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資金繰り表実践解説② キャッシュインとキャッシュアウトの見直し
資金繰り表実践解説② キャッシュインとキャッシュアウトの見直し
資金繰り表の目的は、資金ショートを未然に防ぐことだけではありません。
現在そして近い将来のキャッシュインとキャッシュアウトを見直すことも重要なポイントだと言えるのです。
では資金繰り表からどのようにキャッシュインとキャッシュアウトを見直すべきか見ていきましょう。
毎月のキャッシュインとキャッシュアウトの流れを把握する
まず、営業収支では毎月本業においてどれだけ利益を生み出しているのか、さらにはどれだけの経費がかかっているのかを把握します。
損益計算書上は毎月堅調に売上や利益が伸びて営業収支がプラスになっていたとしても、実際のキャッシュインとキャッシュアウトのバランスが取れていない月もあるのではないでしょうか。
これは一時的に大きな仕事が入って売上が上がり、次月以降は再び従来の水準に戻るということもあるでしょう。
さらにこの大きな仕事は、通常月末締め翌月末支払いというサイトではなく、大きな取引先であったことから特別に月末締め翌々月末支払いの60日サイトで取引していました。
しかしそれに伴う外注費などの経費の支払いは通常の支払いサイトということもあります。
このような場合、月次損益では一時的に大きな売上げとして計上されるのですが、キャッシュインとキャッシュアウトのバランスが崩れてしまうため結果的に資金ショートを招く可能性もあるのです。
しかし月次損益だけでなく資金繰り表を意識して企業活動を行なっていれば、実際のキャッシュインやキャッシュアウトを意識して行動するので資金ショートとなる状況を未然に知った上で、対策を打つことだってできるのです。
過去だけでなく近い将来の資金予測を行うことも重要
企業活動を行なっていく上で、取引先からの入金や社員の給料や法定福利費、さらには税金の支払いまで、あらかじめ固定費や確定した支出を数ヶ月先まで資金繰り表に概算ででも入れておくと資金繰り表の精度はさらに上がります。
これは一円単位の細かい単位を要求しているものではありません。
むしろ千円単位、ともすれば1万円単位でも見込んでおけば、事前に数ヶ月先の資金状況も予測できるのです。
インターネットなどでサンプルで公開されている資金繰り表にはさまざまな勘定科目があり、つい全部の勘定科目についてキャッシュインとキャッシュアウトを把握しなければならないと思ってしまい、資金繰り表を作ることを諦めるケースもあるでしょうが、決してそのようなことはありません。
むしろわかる範囲だけでもきっちり資金繰り表を作成することが重要なのです。
このように資金繰り表は資金調達を行うことが難しい中小企業にとっては、自社の資金をきっちり把握し、銀行から追加融資を受けるなど早めの対策を打つことが重要なのです。
資金繰り表をつくることは、当面の資金ショートの可能性を見るだけではありません。
過去の実績から資金不足となっている原因を把握することも重要なのです。
コツをつかめば決して難しい内容ではないので、会計を税理士任せにすることなく、チャレンジしてみることをお勧めします。
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