カテゴリー: ファクタリング
資金調達方法としてファクタリングと商工会議所どちらが頼れる?効果的な両者の使い方を解説!
ファクタリングは急な資金調達に迫られたときに迅速な資金調達を行う手段として知られています。しかし、経営は資金繰りの改善だけで果たすことは難しく、日ごろからさまざまな分野において経営改善の努力をしておくことが求められます。
経営改善と言えば、商工会議所の各種経営改善普及事業があります。商工会議所ではファクタリングを行うことはできませんが、融資を受ける、補助金を申請するなど他の資金調達メニューについては充実しています。
今回はファクタリングと商工会議所の「使い分け」について解説します。ファクタリングと商工会議所、双方をすることで経営上の選択肢が増えます。ぜひファクタリングと商工会議所について知っていただき、みなさまの経営改善に役立ててください。
ファクタリングの概要
ファクタリングの概要については「ファクタリングとは?」を読んでいただければと存じます。
事業主様が持っている売掛債権(売掛金)を期日到来前に売却して資金化する手法です。通常、商品やサービスを売却し、「売上」として計上した後、取引先(売掛先)からの支払いを待つ期間(支払いサイト)があります。
この期間に「売掛金を受け取る権利」を売却して買い取ってもらいます。ファクタリングは担保や保証が不要で、審査も迅速に行われるため、中小企業にとって利用しやすいのが特徴です。
さらに、売掛債権(売掛金)の回収不能リスクをファクタリング会社が引き受けるため、企業はリスクを軽減し、安定した経営が可能になります。
ファクタリングには、事業主様とファクタリング会社で完結する「2社間ファクタリング」と、それに加えて売掛先の同意も必要な「3社間ファクタリング」があります。
ここ15年ほどで急速に浸透した資金調達方法であり、信用情報照会も信用情報への記載もないので、既存の融資とは無関係に利用でき、「信用情報ブラック」の人も利用できる特徴があります。
商工会議所とはどのようなところなのか解説します
ファクタリングについてはみなさまご存知のことと思われます。まず、ファクタリングと合わせて述べる商工会議所について解説します。
商工会議所とは「商工会議所法」という法律によって規定されている「特別認可法人」である公益経済団体です。わかりやすくいいますと、いわゆる「公益法人」の一種なのですが、その設立について法律で規定されているため、法律がある限りなくなることがない、極めて安定した組織になります。
英語で商工会議所は「Chamber of Commerce and Industry」といいます。略して「CCI」と呼ばれることも多く、この略称で表記されることもあります。
「○○協会」のように任意団体ではないので、法律や制度上のバックアップが豊富で、資金的な援助が自治体や国からあります。要は「お役所」ではないけれども、お役所的な業務を行い、安定した組織基盤を持っている組織ということになります。
商工会議所への入会義務は?
みなさまが事業を行っている地域にも商工会議所があります。商工会議所へは加入しなければならないというイメージがありますが、実際はそうではありません。
商工会議所への加入は任意です。また、商工会議所へ加入しなくても受けられるサービスがあり、後述の経営相談やマル経融資は商工会御所非会員でも受けられるサービスになります。ファクタリング会社に会員がないのと同様、商工会議所も非会員でまったく問題ありません。
地域の商工会議所の加入率(事業所の占める会員の割合)はどうなのでしょうか。個別具体的な数字は公表されていないのでわかりませんが、簡単にいいますと
・大都市:低い
・地方都市、小都市:高い
という傾向があります。
日本最大の「東京商工会議所」(東京23区内を管轄)の加入率は10%台です。逆に考えると、大多数の東京23区内の事業所は会員ではないということです。
一方で地方の商工会議所の加入率は高く、50%を大きく超えるところもあるといわれています。このことは、商工会議所のサービスが充実しているということではなく、地方のほうが「地域コミュニティ」の1つとして商工会議所が認識されているということになります。
単なる経営支援の選択肢だけではなく、その地域の人間関係も商工会議所を媒介に形成されている可能性もあります。
大都市になるほど人間関係が希薄になるのと同じ現象ですね。商工会議所に入会していないと、事業から外される、仲間外れにされるということもあるということです(実際に活動しているかどうかはさておき)。
これは日本では商工会議所へは任意加入という制度趣旨からは外れてしまうことではありますが、現実として存在すると認識してください。
一方で、「商工会議所会員」であることで、その企業の信用度が高くなるということもあるようです。それもやはり地方のほうが信用は高いようです。融資の際にも商工会議所会員であることが1つの指標になることはありあそうです。都市部はそういうことはありません。
商工会議所への加入資格
商工会議所の会員となるためには、現に事業を始めていることが条件となります。開業届のコピーが必要ということはありませんが、事業実態がない場合は入会を許可されない可能性があります。開業届を出さなくても白色申告で事業を始められますが、商工会議所の場合、開業届を出す、あるいは会社設立登記を行うことが大切です。
その意味では、すでに事業を一定期間行い、有効な売掛債権(売掛金)が必要なファクタリングと似ているかもしれません。
開業前であっても商工会議所への各種相談は可能ですが、あくまで事業主の団体であります。法人である必要はなく、個人事業主であっても大丈夫です。商店街にある「○○商店」や、個人でライター、デザイナーを行っているという場合であっても大丈夫です。
ただし、商工会議所の会員になれない業種があります。具体的には
・病院
・一部芸能関係
・風俗(性的サービスがあるもの)
・消費者金融(銀行は大丈夫)
・政治団体、政党
・宗教団体
などは会員になることはできません。大学などは以前、会員になれませんでしたが、10年ほどまえから会員資格を得ています。逆に考えると、上記以外の業種でしたらまず問題ないと考えてください。
また、風俗関連であっても「マッサージ店」や「飲食店」として入会しているところもあるようです。商工会議所の会員だと対外的信用度が増すので、警察などが入りづらい(本当のところは知りませんが)という意識があるようです。
商工会議所の事業について
次に商工会議所が何をやっているのか説明いたします。
商工会議所の事業は
・一般事業
・経営改善普及事業
の2種類があります。「一般事業」は商工会議所の会員限定のもので、「経営改善普及事業」は非会員でもサービスを受けられます。融資や経営相談、専門家指導などは後者、経営改善普及事業に該当します。
商工会議所の一般事業について
商工会議所の事業のうち、会費収入と事業収入をメインとして行う事業です。挙げていくときりがないので簡単に説明します。
会員交流事業
賀詞交歓会やビジネス交流会などの会員相互の親睦を図り、経営に資することができるための事業です。その規模はさまざまですが、これに参加することで横のつながりができます。視察会やボーリング大会などが企画されることもあります。もちろん、任意参加です。
ここで名を上げて地域の名士になる事業者もいます。
政策提言活動
地方自治体や国、政府などに政策提言を行います。「○○法」を改正してほしい、どこの道路を整備してほしい、中小企業向けの税制を拡張してほしい、賃上げはなるべく避けてほしい(中小企業なのでお金がない)など、直接要人(政治家、官僚)に会ってお願いをします。
ただし、一般の会員の人にはあまりなじみのない分野です。会員向けにアンケートが送られてくる場合もあります。
国際化支援
中小企業であっても、国際化の波に遅れることはできません。どういった社内環境を整備すればよいのか、外国企業との付き合い方、定款の改正等のサポートを行っていきます。
検定事業
簿記検定が有名ですが、そのほかにもさまざまな検定試験を企画、運営しています。代表的なものとして
- 日本商工会議所:簿記検定、リテールマーケティング(販売士)検定など
- 東京商工会議所:カラーコーディネーター検定、ビジネス実務法務検定、ECO検定など
- 大阪商工会議所:メンタルヘルスマネジメント検定、ビジネス会計検定など
のほか、各地の「ご当地検定」を行っているところも多くあります。全国各地で検定試験を受験することが可能です。
研修、セミナー事業
経営者向け、あるいは一般社員向けにセミナーや宿泊研修を行っています。実費を負担していただきますが、セミナー会社のものと比べると廉価です。また、商工会議所運営ということもあり、講師も著名で実績のある方が多くなっています。
インボイス制度など最新の税制に関するセミナーや、資金調達全般についてのセミナーも行っています。もちろん、そこでファクタリングについて触れられることもあります。
共済事業
生命保険や傷害保険と同じような共済制度を持っています。経営者や社員が加入することができ、商工会議所の規模のメリットを活かして安い金額で入会することが可能です。最近ではPL共済なども整備されていますし、生命共済や病気に対応した共済もあります。これだけで十分に保険をまかなうことができます。
今後は個人情報保護やコンプライアンスに関する共済も出てくるかもしれません。
福利厚生支援サービス
大企業の場合独自の福利厚生サービスがありますが、中小企業はそういうわけにもいきません。各地の商業施設、宿泊施設の割引や、フィットネスクラブ利用券などさまざまなプランを用意しています。これも会員だから可能なサービスです。
異業種交流会
年会費とは別に会費を払って参加するサークル活動です。「青年部」や「女性会」が該当します。非常に濃い仲間が集まります。正直に言いますと、合わない人は合わないので無理に参加する必要はありません。
ビジネス以上に人間的なつながりを作るためのものです。ここで培った人間関係で、経営上の危機を救われることもあります。
独自の融資制度
各商工会議所単位で独自の融資制度を設けているところがあります。例えば東京商工会議所の場合は
・創業支援融資保証制度
信用保証協会と協力して、創業資金の提供を行う制度
・メンバーズビジネスローン
会員であることを示すと、銀行の融資を受ける際に、金利が下がる、手数料が割引になるなどの特典があります。
これは商工会議所独自のものなので、どの商工会議所の会員でも受けられるものではありません。
大きな一般事業は以上になりますが、そのほかにも数多くの事業を行っていて、これは会員だけのサービスになります。
商工会議所の経営改善普及事業について
補助金収入で行う事業です。これは、完全に中小企業や個人事業主、あるいは創業希望の方向けに行っているものです。大企業の人はこのサービスは受けられません。
大前提として
- 無料で利用できる
- 商工会議所の会員でなくても利用できる
ということがあります。政府、都道府県、地方自治体から依頼されていることなので、商工会議所はこれでお金を稼ぐことができません。また、商工会議所の会員であることは必要なく、また区別してもいけないもので、これを理由に(入会を条件に)サービスを行うことは厳禁です。
つまり、こちらのサービスだけ受けるのであれば、商工会議所の会員になる必要はまったくありません。そのことを踏まえて、このような事業を行っています。
経営相談
いわゆる経営コンサルティングです。決算書などを見ながら、こうしたほうがいいというアドバイスを受けることができます。経営指導を行う経営指導員にはさまざまなバックグラウンドを持つ人がいます。
その豊富な経験によって具体策を得られます。
マル経融資
商工会議所が行う独自の融資です。商工会議所が窓口となり、実際に融資をするのは政府系金融機関の日本政策金融公庫になります。
これが多分、経営改善普及事業ではいちばんメインになるものでしょう。
マル経融資とは「小規模事業者経営改善資金融資制度」の略称で、日本政策金融公庫(政府系金融機関)の融資メニューの1つです。
通常、金融機関から融資を受ける場合は、担保や保証人が必要になりますが、中小企業や個人事業主の人はなかなかそれを用意することができません。そうした方向けに、ある意味国がバックアップするための制度です。
制度の概要は以下のとおりです。
- 担保や保証人の代わりに、商工会議所が継続的に経営指導を行う(指導金融)
- 融資限度額2000万円
- 運転資金、設備資金ともに利用可能
- 商工会議所の会員でなくても利用できる
- 非常に低利 2024年6月現在 1.45%/年
- 従業員数などに条件がある(本当に小さな企業しか利用できない)
金利は通常の銀行からのローンと比べてもかなり低く有利です。運営しているのが政府系金融機関なのでつぶれることはまずありませんので安心です。
また、正直なところ審査がかなり緩いです。推薦状を書く経営指導員の腕によるところもありますが、ほかの金融機関で断られた事業所であっても、これが通る可能性があります。消費者金融や高利のローン(10%以上)に頼る前にまずこれを申請するのが大切です。
なお、既に消費者金融などからの借り入れがある場合は、マル経であってもかなり審査が厳しくなるので注意してください。当然信用情報照会があります。信用情報ブラックの方は、合わせてファクタリングもご検討ください。
消費者金融などに行く前にまずこれです!
講習会
一般事業のセミナーに近いですが、こちらは無料で行うセミナーです。講師謝金が補助金から出ているため、商工会議所は受講料を取ることができません。
ただ、謝金にも基準があり、それほど高い謝金を払うことはできないため、講師の質については一般事業のほうが高いケースが多いです。まぁ、無料なので文句は言えないということですね。
ファクタリングなどの資金調達セミナーは好評です。
専門家派遣指導
経営指導員ではなく、コンサルタントや税理士、弁護士などが事業所を訪問してアドバイスを行います。これを受けることで、展示会などの出展費用の補助を受けられる場合があります。
もちろん、費用は無料ですのでこれはおすすめです。
専門相談
商工会議所の窓口に弁護士や社労士、弁理士などが常駐していて、専門家による相談を受けることができます。費用は無料ですが、時間が限られています。
内容は経営に関することです。弁護士相談ならば、取引先との契約トラブルなどは相談可能ですが、家庭内の離婚問題などはNGです。自治体の無料相談とはここが違うので注意してください。
ファクタリングや融資など資金調達についてコンサルタントや税理士が無料でアドバイスします。
補助金による経営改善普及事業は以上になります。繰り返しますが、この事業は補助金で行われているため、商工会議所の会員であることを必要としません。
「マル経融資を通すから会員になってくれ」ということは商工会議所の職員はやってはいけないことになっています。
資金調達には商工会議所とファクタリングを併用しよう
商工会議所は会員向け一般事業に興味がないなら無料で利用できます。専門家の無料相談で経営の見直し、経営改善について専門的な知見を得られます。
マル経融資は民間融資と比べて非常に条件が良く、金利が低いのが特徴です。審査も緩く、多少の返済事故が起きるのは許容しています。政府の事業なので税金で民間金融機関を利用できない人も一定のリスクを取って許容します。
しかし、迅速な融資にはならず、時間がかかります。特にある回数、商工会議所の経営指導が必要になります。通常の融資は半月ほどで決定、実行されますが、商工会議所のマル経融資は1か月ほどかかります。
したがって、通常の融資以上に迅速な資金調達が必要な場合、ファクタリングを合わせて検討してください。ファクタリングの利用、ファクタリング会社の利用は商工会議所と重なりません。
時間がかかってもとにかく低い金利で借りたい場合は商工会議所を利用し、そうでなく迅速な資金調達を希望する場合はファクタリング、この分け方がおすすめです。民間金融機関を使うメリットはあまりなく、まず商工会議所のマル経融資の超低金利を利用すべきです。2000万円以上の融資を希望しないのであれば、民間金融機関を利用するメリットはあまりありません。
商工会議所の融資では間に合わないケースはファクタリングを利用、信用情報ブラックで商工会議所の融資でも厳しそうな場合はファクタリング、貸借対照表のオフバランス化など迅速な資金調達目的以外の場合はファクタリング、など、融資ではなくファクタリングを利用するケースをまず抽出してください。
商工会議所でファクタリングについて専門家相談を受けることも可能です。さまざまな専門資格を持つプロフェッショナルから適切なアドバイスを受けてください。
それを受けて、ファクタリング会社の実務担当者に聞いてみましょう。
商工会議所は事業を行っている方々なら無料で誰でも利用できるので「使い倒す」くらいの意気込みで利用すると良いでしょう。
ファクタリングだけではない!商工会議所のようにならず株式会社No.1
ファクタリングだけではなく商工会議所を知ると、経営改善にとても役立ちます。商工会議所は商工会議所法に規定された公的団体で、その利用については無料のものが多くなっています。
無料で経営相談、補助金申請のサポート、専門家指導(弁護士、税理士など)が受けられます。また、商工会議所独自の「マル経融資」など政府系金融機関である日本政策金融公庫と一緒に低利で審査が緩い融資も実施しています。賢い経営者は商工会議所の使い方が上手な人だともいえるでしょう。
しかし、商工会議所でも迅速な資金調達はできません。最短即日の資金調達はファクタリングだからできるものであり、経営の全てを商工会議所に委ねるのではなく、ファクタリング会社についても知っておき、必要に応じてファクタリングを利用することが、経営上の選択肢を得るうえで重要です。
また本当に優れたファクタリング会社は、商工会議所のように経営に関する悩みについても、アドバイス、コンサルティングを行います。ファクタリングで調達しただけではなく、その資金で何をどのようにすべきなのか、一緒に戦略や戦術を考えてくれるはずです。
そこでおすすめしたいファクタリング会社が株式会社No.1になります。
株式会社No.1は老舗のファクタリング会社です。長年多くの方に愛されてきました。口コミ評価も良く高い買い取り価格と低い手数料が長所です。
経営上のアドバイスを合わせて行うことで、ファクタリングによって調達した資金について、コスパが良い有効活用を提案できます。ファクタリング会社から経営コンサルティング的なサービスも合わせて受けられるためとてもおすすめです。
商工会議所の日常的な経営指導とファクタリング会社によるピンポイントなコンサルティング+資金調達を合わせることで、処方薬と漢方薬を合わせたような相乗効果が期待できます。
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