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フリーランスの強い味方!請求書前払いを可能にするファクタリングとは何?
フリーランスとして事業を行っている方は、特に最初のうちはクライアントの指示に従わざるを得ない場面が多いはずです。
支払いのサイト(支払いまでの期間)もその1つであり、請求書を出してから実際に入金されるまでに2か月以上かかる支払契約もあります。信頼関係があり長期にわたり取引しているクライアントであれば、多少サイトが長くても不安感はありませんが、初めて取引するクライアントは本当に支払ってくれるのか心配です。
また、収入が安定しないフリーランスの場合、数万円の入金が数十日先になっていることで、資金繰りが悪化し、生活資金がなくなってしまうケースもあります。
そうした場合役に立つのが「請求書前払い」というシステムです。今回は、この請求書前払いについてフリーランスの方向けにアレンジし紹介します。
請求書前払いについて解説
請求書を発行すると、請求書の中に「振込期日」「入金日」などを記載します。クライアントからはこの日(までに)入金があるわけですが、その期日が2か月先というケースも少なくありません。
売上として計上しているのは請求書発行日、ないしそれ以前なのに、実際に入金されるのは数十日先、その数十日の間に生活に窮してしまうこともあります。
請求書を発行していると「売掛金」として計上し、資産になっていますが、現金化されていないので、キャッシュフローに含まれず、資金繰りが悪化してしまいます。
もし、請求書の期日までに売掛金の前払いが可能なら、資金繰りもキャッシュフローも改善します。
それを可能にするのが請求書前払いシステムである「ファクタリング」です。
請求書前払い「ファクタリング」とは?
請求書前払いとファクタリングはほぼ同義で使われます。請求書前払い(ファクタリング)について事例で見てみましょう。
あるフリーランスの方(Aさん)がクライアントB社から
- 5月31日請求書作成(売上発生日5月31日)
- 売掛金10万円
- 入金日7月31日
の請求書を出しました。10万円の入金日は、本来7月31日ですが、他の仕事がなかなか取れなかったこともあり、7月1日時点でかなり生活資金がひっ迫してしまいました。このままだと7月31日まで持ちそうもありません。
6月下旬に複数の仕事が取れて、その支払い(入金)が7月下旬なので、7月1日から7月末まで生活できれば何とかなりそうです。消費者金融やカードローンに手を出したくないですし、そもそもフリーランスでは審査に通らないかもしれません。
今7月31日支払いのB社の売掛金10万円の前払いが可能なら、月末まで生活でき、月末入金の他の仕事まで食つなぐことができます。
そこで役に立つのが請求書前払い(ファクタリング)です。請求書前払いは、「7月31日にB社から10万円受け取る」という請求書を事前に第3者が買い取ってくれるサービスです。
10万円受け取る請求書、つまり、10万円の売掛債権を第3者に有償譲渡することで、「権利を売る」ことになり、それにより入金日前に現金を手にできます。
この請求書を売ることで、売掛金を実質的に前払いしてもらうシステムをファクタリングと言い、近年広く使われています。
請求書前払い(ファクタリング)の種類
請求書を買い取ってくれる会社をC社としましょう。Aさん(フリーランス)、クライアントB社、そしてファクタリング会社C社、それぞれがどのように関与するかどうかで、大きく分けて2つの請求書前払いの種類があります。
2社間ファクタリング
AさんとC社のみで完結する請求書前払い(ファクタリング)です。クライアントB社は、Aさんから自社に出された請求書がC社に売られたことを知りません。
Aさんにとっては自分の資金繰りが悪化していることをクライアントB社に知られずに請求書をC社に買い取ってもらい、早期に現金化できるメリットがあります。しかし、C社に払う手数料は高くなります。
3社間ファクタリング
AさんがC社に請求書を買い取ってもらうことをB社も了解し、3社で契約書を取り交わします。B社はAさんが請求書前払いを行うことを知ります。それで心証が悪くなるのか、Aさんの資金繰りを考え、支払いサイトを短くしようとするかはわかりません。
請求書前払いに関与する3者それぞれその事実を知りますので、リスクが減り、手数料は低めになります。
請求書前払いの流れ
請求書前払いのためのファクタリングについて、流れをまとめました。
- ファクタリング契約を結ぶ(2社間ファクタリングの場合はフリーランス
とファクタリングか会社、3社間ファクタリングの場合は加えてクライアント) - フリーランスがクライアントに請求書発行
- フリーランスがファクタリング会社に請求書買取依頼
- ファクタリング会社が請求書買い取り、現金【請求書金額-手数料】を支払い
- 請求書の入金日到来
- フリーランスがファクタリング会社に売掛金入金額を支払い(2社間ファクタリング)、クライアントがファクタリング会社に直接売掛金を支払い(3社間ファクタリング)
大きな流れは2社間ファクタリングも3社間ファクタリングも同じですが、最初の契約がフリーランスとファクタリング会社だけなのか(2社間ファクタリング)、クライアントも交えるのか(3社間ファクタリング)で異なります。
また、請求書の期日が到来した場合、2社間ファクタリングではフリーランスの方が入金された売掛金を直接ファクタリング会社に支払いますが、3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社がクライアントから直接回収するという違いがあります。
請求書前払い(ファクタリング)のメリットとデメリット
請求書前払い(ファクタリング)は比較的新しい仕組みなので、メリットとデメリットがあります。それぞれ理解しておきましょう。
請求書前払いのメリット
請求書前払い(ファクタリング)のメリットは以下になります。
最短即日現金化も可能
請求書という「○日に売掛金を受け取ります」という証拠があるので、これを迅速に買い取ることで現金化ができます。融資のように審査に1週間~10日かかることもなく、最短で即日請求書を現金に換えることができます。
担保、保証人不要、金融ブラックでも大丈夫
融資ではないので担保や保証人は不要です。請求書そのものがある意味担保になります。「〇日に△円振り込みます」という記載があるこれ以上ない保証です。
また、信用情報の照会もないので、過去にクレジットカード支払い滞納などで「金融ブラック」になっている人も利用できます。
貸し倒れ防止にも使える
クライアントが怪しい企業、つぶれそうな企業の場合、請求書の期限に入金される保証がないです。その場合、事前にファクタリング会社に買い取ってもらえるので、多少手数料分はマイナスになりますが、現金に換えられます。
その場合「償還請求権」というものがない請求書買取契約にしてください。
請求書前払いのデメリット
一方、請求書前払いのデメリットも知っておきましょう。
手数料がかかる
請求書買取の際、手数料が引かれます。最初のAさんの例でいうと、請求書の金額は10万円でしたが、ファクタリング会社C社が買い取る金額は8万円~9万円です。1万円~2万円は手数料としてC社に支払うことになります。
法的保護が十分ではない
融資、あるいは手形や小切手取引の場合、銀行法、貸金業法、手形・小切手法など専門の法律によって規制、利用者保護が徹底されていますが、ファクタリングの場合、比較的新しい制度なので「ファクタリング法」のようなものがなく、民法や商法の一般条項でのみの保護になります。
つまり、悪質ファクタリング会社に付け入る隙を与えてしまっているのが現状で、フリーランスの方にとって著しく不利な契約をしてしまった場合など、無効や取消ができない可能性があります。
規制する法律がないなら合法であり、不利な契約も有効になってしまいます。
請求書前払いサービスへの登録が不可欠
単発で請求書買取を依頼しても、その請求書前払いサービス=ファクタリング会社にご自身の個人情報等を提出します。法人の場合、法人の登記簿謄本などで正確に確認できますが、フリーランスや個人事業主の場合、その請求書が正しいのか(特に2社間ファクタリングの場合)、確認しきれません。
したがって、自分の氏名や住所、電話番号、振込先の口座番号、フリーランスとしての収支が確認できるデータ等の提出を求められることがあります。なお、マイナンバーは公的機関ではないので不要です。提出を求められた場合悪質会社の可能性が高いです。
フリーランス向けのファクタリングが広がりつつある
通常のファクタリングは法人やある程度の規模の個人事業主を対象としており、買い取り金額も数十万円~1000万円を超えるものが多く、フリーランスの数万円の請求書買取は行っていないファクタリング会社もあります。
しかし、フリーランス向けの請求書買取ニーズに応え、請求書前払いを行うファクタリング会社の中に、フリーランスに特化したところが出てきました。
数千円の請求書買取から行っているところもあり、フリーランスの方にとって気軽に利用できます。クラウドソーシングや会計ソフト、クライアントとの連絡ツールなどが請求書前払いサービスを提供しつつあります。
金額が小さい場合、必要書類も少なく、入金まで迅速に行われるので、一般的なファクタリング会社ではなく、フリーランス特化型サービスを利用するのがおすすめです。
特定の請求書前払いサービスを紹介するものではありませんが、このシステム(ファクタリング)が非常に身近になっていることの証左でもあります。
フリーランス特化型請求書前払いサービスに共通するのは
- 原則2社間ファクタリング(クライアントには知られません)
- 即日現金化可能
- 使用サービスで本人確認済であること
- 金額について少額(10,000円以上など)で現金化可能
- 会員登録と本人確認
- 一定期間そのサービスを利用している
このようなことです。通常の2社間ファクタリングの手数料率よりも低い、10%程度に設定されているところもあり、急な資金調達や生活費に困ってしまった時など、機動的な利用が可能です。
みなさんがお使いのフリーランス向けサービスをもう一度ご確認していただければ幸甚です。
請求書前払いを上手に使って無理のないフリーランス営業を行いましょう
請求書前払いを使うことで、当初の入金日以前に現金化できます。一方で、手数料をファクタリング会社に取られるので、本来の売上よりも手取りが減ります。
クレジットカードのリボ払いやカードローンのように慣れてしまうと、ご自身の首を絞めかねません。本当に必要な時に請求書前払いを利用し、本質的には入金サイトが短いクラインと仕事ができるよう営業していくべきです。
フリーランスに特化した請求書前払いを利用することで、少額のファクタリングが可能です。上手に利用し、安定した生活と事業の推進を両立させてください。
このような生活の保険となる制度があることを知るだけでもかなり精神的に楽になるはずです。
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