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カテゴリー: ファクタリング

債務者にとってもファクタリングはメリットあり!「リバースファクタリング」について紹介

ファクタリングは債権者(売掛金をもらう人)にとっては、緊急時の資金調達方法として大きなメリットがありますが、債務者(買掛金を支払う人)にとってはあまりメリットがなさそうに思えます。

債権者がファクタリングをしている事実を知れば、彼らに経営や資金繰りがよくないことを知られてしまいますし、ファクタリングの事実を知らなければ自社の経営に何の影響も情報もないからです。

しかし、債務者側が「攻めの姿勢」で行えるファクタリングも存在します。それが「リバースファクタリング」です。今回は「リバースファクタリング」についてその内容を解説します。

債権者と債務者の概念を整理しておきましょう

債権者と債務者と言っても、すぐに理解できないかもしれませんので実際の取引を考えます。

A社:お菓子製造会社
B社:お菓子問屋

A社が自社で製造したお菓子をB社に卸しています。B社は毎月締め日までに仕入れたお菓子代金を一定の期間(サイト)を経てA社に支払います。

お菓子代金はA社にとっては売掛金でB社にとっては買掛金です。

この場合

A社:債権者
B社:債務者

となります。

A社:売掛金(売掛債権)100万円をB社から8月31日に受取る権利
B社:買掛金100万円をA社に8月31日期日として支払う義務を持つ

こう考えると、ファクタリングにおける債権者と債務者についてわかりやすく整理できるはずです。

上の例でいけば、ファクタリングは通常、A社が8月31日の売掛金入金まで資金繰りが間に合わず、それ以前に「B社から100万円を8月31日に受取る権利」をファクタリング会社(C社)に100万円を下回る金額+手数料で売却することを指します。

債務者B社にとっては、いずれにせよ仕入れたお菓子100万円を支払う義務がなくなるわけではありません。

B社にとって、

A社がC社に売掛債権を売却した事実を知らないファクタリング:2社間ファクタリング
A社がC社に売掛債権を売却することについて同意するファクタリング:3社間ファクタリング

という違いがあります。B社は8月31日になったら、2社間ファクタリングの場合100万円をA社に通常の流れで支払います。一方、3社間ファクタリングの場合、8月31日にB社はA社ではなくC社に買掛金100万円を支払います。すでに「B社から100万円を8月31日に受取る権利」はA社からC社に売却されているからです。

このようなファクタリングの仕組み、債権者と債務者の違いを理解していただいたうえで、債務者側にメリットがあるファクタリング「リバースファクタリング」について解説していきます。

リバースファクタリングは債務者側にメリットあり

通常、債権者側の資金調達として使われるファクタリングですが、債務者側にとっても有用なケースがあります。

その例外的なファクタリング「リバースファクタリング」について解説します。

リバースファクタリングの枠組み

通常のファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社が買い取りますが、リバースファクタリングは買掛債権をファクタリング会社が買い取ります。

つまり、上のお菓子の例でいうと

B社がA社に支払う買掛金をC社が買い取ります。言い換えると、C社はB社の「100万円支払う義務」を買い取り、期日(8月31日)前にA社にお菓子の代金を支払います。

この際、8月31日ならば100万円B社がA社に支払うところ、C社は【100万円-手数料】をA社に支払います。

つまり、本来、債権者が受け取る金額よりも少ない金額となり、その際の手数料は債務者ではなく債権者が負担します。

本来の売掛金を満額もらえない代わりに、当初のサイトよりも早く債権者は売掛金を手にできます。

わかりやすくまとめました。

6月30日締め:売掛金(A社→B社)100万円発生(サイト2か月)
7月20日:B社がC社に請求書を提出する。B社の買掛金をC社が買い取る
7月23日:C社がA社に手数料を引いた売掛金98万円を支払う(手数料率2%)
8月31日買掛金支払い:買掛金(B社→C社)100万円を支払い

リバースファクタリングを行うと、買掛金支払日(売掛金入金日)より前に債権者に対して債務者が支払いできます。

ファクタリング会社は期日より前に買掛金を立て替えて支払うことで、債権者から手数料を受け取ります。

通常は債務者が手数料を上乗せして立替払いをするのでは?と思うところですが、ファクタリングの仕組み上、買い取る債権から手数料を控除するので、債権者が受け取る売掛金額が減り、そこから手数料をねん出します。

リバースファクタリングは、債務者の買掛金を買い取るという制度上、必然的に3社間ファクタリングになります(債権者とファクタリング会社だけの2社間ファクタリングはありえない)。当然、債権者、債務者、ファクタリング会社3社間の同意が必要となります。

3社間ファクタリングですので手数料は2社間ファクタリングよりも低く、1%~5%になっています。

ファクタリングの申し込みは債務者側から行います。

債務者にとってのリバースファクタリングのメリットとデメリットを整理

リバースファクタリングは通常のファクタリングとは異なり、債務者の方から行うファクタリングになります。

支払日まで待てばいいのに、それより早く債権者に減額した買掛金を支払うことにどのようなメリットがあり、またデメリットがあるのでしょうか?まとめました。

債務者にとってのリバースファクタリングのメリット

債務者にとってリバースファクタリングを行うメリットは以下になります。

資金繰り改善

リバースファクタリングはファクタリング会社による買掛金の立て替え払いです。通常、買掛金支払日に債務者はファクタリング会社に支払いますが、契約によってはその支払いを遅らせられます。

つまり、当初の買掛金支払日に現金が用意できない場合、ファクタリング会社に立て替え払いをしてもらい、手持ち現金が用意できてからファクタリング会社に立て替え分を入金するということが可能です。

ツケの支払いを債権者に待ってもらうのではなく、ファクタリング会社に立て替えて支払ってもらい、債権者に迷惑をかけないという方法です。

他買掛金や自社の入金スケジュールに合わせて、リバースファクタリングを行えば、手持ち現金を調整できます。資金繰り改善にもつながります。例えば、買掛金支払日と、金融機関からの借入返済日が重なり、どちらの支払いもできない場合、金融機関への支払いを優先して、買掛金の方はリバースファクタリングでファクタリング会社に立て替えてもらうようなこともできます。

金融機関への返済のためにさらに消費者金融から借りるなどの悪循環を絶てます。

コスト削減

リバースファクタリングの手数料はすべて債権者負担ですが、債務者にとっても、コスト削減効果があります。

複数の買掛金をファクタリング会社に立て替え払いしてもらい、ある期日にファクタリング会社に立て替え分(数口)を一括で返済することで、債務者側の事務コストの削減が期待できます。

期日よりも前に買掛金を支払うことで優秀な外注先を確保する

リバースファクタリングを使うことで、当初の買掛金支払日よりも前に債権者へお金が振り込まれます。

金払いをよくする、ということで結果的に取引先(債権者)を厚遇し、繋ぎ止められます。債権者の立場からすれば、即日支払い10日後支払いの仕事と、支払いサイトが60日の仕事では、前者のほうがいいクライアントになります。

リバースファクタリングは債権者が手数料負担する(手取りが減る)ので、その分を上乗せした契約を取り交わすなど配慮も必要になります。

債務者にとってのリバースファクタリングのデメリット

一方、リバースファクタリングを行うデメリットも押さえておきましょう。

債権者が手数料を負担する

リバースファクタリングは債務者のお願いで行うのに手数料は債権者が支払います。つまり、クライアント都合で手取りが減ってしまいます。

それを納得してもらわないといけません。請求書の段階で手数料分を上乗せして請求していい(リバースファクタリングを実施ない場合は上乗せ分が売上加算される)など条件を付けないと債権者は納得しません。

この点は債権者、債務者双方の信頼関係にも影響するので、丁寧に段取りを踏んでください。

リバースファクタリングができるファクタリング会社が少ない

リバースファクタリング契約ができるのは、一部の金融機関系ファクタリング会社のみです。リバースファクタリングという素晴らしいシステムがあっても、それを叶える窓口が限られています。

「でんさい」(電子記録債権)の導入が必要

リバースファクタリングを利用する際には、債権者、債務者双方が「でんさいネット」(電子記録債権システム)を導入しなければなりません。

でんさいネット導入には審査があり、経営状態が優良であることが条件です。債権者だけでなく、自社(債務者)の経営状態もしっかり審査されます。

つまり、経営状態がよくなくて、恒常的な支払い猶予のためにリバースファクタリングを導入することは難しいのです。

債務者もファクタリングによってメリットがあります

リバースファクタリングは債務者側が申し込むファクタリングで、使い方次第でメリットを享受できます。

しかし、債権者が手数料を支払う=手取りが減るという大きなデメリットを受け入れる大前提があります。本来債権者が稼ぎ、受け取るべきお金(売掛金)を債務者都合で減らされてはかないません。

したがって、事前にしっかり説明しお互い納得できる落としどころを見つけてください。そのうえで、必要に応じてリバースファクタリングを行うのは経営戦略上重要です。

資金調達の必要に迫られて・・という視点だけではなく、幅広く買掛債権を債務者視点で考えるように俯瞰できれば素晴らしいことでしょう。

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