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売掛金の時効はいつ? 民法改正の内容と援用を阻止する更新・完成猶予の方法を徹底解説

売掛金が未回収のままで「時効はいつなのだろうか」「回収するにはどうしたらよいのか」と悩む企業担当者の方も多いのではないでしょうか。

売掛金の時効は、2020年4月の法改正により原則5年に統一されました。売掛金の回収をより確実なものにするには、時効に関する法改正の内容を正しく理解しておくことが重要です。

本記事では、売掛金の時効の考え方や民法改正の内容、援用を防ぐための更新・完成猶予の方法を詳しく紹介します。

【この記事で分かること】

  • 売掛金の時効は、債権者が権利を行使できるときから5年に統一された
  • 時効を先延ばしにするには、内容証明の送付や裁判所を通じた請求などの手続きを講じる必要がある
  • 売掛金の未回収が発覚したら、時効を成立させないために早めに動くことが重要

売掛金の時効は「権利を行使できるときから5年」

売掛金の時効は、民法第166条にて「債権者が権利を行使できるときから5年」と定められています(※1)。

ここでいう「権利を行使できるとき」とは、代金の支払いを請求できる状態になったタイミングを指します。具体的には、請求書に記載された支払期限や契約で決めた支払日が基準です。

例えば、支払期限が2026年3月31日であれば、時効はその翌日の2026年4月1日からカウントされます(※2)。

※1参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百六十六条”.(参照2026-03-24).

※2参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百四十条”.(参照2026-03-24).

売掛金の時効の起算点の考え方は2パターン

売掛金の時効の起算点の考え方には、状況に応じた2つの基準があります。場合によっては10年が基準になるケースもあるため、それぞれの違いを理解しておきましょう。

以下では、売掛金の時効における2つの起算点を解説します。

1. 主観的起算点|権利を行使できることを知ったときから5年

売掛金の回収において、債権者(請求する側)が「権利を行使できる」と知ったときから、時効は5年です。つまり、債権者が売掛金を請求できる状態であると認識した時点から、5年間で時効を迎えます。

一般的な取引では、請求書に支払期限が記載されているため、債権者が売掛金を請求できる状態であると認識していることがほとんどです。そのため、実質上はこの認識時点が売掛金の時効の起算点です。

2. 客観的起算点|権利を行使できるときから10年

客観的起算点とは、売掛金を請求できる状態になった時点から、機械的に時効を数える考え方です。債権者が請求できることを認識していたかどうかに関係なく、客観的に「権利を行使できる状態」になったときから10年が経過すると、時効が完成します。

通常の取引では、主観的起算点である5年が基準ですが、仮に請求できることを認識していなかった場合などの特殊なケースで、10年の時効が適用されます。

【2020年4月】売掛金の時効に関する民法改正の内容

売掛金の時効は、2020年4月の民法改正によって大きく見直されました。ここでは、法改正の内容を改正前・改正後に分けて解説します。

改正前|職業ごとに時効が異なっていた

改正前の売掛金の時効は一律ではなく、取引の内容や業種によって異なっていました。一般的な債権の時効は10年とされていましたが、商取引による売掛金は5年が適用され、一部の業界では1年や3年といった短い時効期間が設定されていました(※)。

【改正前の売掛金の時効一覧】

  時効期間 具体例
原則 10年 個人間の金銭の貸し借り など
職種別 1年 飲食料金
宿泊料金 など
2年 弁護士・公証人の報酬
小売店・卸売店の売掛金 など
3年 医師・助産師の診療報酬 など
商取引 5年 商売としての取引で発生した債権 など

このように、区分によって時効期間が異なっていたため、自社の売掛金が何年で時効になるのか判断しにくく、実務上の混乱につながることがありました。

※参考:法務省.「消滅時効に関する見直し」.“①時効期間と起算点に関する見直し”.(参照2026-03-24).

改正後|職業ごとの時効は撤廃され原則5年・10年に統一された

2020年4月の民法改正によって、改正前に存在していた職業ごとの短期消滅時効(1〜3年)や、商取引ごとの時効の区分は廃止されました。

法改正では、改正前からあった「権利を行使できるときから10年」の時効は残しつつ、「権利を行使できることを知ったときから5年」の新たな基準が追加されました(※)。2020年4月以降は、このいずれか早い方が時効として適用されます。

※参考:法務省.「消滅時効に関する見直し」.“①時効期間と起算点に関する見直し”.(参照2026-03-24).

こんなときはどうする? ケース別に見る売掛金の時効の起算点

売掛金の時効は、契約内容や取引の形態によっては、起算点の判断が難しくなるケースもあるでしょう。

ここでは、実務でよくある2つのケースを取り上げ、それぞれの取引の時効の起算点を紹介します。

1. 支払期限の定めがない契約の起算点

支払期限を定めていない場合、債権が発生したときからいつでも請求ができます。そのため支払期限の定めがない契約では、基本的には契約日が時効の起算点です。

2. 業務委託契約における売掛金時効の起算点

業務委託契約では、原則として最終納品日が起算点となります。具体的には、初回提出と修正対応を終え、成果物を取引先(売掛先)へ納品した日が起算点です。

例えば、業務委託でコンテンツ制作を請け負い、以下のスケジュールで作業を進めた場合、時効の起算点は4月4日です。

  • 4月1日:成果物を先方に提出
  • 4月3日:修正依頼を受け、当日中に対応して提出
  • 4月4日:先方から納品完了の連絡

→時効の起算点は、最終納品日の4月4日となる

特に個人事業主の方は、案件ごとのスケジュールや納品日を記録しておくと、管理しやすくなるでしょう。

売掛金の時効成立後でも援用されていなければ回収の可能性はある

売掛金の時効を過ぎた場合、「もう回収できないのではないか」と不安に感じる方が多いのではないでしょうか。

結論として、時効は期間が過ぎたからといって自動的に成立するわけではありません。相手が「時効を迎えたため支払いません」と主張する援用(えんよう)を行っていなければ、引き続き支払いを求められます(※)。

ここでは、援用の定義や援用を阻止するポイントを見ていきましょう。

※参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百四十五条”.(参照2026-03-24).

援用とは「時効成立を意思表示する法的手続き」

援用とは、時効の成立を債権者に対して主張する意思表示です。お金を請求する側が行う手続きではなく、請求される側、つまり取引先が行う手続きになります。

時効の援用が認められれば、未払いになっている売掛金は法的に支払う必要がなくなります。これは、民法145条で定められているルールです(※)。

請求対象の取引先が以下の3つの条件を満たしている場合、時効の援用が成立する可能性があります。

  • 時効期間に一度も請求や支払いがされていない
  • 支払うべき債務があることを認めていない
  • 未回収の売掛金について裁判手続きが行われていない

※参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百四十五条”.(参照2026-03-24).

取引先の援用を阻止するには早めの時効の更新・完成猶予が重要

取引先の援用を阻止するには、時効が完全に成立する前に時効の更新・完成猶予措置を講じる必要があります。時効が完成すると取引先の援用によって回収が難しくなるため、支払いの遅れに気付いた段階で早めの対応が重要です。

売掛金の時効を更新するには? 新民法における更新の方法

それでは、実際に時効の更新・完成猶予を目指す場合は、何をすればよいのでしょうか。

ここでは、既に進行していた時効を更新する方法を5つ紹介します。時効の更新とは、それまで進行していた時効期間がリセットされ、再び0からカウントされる仕組みです。

1. 裁判所を通じて請求する

裁判上の請求を行うことで、時効の完成を防ぐことができます。具体的には、訴訟の提起や支払督促の申し立てを行うことで、その手続きが続いている間は時効が完成しなくなる仕組みです。

なお訴えを取り下げたり却下されたりした場合は、この効力は失われます。ただし訴えの却下・取り下げが行われたとしても、そこから6カ月間は時効が近づくのをストップできるという仕組みです。

※参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百四十七条”.(参照2026-03-24).

2. 民事調停を申し立てる

裁判所に民事調停を申し立てると、時効が更新されます。

民事調停とは、調停員が間に入り、話し合いによって問題解決を目指す法的手続きです(※)。調停で合意に至ると調停調書が発行されますが、この調停調書は確定した判決と同じ効力があるため、強制執行を行うことが可能になります(※)。

調停は、訴訟のように勝敗を決めるものではなく、合意による解決を目的としています。訴訟に比べて手続きの負担が軽く、柔軟な解決が図りやすい点が特徴です。

※参考:裁判所.「民事調停」.(参照2026-03-24).

3. 裁判所に支払督促を申し立てる

支払督促とは、裁判所を通じて取引先に対して支払いを求める手続きの一つです。訴訟に比べて手続きが簡単で、書面のみで進められるため、わざわざ裁判所に足を運ぶ必要がありません。

支払督促を申し立てると、時効の完成が猶予されます。相手が支払督促を受け取ってから2週間以内に異議を申し立てなければ、そのまま強制執行へ移行できます(※)。

※参考:裁判所.「支払督促」.(参照2026-03-24).

4. 強制執行を行う

強制執行の申し立てを行うと、その手続きが続いている間は時効の進行がストップします。強制執行とは、裁判所を通じて取引先の預貯金や不動産などの財産を差し押さえ、強制的に債権を回収する手続きです。

ただし、強制執行は、売掛金の回収作業の第一段階として実行できるものではありません。調停や訴訟で判決が出ても、相手が支払いに応じない場合、最終手段として強制執行の申し立てができます。

5. 取引先に債務の承認を依頼する

取引先に「支払う意思がある」と認めさせることを、債務の承認と呼びます。債務の承認が成立すると、それまで進行していた時効が更新されます。

債務の承認に該当するケースは、以下の通りです。

  • 売掛金の一部が支払われている場合
  • 取引先が自社に対して「来月まで支払いを待ってほしい」「必ず支払う」といった言動を行った場合
  • 取引先が未払いの事実を認める文書に署名・捺印した場合

このように、取引先が売掛金の一部を支払ったり、書面を通じて「債務がある」と認めたりした場合は、時効が更新されます。

債務の承認を得るための書類は不要ですが、後々のトラブルを防ぐために、署名やメール、音声データなどの証拠を残しておくとよいでしょう。

売掛金の時効の完成猶予を得るには? 新民法における手段

売掛金の時効は、更新以外にも、一定の手続きを行うことで完成猶予を得られる場合があります。時効の完成猶予とは、一定の事由が発生している間、時効の完成を一時的に先延ばしにする仕組みです。

ここでは、売掛金の時効の完成猶予を得る方法を3つ紹介します。

1. 内容証明郵便を通じて履行の催告を図る

内容証明郵便による催告は、裁判所を通さずに時効の完成を一時的に食い止める方法です。

内容証明郵便とは、どのような文書をいつ・誰が送ったのかを郵便局が公的に証明するサービスです(※)。基本料金に加え、一般書留の加算料金、内容証明の加算料金を支払うことで利用できます(※)。

※参考:郵便局.「内容証明」.(参照2026-03-24).

売掛金時効における内容証明郵便の効力について

内容証明郵便による催告を行うと、時効を6カ月先延ばしにできます。この6カ月の間に、裁判上の請求や差押え、債務の承認などの手続きを行うことで、時効を更新できます。

内容証明郵便の送付だけで時効が更新されるわけではないため、あくまで次の対応までの期間を確保する手段としての活用が重要です。

2. 仮差押え・仮処分を実行する(財産処分に制限をかける)

取引先に対し、仮差押え・仮処分を行うことで、手続き終了後から6カ月間、時効の完成が猶予されます。

仮差押え・仮処分とは、裁判や強制執行に進む前に、相手が財産を隠したり、勝手に売却したりするのを防ぐ法的手続きです。裁判所を通じて財産の処分・使用に制限をかけることで、売掛金の回収をより確実なものにします。

3. 当事者間での協議で合意を得る

裁判などの法的手段を講じる前に、当事者間の話し合いによる合意によって、時効を延長する場合があります。この方法は、民法第151条で定められており、協議を行う旨の合意と呼ばれています(※)。

時効の延長期間は、以下のいずれか早い方が適用されます(※)。

  • 合意から1年が経過したとき
  • 合意で取り決めた1年未満の協議期間が経過したとき
  • どちらかが協議の中止を書面で通知してから6カ月が経過したとき

当事者同士で話し合い、時効延長に関して合意を得る方法は、訴訟費用をかけずに円満な解決を目指したい場合に向いています。

※参考:e-Gov法令検索.「民法」.“第百五十一条”.(参照2026-03-24).

売掛金の未払いが発覚したときの基本的な流れ【4ステップ】

売掛金が回収できない場合、会計上は貸倒損失として処理します。貸倒損失とは、取引先の倒産・経営悪化など、何らかの事情で売掛金が回収できない場合に使用される勘定科目です。

貸倒損失が大きくなると、資金繰りが悪化したり、将来的な融資で不利になったりと、経営にさまざまな影響を及ぼします。そのため、売掛金の未払いが発覚したら、すぐに取引先に連絡し、回収作業を進めることが大切です。

ここでは、売掛金の未払いが発覚した際の基本的な流れを4ステップで紹介します。

ステップ1. 請求書を発行・送付しているかどうか確認する

まずは、該当の取引で請求書を発行・送付しているかどうかを確認しましょう。請求書が発行されていない場合、取引先側で支払い処理が行われず、売上が入金されません。

請求書管理では、複数の取引先とのやり取りが発生するため、発行や送付の漏れ、システムエラーによる遅延などが起こる場合があります。

万が一請求書を発行していなかった場合、まずは上司に申告し、対応手順を確認しましょう。その後、取引先に連絡し、請求書の再発行または新規発行を行います。送付漏れが原因であれば、請求書の日付や支払期限を最新の情報に更新してから送付しましょう。

取引先へ送付する際は、発行や送付が遅れた理由を伝え、謝意を添えることが重要です。

ステップ2. 請求書を発行・送付していた場合は取引先にすぐに連絡する

取引先に請求書を発行・送付している場合は、取引先に現在の支払状況を問い合わせましょう。電話やメール、FAXなどで入金が確認できていない旨を連絡し、支払予定日や遅延の理由を確認する必要があります。

またやり取りの内容は、可能であれば記録しておくことをおすすめします。後から交渉や法的手続きに進む場合、記録があれば有力な証拠として利用できる可能性があるためです。

ステップ3. 内容証明郵便を送付する

電話やメールで催促しても入金が確認できない場合は、内容証明郵便を送付します。

前述の通り、内容証明郵便の送付は法律上の催告に該当するため、時効の完成が6カ月間猶予されます。

ただし、いきなり送付するのではなく、まずは取引先の状況を再度確認することが重要です。連絡をしても支払いの意思が見られない、長期的に入金されない場合は、社内で慎重に検討した上で送付準備を始めましょう。

ステップ4. 問題が解決しない場合は法的措置で解決を試みる

催促や内容証明の郵便を送付しても入金されない場合は、法的措置の検討が必要です。具体的には、以下の法的措置を通じて売掛金の回収を図ります。

  • 支払督促
  • 少額訴訟(60万円以下の金銭の支払いを求める際に選択できる訴訟)(※)
  • 通常訴訟
  • 民事調停
  • 強制執行(財産の差押え)

比較的スムーズに手続きが進むのは、裁判所から取引先に売掛金の支払いを命じる支払督促です。裁判所を介して催促をすれば、取引先に心理的なプレッシャーを与えられます。

法的措置へ移行する際は、売掛金の回収率を高めるためにも、弁護士に相談して手続きを進めましょう。

※参考:裁判所.「少額訴訟」.(参照2026-03-24).

売掛金の入金前の資金繰りが必要な場合はファクタリングの活用を検討しよう

取引先の支払い能力に問題はないものの、入金までの期間を短縮したい場合は、ファクタリングの利用がおすすめです。

ファクタリングとは、支払期日前の売掛金をファクタリング会社に売却し、売上代金を早期に現金化するサービスです。

企業間取引では、売掛金の入金まで数カ月程度待つケースも多く、その間に資金繰りが不安定になる場合があります。ファクタリングを活用すれば、取引先からの入金を待たずに資金を確保できるため、急な支払いにも対応しやすくなります。

株式会社No.1のファクタリングサービスでは、最短即日での対応が可能です。急な資金不足にも対応できるよう、来店不要で手続きを進められる他、全国への出張にも対応しています。手数料最低1%〜の利用が可能なため、まずはお気軽にご相談ください。ファクタリングをご検討中の方は株式会社No.1のスピード査定をお試しください。

まとめ:売掛金の時効は原則5年! 損失を被らないためにも早めに行動しよう

売掛金の時効は、2020年4月の法改正により原則5年と定められています。取引先が援用を行い、時効が完全に成立すると、売掛金の回収は困難になります。

取引先からの支払いが滞っている場合は、債務の承認や内容証明による催告、裁判上の請求などを通じて時効を更新・完成猶予を成立させることが重要です。

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