カテゴリー: ファクタリング
日本のファクタリングの市場規模は7兆円!?今後より成長が期待される理由も解説します!
新しい資金調達方法として注目を浴びているファクタリングですが、その市場規模はどうなっているのでしょうか?
ファクタリングは資本主義の賜物であり、市場経済の論理で動きます。銀行融資は国策として各国政府が関与し、時には資本主義の論理ではなく、社会主義的手法によって保護することもあります。
日本でも2000年前後の金融危機時には、北海道拓殖銀行や日本長期信用銀行の破綻などがあり、その際には市場の論理だけでは不可能な公的スキームによる介入、解決が図られました。
しかしファクタリングはそういう政府の介入を招くシステムではありません。規制のない完全資本主義、市場主義の論理の中で現在はどのような市場規模になっているのでしょうか?それこそが市場が下している「ファクタリングの通知表」になります。
今回はファクタリングの市場規模、および今後の展望について考えていきます。ぜひ参考にしていただき、ファクタリングにチャレンジしてみましょう。
ファクタリングの世界市場規模は急激に拡大中!
ファクタリングの市場規模を確認していきましょう。まずは日本を含めた世界の市場規模です。
ファクタリングの世界的な市場規模は、2022年の3兆3362億1000万米ドルからCAGR8.22%で成長していて、2023年に3兆6105億4000万米ドルとなりました。
さらに、2027年には4兆7992億1000万米ドル、2030年には5,574億米ドルに達すると予測されています。年平均成長率6.1%で推移するため右肩上がりとなります。
この1年で8%超の市場規模の成長となっています。その背景には、ロシアによるウクライナ侵攻など世界情勢も影響しています。さらに、新型コロナウィルスの収束による世界的な経済回復なども絡み合っています。
ロシアとウクライナの戦争は経済的なマイナス要因、新型コロナウィルスの収束は経済的なプラス要因ですが、いずれも資金調達の必要性が増します。
コロナからの解放で急激な資金需要増になります。また、ロシアとウクライナ2国間の戦争(紛争)は、関係各国対する、経済制裁、商品価格、原材料、燃料の高騰、サプライチェーンの混乱につながります。納品が遅れ、運転資金を得るのが難しくなります。商品やサービス全体がインフレ傾向になるため、急いで資金を調達しなければならなくなります。
これにより、世界的にも融資によらない資金調達が必要とされているのです。
ファクタリングは売掛金の売却ですので、商品の納品が遅れる、次の買掛金の支払いに間に合わない、などの理由で運転資金や購入資金を欠く、現在の世界情勢の中では有力な資金調達手段になります。
世界的な経済の大動乱の中で、その需要増から市場規模を急激に拡大していると言えるでしょう。ファクタリングの市場規模拡大は時代の要請なのです。
日本のファクタリングの市場規模
それでは日本のファクタリングの市場規模はどのようになっているのでしょうか?
FCI「Total Factoring Volume by Country in the Last 7 Years (in million of Euros)」
による統計資料では、2019年までの日本におけるファクタリングの市場規模についてまとめがあります。
下記の数字は「万ドル」の単位になります。
年 | 日本のファクタリングの市場規模(万ドル) |
---|---|
2013 | 77,255 |
2014 | 51,072 |
2015 | 54,184 |
2016 | 49,466 |
2017 | 37,284 |
2018 | 48,384 |
2019 | 49,466 |
2019年で約5億ドル。現在のレート(2023年7月)に換算すると7兆1千億円市場になります。こう書くと、とてつもない市場規模だとわかります。
市場規模の数字として追えているのは2019年までですが、このようになります。一度201年代半ばにファクタリングの市場規模は落ち込みます。
これについては、悪徳業者がファクタリングを行い、風評被害などが強かった時期と一致します。しかし、その後、ファクタリング業界が協力して「浄化」に取り組み、事業者の信頼を得て、ファクタリングの市場規模は反転しました。
2020年より新型コロナウィルスの影響が出始め、特に2020年、2021年はその影響も甚大であったため、緊急の資金調達方法としてファクタリングが使われるようになり、さらに市場規模が拡大していると言われています。
また、2022年から始まったロシアによるウクライナ侵攻でも、原料費や小麦等の原料費の高騰によって、運転資金が厳しくなる事業者が続出しています。
税府による補助金も燃料費、原材料費等の物価高に対応したものができていますが、当然補助金は審査に時間がかかります。また、補助金は「後払い」なのである程度キャッシュ(自己資本)がないと補助事業の実施ができないことになります。
その意味では、2020年以降も急な資金調達に役立つファクタリング需要は増加しています。
今後の市場規模も大きく拡大していくことが予想されます。日本経済は世界経済ともリンクしていますので、世界のファクタリング市場規模の拡大と連動します。
今後もますます目が離せない資金調達手法だと言えるでしょう。
ファクタリングの市場規模が拡大している要因を考察
なぜ、ファクタリングの市場規模が年々拡大しているのでしょうか?その理由、背景は1つではなさそうです。
債権譲渡に関する法律の改正
商慣習において保守的な傾向にある日本ですので、旧来の手形取引、および手形割引や裏書譲渡が取引中の資金調達として活用されていました。諸外国と比べてファクタリングの普及が遅れていたのは事実です。
長い沈黙を破るように、1998年、債権譲渡特例法が施行され、債権譲渡登記制度が設立されました。それまで債権譲渡の登記ができず、第三者に対する対抗要件となり得なかったものがようやく法整備されました。
これで債権譲渡後、権利が譲渡先に移ったことが公的に証明できるようになりました。それに伴いファクタリングが普及します。「債権を譲渡された際、自分が債権者であるということを第三者に対して主張できる」という対抗要件はファクタリングで売掛債権を買い取る側(ファクタリング会社)にとって大きな武器になります。
またリスクヘッジのために売掛債権を売りたい債権者にとっても、(自分のリスクをファクタリング会社に移せるので)、資金調達だけではない動機でファクタリングできるようになり、利用者は増加傾向にあります。
1998年に債権譲渡特例法が施行されて以降、2005年に、債権譲渡登記制度が改正され、より簡便に債権譲渡取引が行えるようになりました。
さらに、2020年の民法(債権法)改正では、債権譲渡特約が撤廃されます。債権譲渡特約の撤廃により、債権譲渡禁止特約をした場合でも、債権譲渡は有効にできるとされました(改正民法466条2項)。
つまり「この売掛金は第三者に譲渡(ファクタリング)してはいけない、禁止する」という契約を売掛先と締結していても、債権者は自身の売掛金を第三者へ譲渡(ファクタリング)できるようになります。
ファクタリングの事実が発覚しても、それを理由に契約破棄や契約無効にはならなくなります。
尤も、債権譲渡禁止特約を締結していて、3社間ファクタリングなどで売掛先にバレれば、その売掛金のファクタリングは有効ですが、売掛先の心象が悪くなり(契約違反したわけですので)、以降の取引にマイナスになることは十分あり得ます。
債権譲渡特約を撤廃した民法(債権法)改正は、ファクタリング後の債権者、債務者の関係を維持するようにというものはない点に注意してください。
<ファクタリングに関する法令改正の流れ>
①1998年 債権譲渡特例法の改正
②2005年 債権譲渡登記制度の改正
③2020年 債権譲渡特約の撤廃
民法(債権法)改正による「将来債権」の譲渡について明文化された
2020年の民法(債権法)改正では、債権譲渡特約の撤廃以外にも重要な改正が行われました。それが「将来債権」についての明文化です。
民法(債権法)改正によって、従来の確定債権だけではなく、将来発生する「将来債権」も譲渡できるようになりました。
将来債権とは
- 債権譲渡時に、その債権が発生していなくてもよい
- 債権譲渡時に、まだそれが発生していない場合、発生時には譲受人が債権を得る
という性質を持つ債権です。
従来ファクタリングができる請求書は売掛金という確定債権の売却に限定されていました。
しかし、民法(債権法)改正によって、売掛金請求書という確定債権だけではなく、将来債権の譲渡、ファクタリングもできるようになりました。
将来債権とは、請求書を発行する前の段階の、金額が確定していない債権です。つまり、発注書や注文書、請書の段階でのファクタリングも可能になりました。
法律が改正されたことで、日時金額等が確定していなくても、後日(将来)に一定の金額の債権が発生すると予想できるとき、売掛先が信用できることを前提に、発注書や注文書でもファクタリングによって資金調達できるようになりました。
ファクタリング会社各社は将来債権のファクタリングについても、メニューに加えてきており、さらにファクタリングしやすくなり、ますます市場規模の拡大が期待されます。
手形取引の衰退、減少
従来、日本では請求書払いではなく手形取引が大手企業を中心に行われていました。掛取引は請求書ではなく手形取引だったのです。
しかし、手形取引は手形法によって厳しく規制されていて、手形の発行もなかなかコストがかかりました。
手形取引に必要な与信審査をクリアしないと手形が発行できない=掛取引ができないという状態で、誰でも何の審査もなく発行できる請求書払いとは異なる事情がありました。
手形取引は手形印紙を銀行から購入し、指定の様式で手形を書かなければならないなど、手間とコストがかかります。手形振出人(債権者)からすると、手間ばかりかかりそれほどのメリットを感じていませんでした。
それでも手形取引は信用取引で、売掛先が不渡り2回起こすと実質倒産というペナルティもあるため、ある種の安心感を与えていましたが、ネットの普及により、以前と比較し簡単に取引先の信用度を確かめられるようになります。
信用情報サービス、興信所などを使わなくても大体の倒産リスク、不渡りリスクがわかるようになりました。結果、手形取引のメリットが徐々になくなっていきました。
手形を振り出さなくても(発行しなくても)、請求書だけで手形割引に相当する資金調達もできるようになったため、あえて難しい手形取引をする意味が薄くなっていったのも、ファクタリングの市場規模が大きくなった理由です。
IT化、オンライン化によってファクタリングが気軽に利用できるようになる
融資の場合、実際に店舗へ行き申し込み、面談をしなければなりません。手形取引の場合も、決められた手続きに沿って手形の裏書などをしなければなりません。
ファクタリングの市場規模が拡大した一因として、その手続きが簡便であることが挙げられます。
ファクタリングは融資ではないので、手続きについても当事者間の合意によるところが大きく、民法の規定では契約は口約束でも成立します(もちろん、こういうケースでは契約書に署名捺印するのが一般的)。
新型コロナウィルスの影響で、オンラインミーティングなども用いられるようになった副産物として、ZOOMなどのツールも一般化しました。
面談も対面ではなくZOOMなどのオンライン会議ソフトで済ませられるようになったため、ファクタリング契約に用いて利便性が増します。
ファクタリングの市場規模は「いつでも、どこでも、時間も場所も問わないで簡便に」できるようになったため、拡大する要因になりました。
融資以外の資金調達を推進するという政府の方針
また政府の方針として、中小企業に対して融資以外の資金供給を促す方針があります。
これは中小企業が売掛債権を金融機関に証券化してもらうことで資金調達を行う「ABCP」(アセットバックド コマーシャルペーパー プログラム)と呼ばれる方法です。
ABCPを行うことで、売掛債権を早期に現金化でき、資金調達方法に多様性を持たせることによって経営危機に陥るリスクを減らすことを目的としています。
従来の融資ではない多様な資金調達方法を政府が促し、中小企業の倒産、経営破綻を避ける一連の流れにファクタリングがあるため、市場規模の拡大に寄与しています。
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ファクタリングはさまざまな社会情勢の変化やIT技術の発展もあり、以前よりも利用する敷居が低くなっています。
法制度的にも、ファクタリング規制をする方向ではなく、ファクタリングしやすく従来の債権譲渡の範囲を広める方向で進んでいます。
現状、日本ではファクタリングの市場規模を拡大するような環境になっているため、今後、ファクタリングメニューについても「多様性」がもたらされるはずです。
「よくわからない」「怖い」というイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、しっかりしたファクタリング会社に依頼すれば大丈夫です。市場規模拡大の恩恵を受けられます。
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