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ファクタリングの会計処理!仕訳方法・勘定科目・消費税はどうなる?

ファクタリングを利用するケースですが、会計処理についても確認しておかなければなりません。

ファクタリングを利用する時には会計処理上、売掛債権(売掛金)が減ることになります。

その時にどのように処理するのでしょうか?

またファクタリングを利用すると、予定していた金額よりも少ない金額しか入金されてこないことになります。

減ってしまった分はどのように会計処理していけばよいのでしょうか?

こちらではファクタリング利用時の会計処理について徹底解説します。

これからはじめてファクタリングを利用しようと思っている方は必見です。

通常の「掛取引」の会計処理:仕訳方法のポイントは?

ファクタリングの会計処理を理解するには、通常の掛取引と比較するのが近道です。

例題として、100万円の売上が掛取引で発生した場合の仕訳方法を見てみましょう。

売掛債権(売掛金)発生時の会計処理

下記は、通常の掛取引で売掛債権(売掛金)が発生した時点の貸借対照表(B/S)です。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
売掛債権(売掛金) 100万円 売上 100万円

▼ポイント

  • 勘定科目は「売掛債権(売掛金)」として仕訳ける
  • まだ現金が入金されていなくても、売上が発生したタイミングで計上する
  • 入金されてから会計処理を行った帳簿は、納税申告で「差し戻し」される

売掛先から入金時の会計処理

売掛債権(売掛金)100万円が入金された場合は、以下のように仕訳します。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
現金 100万円 売掛債権(売掛金) 100万円

ちなみに入金時の勘定科目は現金としましたが、「預金」などでも構いません。

状況に合わせて記載しましょう。

以上が通常の会計処理となります。

問題となってくるのは、ファクタリングを利用した時に会計処理がどのように変化していくのか、という部分です。

変化についてはしっかりと理解して確実に処理しなければなりません。

誤った処理をしてしまうと、決算時の業務が増えてしまいます。

ファクタリング利用時の会計処理:仕訳のタイミングは3回

ここからは、下記の条件でファクタリングを利用した際の会計処理について見ていきましょう。

▼例題の条件

  • ファクタリング契約のタイプ:債権譲渡契約(買取型)で資金化
  • 売掛債権(売掛金):100万円
  • ファクタリング手数料:10%

特筆すべきは、会計処理の回数が増えるという点です。

通常の掛取引では2回の会計処理でしたが、ファクタリンでは3回のタイミングで仕訳なければなりません。

売掛債権(売掛金)発生時の会計処理

売上時に売掛債権(売掛金)が発生した時点の会計処理は、通常の掛取引と全く同じです。

現金が入金されるまで待たずに、売掛債権(売掛金)が発生したタイミングで仕訳けましょう。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
売掛債権(売掛金) 100万円 売上 100万円

ファクタリング契約時の会計処理

100万円の売掛債権(売掛金)をファクタリング契約した時の仕訳は以下の通りです。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
未収金 100万円 売掛債権(売掛金) 100万円

注目すべきは、勘定科目が売掛債権(売掛金)から「未収金」へ変化する点です。

未収金とは、売掛債権(売掛金)以外の金銭債権に関わる勘定科目を指しています。

「通常の営業取引以外で発生した未入金のもの」と言った方がイメージしやすいかもしれません。

ファクタリング契約を結んでから資金供給を受けるまで、ある程度のタイムラグが生じます。

したがって、実際にファクタリング会社から入金されるまでは、あくまで入金予定として扱う「未収金」で計上しておく必要があるのです。

なお、売掛債権(売掛金)と未収金の違いについては「売掛金と未収金の違いとは?時効とファクタリングへの影響を解説」にて詳しく解説しております。

▼ポイント

  • ファクタリング会社と債権譲渡契約を締結したタイミングで仕訳ける
  • 勘定科目を売掛債権(売掛金)から「未収金」に振り替える

売掛債権(売掛金)譲渡代の入金時の会計処理

では次に、ファクタリング会社から入金があった時の仕訳を以下に示します。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
現金 90万円 未収金 100万円
売上債権売却損 10万円

まずはファクタリング利用によって発生した未収金を会計処理したうえで、手数料分を差し引かなければなりません。

ファクタリング手数料のマイナス分は「売上債権売却損」として仕訳けます。

その際、必ず「借方勘定科目」と「貸方勘定科目」の合計金額が一致していなければなりません。

今回の例題では、「現金90万円+売上債権売却損10万円」=「譲渡した売掛債権(売掛金)の合計金額100万円」が正しい会計処理となります。

売上からマイナスしなければならないので損益計算書(P/L)にも反映させましょう。

ちなみに、手数料は「売上債権売却損」ではなく「雑損失」として仕訳けることも可能です。

普段から「雑損失」を使っているのであれば、「雑損失」で仕訳けるとよいでしょう。

▼ポイント

  • 売掛債権(売掛金)譲渡代の勘定科目は、「現金」または「預金」などで仕訳ける
  • ファクタリング手数料の勘定科目は、「売上債権売却損」または「雑損失」で仕訳ける
  • 「借方勘定科目」と「貸方勘定科目」の合計金額を一致させる
  • 損益計算書(P/L)にも反映させる

契約日と入金日が同じ:即日ファクタリングの会計処理

「今すぐ現金が必要!」という事業主様に注目されている資金調達方法として、2社間ファクタリングが挙げられます。

2社間ファクタリングに特化しているファクタリング会社の中には、「最短即日で売掛債権(売掛金)譲渡代を入金!」と謳っているケースもあるほどです。

ただし、即日ファクタリングの場合は通常であれば発生する契約から入金までのタイムラグがありません。

したがって、通常のファクタリングよりも仕訳のタイミングが減り、特別な問題がない限り2回の会計処理で完了するのです。

売掛債権(売掛金)発生時の会計処理

下記の通り、売掛債権(売掛金)発生時の会計処理は通常のファクタリング契約と同一です。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
売掛債権(売掛金) 100万円 売上 100万円

ファクタリング契約時と入金時の会計処理

ファクタリング契約と「同時」または「同日」に入金された場合、下記のように「まとめて仕訳」します。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
現金 90万円 売掛債権(売掛金) 100万円
売上債権売却損 10万円

通常のファクタリング契約であれば、売掛債権(売掛金)譲渡代がファクタリング会社から入金されるまで一時的に売掛債権(売掛金)を未収金として計上します。

一方、即日ファクタリングの場合は契約から入金までのタイムラグがないため、一連の会計処理で未収金という勘定科目は登場しません。

▼ポイント

  • 貸方勘定科目は「未収金」ではなく「売掛債権(売掛金)」になる
  • 売掛債権(売掛金)譲渡代の勘定科目は「現金」または「預金」などで仕訳ける
  • ファクタリング手数料の勘定科目は、「売上債権売却損」または「雑損失」で仕訳ける
  • 「借方勘定科目」と「貸方勘定科目」の合計金額を一致させる
  • 損益計算書(P/L)にも反映させる必要がある

ファクタリング手数料を「割引料」で仕訳けても良いのか?

ファクタリング手数料の最も望ましい勘定科目は「売上債権売却損」ですが、「割引料」として仕訳けることも可能です。

なぜなら、手形割引とファクタリングでは「対象の金融商品」が異なるだけで、ほぼ同じ仕組みになっているからです。

▼手形割引とファクタリングの違い

  • 手形割引:「手形」を本来の入金予定日より早く資金化する方法
  • ファクタリング:「売掛債権(売掛金)」を本来の入金予定日より早く資金化する方法

次に、お客様が手にする金額が満額よりも目減りする仕組みを見てみましょう。

▼ディスカウントの仕組み

  • 手形割引:「利息」が「手形割引」として差し引かれる
  • ファクタリング:「手数料」が「売上債権売却損」として差し引かれる

つまり、どちらも営業外損失ですから会計上「ファクタリング手数料=割引料」という解釈が認められているのです。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
現金 90万円 未収金 100万円
割引料 10万円

※ファクタリング契約と入金が同時だった場合、貸方勘定科目は「売掛債権(売掛金)」になります。

ただし、「支払利息割引料」に関しては2018年3月30日以降、基本的に会計上の使用が認められていませんので注意が必要です。

詳しくは、企業会計基準委員会の公式Webサイトで公開されている「収益認識に関する会計基準」にてご確認ください。

会計ソフトに「売上債権売却損」の勘定科目がない場合は?

結論から言うと、たとえ会計ソフトの勘定科目に「売上債権売却損」が無かったとしても、ファクタリング手数料の仕訳に支障はありません。

ファクタリングは新しい資金調達方法ですから、特に古い市販の会計ソフトには「売上債権売却損」という勘定科目が存在していないケースが多いようです。

そんな時は、一般的な会計ソフトで使われている下記の勘定科目でファクタリング手数料を仕訳しましょう。

▼ファクタリング手数料の仕訳に使える勘定科目

  • 雑損失
  • 債券割引料
  • 支払手数料

ファクタリングの税務処理:消費税・法人税・所得税の解説

資金調達の手段としてファクタリングを検討しているなら、あらかじめ税務処理についても把握しておきましょう。

ここからは、下記の3点について解説します

  • ファクタリングに消費税はかかるのか?
  • ファクタリングは法人税や所得税の課税対象なのか?
  • ファクタリングは節税に役立つのか?

ファクタリングは消費税の対象外

通常の掛取引の場合、帳簿に計上した売掛債権(売掛金)そのものが消費税の対象となります。

一方、ファクタリングで得た売掛債権(売掛金)譲渡代および手数料は、2社間であろうと3社間であろうと消費税の対象にはなりません。

なぜなら、売掛債権(売掛金)譲渡の対価が、「非課税取引」に含まれている「有価証券等の譲渡」に該当するからです。

株式取引で得た利益に消費税がかからないのと同じ意味合い、と言った方がイメージしやすいかもしれません。

ちなみに、印紙代は消費税の対象外ですが、司法書士報酬は消費税の対象ですから、登記の代行を依頼する時は注意が必要です。

ファクタリングは法人税・所得税の対象

ファクタリング会社から入金された売掛債権(売掛金)譲渡代は、あくまで「売上」です。

したがって、「法人税」や「所得税」の対象となります。

▼対象となる税金

  • 株式会社:法人税
  • 個人事業主様:所得税、個人事業税

ただし、ファクタリング手数料は売上債権売却損として計上する経費ですから、損金算入が可能です。

ファクタリングは節税にも役立つ

ファクタリングも通常の掛取引も法人税がかかるのは同じですが、支払うタイミングに違いがあります。

▼法人税を支払うタイミングの違い

  • 通常の掛取引:入金前でも法人税の支払い義務がある
  • ファクタリング:入金前に法人税を支払う必要がない

ここで注目したいのが、売上債権売却損として会計処理できるファクタリング手数料の存在です。

赤字決算によって節税するには、その年の損益が利益を上回っていなければなりません。

つまり、ファクタリングには「法人税を支払うタイミングを先送りできる」、「節税目的の赤字決済に役立つ」という2つのメリットがあるのです。

ファクタリングのオフバランス化

オフバランス化とは、合法の範囲内で企業の会計状態が「健全であるように見せる」方法です。

具体的には、帳簿に計上される資産・負債を賃借対照表(B/S)から除く、または勘定科目を置き換えることで可能となります。

▼賃借対照表(B/S)の状態

  • 銀行融資:入金を待っている間は「売掛債権(売掛金)」、融資後は「負債」として計上
  • ファクタリング:入金を待っている間は「未収金」、入金後は「現金」として計上

銀行融資では負債として扱う勘定科目が増えますが、現金として資金化できるファクタリングでは負債である売掛債権(売掛金)が消えます。

つまり、ファクタリングによって総資産額が減少する反面、帳簿上から「負債」が取り除かれる分、ROA(総資産利益率)と自己資金比率の向上に繋がるのです。

売掛債権(売掛金)担保融資を利用した時の仕訳とは?

ファクタリングと同様に、売掛債権(売掛金)を利用した資金調達方法として「売掛債権(売掛金)担保融資」があります。

ファクタリングを検討している方は、売掛債権(売掛金)担保融資も検討しているケースが多いようです。

ここからは、売掛債権(売掛金)担保融資を利用した場合の会計処理について解説します。

売掛債権(売掛金)担保融資の借入れ実行時の仕訳例

例題として、売掛債権(売掛金)担保融資で100万円の借入れを受けたケースを見てみましょう。

借入れ実行時には以下のような仕訳となります。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
現金 100万円 借入金 100万円

売掛債権(売掛金)担保融資は「借入れ」であり、売掛債権(売掛金)を売却するファクタリングとは本質的に異なります。

よって、ファクタリングのように売掛債権(売掛金)を減少させるような会計処理は行いません。

あくまで「負債」が発生するのです。

返済時の仕訳例

借入金の返済を行った場合には以下のように仕訳します。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
借入金 100万円 現金 100万円

上記の通り、借入金と現金を減らすような会計処理を行うのです。

利息の仕訳例

売掛債権(売掛金)担保融資では利息が発生しますので、忘れずに計上しなければなりません。

仮に利息が50万円かかった場合には以下のように仕訳します。

借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
支払利息 50万円 現金 50万円

つまり、売掛債権(売掛金)担保融資の仕訳は通常の借入れ処理と同じなのです。

まとめ

ファクタリングに興味があっても、「会計処理が難しそう…」と利用を見合わせている事業主様も多いでしょう。

そんな時は、ファクタリング会社の担当者に遠慮なく相談してみて下さい。

優良なファクタリング会社であれば、快く相談に乗ってくれるはずです。

その際、迷惑そうな態度をとったり誤魔化したりするようであれば、資金調達のパートナーとして相応しいとは言えません。