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ファクタリングが利益率に与える影響とは?活用のポイントも徹底解説
会社を評価する際、利益率は重要な指標となります。
利益率が高いということは、稼ぐ力が旺盛であることを意味します。
これは返済力が高いことにほかならず、資金調達環境も良好となるでしょう。
しかし実際には、利益率に悩む会社が少なくありません。
長期にわたって利益率が低下し、やがて赤字になれば銀行からの借入れも困難となり、資金繰りが行き詰まります。
そこで役立つのがファクタリングです。
ただし、ファクタリングは利益率に様々な影響をもたらすため、正しく活用しなければなりません。
この記事では、ファクタリングが利益率に与える影響、利益率アップにつなげる活用方法について詳しく解説します。
利益率を上げる方法
利益率とは売上から売上原価を引いた利益の割合のことです。
経営者はこの利益率を1パーセントでも上げるために日々努力していると思います。
たかが1パーセントでも上げるのはとても難しいことです。
では、利益率を上げるにはどのようにすればいいのでしょうか?
答えは2パターン
①売上を上げる
②売上原価を下げる
この2パターンしかありません。
①と②を比べたらどちらが簡単なのか考えてみてください。
意外にこの答えは半々に分かれてしまいます。
私は条件次第では②の売上原価を下げる方法が簡単にできると思っております。
売上原価を下げる条件
先程条件次第と書きましたが、下記のような場合は比較的原価を下げやすいです。
・売上原価の大半が外注費や仕入れ代金であること
・現在、外注先や仕入れ先の支払いが掛け払いなっていること
・外注先や仕入れ先の料金が固定されておらず値引き交渉にも応じてくれること
・外注先や仕入れ先に専任の営業マンがいること
・外注先や仕入れ先が中小企業であること
これらの条件を全て満たせば売上原価を下げられる可能性が高いです。
もちろん、全て満たしていなくとも下げられる可能性は十分にあります。
売上原価を下げる方法
売上原価を下げる方法です。
それは相手先への支払いフローを前払いにして外注費や仕入れ金額を安くすることです。
ただこれだけです。
しかしながら、大企業は別として中小企業は厳しい状態です。
資金ショートはしてない企業でも、常に資金の問題と背中合わせです。
できることなら1日でも早く入金が欲しいと思っている企業は少なくありません。
そこで、外注先や仕入れ先に前入金を条件に値引き交渉をしてみてください。
意外に簡単に値引きに応じてくれます。
前入金してもらえるなら10%値引きといったことも珍しくはありません。
このようにお金の悩みを持っているのは自社だけではありません。
利益率が上がれば、会社の業績アップにむけて大きく前進します。
まずは、このような手法で利益率をあげましょう。
ファクタリングと利益率アップ
利益率が上がるのはわかった。
ただ、前入金をするのは難しい。
そもそも現金がない。
と思われていますよね?
この問題はファクタリングで一発解決できます。
ファクタリングとは?
ファクタリングは、売掛金を売却する資金調達方法です。
多くの会社は信用取引を行っており、売掛先に請求することで売掛金が発生します。
売掛金は、支払期日に代金を受け取る権利です。
売掛先の支払い能力に問題がない限り、売掛金は額面金額に近い価値を持っています。
その価値を根拠に、売掛金を買い取るサービスをファクタリングといいます。
ファクタリングの際には、ファクタリング会社に手数料を支払わなければなりません。
これが利益率を圧迫する原因にもなるため、利用の際には注意が必要です。
その反面、ファクタリングは売掛金の早期資金化に役立ちます。
ファクタリングに利用できるのは、支払期日前の売掛金に限られるため、結果的に早期回収につながるのです。
金融庁は、ファクタリングを以下のように定義しています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
ファクタリングにより、売掛金の資金繰りへの負担を軽減したり、後述のように様々な活用を実践したりすれば、結果的に利益率を改善することもできます。
ファクタリングは安全?
ファクタリングは、世界的に見れば長い歴史を持っていますが、日本で普及してきたのはここ数年のことです。
このため、ファクタリングの正しい知識が十分に浸透しておらず、また法整備が不十分なため悪質業者が紛れ込んでいます。
実際に悪質業者が摘発されるケースもあり、ファクタリングに対してネガティブなイメージ(危険、違法、利益率悪化につながるなど)を抱く人も少なくありません。
したがって、初めてファクタリングを利用する人は、ファクタリングの法的根拠を気にするものです。
果たして、ファクタリングは安全なのでしょうか?
ファクタリングは100%合法
結論からいえば、ファクタリングは完全に合法です。
ファクタリングの法的根拠は、金融庁の定義にある「ファクタリングは法的に債権譲渡」という点にあります。
以下の通り、民法第466条では債権譲渡を認めているのです。
(債権の譲渡性)
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
出典:出典:e-Gov法令検索「第四節 債権の譲渡」
ファクタリングは法的に債権譲渡ですから、債権譲渡が合法であればファクタリングも合法というわけです。
ファクタリングを利用したからといって、利用会社が法律に触れることはありません。
合法的に資金を調達でき、利益率の改善を図ることができます。
合法=利益率アップではない
もっとも、ファクタリングが合法であるからといって、ファクタリングの利用が絶対に安全であるとは限りません。
上記の通り、ファクタリングは法整備が不十分であり、悪質業者に遭遇するリスクもあります。
悪質業者を利用すれば、様々な不利益を被り、利益率にも悪影響をもたらします。
また、正規のファクタリング会社を利用した場合にも、利益率への影響は様々です。
利用方法を誤れば利益率が低下する恐れがあります。
ファクタリングで利益率を改善するには、いくつかのポイントに沿って利用する必要があるのです。
まずは、「ファクタリングは合法」ということと、「ファクタリングで利益率が改善する」ということを混同しないよう、注意してください。
ファクタリングの方式
最後に、ファクタリングの方式について確認しておきましょう。
ファクタリングで売掛金を早期資金化する際、その方式は主に三つあります。
ファクタリング方式を大別すると2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの二つがあり、さらに2社間ファクタリングの派生形としてオンラインファクタリングがあります。
三つの方式をまとめると以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)とファクタリング会社の2社間で取引する方式
- オンラインファクタリング:2社間ファクタリングの取引を全てオンラインで行う方式
- 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式
方式によって手続きが異なるほか、特徴と利益率への影響も様々です。
方式別の特徴と利益率への影響を簡単にみていきましょう。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、売掛先が一切関与しない方式です。
利用会社とファクタリング会社の2社間で取引するため、売掛先に知られずファクタリングできます。
簡単な手続きでスピーディ(最短即日)に調達できることも、2社間ファクタリングのメリットです。
ただし、2社間ファクタリングは他の方式に比べて手数料が高く、利益率を圧迫します。
オンラインファクタリング
オンラインファクタリングは、2社間ファクタリングの手続きをオンライン化したものです。
申し込みから契約まで全てオンラインで完結します。
このため、売掛先に知られずファクタリングできるのはもちろんのこと、より手軽に、スピーディ(最短数時間)に調達可能です。
さらに、従来の2社間ファクタリングに比べて手数料が安く、利益率への影響も軽微です。
2社間ファクタリングを利用するならば、従来の2社間ファクタリングよりもオンラインファクタリングを選び、利益率の維持に役立てましょう。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、売掛先が必ず関与します。
このため、売掛先にファクタリングの利用を知られるほか、手続きが煩雑になり、資金調達に時間がかかります(最短1週間程度)。
ただし、2社間ファクタリングに比べて手数料が安く、あまり利益率を圧迫しないのがメリットです。
売掛先がファクタリングに協力的であり、なおかつ資金繰りに余裕がある場合には3社間ファクタリングを利用し、利益率への負担を軽減しましょう。
ファクタリングで利益率を上げる方法
ここまで、「ファクタリングは利益率の改善に役立つ」と述べてきました。
しかし、ファクタリングで利益率を上げるには、具体的な方法を知っておかなければなりません。
闇雲にファクタリングすれば、ファクタリング手数料が負担となり、利益率が悪化する恐れもあります。
ここからは、ファクタリングで利益率を上げるための方法を詳しくみていきましょう。
ファクタリングで前金を調達する
利益率を上げるには、ファクタリングをどのように利用すればよいのでしょうか?
まず考えられるのは、ファクタリングで調達した資金を前金に充て、取引条件の改善を図ることです。
売掛先から売掛金をファクタリングで現金化して外注先や支払い先の前金にすればいいのです。
もちろん、ファクタリングは手数料がかかりますが、外注先や仕入れ先への支払いも遅かれ早かれ払わないといけないお金ですよね?
どうせ、払うのであれば少しでも安い金額を払った方が会社の利益が増えビジネスチャンスが広がります。
逆にいえば、外注先や仕入れ先に通常の支払いフローで払う支払いをファクタリングで賄うのは上記と比べた場合、勿体ないです。
当たり前のことですが外注先や仕入れ先の金額は安いにこしたことはないです。
金額を下げた分その資金を別のことに利用することも可能です。
安く仕入れて高く売るというビジネスの基本です。
前金に充てるだけではなく、兎角会社経営においては、資金があれば潤沢なほど物事を優位に進められることは非常に多いです。
ファクタリングで資金を調達して利益率を増やし会社経営を優位に進めてください。
ファクタリングで調達コストを抑える
資金調達に伴うコストを調達コストといいます。
調達コストが大きいほど利益率が悪化するため注意が必要です。
ファクタリングの調達コストは意外と低く、利益率の維持・改善に役立ちます。
ファクタリング手数料の相場
ファクタリングのデメリットとして、よく言われるのが「手数料の高さ」です。
ファクタリングの手数料は額面金額から直接差し引かれる(額面金額から手数料を差し引いた部分が入金される)ため、手数料が高いほど利益が目減りし、利益率の悪化もします。
実際のところ、ファクタリングの手数料は、利益率にどの程度の影響を与えるのでしょうか。
ファクタリング方式別の手数料率の目安は以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
- オンラインファクタリング:額面金額の10%以下
例えば、額面金額1000万円の売掛金を手数料率20%でファクタリングするならば、支払手数料は200万円、調達できる金額は800万円となります。
利益率が20%未満の場合、ファクタリング手数料で利益が全て吹き飛んでしまい、利益率はマイナスになる勘定です。
これが、「ファクタリングは手数料が高い」「ファクタリングは利益率が悪化する」などと言われる理由です。
ファクタリングが利益率に与える影響
上記のように、ファクタリングによって利益率が悪化する危険があります。
しかし、これは「ファクタリングは(利益率が悪化するため)利用すべきではない」ということではありません。
ファクタリングが利益率に与える影響は、あくまでも手数料率によります。
手数料率を抑えてファクタリングすれば、利益率の悪化を軽微にとどめることができます。
手数料率次第では、他の資金調達方法よりも調達コストを低くなるのです。
少し具体的にみてみましょう。
上記の相場は、実のところ根拠が不明であり、ファクタリング黎明期から言い古されてきたものでもあります。
ファクタリングが普及するにつれて、業者間の競合が激しくなり、手数料は徐々に安くなりました。
最近は、かつての相場を大幅に下回る水準でファクタリングできます。
この傾向は、優良ファクタリング会社では特に顕著です。
例えば、No.1のファクタリングサービスは以下の手数料でご利用いただけます。
- 2社間ファクタリング:額面金額の5~15%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~5%
- オンラインファクタリング:額面金額の2~8%
では、相場よりも安い手数料でファクタリングした場合、利益率への影響はどのようになるでしょうか。
No.1のオンラインファクタリングをご利用いただき、額面金額1000万円の売掛金を手数料率5%でファクタリングする場合、手数料は50万円、調達金額は950万円となります。
この程度の手数料であれば、利益率への影響は小さいといえるでしょう。
ビジネスローンよりもファクタリングを優先
ファクタリングが利益率に与える影響は、他の資金調達方法と調達コストを比較すると一層鮮明になります。
銀行融資で調達できない会社にとって、資金調達の有力候補になるのがビジネスローン。
しかし、ビジネスローンは金利が高く、年利15%程度での借り入れも一般的です。
ビジネスローンで調達すると、支払利息によって利益率が悪化する危険があります。
このことは、銀行がビジネスローンを嫌うことからも明らかでしょう。
利益率の悪化は返済力の悪化を意味するため、ビジネスローンを利用している会社は、銀行からの評価が大幅に悪化するのです。
こちらも具体的にみてみましょう。
ビジネスローンで1000万円の資金を調達する際、借入条件が年利15%・返済期間5年の場合、5年間で支払う利息の総額は約427万円です。
調達する金額は同じ1000万円でも、ファクタリングの調達コストは50万円、ビジネスローンの調達コストは427万円ですから、非常に大きな差といえます。
このように比較すると、ファクタリングはビジネスローンよりも利益率が悪化しないことが分かるでしょう。
銀行融資を受けられないからといって、安易にビジネスローンで調達すれば利益率の悪化を招きます。
ビジネスローンよりもファクタリングを優先することで、利益率への影響が軽くなるのです。
ビジネスローンからの借入れをファクタリングで消す
現在、ビジネスローンから借り入れている会社は、ファクタリングで利益率を改善するチャンスです。
借入金利にもよりますが、多くの場合、ビジネスローンは利益率の悪化につながります。
そして、利益率の悪化は、ビジネスローンを完済するまで続くのです。
今後も長期的に利益率の悪化を受け入れるのではなく、すぐにでも完済して利益率の悪化を断ち切りましょう。
ビジネスローンの返済資金は、ファクタリングで調達すればよいのです。
例えば、ビジネスローンで1000万円・年利15%・5年返済の条件で借り入れ、現時点で2年が経過(残債600万円)していたとします。
今後も同じ条件で返済を続ける場合、3年間での支払利息の合計は約150万円です。
この時、ファクタリングで返済資金を調達し、残債を全て消すことで利益率の悪化を防ぐことができます。
手数料率5%の場合、600万円の調達に必要な売掛金は約630万円です。
つまり、ビジネスローンの残債をファクタリングで消すことにより、トータルコストを150万円(今後3年間の支払利息)から30万円(ファクタリングの支払手数料)に圧縮できるのです。
これは、120万円分の利益の目減りを防ぐこと、延いては120万円分の利益の確保にほかなりません。
当然、利益率の維持・改善につながります。
ファクタリングは無保証で調達できる
ファクタリングは債権譲渡であり、借り入れとは根本的に異なります。
借入れでなければ返済義務はなく、担保・保証による保全も必要ありません。
したがって、ファクタリングは原則的に無担保・無保証で利用できます。
このメリットは、利益率の改善にも役立ちます。
無担保のメリットで利益率を改善
まず、無担保のメリットからみていきましょう。
担保不足で融資を受けられない会社も、ファクタリングならば問題なく調達できます。
また、担保余力がある会社は、あえてファクタリングで調達することで担保余力を温存できます。
担保は、銀行融資の際に有力な交渉カードとなり、好条件で融資を引き出すことも可能です。
実際に、担保付融資は無担保融資に比べて金利が安く、借入期間も長い傾向があります。
金利が低いほど支払利息は小さくなり、利益率への影響も軽微です。
また、借入期間が長いほど毎回の返済額を圧縮できるため、これも利益率の維持に役立ちます。
無保証のメリットで利益率を改善
無保証で調達することも、利益率の改善につながります。
保証付融資で調達する際には、信用保証協会に保証料を支払わなければなりません。
保証料率の目安は、借入総額に対して1.5%程度です。
保証付融資で1000万円を調達する場合、保証料率が1.5%ならば、融資実行時に15万円の保証料を支払います。
一時的な負担ではあるものの、確実に利益率が悪化するため注意が必要です。
ファクタリングは無保証で調達できます。
信用保証協会や保証会社による機関保証のほか、第三者や代表者個人による連帯保証なども一切不要です。
もちろん保証料が発生することもなく、保証料による利益率の悪化を防ぐことができます。
融資対策のコストをカット
資金調達に関心のある経営者であれば、何らかの形で融資対策を行っていることと思います。
しかし、融資対策にコストはつきものです。
ファクタリングを利用すれば、このコストを削減し、利益率を改善できます。
融資対策が利益率に与える影響
融資対策にも色々ありますが、決算書の見栄えを良くする、計画書を念入りに作成するなど、書類で対策するケースが多いです。
税理士に決算対策をしてもらったり、コンサルタントに依頼して経営計画書や投資計画書を作成したりするのです。
融資対策にはコストがかかり、利益率を圧迫します。
特に、専門家に融資対策を依頼する場合、単発ではなく長期的な契約になることも多いです。
その場合、銀行融資の必要度が低い時期も融資対策コストが発生し続け、長期にわたって利益率を圧迫します。
融資対策が利益率を悪化させている場合、ファクタリングの活用を検討してみてください。
銀行融資とファクタリングをうまく使い分け、借入れの機会を減らすことができれば、融資対策そのものを見直すことも可能です。
その結果、融資対策コストを削減できれば、利益率の改善につながります。
ファクタリングの必要書類
銀行融資は、それなりに対策が必要です。
しかし、ファクタリングに対策は必要ありません。
そもそも、ファクタリングは簡単な書類だけで利用できます。
提出書類は、売掛金の把握に必要最低限の書類に限られるため、取得・作成にほとんどコストがかからないのです。
例えば、No.1のファクタリングサービスでは、以下の4点をご提出いただきます。
- 直近3ヶ月の取引入金が確認できる書類(入金通帳・当座通帳・当座照合表)
- 決算書直近2期分(勘定科目明細付で税務申告済みの捺印のあるもの)
- 成因資料(請求書・発注書・納品書など)
- 取引先企業との基本契約書
さらに、オンラインファクタリングは、他の方式よりも必要書類が少ない傾向があります。
No.1の場合、オンラインファクタリングの必要書類は以下の3点です。
- 直近の決算書
- 請求書
- 通帳のコピー
以上の書類は、基本的には手元にあるものばかりです。
ファクタリングの審査は、利用会社ではなく売掛金を基準に審査します。
利用会社の決算内容が審査を左右することはなく、ファクタリングのための決算対策は不要です。
入金確認書類や請求書、売買契約書なども、改めて作成・取得する必要はありません。
つまり、ファクタリングは専門家の協力を受けずに利用でき、対策コストがかからないのです。
これにより、利益率の改善が期待できます。
専門家の活用を見直す
実際の利用では、ファクタリングとコンサルティングを組み合わせることも可能です。
といっても、これはファクタリング審査の対策としてコンサルティングを受けるのではなく、ファクタリングの活用についてコンサルティングを受けるものです。
No.1のように、優良ファクタリング会社の一部では、ファクタリング業だけではなくコンサルティング業も提供しています。
コンサルタントの支援を受けることで、「利益率改善」「融資正常化」「黒字転換」などを見据えたファクタリングも可能です。
もちろん、コンサルティングには費用がかかります。
融資対策コストを削減した部分を充てることで、コンサルティング費用の負担を軽減できるはずです。
実際に、コンサルティングの活用を「融資対策」から「利益率改善」にシフトすることで、利益率の大幅な改善に成功する会社も少なくありません。
債権譲渡登記に要注意
ファクタリングで利益率を改善する際、注意すべきは債権譲渡登記です。
債権譲渡登記とは
ファクタリングは債権譲渡取引のため、売掛金の債権者が利用会社からファクタリング会社に変わります。
しかし、2社間ファクタリングは利用会社とファクタリング会社だけで取引し、それ以外の第三者が一切関与しません。
このため、ファクタリング後の権利関係でトラブルになる危険があります。
例えば、利用会社による二重譲渡(すでに譲渡した売掛金を、複数の相手に譲渡する行為)は、ファクタリング会社にとって重大なリスクになります。
そこで重要となるのが、第三者対抗要件です。
第三者対抗要件を具備しておけば、ファクタリング会社は権利を主張でき、二重譲渡のリスクを防ぐことができます。
第三者対抗要件を具備する方法は、「売掛先に対する債権譲渡通知」「売掛先による債権譲渡の承諾」「債権譲渡登記」のいずれかです。
2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、債権譲渡登記だけが唯一の方法となります。
したがって、2社間ファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社から債権譲渡登記を求められることが多いです。
登記コストが利益率を下げる
債権譲渡登記は利益率の悪化につながります。
なぜならば、登記コスト(司法書士報酬や登記免許税など)として10万円程度のコストがかかるためです。
これがファクタリングのトータルコストを押し上げ、利益率の悪化をもたらします。
特に注意すべきは、調達金額が小さい場合です。
登記コストは、ファクタリングの金額によって大幅に変動するものではなく、基本的に10万円程度かかると考えてください。
したがって、調達金額が小さいほど登記コストのウェイトが大きくなり、利益率への影響も大きくなります。
例えば、額面金額100万円の売掛金を手数料率10%でファクタリングする場合、手数料は10万円です。
このとき、登記コストとして10万円の負担が発生すれば、トータルコストは20万円、実質的な手数料率は20%に増大します。
利益率が低い会社であれば、登記コストによって利益率がマイナスになる可能性も高いです。
逆に、調達金額が大きければ、登記コストの負担は軽くなるため、利益率への影響も軽微です。
1億円分の売掛金を手数料率10%でファクタリングする場合、手数料は1000万円。
さらに10万円の登記コストがかかったとしても、トータルコストは1010万円、実質的な手数料率も「10%→10.1%」の増加に過ぎません。
この程度であれば、利益率への影響はほとんどないといってよいでしょう。
債権譲渡登記を避けるには
とはいえ、ファクタリングは短期的・少額の資金調達で効果を発揮することも多いです。
したがって、登記コストを避け、利益率の悪化を防ぐことが重要となります。
考えられる方法は以下の3つです。
- 2社間ファクタリングで債権譲渡登記の留保に対応しているファクタリング会社を選ぶ
- 3社間ファクタリングを利用する
- オンラインファクタリングを利用する
No.1をはじめ、一部の優良ファクタリング会社では、お客様のご希望に応じて債権譲渡登記の留保に対応しています。
その場合、登記コストはかかりません。
また、3社間ファクタリングやオンラインファクタリングなど、債権譲渡登記が不要の方式を選ぶのもよいでしょう。
3社間ファクタリングは、手続きの一環として債権譲渡通知・承諾手続きを行います。
これにより、ファクタリング会社は第三者対抗要件を具備できるため、債権譲渡登記は必要ありません。
オンラインファクタリングも、2社間取引でありながら、債権譲渡登記を不要とするケースが一般的です。
以上の方法によって債権譲渡登記を回避すれば、登記コストはかからず、利益率を維持したままファクタリングできます。
ファクタリングは償還請求権なし
回収不能リスクの軽減・回避に役立つことも、ファクタリングのメリットです。
このメリットは、利益率の改善にも役立ちます。
ファクタリングは償還請求権なし
売掛金は、きちんと回収してはじめて利益になります。
万が一回収できなくなれば損失が発生し、利益率の悪化は避けられません。
回収不能による利益率の悪化を防ぐためには、ファクタリングが効果的です。
ファクタリングは、原則的に「償還請求権なし」で契約します。
償還請求権とは、譲渡した売掛金が回収できなくなった場合、譲受人が譲渡人に買い戻しを求める権利のことです。
ファクタリング契約には償還請求権がないため、売却した売掛金が回収不能になっても、ファクタリング会社は利用会社に買い戻しを請求できません。
回収不能に伴う損失は、全てファクタリング会社が負担します。
これは、利用会社の回収不能リスクをファクタリング会社が肩代わりすることにほかなりません。
売掛金の遅延や回収不能は、利益率に深刻な影響を与えます。
例えば、利益率10%の会社で1000万円の売掛金が回収不能になった場合、少なくとも900万円の損失が発生します。
900万円の損失を取り戻すには、9000万円もの売上が必要です。
このように考えると、回収不能リスクと利益率の関係がよくわかるでしょう。
利益率の悪化を防ぐためにも、回収不能リスクは避けなければなりません。
ファクタリングを利用すれば、回収不能リスクを簡単に軽減・回避でき、利益率の悪化防止につながります。
与信コストをカット
ファクタリングで回収不能リスクを回避することは、利益率の悪化を防ぐだけではなく、利益率の改善にも効果的です。
というのも、与信コストのカットにつながるためです。
普通、回収不能リスクを軽減するには、与信管理が欠かせません。
売掛先の経営状況を逐一把握し、与信限度額や契約条件に反映することによって、回収不能リスクを軽減できます。
しかし、与信管理のためには、専門の人材を確保したり、信用調査を行ったり、なにかとコストがかかります。
その結果、利益率を圧迫することも少なくありません。
逆にいえば、与信管理コストを削減することで、利益率を改善できるのです。
ファクタリングした売掛金は、回収不能リスクがなくなるため、与信管理も不要となります。
利益率改善のポイントは、与信管理の負担が大きい売掛金を選ぶことです。
例えば、新規取引先の売掛金、額面金額が大きい売掛金、回収サイトが長い売掛金などは、与信管理の負担が大きく、利益率の悪化要因になります。
このような売掛金を優先的にファクタリングすれば、利益率を改善しやすいです。
ファクタリング会社を乗り換える
既にファクタリングを利用しているものの、思うように利益率が改善しない、あるいは利益率が悪化している会社は、ファクタリング会社の乗り換えをおすすめします。
ファクタリング会社とのミスマッチ
ファクタリングしても利益率が改善しない理由は、手数料に問題があるケースがほとんどです。
手数料があまりにも高ければ、利益率は悪化します。
ファクタリング手数料が高くなる理由は色々考えられますが、まずは利用会社とファクタリング会社のミスマッチを疑うべきでしょう。
ファクタリング市場の拡大とともに、ファクタリング会社の数は増え続けています。
他社との差別化を図るファクタリング会社も多く、業者ごとの特徴は千差万別です。
ファクタリング会社の強みや特徴が利用会社にとって適したものであれば、手数料が安くなることが多く、利益率の改善も比較的容易です。
しかし、利用会社とファクタリング会社がミスマッチであれば、手数料は高くなり利益率に響きます。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 建設業の会社が、No.1の建設業特化型ファクタリングを利用した。手数料が安くなり、利益率を改善できた。
- 製造業の会社が、IT業に強いファクタリング会社を利用した。ファクタリング会社の強みを生かせず、手数料がやや高くなった。利益率が少し悪化した。
- 多額のファクタリングを依頼したところ、業者は少額ファクタリング専門であった。調達には成功したものの、おおむね相場通りの手数料を取られ、利益率が悪化した。
- 法人であるにもかかわらず、個人事業主向けのオンラインファクタリングを利用した。手数料率は一律10%の設定であった。優良債権を選んだにもかかわらず10%の手数料を取られ、利益率を改善できなかった。
このように、ファクタリング会社の選び方は、利益率を左右するのです。
キャンペーンの利用を
ファクタリング会社が適していない場合、乗り換えによって利益率を改善できる可能性が高いです。
ファクタリング会社が「適していない」から「普通」になるだけでも、利益率の悪化を防げます。
乗り換えによって、「やや適している」または「最適」なファクタリング会社を選ぶことができれば、利益率は目立って改善するはずです。
できるだけ有利な条件で乗り換えるには、キャンペーンを活用しましょう。
一部のファクタリング会社は、乗り換え利用を優遇しています。
No.1でも、乗り換えを含む初回利用のお客様に対し、「初回買取手数料50%割引」または「他社より高額買取保証」のキャンペーンを実施中です。
悪質業者を避ける
ファクタリングで利益率を改善するには、悪質業者を避けることが大前提となります。
悪質業者を利用すれば、利益率の悪化は必至です。
ファクタリングと悪質業者
冒頭でも触れた通り、現在のファクタリング業界には悪質業者が紛れ込んでいます。
ファクタリングが加速度的に普及しているとはいえ、法律は時間をかけて整備するものです。
その結果、ファクタリング業が盛んになる一方で、法規制が不十分な状況となっています。
例えば、新規にファクタリング業を開業する場合、登録や免許は一切不要です。
手数料の上限規制もありません。
悪質業者としては、規制が厳しい業界で違法行為を働くよりも、ファクタリング業界で違法行為を働いた方が摘発のリスクは少ないというわけです。
したがって、現在のファクタリング業界には悪質業者が紛れ込みやすく、「悪質・違法業者の温床になっている」と指摘する専門家もいます。
金融庁は、悪質業者の実態について以下のように指摘しています。
中小企業の経営者などを狙い、貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されています。
悪質業者を選ぶと利益率は悪化
金融庁の注意喚起をみれば、利益率への影響も見えてくるのではないでしょうか。
金融庁のいう「貸金業登録を受けていない者」とは、無登録営業(貸金業法違反)のヤミ金業者のことです。
つまり、金融庁は「ファクタリングを装う悪質業者=ヤミ金」と断定しています。
実際の摘発や裁判の事例をみても、悪質業者の手口はヤミ金とほぼ変わりません。
例えば、以下のような被害が目立ちます。
- 年利数百~千%超の高金利で貸し付ける。
- 「償還請求権あり」の条件でファクタリング契約を結ぶ。
- 実質的な担保・保証を求める。
- 違法な取り立てを行う。
このような条件でファクタリングすれば、利益率が悪化することは明らかです。
金利負担が利益率を圧迫するのはもちろんのこと、「償還請求権あり」では回収不能リスク回避・与信コストカットによる利益率改善効果は得られません。
もちろん、無担保・無保証でなければ、担保余力や保証枠は温存できず、利益率の改善につなげることは不可能です。
違法な取り立てを受けると、取引先などの関係者に噂が広まり、「信用悪化→利益率悪化」ということも十分に考えられます。
悪質業者を選んでしまうと、利益率の悪化はほぼ確実と考えてください。
もっとも、悪質業者を避けるのは難しくありません。
悪質業者を避ける方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ:ファクタリングはNo.1におまかせください
この記事では、ファクタリングと利益率の関係、そしてファクタリングで利益率を改善する方法について詳しく解説しました。
ファクタリングには多くのメリットがあり、利益率の改善にも役立ちます。
しかし、ファクタリングを活用できるかどうかによって、利益率への影響は変わってきます。
ファクタリングしても利益率があまり変わらない場合もあれば、却って利益率が悪化する場合もあるのです。
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