カテゴリー: ファクタリング
債務整理とは何?債務整理後の資金調達としてファクタリングを利用するためにはどうするべきか?
ファクタリングは融資ではない資金調達方法として近年急速に広がっています。融資ではないということは、さまざまな面で銀行から資金調達するよりも異なる手続き、フローになります。
今回ファクタリングを利用している事業主様の債務整理についてお話しします。債務整理は経営上大きな「黒歴史」になってしまいます。債務整理を免れるよう潤沢な資金は必要ですが、ファクタリングを無理に利用していると、債務整理をせざるを得ない状況に陥ってしまう可能性もあります。
ファクタリングの上手な利用をしていくためにも、債務整理にならないように注意していきましょう。
ファクタリング利用と債務整理
債務整理とは、不良債権が多くなり債務不履行状態に陥った事業者が、その義務を免れるために行う法的措置です。
銀行から借り入れして、経営状態が悪化し返済できなくなった、買掛金を支払う余裕がなくなったなど、支払いをしなければいけないのにそれができなくなったとき、債務不履行状態から脱却するために、返済義務を法的な枠組みで免れる必要があります。
債務整理をしないと、支払日に支払いができない「不渡り」となり、倒産の危機に陥ります。不渡り2回で事実上倒産と言われるのも、期日に支払いができないことで市場からの信頼を失うからに他なりません。
ファクタリングでも不渡り、債務不履行になるケースがあります。3社間ファクタリングの場合、本来受け取るべき売掛債権はファクタリング会社が直接回収します。そのため、債権者(事業主様)の資金繰りが悪化しているかもしれませんが、ファクタリング会社に支払いができないということはありません。
しかし、2社間ファクタリングの場合、早期資金化後、さらに資金繰りが悪化し、売掛債権を期日に売掛先から回収したものの、支払い資力がなく(支払い資金も使ってしまった)、期日に支払いできない場合があります。そうなると債務不履行状態になります。期日から遅れてしまえば、延滞賠償金を支払わなければならなくなります。支払わなければ、その延滞損害金がどんどん雪だるま式に増えていきます。
その延滞損害金も支払えなければ・・・と、とんでもない金額の支払い義務を負ってしまいます。債務整理によって少しでも債務不履行状態を解消、あるいは一時的に止める、可能な支払い方法に変えるなどしないと事態はより悪化してしまいます。
苛烈な?取り立てもありうるファクタリング
多くのファクタリング会社は紳士的で、2社間ファクタリングにおいて債務不履行状態に陥っても、書面による督促など穏便な解決方法を模索します。
もちろん、それを無視し続ければ、法的措置として訴訟が待っていますが、あくまで最終手段です。詐欺罪や「○○偽造罪」(請求書に嘘を書いた、期日に支払いがない)として告発され、刑事訴追される可能性もゼロではありません。しかし、さすがに紳士的なファクタリング会社がそこまで行うことは稀です。
しかし、ファクタリング会社は融資とは異なる面があります。融資は許可された会社のみが行えます。つまり、融資ができる会社の時点で、公的なフィルタにかかっています。まともな会社というわけです。
しかしファクタリングは融資ではないので、誰でもファクタリング業をできます。許可制ではないので、ヤミ金融や反社会的勢力の「フロント企業」として偽装していることがあります。
そうした会社が、2社間ファクタリングで支払いが遅れた場合、かつて消費者金融が行ったように苛烈な取り立てを行う可能性があります。暴力や脅迫を伴う取り立ては違法で犯罪ですが、債権者側も債務不履行状態にあれば泣き寝入りしかねません。
したがって、法的なお墨付き、「盾」を得て悪徳業者に対抗するためにも、債務整理が大切です。債務整理すれば、その種類によって取り立てにも法的に対抗できます。
債務整理の方法とその種類
では「債務整理」とはどのようなものなのか具体的に説明していきます。債務整理には
- 任意整理
- 民事再生
- 自己破産
という3つの類型があります。下に行くほど、深刻度が高くなります。それぞれについて説明します。
債務整理の方法その1 任意整理
債務整理とは、裁判所などを通さず、法的決定ではなく、当事者同士で話し合って、支払利息を減らしたり、返済期間を延ばしたりする方法です。ファクタリングでいえば、債権者(依頼主様)とファクタリング会社で話し合い、売掛債権の支払いについて、分割にする、期限を延ばす、あるいは多少金額を減らすなど条件交渉を行います。弁護士を交えて行うこともできます。
契約行為は私人間の同意で成立するので、相手がOKならば当初の契約から変更してもいいのです。ファクタリングは融資ではなく、当事者同士の契約、合意が優先なので、この債務整理(任意整理)が有効です。
任意整理の交渉に成功した場合、支払いが楽になります。
任意整理のメリット
任意整理のメリットは以下になります。
- 特定のファクタリング会社だけを選べるので、別のファクタリング契約はそのままにできるケースがある
- 交渉に成功すれば過度な取り立てはなくなる
- 支払い金額が減る可能性もある
- 財産の差し押さえがない
- 官報や裁判所へ公示されることがない
- したがって家族や売掛先にバレない
任意整理のデメリット
しかし任意整理のデメリットもあります。
- 信用情報には関係しないが、ファクタリング会社のブラックリストに載る。5年~10年程度。他社も含めて新規のファクタリング契約ができなくなる可能性がある
- 分割払いとなっても完済まで返済を続ける必要がある
- ファクタリング会社が交渉、示談に応じないケース、交渉が決裂するケースもある
当事者間で話し合うので、法的決定がなされるわけではなく、「公示」(裁判所等に貼り出される)こともありません。あくまで交渉の結果なので、ファクタリング会社が拒否すれば任意整理できません。
そのファクタリング会社とは二度とファクタリング契約できないでしょう。他のファクタリング会社と契約できるかは、債務整理の情報がどこまで共有されているかによります。融資ではないので、信用情報機関の公的な情報共有の仕組みはありません。
債務整理の方法その2 民事再生
民事再生とは、ファクタリングの債権者(事業主様)が裁判所に申し立てることによって、債務(返済額)を大幅に圧縮して減額され、それを3年~5年で返済していく方法です。全部の返済を無しにはできませんが、個人の基盤再生を支援するために、「減らしたからそれだけはがんばって返してよ」と法律で応援する制度になります。
圧縮額は
債務が最大20%まで減ります。当初の返済額の20%になればさすが返せるはずです。
民事再生のメリット
民事再生のメリットは以下になります。
- 返済金額が大幅に減額される(最大80%)
- 取り立てが全て止まる
- ファクタリングした経緯は問われない
- 土地、建物などの財産を差押えられることはない
- 取り立てが全て止まる
- ファクタリングした経緯は問われない
民事再生のデメリット
民事再生のデメリットは以下になります。
- ブラックリストに載る。5年~10年程度、新規の借入ができなくなる
- 官報や裁判所に公示され、家族、友人、売掛先にバレるかもしれない
- 個人での手続きを行うのは非常に難しく弁護士等に依頼することが不可欠(依頼料が数十万円単位でかかる)
- 安定した収入が申立には必要(安定した収入がないと申立できない)
ファクタリングには信用情報が関係ありませんが、民事再生した事実は信用情報に掲載されるので、以後の融資は絶望的になります。ファクタリングが可能かどうかは業界内で情報が広がっているか如何かになります。
弁護士が間に入って、裁判所の決定で借金を大幅に減らすことができます。破産ではないので、減った債務を返し続けることが大切です。破産ほど社会的な負の烙印を押されることもなく、ともかく返済したという実績になります。
信用情報にはしっかり記載されるので、載っている状態では融資は絶望的になります。5年単位であきらめることになります。その中で資金調達し事業を継続させなければなりません。
債務整理の方法その3 自己破産
債務整理と聞くと、まず自己破産が思い浮かびます。債務整理の中では一番知られています。文字通り破産して、一切の債務をチャラにする決定を裁判所に行ってもらいます。本当にすべての返済義務がなくなるのですが、それだけに失うもの、デメリットも大きいです。
ファクタリングで自己破産まで至る例はあまりないかもしれません(売掛金=入金自体は確約されているので)。
「お金に換えられるものはすべて換えてそれでも返せないから破産します」という決定なので、所持している土地や建物を差し押さえられ、競売(売ってお金に換える)にかけられてしまいます。
生活必需品や当面の生活費以外はすべて失って、債務を帳消しにして助かるという最後の手段です。自己破産しても会社は残せます。膨大な損害賠償請求や刑事罰を免れます。しかし、以後、融資やファクタリングを受けることはできなくなります。
「捕まらないための最後の方法」「家を失わないための最終手段」という位置付けです。ここまでファクタリングで追い込まれることは少ないです。
自己破産のメリット
自己破産には以下のようなメリットがあります。
- これまでの債務がゼロになる、なくなる(ファクタリング以外の借金、債務もなくなる)
- 取り立てが全て止まる
- 債務不履行に至った経緯は問わない
自己破産のデメリット
一方デメリットもあります。自己破産は債務整理最後の手段なので副作用も大きいのです。
- ブラックリストに載る。5年~10年程度新規の借入ができなくなる
- 持っている会社名義のクレジットカードはすべて止まる
- 借地借家(アパートを借りる)など新規の契約の際にバレれば契約できないかもしれない
- 官報や裁判所に公示され、家族、友人、売掛先、取引先にバレるかもしれない
- 持っている換金性のある財産はすべて差し押さえられる(公権力によって強制的に売却させられる)
- 差し押さえがあれば家族や友人にはバレる
- 個人での手続きを行うのは非常に難しく弁護士等に依頼することが不可欠(依頼料が数十万円単位でかかる)
- 「破産者」という社会的な烙印を押される
デメリットが他の債務整理とは段違いに多いです。自己破産した会社の経営者だとバレれば、世間の視線は非常に厳しいものになります。換金性のあるものは差し押さえられてしまいます。事務所も倉庫も機械も差し押さえられてしまうかもしれません。
そうなると「自宅開業」で製造や仕入れのいらない、というような仕事しか事業継続できないでしょう。そうした仕事の人が、事業で債務超過、自己破産に追い込まれるのは稀であり、ファクタリングの場合は、よほど悪徳的な高額手数料を求められるファクタリング契約をしていなければここまで至りません。
融資が受けられない(信用情報ブラック)→ファクタリングしか方法がない→やはりファクタリングでも支払いができない
という追い込まれ方で初めて、債務整理としての自己破産が視野に入ります。まずは任意整理などを考えます。
有名になった「破産者マップ」のようなものがまたできるかもしれません。自己破産は、まるで性犯罪者のように見る人もいます。実際に刑に服したわけではありませんが「前科者」として見られるケースもゼロではありません。
財産も多くを失います。本当に最後の手段であり、債務がなくなる代わりに失うものも非常に大きい、と肝に銘じてください。もう融資は受けられません、社会的信用はゼロになります。それでも事業を続けますか?というラインになります。
ファクタリング手数料は「過払い金請求」のようにはいかない
融資の場合、利息制限法の上限利息(借入金額に応じて15%~20%)を超える借入については、過払い金ということで、金利の一部を法的に取り戻せます。これで、多少は資金に余裕を持たせられるかもしれません。
しかし、ファクタリングは手数料も含めて当事者間の自由な意思、合意にゆだねられています。債務整理に至ってしまうほどの手数料であっても、「公序良俗違反」など明らかに100人に聞いて100人が悪徳、悪質と思うようなレベルの手数料でない限り、無効化して取り戻せません。
過払い金請求のように、少なくとも手数料分を支払わなくて済むということにはならないので注意してください。
債務整理後のファクタリング
債務整理し、2社間ファクタリングの返済について負担が軽くなった後に、別のファクタリングはできるのでしょうか?
原則としては債務整理後のファクタリングは可能です。融資と異なり、ファクタリングは信用情報照会がないからです。債務整理したことは、その理由が融資ならば任意整理の段階から信用情報に載ります。ファクタリングの任意整理の場合は、当事者間での条件変更なので、信用情報に載らないケースも考えられます。
自己破産と民事再生は理由を問わず信用情報に記載されます。ファクタリングの過程で、信用情報照会がないので、たとえ過去に自己破産していても、売掛債権の請求書の宛先(売掛先)に問題なければ、ファクタリングできます。
しかし、債務整理したファクタリング会社ではまず利用できないでしょうし、業界内の「ブラックリスト」のようなもの(非公式)で情報共有される可能性はあります。
債務整理後、融資は受けられないのですから、必然的に資金調達はファクタリングなど融資に頼るしかなくなります。
債務整理をしたことをファクタリング会社に話すのか、バレない可能性に賭けるのかは事業主様の判断になりますが、バレた場合のデメリットが大きいです。
信頼できる売掛先への請求書を用意し、過去の債務整理の事実を話し、3社間ファクタリングをお願いするのが最もリスクを減らせる方法です。3社間ファクタリングならば、ファクタリング会社が回収漏れになるリスクがありません。
債務整理した事業者は2社間ファクタリングできず、3社間ファクタリングになる、したがって、売掛先にファクタリングの事実はバレます。これを受け入れるならば、債務整理後のファクタリングもできるかもしれません。
ほぼ100%無理な債務整理後の融資と比べると、可能性はあります。
しっかり計画的にファクタリングを行う重要性
ファクタリングで債務整理に陥る事態を避けるのは、最初から売掛先にバレるのを覚悟して、3社間ファクタリングにすべきです。即日資金化とはいきませんが、手数料も安く、おすすめできます。
ファクタリング会社も3社間ファクタリングならばリスクが低いため、債務整理後の事業者でもファクタリングを受ける可能性があります。
即日、あるいは翌日の資金化でなければ3社間ファクタリングをおすすめします。計画的な事業運営ができればそれは可能で、債務整理しなければならない事態を避けられます。
最悪の事態を招かないために債務整理という方法がありますが、そうならないようにするのが優れた経営者です。
債務整理にならないよう適切なファクタリング利用を!アドバイスも含めて!No.1のファクタリングも選択肢の1つに!
債務整理に陥る事態は、無謀な融資や返済計画の乱れなどに影響されます。2社間ファクタリングをした場合も、返済日にキャッシュがないと債務不履行状態になり、延滞損害金なども発生し、結果的に支払い負荷が増し、債務整理せざるを得ない状況になるかもしれません。
そうならないためには、3社間ファクタリングですが、売掛先にバレるリスクをどう考えるかになります。
債務整理後も、ファクタリング(特に3社間ファクタリング)ならば利用できる可能性があるため、ぜひファクタリング会社までご相談ください。正直に事情を話した方が評価はよくなります。売掛先に信用度があれば、債務整理後もファクタリングできるかもしれません。
「株式会社No.1」は経験と実績があり、他社と比較しても安心してご利用いただけるファクタリング会社になります。
債務整理後の事業主様もご相談ください。融資を受けられる状態でのファクタリングによる資金化も大歓迎です。融資にはないメリットを当社のファクタリングは提供します。
債務整理にならないための、資金計画についてもご相談ください。融資とファクタリングを上手に組み合わせることで、債務整理になるリスクが減ります。
ぜひ一度、当社No.1のファクタリングまでお問い合わせください。
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