクタリングした場合、平均回収サイトは1.5ヶ月から1.5ヶ月で変わらず
  • 売掛金Cをファクタリングした場合、平均回収サイトは1.5ヶ月から1.25ヶ月に短期化

これを見ればわかる通り、回収サイトが最も長い売掛金Cをファクタリングした場合に最も大きな効果が得られます。
ポイントは、平均よりも回収サイトが長い売掛金を選ぶことです。
逆に、売掛金Aのように平均よりも回収サイトが短い売掛金を選ぶと、却って回収サイトが長期化します。
また、回収サイトが長い売掛金ほど、支払い期日までの間に経営が急変し、回収不能に陥るリスクが高まります。
このため、回収サイトが長い売掛金を優先してファクタリングすることは、貸し倒れによるキャッシュフロー悪化を防ぐうえでも効果的です。
「回収サイトが長い+額面金額が大きい」という売掛金を選べば、キャッシュフロー改善効果を最大化できるでしょう。

手数料を抑える

 
ファクタリングでキャッシュの入りを大きくしても、手数料が高すぎる場合にはキャッシュフロー改善の足かせとなります。
入ってくるキャッシュが目減りするからです。
そこで、いかに手数料を抑えるかがキャッシュフロー改善の要となります。
ここでは、ファクタリング方式とファクタリング会社を工夫することで、手数料を抑える方法をみていきましょう。

手数料が安いファクタリング方式を選ぶ

 
ファクタリング未経験の人でも簡単に実践できるのが、手数料が安いファクタリング方式を選ぶことです。
方式別の手数料率の相場を再度確認すると、以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
  • オンラインファクタリング:額面金額の10%以下

これを見れば、ファクタリング方式で手数料率が大きく変わることがわかります。
この差がキャッシュフローにどのような影響を与えるか、具体例で考えてみましょう。
まず、100万円の売掛金を2社間ファクタリングで売却し、手数料率は30%であったとします。
手数料率30%ですから、額面金額から30万円の手数料を差し引いた金額が支払われます。
つまり、ファクタリングによって入ってくるキャッシュは70万円です。
たとえ70万円でも、当面のキャッシュ不足を解消できたならば、それなりに効果はあったというべきでしょう。
しかし本来、支払期日まで待っていれば100万円のキャッシュが入ったのです。
短期的にはキャッシュの入りが70万円増えたとしても、結果的に30万円減少することは間違いありません。
このようなファクタリングを繰り返していると、長期的には多額の手数料を負担することとなり、キャッシュの入りが大幅に減少してしまいます。
その結果、キャッシュフローがマイナスになる恐れもあります。
したがって、3社間ファクタリングやオンラインファクタリングなど、できるだけ手数料が安い方式を選ぶことが重要です。
3社間ファクタリングは売掛先の協力が必要となるため、2社間で取引できるオンラインファクタリングの利用が現実的でしょう。
オンラインファクタリングは、従来の2社間ファクタリングよりも手数料が大幅に安く、キャッシュの入りが額面金額に近くなります。
より多くのキャッシュが入ってくるのですから、キャッシュフロー改善効果が高まるのは言うまでもありません。

手数料が安いファクタリング会社を選ぶ

 
次に、ファクタリング会社の選び方も重要です。
手数料に関する規制がない現在、ファクタリング会社によって手数料設定が異なります。
相場の水準で設定するファクタリング会社も多いです。
中には、相場よりも高い水準を設定するファクタリング会社も存在します。
したがって、手数料を抑えてキャッシュフロー改善効果を高めるには、基本的な手数料設定が安いファクタリング会社を選ぶべきです。
最も簡単なのは、優良ファクタリング会社を選ぶことです。
基本的に、優良ファクタリング会社はその他のファクタリング会社に比べて、安い手数料で利用できます。
実際に、優良ファクタリング会社の手数料はどのくらいなのでしょうか。
一例として、No.1のファクタリングサービスは以下の手数料でご利用いただけます。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の5~15%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~5%
  • オンラインファクタリング:額面金額の2~8%

手数料が安いファクタリング会社を選び、なおかつ手数料が安い方式を選んでファクタリングすれば一層効果的です。
手数料の宰相かによって多くのキャッシュを確保でき、キャッシュフロー改善効果も高まります。

手元のキャッシュを確保して事業を円滑に

 
ここまで解説してきたのは、ファクタリングでキャッシュの入りを増やし、キャッシュフローを改善する方法です。
しかし、これだけではキャッシュフロー改善に限界があります。
そもそも、キャッシュインフローは事業の売上によるものです。
ファクタリングによってキャッシュの入りを増やしても、この増加分は将来のキャッシュインフローを前倒ししているだけですから、全体でのキャッシュインフローは変わりません。
したがって、キャッシュフローを根本的に改善するためには、キャッシュインフローの総額を増やす必要があります。
もちろん、そのためには売上を増やすわけですが、売上を増やすにあたって注意すべきは、手元のキャッシュが不足することです。
売上を増やすにあたって、商品や原材料の仕入れ、労務コスト・外注コスト、販促費など様々なコストがかかります。
「売上増加⇒キャッシュインフロー増加」という現象には、必ず「キャッシュアウトフローの増加」が伴うのです。
また一般的に、売掛金を回収してキャッシュが入ってくるよりも、経費を支払うことでキャッシュが出ていく流れが先行します。
これによりキャッシュが不足し、資金繰りが回らなくなる危険があります。
不足資金の調達方法は、銀行から増加運転資金を借り入れることもできますが、ファクタリングがおすすめです。
この場合、キャッシュインフローの底上げのために売上が増えているのですから、手元の売掛金も確実に増えているわけです。
その売掛金をファクタリングし、キャッシュの入りを促進することによって、不足資金を簡単に調達できます。
また、売上を積極的に伸ばすには新規顧客の開拓が必要となり、契約条件で妥協しなければならないこともあるでしょう。
このため、売上が増加し売掛金が増加する一方で、回収サイトが長期化することが多いです。
この場合にも、ファクタリングで回収サイトを短縮することによって、キャッシュフローの悪化を緩和できます。

融資環境の改善を目指す

 
ファクタリングを活用するには、ファクタリングだけで完結するのではなく、効果をできるだけ多方面に広げて行くべきです。
「キャッシュフローを増やす重要性」で解説した通り、銀行の企業評価はキャッシュフローに左右されます。
キャッシュフローが小さい会社は企業評価が低くなりやすく、キャッシュフローが大きい会社は企業評価が高くなりやすいのです。
売上が増加した場合、キャッシュインフローとキャッシュアウトフローが増加し、全体のキャッシュフローが大きくなります。
これにより、企業評価も改善している可能性が高いです。
ファクタリングを初めて利用する会社の中には、銀行から融資を断られた会社が少なくありません。
もちろん、ファクタリングは融資を受けられない会社に役立ちますが、いつまでもファクタリングだけで資金繰りを回し続けるのは困難です。
ファクタリングを活用しながら経営改善に取り組み、融資環境を徐々に改善し、融資とファクタリングによって資金を調達できる状況を目指すべきでしょう。
ファクタリングでキャッシュを確保しつつ売上を増やし、キャッシュフローが大きくなれば、企業評価も高まります。
これにより、過去に銀行融資を断られた会社でも、融資審査に通るかもしれません。
キャッシュフロー改善にファクタリングを利用する際には、融資環境の改善も見据えて取り組みましょう。

コンサルティングの活用を

 
ここまで、ファクタリングを用いたキャッシュフロー改善の具体的な手法について解説してきました。
とはいえ、実際に取り組むとなると、どこから手を付ければよいのか分からない人も多いことでしょう。
そのような場合には、ファクタリング会社のコンサルティングがおすすめです。
一部のファクタリング会社では、ファクタリング業務だけではなくコンサルティング業務を手掛けています。
ファクタリング会社がコンサルティングするのですから、ファクタリングを用いたキャッシュフロー改善に強いです。
No.1にも、資金調達・資金繰り専門のコンサルタントが在籍しており、ファクタリングを活用したキャッシュフロー改善のサポートや、経営支援コンサルティングを行っています。
コンサルティングをご利用いただくことで、キャッシュフロー改善に最適なファクタリングプランの提案や、お客様ごとのニーズ・ご要望に応じたサポートを行います。
キャッシュフロー改善のためにファクタリングする場合、独自に取り組むと無計画なファクタリングに陥りやすく、却ってキャッシュフローが悪化することも少なくありません。
また、思うようにキャッシュフロー改善効果が得られないことも多いです。
確実な改善効果を得るためにも、ぜひコンサルティングの活用をおすすめします。

まとめ:ファクタリングでキャッシュフローの改善を

 
ファクタリングを利用すれば、支払期日前の売掛金を早期資金化し、キャッシュを調達できます。
日常の資金繰りでは、突発的なキャッシュの不足がしばしば生じるため、ファクタリングを用いてキャッシュを柔軟に調達しましょう。
また、単にキャッシュを調達するだけではなく、キャッシュフローの改善にも役立ちます。
ファクタリングによって手元のキャッシュを厚くすれば、儲けるチャンスを獲得しやすくなり、売上や利益率を伸ばすことも可能です。
その結果、融資環境が良くなることも期待できます。
ぜひ、ファクタリングを通じてキャッシュフローを改善し、延いては経営全般を改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。
ファクタリングをご利用の際には、No.1までお気軽にお問い合わせください。

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株式会社No.1は「DXマーク認証付与事業者」として認められました。

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