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なぜファクタリングは飲食業で人気?飲食業の資金繰り環境と問題点から徹底解説
近年、情報通信技術の発達により、社会の仕組みが大きく変わってきました。
例えば、キャッシュレス決済の普及。
あまり現金は持ち歩かない人が増えています。
この変化により、飲食業の資金繰りが難しくなってきました。
飲食業は現金取引が多い業種ですが、キャッシュレス決済の普及によって現金取引が減少し、売掛金の資金繰り負担に悩む飲食業者が増えているのです。
資金繰りに悩む飲食業者には、ファクタリングが効果的です。
この記事では、飲食業の資金繰りの特徴、近年の変化と問題点、ファクタリングを活用するメリットと注意点などを詳しく解説します。
飲食業の資金繰りの特徴
飲食業の資金繰りは、他の業種と大きく異なります。
まずは、飲食業の資金繰りの特徴をみていきましょう。
飲食業の資金繰りがラクな理由
一般的に、飲食業の資金繰りは他の業種に比べてラクといわれます。
なぜ飲食業の資金繰りはラクなのでしょうか?
その理由は以下の通りです。
現金売上が大きい
最大の理由は、現金取引の比率が高さにあります。
現金取引とは、顧客に商品やサービスを販売した際に、その場で代金を回収する取引です。
代金をすぐに回収せず、後日(支払期日に)回収する取引を「信用取引」といい、ほとんどの業種は信用取引によって取引しています。
「代金を後日回収する」というのは、「支払期日まで、代金を自社が立て替えておく」ということにほかなりません。
その期間中、お金が入ってこない状況で資金繰りを回す必要があり、資金繰りが苦しくなります。
その点、飲食業は現金取引が多いため、毎日入ってくる現金によって資金繰りを回すことができます。
これが、飲食業の資金繰りがラクといわれる理由です。
仕入れは掛買い
売上の多くを現金で回収できる一方で、支払いは先延ばしできます。
契約した業者から食材や消耗品などを仕入れる場合、支払いを「月末締め翌月末支払い」などに設定できるのです。
例えば、今月15日に食材を10万円の食材を仕入れ、翌月末に支払うならば、支払期日まで1ヶ月半の猶予があります。
もちろん、仕入れた食材は日々の営業で消費し、着実に売上となって現金が入ってきます。
1ヶ月半後の支払いには、回収済みの現金を充てるだけです。
つまり、支出よりも収入が先行するのですから、資金繰りがラクになるのもうなずけます。
信用取引では、このようにうまくいきません。
大抵は収入よりも支出が先行し、売上を回収していない段階で支払いがやってきます。
売上を回収した上で支払うのと、売上が未回収の段階で支払うのでは大違いです。
経理も特殊ではない
飲食業は、経理処理も簡単です。
他の業種であれば、商習慣によって特殊な経理処理が必要になることも珍しくありません。
飲食業には、そのような特殊性がないのです。
経理処理が簡単ということは、資金繰りの流れも簡単ということです。
したがって、資金繰りのコントロールも比較的容易であり、資金繰りが悪化している場合にも「手の付けようがない」といった事態に陥ることはあまりありません。
とはいえ、現金取引が多いため、現金の管理は丁寧に行う必要があります。
1日に数回、売上と現金残高の照合を行い、経営者または責任者が確認するのが理想的です。
逆に言えば、このような細かい処理さえしっかりできれば、飲食業の資金繰りはラクといえます。
飲食業の資金繰りの変化
もっとも、飲食業の資金繰りも徐々に変化しています。
「飲食業の売上は現金でその場で回収」という仕組みが古いものになりつつあるのです。
キャッシュレス時代の飲食業
近年、政府はキャッシュレス決済の推進に力を入れています。
キャッシュレス決済とは、現金を直接やり取りしない決済方法のことです。
主なキャッシュレス決済手段として、経済産業省は以下の4つを挙げています。
- クレジットカード
- デビットカード
- 電子マネー
- スマートフォン決済
このうち、クレジットカードとデビットカードは古くから存在するものですが、電子マネーとスマートフォン決済はここ数年間で急速に普及している感があります。
信用取引をしている会社ならば、キャッシュレス決済による影響はほとんど受けないでしょう。
これまでと変わらず、手形や売掛金でやり取りするからです。
しかし、飲食業はキャッシュレス決済の影響を大きく受けます。
キャッシュレス決済が普及するにつれて、人々が持ち歩く現金は減っていくはずです。
となると、飲食店などでの支払いも現金からキャッシュレスに切り替わっていくと考えられます。
クレジットカード決済の導入が急務に
キャッシュレス時代の今、現金取引にこだわり続けていると、顧客離れを引き起こすだけではなく、新規顧客の開拓も困難になります。
キャッシュレス決済を利用している人にとって、現金払いしかできない店舗は不便なのです。
電子マネーやスマートフォン決済は、提供する業者が乱立している状態であり、普及率もそれほど高くありません。
したがって、これまで現金取引にこだわってきた飲食業者は、さしあたってクレジットカード決済を導入が急務になるでしょう。
後述の通り、クレジットカードで決済した場合、代金の回収は早くても1ヶ月、遅ければ3ヶ月近く待つ必要があります。
これまでのように日銭が入ってこなくなり、現金が入ってこない中で資金繰りを回さなければならないのです。
これは、飲食業の資金繰りにとって非常に大きな変化といえます。
クレジットカード決済の問題点
初めてクレジットカード決済を導入する飲食業者では、資金繰りが大きく変化します。
すでにクレジットカード決済を導入している飲食業者も同様です。
現金決済の比率が低くなるにつれて、クレジットカード決済の比率が相対的に高まると考えられます。
飲食業者は、クレジットカード決済の問題点を知っておくことが大切です。
資金繰り環境が一変する
現金決済からクレジットカード決済に変化すると、どのような問題が起こるのでしょうか。
最も大きな問題は、資金繰りが苦しくなることです。
現金決済ならば日銭が入ってきますから、それを支払いに充てることで資金繰りが回ります。
「回収した売上で資金繰りを回す」というのが、資金繰りの理想的な形です。
これまでの飲食業では、理想的な資金繰りを実現しやすかったのですが、クレジットカード決済が多くなるとそうはいきません。
他の業種と同じように、収入よりも支出が先行する可能性が高いです。
これまで「収入の後に支出」であったものが、「支出の後に収入」になるのですから、従来の感覚では資金繰りが回らなくなります。
簡単な資金繰りから、難しい資金繰りへと一変するのです。
クレジットカード債権の回収サイト
クレジットカードで決済すると、現金がすぐに入ってこない代わりにクレジットカード債権が発生します。
クレジットカード債権は売掛金の一種で、後日、クレジットカード会社との取り決めに従って代金を受け取る権利のことです。
注意すべきは、クレジットカード債権の回収サイト※です。
クレジットカード債権の回収サイトには、以下の2パターンがあります。
- クレジットカード決済した日の同月に売上を確定し、翌月末に入金する
- クレジットカード決済した日の翌月に売上を確定し、翌々月末に入金する
例えば、飲食店で3月1日にクレジットカード決済が行われた場合、それぞれの支払いは以下のようになります。
- 3月25日に売上確定処理を行い、4月30日に支払い(回収サイト1ヶ月、クレジットカード決済から数えて約2ヶ月後)
- 3月25日に売上確定処理を行い、5月31日に支払い(回収サイト2ヶ月、クレジットカード決済から数え約3ヶ月後)
このように、クレジットカード決済の売上は入金までに長い時間がかかり、資金繰りが悪化する可能性が高いです。
※売上が確定してから、クレジットカード会社が代金を支払うまでの期間
資金ショートの危険が高まる
単に資金繰りが悪化するだけならば、致命的な問題にはなりません。
資金繰りが回っている限り倒産することはないからです。
しかし、資金繰りが回らなくなれば倒産します。
「資金繰りが回る」とは、お金のやり繰りに問題がなく、買掛金の決済や借入金の返済、納税、従業員への給与支払いなどができるということです。
「資金繰りが回らなくなる」とは、手元資金が不足して資金繰りがショートし、色々な支払いができなくなることを意味します。
そうなると、買掛先や銀行などから信用を失い、その後の経営に大きな悪影響を及ぼします。
経営が破綻する可能性も高いです。
クレジットカード決済の比率が高まり、手元資金が足りずに倒産に至る場合、手元にはクレジットカード債権があるため「黒字倒産」にほかなりません。
今後の飲食業は、黒字倒産を避けるためにも、クレジットカード債権と上手に付き合っていく必要があります。
飲食業だからこそファクタリングを
これからの飲食業経営は、クレジットカード決済の影響をいかに軽減していくかが重要です。
そこで、ファクタリングが役立ちます。
ファクタリングとは?
ファクタリングは、資金調達方法の一種です。
自社の所有している売掛金を、ファクタリング会社に売却することで資金を調達します。
多くの会社では、資金調達に銀行融資を利用しますが、銀行の判断によって資金調達できない可能性があること、そして資金調達に時間がかかる(数週間~1ヶ月以上)ことから、利便性が高い方法とはいえません。
これに対し、ファクタリングは手元の売掛金で資金調達できます。
買取対象となるのは、支払期日前の売掛金に限られ、支払期日を過ぎても回収できない売掛金(いわゆる不良債権)は対象外です。
つまり、ファクタリングする売掛金には確かな価値があり、その価値相応の価格で売却できるのです。
銀行融資のように自社の経営状況を厳しくみられることもなく、容易に資金調達できます。
クレジットカード債権も利用可能
クレジットカード決済によって発生したクレジットカード債権も、ファクタリングの対象となります。
2017年に債権譲渡に関する法律が改正されるまで、譲渡禁止特約※付きの売掛金は、法的に譲渡が認められていませんでした。
ファクタリングは「売掛金の売却」といわれますが、厳密には「債権譲渡取引(売掛金をファクタリング会社に譲渡し、対価を受け取る取引)」に分類されます。
クレジットカード債権の売掛先(支払人)はクレジットカード会社であり、加盟店規約で債権譲渡を禁止しています。
つい最近まで、クレジットカード債権はファクタリングの対象外だったのです。
しかし、法改正によって債権譲渡禁止特約付きの売掛金も譲渡可能となったため、クレジットカード債権もファクタリングの対象となりました。
※売掛債権(売掛金)の譲渡を禁止する特約
回収サイトを短縮できる
飲食業の資金繰りは、クレジットカード債権をファクタリングすることでラクになります。
クレジットカード決済導入に伴う最大の問題は、回収サイトが発生することです。
現金取引なら回収サイト0日であったものが、クレジットカード債権によって数ヶ月の回収サイトが発生します。
これが大きな資金繰り負担になるのです。
ファクタリングは、売掛金を早期資金化するサービスであり、最短即日で売上を回収できます。
例えば、支払いサイクルが「月末に売上確定、翌月末に入金」であれば、回収サイトは1ヶ月です。
月末の売上確定後にクレジットカード債権をファクタリングすれば、回収サイトに関係なく売掛金を即座に回収できます。
売上確定日にファクタリングして即日資金化した場合、実質的な回収サイトは1ヶ月から0日に短縮できるのです。
キャッシュフローが改善する
ファクタリングを利用すれば、キャッシュフローが改善します。
もともと、飲食業の資金繰りがラクと言われてきたのは、現金取引の比率が高かったからです。
クレジットカード債権をファクタリングすれば、スピーディに回収できるため、従来の資金繰りに近づけることができます。
もちろん、現金取引に比べて劣ることは否めません。
クレジットカード決済後、当月末あるいは翌月末に売上確定を経て、初めてクレジットカード債権が発生します。
ファクタリングできるまでに一定期間を要するため、現金取引ほどキャッシュフローがスムーズではないのです。
とはいえ、ファクタリングを利用しない場合に比べると、キャッシュフロー(現金の出入りの流れ)は圧倒的にスムーズになります。
飲食業ならではのメリット
このほか、飲食業ならではのメリットもあります。
主なメリットは、手数料の安さと審査の通りやすさです。
手数料が安い
ファクタリングには手数料がかかります。
ファクタリング手数料は、売掛先の信用力とファクタリング方式によって変動します。
手数料の相場は以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:利用会社とファクタリング会社の2社間で取引する方式。手数料率の相場は額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式。手数料率の相場は額面金額の1~10%
ファクタリング会社にとって重要なのは、売掛先の支払い能力です。
売掛先の支払い能力に問題がなければ、ファクタリング会社は支払期日に売掛金を満額回収し、収益を確保できます。
飲食業がクレジットカード債権をファクタリングする場合、支払人であるクレジットカード会社が売掛先となります。
クレジットカード会社の経営が破綻し、クレジットカード債権が回収不能になるリスクは極めて低いです。
ファクタリング会社は売掛先の支払い能力を高く評価するため、手数料も相場に比べて大幅に安くなります。
審査に通りやすい
ファクタリング会社は、売掛先の支払い能力を図るために審査を行います。
審査の結果、回収不能リスクとリターンのバランスを考慮しつつ、ファクタリングの可否とファクタリング条件を決定する流れです。
ここでも、売掛先がクレジットカード会社であることがプラスになります。
クレジットカード債権というだけで「回収不能リスクはほぼゼロ」と判断できるため、審査を簡単に通すことができます。
加盟店契約書や、クレジットカード会社からの入金明細などを提示し、クレジットカード債権の実在を証明できれば、審査に落ちることはほとんどないでしょう。
もちろん、審査に時間がかかりませんから、資金調達スピードも早いです。
飲食業でファクタリングを利用する際の注意点
飲食業とファクタリングは非常に相性のよい組み合わせですが、利用する際には以下の2点に注意が必要です。
加盟店規約違反の危険
まず、加盟店規約に注意してください。
法改正によって債権譲渡禁止特約付きの売掛金もファクタリング可能となりましたが、これはあくまでも「債権譲渡禁止特約を無効化する」ものであって、「債権譲渡禁止特約の付帯を禁止する」ものではありません。
実際に、全てのクレジットカード会社はいまだにクレジットカード債権の譲渡を禁止しています。
さらに加盟店規約では、クレジットカード債権を譲渡した加盟店に対して、加盟店契約を解除できるとしています。
つまり、クレジットカード債権をファクタリング会社に売却すると、加盟店契約を解除される可能性があるのです。
そこで、クレジットカード債権のファクタリングには、2社間ファクタリングを利用することとなります。
2社間ファクタリングは売掛先(クレジットカード会社)を関与させないため、売掛先にファクタリングの利用が知られることもありません。
飲食業のファクタリングは2社間ファクタリング一択と考えましょう。
手数料が二重でかかる
次に、手数料の負担に注意してください。
クレジットカード決済を導入すると、クレジットカード会社に決済手数料を支払う必要があります。
手数料設定はクレジットカード会社ごとに様々ですが、決済手数料として決済代金の3~10%程度を支払うのが一般的です。
次に、ファクタリング手数料がかかります。
上記の通り、飲食業のファクタリングは2社間ファクタリングを利用するため、相場では10~30%の手数料を負担しなければなりません。
もっとも、信用力に優れたクレジットカード会社が売掛先ですから、手数料率は相場の下限(10%)に近いか、それ以下になる可能性が高いです。
つまり、手数料が二重に発生します。
経済産業省の報告によると、飲食業の営業利益率の平均は8.6%です。
手数料を二重で支払うと、利益を上回る(赤字になる)可能性があります。
これに対処するためには、オンラインファクタリングの利用をおすすめします。
オンラインファクタリングは、全ての手続きがオンラインで完結するファクタリング方式です。
ファクタリング会社の業務効率が大幅に高まり、コスト削減効果を手数料に反映できるため、オンラインファクタリングの手数料相場は10%以下が基本です。
ファクタリング手数料を数%台に抑えることができれば、手数料を二重に支払っても利益を残すことができます。
オンラインファクタリングは2社間で取引するため、クレジットカード会社に知られるリスクもありません。
飲食業のファクタリングはNo.1へご相談を!
飲食業の資金繰りに、ファクタリングが欠かせない時代が近づいています。
現金取引の維持を目指しつつも、クレジットカードなどのキャッシュレス決済にも柔軟に対応すべきでしょう。
ただし、クレジットカードに限らず、キャッシュレス決済には必ず決済手数料がかかります。
決済手数料とファクタリング手数料が二重でかかることに注意しながら、ファクタリング会社を慎重に選ぶことが大切です。
ポイントは、オンラインファクタリングを利用できるファクタリング会社を選ぶことです。
オンラインファクタリングは、まだそれほど普及していないファクタリング方式であり、優良ファクタリング会社の中でも利用できる会社は限られています。
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お見積りだけのご依頼も大歓迎です。
まとめ:飲食業はオンラインファクタリングの活用を
「飲食業は資金繰りがラク」といわれたのも、過去の話になりつつあります。
現金取引だけであればファクタリングも必要ありませんが、今後はファクタリングの機会も増えていくことでしょう。
ただし、飲食業は利益率が低い業種ですから、ファクタリングを利用することで赤字になる危険があります。
特に、従来の(オフラインの)ファクタリングでは10~30%もの手数料を取られるため、赤字になる可能性が高いです。
ファクタリングで資金繰りをラクにし、なおかつ利益も確保するためには、オンラインファクタリングの利用が欠かせません。
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