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【徹底比較】国際ファクタリングとは?従来のファクタリングと比較したメリットやおすすめの会社を紹介!
売掛金を売却する「ファクタリング」については、すでに知っている人も多いでしょう。
では、国際間取引の売掛金はどうでしょうか?
同じ売掛金なら、問題なくファクタリングできそうですね。
しかし、一般的なファクタリングが対応しているのは、国内の取引で発生した売掛金だけです。
国際間取引で発生した売掛金は、「国際ファクタリング」という特殊な方法によってファクタリングする必要があります。
この記事では、国際ファクタリングの基礎知識から活用のパターンまで、従来のファクタリングとの比較を通して解説していきます。
ファクタリングとは?
中小企業の資金調達には、色々な方法があります。
銀行融資や手形割引などのよく知られた方法以外にも、出資やリースバック、少人数私募債など手段は様々。
ファクタリングも資金調達方法のひとつですが、他の方法に比べると普及の歴史が浅く、それほど一般的に利用されてはいません。
しかし、ファクタリングは資金調達の際に非常に役立つ側面があります。
なぜなら、ファクタリングを利用すれば売掛金を期日前に資金化できるから。
ほとんどの取引では売掛先との契約に応じて、代金の支払いまでに一定の期間を要します。
ファクタリングは、会社の所有している売掛金をファクタリング会社に売却(譲渡)することで資金化するサービスを指します。
「売掛金を売却する」と考えれば単純ですが、それに伴い「売掛金を早期資金化できる」というメリットがついてくるのが特徴の一つ。
このほかにも、ファクタリングには色々なメリットがあります。
メリットは以下の通り。
- 資金繰りが改善する(販売後、代金を回収するまでの期間を短縮でき、お金の巡りが良くなる)
- 売掛金を回収できないリスクを避けられる(買い取った売掛金が回収できなくなっても、ファクタリング会社は買い戻しを請求できない)
- 経営に問題のある会社でも利用できる(ファクタリング会社は売掛先の支払い能力を重視し、利用会社の経営内容を重視しない)
- スピーディに資金調達できる(数時間で資金調達できるオンラインファクタリングも広がりつつある)
国際ファクタリングとは?
上記でご紹介したのが、一般的なファクタリングのこと。
ファクタリングにも色々な種類があり、種類別に取引内容やメリットが異なります。
この記事で解説する「国際ファクタリング」は、上記の基本的なファクタリングの仕組みを国際間取引に応用したもの。
それでは国際ファクタリングの解説をします。
従来のファクタリングは国内取引専用
従来のファクタリングは、国内取引に利用されます。
基本的にファクタリングに関与する3社(ファクタリングの利用会社・売掛先・ファクタリング会社)は全て国内の会社。
従来のファクタリングが国際間取引に対応できない理由は、ファクタリング会社のリスクが高すぎるからです。
ファクタリング会社にとって重要なのは、「買い取った売掛金を、売掛先が期日通りに支払ってくれること」。
そのために売掛先の調査・審査を実施します。
売掛先が国内の会社であれば問題ありませんが、海外の会社になれば正確な調査・審査は難しいでしょう。
未回収のリスクを把握できないため、買い取りできません。
したがって、海外企業の売掛金を早期資金化したいと思っても、従来のファクタリングでは対応できないのが一般的です。
国際ファクタリングは国際間取引専用
この問題を解決してくれるのが、国際ファクタリング。
国際ファクタリングとは、その名の通り「国際間取引専用のファクタリング」を意味します。
国内取引であれば、下請法の規制などによって、売掛金の回収サイト(代金が支払われるまでの期間)が1~2ヶ月になることがほとんど。
しかし国際間取引の場合、商品そのものの受け渡しに時間がかかり、適用される法律や商習慣も異なります。
そのため、回収サイトが120日や180日など、長期化することも珍しくありません。
だからこそ、ファクタリングの必要性が高まります。
上記の通り、従来のファクタリングが国際間取引に対応できないのは、海外の売掛先に対する調査・審査が難しいからです。
逆に言えば、海外の売掛先を充分に調査・審査できれば、ファクタリングは可能。
国際ファクタリングでは「国内のファクタリング会社」と「海外のファクタリング会社」が連携することで、国際間でのファクタリングを可能としています。
以上のように、「国内取引専用か、国際間取引専用か」ということが、従来のファクタリングと国際ファクタリングの最大の違いと言えるでしょう。
輸出企業の貿易リスクとは?
国際ファクタリングが誕生した理由は、貿易取引のリスクが高く広範囲にわたっているからでしょう。
中でも、輸出企業にとって大きな不安材料となるのが取引相手である海外企業の「与信調査」と「未回収」リスクです。
取引先が国内企業であれば、信用情報を入手することも未回収になった際の対処も可能ですが、海外企業が相手ではそう簡単にはいきません。
▼海外企業との貿易リスク
- そもそも日本語が通じない
- 正確な信用情報が入手できない
- 未回収リスクが把握しにくい
- 海外に拠点がなく、緊急時に素早く対応できない
- 支払いが滞っても催促する方法が分からない
- 訴訟はハードルが高い
つまり、上記のような「貿易取引のリスクを回避したい!」という輸出企業に活用されているのが、リスクヘッジを備えた国際ファクタリングなのです。
国際ファクタリングの仕組み
それでは、国際ファクタリングの仕組みを具体的にみていきましょう。
国際ファクタリングは4社間取引
国際ファクタリングのカギを握るのは「海外の売掛先をいかに調査・審査するか?」ということ。
国内のファクタリング会社が単独で調査・審査することはできないため、海外のファクタリング会社と連携しなければなりません。
したがって、国際ファクタリングは、
-
- ファクタリングの利用会社(国内の輸出企業)
- 売掛先(海外の輸入企業)
- 国内のファクタリング会社
- 海外(現地)のファクタリング会社
の4社間で取引する「4社間ファクタリング」となります。
従来のファクタリングの場合、
- 利用会社・ファクタリング会社の2社間で取引する「2社間ファクタリング」
- 利用会社・売掛先・ファクタリング会社の3社間で取引する「3社間ファクタリング」
のいずれかを利用するため、これも従来のファクタリングと国際ファクタリングの違いと言えます。
国際ファクタリングの流れ
では、国際ファクタリングは4社間でどのように取引するのでしょうか。
国際ファクタリングの流れを、順にみていきましょう。
- 国内の輸出企業(国際ファクタリングの利用会社)と海外の輸入企業(売掛先)の間で、売買契約を結ぶ
- 輸出企業は輸入企業に対し、国際ファクタリングの利用を打診し、承諾を得る
- 輸出企業から国内のファクタリング会社に対し、国際ファクタリングを依頼する
- 国内のファクタリング会社から海外(現地)のファクタリング会社に対し、国際ファクタリングの協力(輸入企業の信用調査)を依頼する
- 海外のファクタリング会社が輸入会社に対し信用調査を実施する
- 信用力に問題がなければ、海外のファクタリング会社は国際ファクタリングの協力を承諾し、国内のファクタリング会社に通知する
- 承諾の旨を国内のファクタリング会社から輸出企業に通知する
- 輸出企業は輸入企業へ向けて商品を輸出する
- 輸出完了後、輸出企業は国内のファクタリング会社にB/L(出荷を証明する書類)などを提出する
- 支払い期日になると、「輸入企業⇒海外のファクタリング会社⇒国内のファクタリング会社⇒輸出企業」の流れで代金が支払われる
ポイントは、商品輸出完了後の流れ。
従来のファクタリングの主な目的は「売掛金の早期資金化」ですが、国際ファクタリングの主な目的は「売掛金の支払い保証」です。
つまり、国内における「保証ファクタリング(支払いを保証するファクタリング)」として機能します。
同時に、輸出企業の希望に応じて早期資金化も可能。
そのため、国際ファクタリングは「売掛金の保証」と「売掛金の早期資金化」の両方の機能を兼ね備えたファクタリングといえるでしょう。
売掛金を早期資金化したい場合には、支払い期日前に国内のファクタリング会社に支払いを請求し、期日前の支払いを受ける流れがほとんど。
L/Cとの違い
国際ファクタリングの流れを見て、L/Cに似ていると思った人もいるでしょう。
L/Cとは信用状(輸出企業への支払いを銀行が保証する証書)を指し、輸出企業が売掛金を確実に回収するために利用することが多いです。
国際ファクタリングとL/Cの大きな違いは「仲介するのは銀行かファクタリング会社か」という点。
例えば従来のファクタリングの中の銀行系ファクタリングは、審査が厳しく利便性に欠けます。
また、銀行が関与しないファクタリングは審査が柔軟で利便性に優れています。
同様に取引の内容は似ていても、銀行が仲介するL/Cは審査が厳しく、利用に多くの手間と時間を要すことがほとんど。
厳しい審査に通らない、書類の整合が取れないなどの理由から、L/Cを利用できないことも少なくありません。
対して国際ファクタリングは、L/Cの問題点を解消した方法といえます。
実際、近年L/Cは減少傾向にあり、国際ファクタリングへの移行が世界的に進んでいます。
信用状(L/C)取引のメリット
▼輸出企業のメリット
- 代金を確実に回収できる
- 商品の船積み後、すぐに代金を回収できる
▼輸入企業のメリット
- 前払いをする必要がない
- 輸出企業は契約通りの船積みをしなければ代金が得られないため、契約違反を抑制できる
信用状(L/C)取引のデメリット
▼共通するデメリット
- L/C開設など、取引までに時間がかかる
- L/C開設の審査が通るとは限らない
- L/C発行手数料が発生する
- 船積書類(B/L)などが銀行経由なので、書類が到着するまで時間がかかる
- 書類に一つでも条件不一致があると、銀行の保証が得られず入金されない
国際ファクタリングのメリット5つ
国際ファクタリングの主なメリットは、以下の5つです。
1,売掛債権が保証される
国際ファクタリングの本来の機能は「売掛金の支払い保証」。
従来のファクタリングは資金調達が目的ですが、国際ファクタリングは保証が目的といえます。
国際ファクタリングを利用すれば、売掛先が倒産して支払い不能になったり、正統な理由なく支払いを拒否したりした場合に、売掛金の支払いを受けることが可能。
また、国際ファクタリングを手掛けているファクタリング会社は、全てメガバンク系列です。
民間のファクタリング会社や地方銀行などは、国際間での業務をこなすための人材やノウハウが乏しく、国際ファクタリングを提供できません。
メガバンク系列であることからも、安心して保証を受けることができます。
2,書類送付による遅延が起きない
銀行が仲介するL/Cでは、提出書類の複雑さが問題となります。
国際間での書類のやり取り自体に多くの時間を要し、書類の内容が一致しないことも。
(このように船積書類と信用状が一致しないことを「ディスクレ」といい、国際間取引ではしばしば問題になります)
ディスクレが起これば、手続きはさらに長引きます。
対して国際ファクタリングでは、B/Lなどの書類を国内のファクタリング会社に提出するだけでファクタリングを利用可能。
これは、出荷を証明することができれば早期資金化も実現できるということです。
書類のやり取りに時間がかかってなかなか利用できないことはありません。
3,代金の回収を迅速かつ確実に行える
国際ファクタリングは、売掛金の支払い保証だけではなく、早期資金化にも利用可能。
従来のファクタリングと同様に、早期資金化の流れはスムーズです。
銀行からL/Cの発行を受ける必要はなく、L/Cを発行しないためディスクレの問題も起こらず、特別に時間を要する手続きがありません。
4,L/Cの開設が不要
L/Cを利用する際には、銀行に対して信用状開設(発行)依頼書を提出します。
依頼を受けた銀行は、輸出企業・輸入企業双方の信用が十分である場合に限り、L/Cの開設を承認します。
L/C開設の手続き自体が煩雑であると同時に、信用に問題があればそもそも開設を認められず、保証を受けることができません。
国際ファクタリングにも審査があり、利用できないケースもしばしば。
しかし、L/C開設手続きのような煩雑さがなく、審査のハードルも低いと言えるでしょう。
5,信用調査を委託できる
国際ファクタリングでは、海外のファクタリング会社が輸入企業に対して信用調査を行います。
その結果、信用に問題がないと判断した上で保証を請け負います。
これが、国際ファクタリングの大きなメリット。
国内の取引においても、取引先への信用調査は重要です。
新規取引先に対しては、経営内容を調査して支払い能力を把握し、適正な与信限度額(先払いを認める金額)を設定しなければなりません。
なぜなら十分な調査をせずに取引を開始すれば、支払い能力を超えた与信(先払い)を認めることになりかねないから。
その場合、支払い能力を超えた部分については、回収不能リスクが高まります。
既存の取引先に対しても、定期的な信用調査が重要。
調査の結果、経営が良くなっていることが分かれば与信限度額を増額したり、経営悪化が分かれば与信限度額を減額したり、信用状況に応じて適切な取引ができます。
しかし海外企業との取引の場合、このような信用調査は難しいでしょう。
国内であれば、帝国データバンクなどを利用することで簡単に調査できますが、海外では言語の壁や習慣の違いなどから、信用調査が難しいのです。
国際ファクタリングを利用すれば、この問題を解消できます。
国際ファクタリングを請け負う現地のファクタリング会社は、現地における信用調査のプロ。
輸入企業に問題があれば国際ファクタリングを利用できませんが、それはむしろ「不幸中の幸い」でしょう。
取引の機会を失うことは不幸ですが、海外の危ない会社と取引を避けられるメリットは非常に大きいです。
国際ファクタリングのデメリット4つ
ただし、国際ファクタリングにもデメリットがあります。
1,L/Cよりも手数料が高い
国際ファクタリングの手数料は、L/Cよりも高いです。
JETRO(日本貿易振興機構)によれば、国際ファクタリングの手数料概算は以下の通り。
- 信用調査費:1~3万円程度(調査内容によって追加費用有り)
- 保証料:インボイス価格(輸出する商品の金額、保証を受ける売掛金の額面)に対し、1ヶ月あたり数%
- その他:ファクタリング会社ごとに定める通信費などの個別費用
保証料率は案件ごとに変わりますが、0.7~2.0%が相場と言えるでしょう。
一方、L/Cの手数料は以下の通りです。
- 保証料:インボイス価格に対し、年あたり0.5~1.0%
- 電信料:1万円程度
- その他:為替手数料など
比較すると、国際ファクタリングのほうが高いことが分かります。
国際ファクタリングの保証料は月単位で0.7~2.0%あるのに対し、L/Cの保証料は年単位で0.5~1.0%(月換算で約0.04~0.08%)。
国際ファクタリングの最大値2.0%、L/Cの最小値0.04%ですから、国際ファクタリングはL/Cに比べて最大50倍も高くなります。
手数料が安ければ国際ファクタリングを利用する、高ければL/Cを検討する、といった使い分けが大切です。
2,利用できる会社が少ない
国際ファクタリングを取り扱っているのはメガバンク系列のファクタリング会社だけ。
これは、ある意味ではメリットであり、ある意味ではデメリットとなります。
利用できる会社が少なければ、会社選びに迷うこともありません。
選択肢がメガバンク系列だけですから、実務能力の高さや健全性にも信頼がおけます。
ただし、利用のハードルが高くなるのがデメリットの一つ。
一般的なファクタリングならば、民間の中小ファクタリング会社も多く、審査が柔軟な会社を選べます。
ある会社で審査に落ちても、別の会社で審査に通ることが少なくありません。
しかし、国際ファクタリングの場合、複数社に依頼するとしても最大3~4社ですから、全て審査に落ちることも考えられます。
3,信用調査に時間がかかる
国際ファクタリングのメリットを読んで「国際ファクタリングは手続きが迅速」と感じたのではないでしょうか。
しかしこれは「依頼からファクタリングまで全ての手続きが迅速」という意味ではありません。
あくまでも、
- 現地ファクタリング会社による信用調査の実施
- 国際ファクタリングの受諾が決定
- 商品の出荷が完了
という手続きを済ませた後の「売掛金の早期資金化」が迅速という意味です。
まず、現地のファクタリング会社が信用調査を完了するまでに、3週間~1ヶ月程度かかることがほとんど。
貿易取引ですから、出荷完了までの手続きにも時間を要します。
これも、国際ファクタリングのデメリットのひとつといえるでしょう。
全ての手続きが数日や数週間で完了することはありません。
国内取引の2社間ファクタリングの場合、即日でファクタリングできることも多いため、ファクタリングそのものに対して迅速なイメージを持っている人もいるでしょう。
国内のファクタリングと、国際ファクタリングのイメージは区別しておく必要があります。
4,支払いが保証されない場合もある
最後に、国際ファクタリングには、保証を受けられる場合と、受けられない場合があります。
ほとんどのケースで保証されることから「100%保証」に思えるかもしれませんが、中には保証されない例外的なケースも…。
国際ファクタリングで保証を受けられるのは、あくまでも輸入企業の不払いなど、信用事故に限られます。
したがって、以下のような場合には保証対象外。
- 売掛先が非常事態(現地での紛争の発生など)に巻き込まれ、支払いどころではなくなった
- マーケットクレーム(輸出企業の商品に問題がある、輸出企業が契約に違反したなど)によって輸入企業が支払いを拒否した
つまり、カントリーリスク(対象国の政治や経済、社会の変化によって生じるリスク)には対応していません。
国際ファクタリングを利用しているから保証も受けられるし…と考えて巨額の取引を行っていたところ、現地で紛争が起きて巨額の売掛金が回収不能になる、などのトラブルもあり得るでしょう。
これも、国際ファクタリングのデメリットの一つ。
なお、非常事態に備えるためには別途貿易保険に加入するのが一般的です。
国際ファクタリングが適している状況4選
ここでは、国際ファクタリングが役立つ状況を具体的に考えてみます。
1,代金を確実に回収したい
海外企業との取引で貸し倒れを起こしたくない、確実に回収したいと考えている人は、何らかの方法によって支払い保証を受けなければいけません。
選択肢は、L/Cまたは国際ファクタリングの2択。
会社によって選択は異なりますが、近年ではL/Cから国際ファクタリングへの転換が進んでいます。
長期的に考えると、国際ファクタリングの利用を優先するのが良いでしょう。
2,L/C開設をしたくない・もしくはできない
会社によっては、L/Cを開設したくない、あるいは開設できない場合もあるでしょう。
L/Cは、開設手続きが煩雑であり、書類のやり取りにも多くの手間と時間がかかります。
L/Cに関する専門知識や実務経験が豊富な社員がいれば、手数料の安いL/Cの活用も考えられますが、そのような人材を抱えている中小企業はほとんどありません。
また、そもそも信用上の問題でL/Cの開設ができないケースも。
L/Cが開設できない会社が、海外企業との取引を安全に進めるには、選択肢は国際ファクタリング1択となります。
他に選択の余地がないのですから、これも「国際ファクタリングが適している状況」に違いありません。
3,信用調査をアウトソーシングしたい
信用調査をアウトソーシングしたい場合にも、国際ファクタリングが役立つでしょう。
ほとんどの中小企業は、輸出先に対して十分な信用調査ができません。
言葉や文化の壁に阻まれる可能性が高く、独自に調査を強行したところで、与信管理には役立たないでしょう。
現地のことは現地に任せるのが一番です。
国際ファクタリングでは、現地のファクタリング会社が現地の輸入企業を調査してくれます。
調査の結果を踏まえて国際ファクタリングの可否を判断するため、審査に落ちた場合には危険な取引先と判断して取引を控えましょう。
4,これから海外に進出したい・海外の販路を拡大したい
1~3から分かるのは、「国際ファクタリングは海外戦略の一部として活用すべき」ということ。
これから初めて海外に進出する会社でも、すでに海外に進出していて販路を広げていく会社でも、国際ファクタリングが非常に役立ちます。
初めて海外企業と取引する会社は、国内取引との違いに戸惑うことでしょう。
取引先の信用力を正確に測ることも困難です。
その結果、売掛金が回収できなくなれば、海外進出が早々に行き詰ってしまいます。
国内の市場に見切りをつけて海外に進出するなど、「社運をかけて」取り組んでいる場合には、一層深刻な問題となるでしょう。
すでに海外での実績がある会社にも同様のリスクがあるため、販路拡大には慎重を期すべきであり、時間・お金・労力の負担に悩むケースがほとんど。
そのような時こそ、国際ファクタリングが役立ちます。
国際ファクタリングを利用すれば、現地のプロに信用調査をアウトソーシングでき、売掛金の支払いが保証され、必要に応じて売掛金の早期資金化も可能。
これによって、海外進出・販路拡大に伴う問題を以下のように解消できます。
- 国際ファクタリングの審査に落ちた場合、取引先の信用に問題があるとみなして回避できる(取引対象を優良顧客に限定できる)
- 万が一の場合にも支払い保証を受けられる(売掛金を確実に回収できる)
- 海外進出・販路拡大によって生じる資金繰り負担を、売掛金の早期資金化によってカバーできる
国際ファクタリングに対応しているファクタリング会社4つ
民間の中小ファクタリング会社には、国際ファクタリングに対応しているファクタリング会社はありません。
国際ファクタリングに対応しているのはメガバンク系列のファクタリング会社に限られます。
2021年11月現在、以下の4社が国際ファクタリングを提供していますので、下記に紹介します。
1,三菱UFJファクター
三菱UFJファクターは、三菱UFJフィナンシャル・グループのファクタリング会社。
三大メガバンクの中、三菱UFJフィナンシャル・グループは最大の時価総額を誇ります。
三菱UFJファクターの手数料は、以下の通り。
- 信用調査費:1バイヤーにつき一律1万円
- 保証料率:インボイス金額に対する所定料率(非公開。最低料金は1万円)
公式ホームページで確認できる情報は限られているため、具体的な条件などは直接問い合わせて確認しましょう。
2,みずほファクター
みずほファクターは、みずほフィナンシャルグループのファクタリング会社。
みずほファクターでは、輸入企業の支払いが90日以上遅延した場合に売掛金の支払いを保証しています。
利用可能国は、米州・欧州・アジア・オセアニア・中近東・アフリカの、金融情勢が比較的安定している国々のみ。
手数料は、以下の通りです。
- 信用調査費:1バイヤーにつき最大3万円(国によって変動)
- 保証料率:インボイス金額に対する所定料率(非公開。最低料金は1万円)
このほかの情報については、直接問い合わせて確認する必要があります。
3,SMBCファイナンスサービス
SMBCファイナンスサービスは、三井住友フィナンシャルグループのファクタリング会社。
三菱UFJファクター、みずほファクターとの大きな違いは、カントリーリスクをカバーしていることです。
以下の通り、三菱UFJファクターとみずほファクターでカバーしているのは信用リスク(売掛金の不払いなど)に限られます。
Q.国際ファクタリングとはどのような仕組みですか?
A.後払い送金ベースの輸出取引において、バイヤーの信用リスクを保証する仕組みです。
Q.カントリーリスクは対象となりますか?
A.ファクタリングは、バイヤー所在国の現地ファクターを利用しますので、カントリーリスクは保証の対象外です。
これに対し、SMBCファイナンスサービスは以下のように明記しています。
輸出取引について、海外販売先の信用リスクおよびカントリーリスクに対して、三井住友銀行がリスクヘッジを提供する商品です。
出典:出典:SMBCファイナンスサービス「ファクタリング(保証業務)新規ご検討の方」
詳しい仕組みや保証条件は要問合せですが、カントリーリスクまでカバーできるのは大きな魅力です。
4,グローバルファクタリング株式会社
グローバルファクタリング株式会社も、SMBCフィナンシャルグループのファクタリング会社です。
ほとんどの情報が非公開であり、公式ホームページも存在しないため、手数料や保証条件なども不明です。
上記のSMBCファイナンスサービスと同じく三井住友銀行の子会社であるため、基本的にはSMBCファイナンスサービスの延長と考えるのが良いでしょう。
まとめ
国際ファクタリングの基礎知識、メリットとデメリット、活用できるシーンなどを解説してきました。
国内だけで取引している会社にとって、国際ファクタリングは無縁に思えるでしょう。
しかし昨今、国内経済は停滞しており、グローバル化の流れは加速する一方です。
今は海外進出を考えていない会社も、いずれ海外に目を向けることになるかもしれません。
そんなとき、国際ファクタリングが役立ちます。
すでに海外に進出している会社はもちろん、今は無縁な会社も、国際ファクタリングを知っておいて損はありません。
ファクタリングなら株式会社No.1 詳細情報
株式会社No.1の各サービスの紹介は下記からご覧ください。
ご不明点やご質問はお気軽にお問い合わせください。
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