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カテゴリー: 資金調達情報

2024年の事業者向け資金調達の動向を読む!補助金拡充による資金調達の裏で必要なものは?

資金調達というと融資を思い出す人が多いはずです。日本の融資は長く続いている「ゼロ金利政策」「マイナス金利政策」によって借りる際の利率がかなり低く抑えられています。

これは政府が市場にお金を供給し、経済活動を活性化させるための手段として有効だと考えられていました。しかし、特に「マイナス金利政策」導入後は、数百万円、数千万円の預金があっても利子は1桁、あるいは数十円ということが常態化しました。

銀行以外の投資へのお金の流出もあり、また国債を発行しても利息で儲けることができなくなりました。

そうした中で事業者の資金調達も2024年が大きな転換点となる可能性があります。今回は政府の諸政策(今予算案審議中:2024年2月現在)から、2024年の事業者の資金調達について考えていきます。

多種多様な資金調達方法の中で、日本政府はどのようなアクションを起こすのか考えてみましょう。

2024年「マイナス金利政策」が解除され資金調達の利率が上がるかも

「マイナス金利政策」とは、中央銀行(日銀)が名目金利をゼロ未満のマイナス金利に設定する金融政策で大幅な金融緩和策です。アベノミクスの1つとして市場への資金供給手段として用いられました。

金利が低いので、事業者は資金調達しやすくなります。銀行も金利が政策として低く抑えることについて、「銀行の銀行」である日銀から資金調達しやすくなり、潤沢な資金が市場に流れます。

当時はまだデフレが広がっていました。そのため、マイナス金利政策による低金利環境において、資金調達コストが低いため、企業は新規投資や生産を進めやすくなり、これが経済全体の活性化に寄与します。

また、マイナス金利政策は将来のインフレについて期待を高めることを促します。「インフレマインド」を醸成します。低金利やマイナス金利は、消費者や企業に将来の物価上昇を期待させることにつながり、消費や投資を喚起します。

しかし、ここ数年(特に2年ほど)の急激な物価高によって、デフレマインドは払拭されています。ロシアによるウクライナ侵攻や鳥インフルエンザ、災害など外部要因が大きいものの、マクドナルドのハンバーガーも180円になりました。

しかし、それを我々が受容しつつあります。最低賃金も1000円を超える都道府県が増えました。名目賃金は少なくとも上がっています。

あとは実質賃金なのですが、少なくとも2000年前後(マクドナルドのハンバーガーが59円だった時代)から続く、ゼロ金利政策やマイナス金利政策をやめようという動きが、政府、日銀内で出ています。

そのため、マイナス金利政策(ゼロ金利政策)については、2024年中に解除されるのでは?という見方が出ています。

マイナス金利政策が解除されれば、当然資金調達の際の借入金利も上昇します。事業者にとってはお金を借りにくくなります。

まだコロナの緊急融資を受けて、返済が厳しいという事業者にとっては、さらにこのことが資金調達を難しくする可能性があります。

それでも経済の常道からかけ離れた、ゼロ金利政策、マイナス金利政策をいつまでも続けるのは健全な資本主義経済にとっては、そろそろ副作用の方が大きくなってきました。

そのため、2024年は四半世紀続いた政府、日銀の資金調達にかかわる政策が転換される可能性があり、事業者もそれに備えなければなりません。

資金調達の際の借入金利が上がるのは、大きな負担になります。そこで、融資だけではない資金調達の選択肢を確保しておくことが今まで以上に必要となるでしょう。

2024年は「4大補助金」を中心にした補助金制度の拡充も資金調達に影響

政府は各種補助金も拡充しています。コロナに関する補助金の特別枠はなくなりましたが、上述の物価高、インボイス制度導入、さらにDX(デジタルトランスフォーメーション
)、GX(グリーントランスフォーメーション)など資金時代の経営環境を基盤整備するための補助金枠が拡大しています。

補助金には「4大補助金」というものがあります。

4大補助金は

      

  • ものづくり補助金
  •   

  • IT導入補助金
  •   

  • 小規模事業者持続化補助金
  •   

  • 事業再構築補助金

の4つです。それぞれの補助金は2024年の予算では拡充が予定されています。

補助金とは何?

補助金は資金調達の1つの方法になります。補助金とは国や自治体の政策目標実現のため事業主に交付されるお金で返済不要です。返済不要なので、負債にならずすべて自社のキャッシュとして計上できます。

税金を支給するので、審査があります。審査は厳しく、多くの補助金は採択率30%~70%で、難しい補助金の場合10%台のこともあります。

審査落ちの可能性があるため、資金調達方法としての確実性に欠けます。補助金に期待しても、ダメだった場合の代替手段を考えておくべきです。

補助金は事後支給になります。ある事業目的で補助金を申請して採択されても、実際に入金されるのは事業が終わって、報告やチェックが済んでからになります。

つまり事業実施の際には、自己資金や他の資金調達方法で捻出しなければなりません。

急な資金調達方法として補助金は不向きであり、中長期的な資金使途を考える際には、補助金が役立ちます。

ただし、コロナや物価高に特化した補助金もありましたので、現下の経済情勢諸問題を解決するもので、1年スパンの資金調達方法であれば、補助金で補えるものもあります。ただし、事業や設備投資実施の際には、自己資金や他の資金調達方法によってキャッシュを確保してください。

2024年度予算の概算要求を見る

予算審議の前には、各省庁から「このくらいお金が欲しい」という概算要求が出ます。2024年予算の概算要求について、資金調達、補助金についてはこのようになりました。

〇中小企業等の自動化・IT化の推進支援、「物流の 2024年問題」対応のための支援・
制度整備及びフィジカルインターネットの実現、介護における公的保険外サービスの振興
による健康増進・介護離職防止、高度外国人材の受入れ拡大に向けた取組を行う。

・革新的ロボット研究開発等基盤構築事業
※ 中小企業生産性革命推進事業(IT 導入補助金)

・流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業
・製造業における外国人材受入れ支援事業
・少子化対策関連サービス需要創出・基盤強化事業

〇補助金等による賃上げ支援、人的資本経営コンソーシアムの活動拡大、出向起業の促進、フェムテックの利活用による女性活躍の推進、健康経営の更なる推進、リスキリングと労働移動の円滑化の一体的支援等による人への投資を進める。

・中小企業取引対策事業
・中小企業等事業再構築促進事業
・多様な人材の活躍による企業価値向上促進事業
・リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

〇新規事業

省エネルギー設備支援
・高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
・省エネルギー設備への更新を促進するための補助金
・クリーンエネルギー自動車導入促進補助金
・クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充電インフラ等導入促進補助金
・産油国共同石油備蓄事業費補助金
・イノベーション・コースト構想推進施設整備等補助金
・統的工芸品産業振興補助金

さまざまな補助金を政府へ各省庁が要求しています。

ざっと見ると、人災、エネルギー、スキルなどの用語が多いです。これは政府の経済方針とも一致します。

4大補助金の概要と枠を検証

ここでは「4大補助金」について概要と枠を見ていきます。

経済産業省管轄の各補助金(4大補助金)は以下のような概略になっています。

補助金名 目的 概要 目標
ものづくり補助金 生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者の設備投資、IT導入、国内外の販路開拓、事業承継・引継ぎを補助し、切れ目なく継続的に、成長投資の加速化と事業環境変化への対応を支援すること。 中小企業等が行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援。 ・付加価値額が事業終了後3年で9%以上向上する事業者割合が50%になる
・事業化を達成した事業者の給与支給総額が、事業終了後5年時点で、年率平均+1.5%以上向上する
IT導入補助金 同上 中小企業等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化DXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツール導入の支援。 ・補助事業者全体の労働生産性が、事業終了後3年で、9%以上向上すること
小規模事業者持続化補助金 同上 小規模事業者等が自ら経営計画を作成して取り組む販路開拓等の取組の支援。 ・事業終了後1年で販路開拓につながった事業者の割合を80%以上にする
事業再構築補助金 中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業等に対して、省力化投資を支援する。これにより、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげることを目的とする。 IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進。 ・付加価値額の増加、従業員一人当たり付加価値額の増加等

4大補助金には現在以下の枠があります。

ものづくり補助金:回復型賃上げ・雇用拡大枠、デジタル枠、グリーン枠、グローバル市場開拓枠
IT導入補助金:セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
小規模事業者持続化補助金:賃金引上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠
事業再構築補助金:最低賃金枠 物価高騰対策・回復再生応援枠、産業構造転換枠 成長枠、グリーン成長枠 サプライチェーン強靱化枠

「デジタル」「GX(グリーントランスフォーメーション)」「生産性向上」「外国人労働者」「賃上げ」「リスクリング(学び直し)」など政府方針に合致するワードが並びます。

国内では人手不足で企業が採用できない状況が続いています(バス路線の休止などがわかりやすいです)。

外国人実習生の問題もクローズアップされています。研修名目で働かせ、最低賃金も支払わない事業者がいます。

その中で、2024年にマイナス金利政策が解除されれば、資金調達して運転資金に充当しようにも、中小企業は賃上げに耐えられないかもしれません。そのため補助金で支えます。

環境問題を生産性向上とGXやDXで解決しながら、事業者が雇用している人材のスキルアップと賃上げを目指す、コロナやインボイス対応は一段落、というのが政府の考えのようです。

補助金による資金調達は「後払い」!事業実施時には自己資金で何とかする

補助金は融資やクラウドファンディングと異なり、申請した事業が通り、事業を実施して、完了報告書を出し、行政機関で認定されてようやく申請額が振り込まれます。

つまり「〇〇をしたいが手持ちのお金がないので補助金で資金調達する」ということはできません。補助金は、手持ちに十分な資金があり、経営改善や国の目標に沿った事業を行い、認められて申請額をキャッシュバックされます。

つまり、後払いになるので、「すぐに運転資金を資金調達しないといけない」というような事例では利用できません。また、漠然とした諸経費の支払いにも使えず、大きな事業や設備投資を中長期的に考える場合の大きな資金調達を返済不要の公金で補うことに向いています。

補助金全般の手続きは以下になります。

1.「gBizIDプライム」アカウントの取得「

補助金や助成金申請システム(国の共通システム)「gBizIDプライム」のアカウントを取得します。「gBizIDプライム」はさまざまな補助金申請の際に使う共通アカウントになります。

2.交付申請(IT導入支援事業者との共同作成・提出)

3.補助金審査

補助金の審査を行政機関で行います。採択率は補助金によって異なりますが、30%~70%ほどです。

4.補助事業の実施

それぞれの補助金事務局から「交付決定」を受けた後に、補助事業について契約を行い、事業の実施や設備の購入を行います。

5.事業実績報告

補助事業の実施後、補助金事務局へ実施報告を行います。

6.補助金確定、交付

補助金事務局で補助金交付が正式に決定され、口座へ振り込まれます。この時点でようやく資金調達になります。

補助事業実施から資金調達まで1か月ほどかかります。つまり実施前には自己資金でやる必要があります。

7.事業実施効果報告

最終的に補助金事業の効果があったことを報告します。ここで資金使途が誤っていた場合などは、補助金取消、返金請求などもあり得ますし、ウソをついていれば詐欺などに問われる可能性もあります。

補助金は返済不要の資金調達ですが、行う際には自己資金が必要であり、ある程度余裕を持ったスケジュールの方向けの資金調達になります。

2024年はこのような資金調達方法に国は力点を置いていることになります。

融資や補助金以外の資金調達プランについても考えておこう

ゼロ金利政策、マイナス金利政策解除による融資利率の高騰が懸念される2024年、また、さまざまな補助金による政策的な後押しが期待される2024年ですが、直近、短期的な資金調達のためには、それ以外の資金調達方法についても知っておきましょう。

下記は資金調達について種類別にまとめたものです。

     内容 資金調達方法の選択肢
アセットファイナンス 自社の資産を現金化する ①不動産売却
②知的財産権(特許、商標、著作権等)売却
③独占販売権、営業権などの無形資産の売却
④ファクタリング
⑤でんさい(電子記録債権)譲渡
⑥債権回収
⑦セール&リースバック
デットファイナンス 「借入金融」お金を借りる、返済義務あり ⑧銀行融資(無担保、無保証人)
⑨自治体等の公的融資(無担保、無保証人)
⑩不動産担保融資
⑪消費者金融、ビジネスローン
⑫手形割引
⑬社債、私募債発行
⑭ABL(動産・売掛金担保融資)
エクイティファイナンス 他社、第3者から出資を受ける、返済義務なし ⑮新株発行公募
⑯IPO(新規公開株)による資金調達
⑰株主配当増資
⑱第三者配当増資
⑲クラウドファンディング
⑳ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家

このうち、政府や日銀、金融庁などが国として後押ししているのが、④、⑤、⑭になります。

いずれも事業者が持つ売掛債権(売掛金)を活用して資金調達につなげるものであり、従来のように不動産担保を用いた資金調達や手形取引をなるべく減らすような方向性になっています。

金融庁の通達でも「ABL(動産・売掛金担保融資)の積極的活用について」の中で、動産や売掛債権(売掛金)、つまりアセットファイナンスの利用を促進することで、事業者の資金調達につなげるように方針が定まっています。

売掛債権(売掛金)は重要な資産として、即時換金性があり、不動産などよりも有効に活用できれば、迅速な資金調達を可能にします。

そのため、2024年の資金調達では、自社が持っている売掛債権(売掛金)などの動産を活用し、マイナス金利政策解除のダメージを軽減することが期待されます。

もちろん、2024年には今まで以上に新しい資金調達方法であるクラウドファンディングなども活用してください。クラウドファンディングならば、株式発行と違い、出資者が株主になり経営に介入されることがありません。寄付なのでありがたく受け取って、資金調達に活用しましょう。

ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家は成長が期待されるスタートアップ企業などに対して、強力な資金調達のバックアップをするものです。

自社の今後に自信があるならぜひチャレンジしてみると良いでしょう。

手軽でかつ確実に資金調達したい場合は、2024年は売掛債権(売掛金)を活用することをおすすめします。

2024年の事業資金トレンドの補助金は後払い!当面の事業資金調達は株式会社No.1がおすすめです!

2024年の資金調達動向は大きく分けて「マイナス金利政策の撤廃(予想)」と「各種補助金の拡充」が予想されます。

マイナス金利政策の撤廃は資金調達の際の金利コストを増大させます。そのため、補助金の適宜利用で補いたいのですが、補助金は「後払い」であり、事業実施時には手持ちキャッシュになりません。

事業実施時には一旦自己資金調達が必要になりますが、銀行融資はマイナス金利政策撤廃で利息が上がりそう・・という悪循環です。

そこで、融資や補助金に代わる資金調達方法を考えましょう。クラウドファンディングやベンチャーキャピタル、手形割引などに加えて、売掛債権(売掛金)の譲渡による資金調達も有効です。

売掛債権(売掛金)の譲渡は、即時、即日資金調達でき、また融資のように信用情報に記載されない資金調達方法なので、幾らでも利用できます。「信用情報ブラック」の方も問題なく利用でき、補助金受給までの「つなぎ資金」の資金調達方法としても有効です。

ぜひ売掛債権(売掛金)の譲渡についても2024年の資金調達方法として手持ちカードに入れておきましょう。

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