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IT業の資金繰りはファクタリングを利用しながら改善すべき理由

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 情報化社会の発展と共に、IT産業は成長を続けています。中小IT事業者の数も多く、今後もこの傾向は続くでしょう。
 しかし、市場が拡大を続けているとはいえ、IT業の資金繰りは非常に厳しいのが実情です。資金繰りをいかにコントロールするかによって、IT事業者の明暗がはっきりと分かれます。
 では、IT業の資金繰りはどのようにコントロールし、また改善していけばよいのでしょうか。本稿で学んでいきましょう。

IT業の資金繰り事情

 様々な業種がある中で、IT業の資金繰りが難しいことは意外と知られていません。しかし、IT業には資金繰りで苦しむ会社が非常に多く、資金繰りの難しさは建設業と似たところがあります。
 具体的には、どのような事情によってIT業の資金繰りが難しくなるのでしょうか。IT業の特徴から考えていきましょう。

人件費が重い

 後述の通り、IT業では請け負った開発業務などが完成した時点で代金が支払われることが多いです。このため、売上回収までの期間中、様々なコストを負担する必要があります。
 中でも大きいのが人件費です。IT業では、プログラマーをはじめとする、スキルを持った人材が欠かせません。足りない人材を、日雇いバイトなどによって一時的にカバーすることができません。
 このため、IT業は常に一定以上の人材を抱えておく必要があります。案件を受注し、売上が上がるときには資金繰りが難なく回るかもしれませんが、案件が受注できない期間が生じてしまった場合には、その期間も人材の雇用を維持し続けることとなり、人件費が資金繰りの大きな負担になります。
 かといって、ギリギリの人材で事業を回すのも現実的ではありません。人材不足に陥った場合、外注などでカバーする必要があり、コスト高を招くためです。これも資金繰りを圧迫する要因となります。

売上の入金が遅い

 上記でも述べた通り、IT業は売上の入金が遅い傾向があります。
 特に、請負契約でシステム開発を受注した場合などには、システムの開発が完了してから代金が支払われます。システム開発に要する期間は、一般的な案件で3~6ヶ月、大型案件では1年以上になることも珍しくありません。
 会社によっては、数ヶ月にわたり、ひとつの案件にかかりきりになることもあるでしょう。数ヶ月もの間、売上がゼロの状態で資金繰りを回せる中小IT事業者はほとんどありません。
 さらに、予定通りに開発が完了し、売上が入金されるとは限りません。機能やコンテンツの追加を依頼された場合、入金はさらに遅れることとなります。予定していた納期がわずかに遅れるだけでも、例えば「月末の締め日に遅れて入金が1ヶ月先にずれこむ」といったことが起こり得ます。
 怖いのは、予期せぬバグが発生することです。システムの根本部分にバグが見つかるなど、大規模な修正が必要になれば入金が大幅に遅れ、資金繰りが狂ってしまいます。
 以上のような理由により、IT業では資金繰り計画が立てにくい環境にあるといえます。難しい中でも資金繰り計画を立てていくことが欠かせませんが、このような難しさゆえに資金繰りがずさんになってしまうIT事業者が多いのです。

売上が安定しない

 建設業と同じようにIT業界もピラミッド構造であり、元請け先から下請け、孫請けへと発注される仕組みです。当然ながら、下位の下請けになるほど利益率は低下していきます。
 もちろん、IT業の案件はシステム開発だけではありません。しかし、他の案件でも利益率が下がることがあります。例えば、最近ではホームページ作成などの際、複数の制作会社を相見積もりした上で、最も安い業者に依頼するケースが増えています。このため、価格競争が起こりやすく、値下げ競争に巻き込まれたために利益がほとんどなくなってしまったり、赤字になってしまったりすることがあります。
 たとえ赤字案件でも、受注する事業者は多いです。上記の通り、IT事業者ではプログラマーなどの人材を常時確保しておく必要があり、人件費が発生し続けるため、赤字案件であっても受注しないよりは受注したほうがマシだ、と考えるためです。
 とはいえ、赤字になった部分は手元資金や調達資金から埋め合わせる必要があるのですから、資金繰りは徐々に悪化していきます。
 このように、売上が安定しにくいことが、IT業の資金繰りの難しさです。売上が安定すれば、中長期の入金の見通しもつけやすく、資金繰りを回しやすいのですが、売上が不安定であるために資金繰りのコントロールが難しいのです。

シェアの低下

 競合他社の影響を受け、シェアが急速に低下する可能性があることもIT業の特徴です。とりわけ、アプリケーションやソフトウェアの開発を手掛けているIT事業者では、この危険性が高まります。
 他の業界に比べて、IT業界の発展はスピーディです。システムやアプリケーション、ソフトウェアなどの流行り廃りは非常に激しいといえます。
 わかりやすいのがiPhoneです。iPhoneという、すぐれた性能を持つ媒体が登場したことで、これまで日本を代表するIT企業が発達させてきたガラケーという媒体が、数年のうちにほとんどシェアを失ってしまったのです。
 ここまで激しい変化に見舞われる可能性は低いですが、競合他社が優れたものを開発することによって、自社のシェアが大きく低下する危険性があります。
 最悪のケースは、多額の開発費を投入してシステムを完成させた直後、競合他社がより優れたシステムを開発することです。この場合、自社が開発費を回収できる見込みはほとんどなくなるでしょう。
 売れる商品を開発するためには再び資金を投入する必要があります。そのような無理をすれば、資金繰りが急速に悪化し、破綻する可能性も高いです。

IT業の資金繰り改善方法

 上記のような理由から、特に中小IT事業者では資金繰りに苦労している会社が少なくありません。そのような会社が資金繰りを改善するには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。

支払サイトの延長

 全ての業種に共通することですが、資金繰り改善の基本は「回収サイトを短くし、支払サイトを長くする」ことにあります。
 しかし、システム開発のように納品後に支払われる案件の場合、「回収サイトを短くする=納期を早くする」となり、どうしても限界があります。そこで重要なのが、支払サイトを長くすることです。
 具体的には、外注先への支払いができるだけ遅くなることを意識して契約を結んだり、まとまった金額を前払いしているならば分割にしたりするのです。
 これにより、手元資金の流出を遅らせることができ、資金繰りが改善されます。

大型案件を避ける

 システム開発などを受注する際、納品までに時間がかかる案件はできるだけ避けたほうが良いでしょう。
 大型案件を受注すれば、完成後に大きな売上を獲得できるため、魅力的に感じるかもしれません。しかし、大型案件であるがゆえに完成までに長期間を要し、自社の人材を総動員して他の案件に対応できなくなれば、売上ゼロの状態が何ヶ月も続くこととなります。
 自社の手元資金がよほど潤沢でなければ、そのような状態には耐えられないでしょう。資金繰りがショートする危険があります。
 資金繰りが苦しい会社は、少数の大型案件を受注するよりも、多数の小型案件を受注することを意識してください。これにより、小さな売上が短期間のうちに何度も入金される流れを作ることで、資金繰りショートの危険を避けやすくなります。

ストックビジネスにシフトする

 アプリケーションやソフトウェア開発の売上比率が高い会社では、ストックビジネスへのシフトが特に効果的です。
 ストックビジネスとは、安定的に収益を得られるビジネスモデルのことです。アプリやソフトの開発では、開発を請け負うことではじめて売上が得られます。自社開発の場合には、製品の売れ行きによって収益が大きく左右されます。
 これに対し、ストックビジネスとは、顧客との定期契約などによって継続的な収益を得るものです。例えば、IT業ではホームページ制作が良い例です。
 ホームページの制作を請け負った場合、納品後に制作費用を受け取るだけではなく、制作と合わせてホームページの定期的な更新、保守管理、SEO対策などの定期契約を結ぶことも可能です。これによって、毎月安定した収益を、継続的に得ることができるのです。
 IT業の資金繰りの難しさは、開発などをメインとする場合、売上のない期間が生じることにあります。開発を軸に据えるとしても、ストックビジネスによる安定収益を確保しておくことで、資金繰りは大きく改善できます。

ファクタリングの活用

 このほか、資金調達の多様化も欠かせません。
 多くの会社では、融資を受けることで資金を調達しています。しかし、IT業は他の業種に比べて、融資が受けにくい傾向があります。
 これは、売上の回収に時間がかかることや、売上が安定しにくいことが原因です。売上の回収に時間がかかると、資金繰りは苦しくなります。借入金の返済負担に耐えられなくなる恐れもあるため、銀行は貸し倒れリスクを危ぶみます。
 また、売上が安定しない、赤字案件の受注が多いなどの場合には、返済原資となる利益の確保が難しいことを意味します。これも、銀行が融資に消極的になる理由です。
 もちろん、回収と支払いのギャップを埋めるように努め、小口の取引を多数抱えており、ストックビジネスによる安定収益を得ている場合には、銀行も安心して融資できます。したがって、資金繰りを安定させるためには、まずは銀行の安心材料を多く揃えられるように、資金繰り改善に取り組んでいくべきです。
 それまでの期間は銀行融資を受けにくいため、他の資金調達を活用していくことが重要です。特におすすめの方法は、売掛金の早期資金化サービスである「ファクタリング」です。
 ファクタリングでは、売掛先に対して発行した請求書や納品書、受注先から発行された発注書などを売却することで、資金を調達できます。納期と支払いが数ヶ月後の案件に取り組んでいる会社も、ファクタリングによって資金を調達することで、先行するコスト(人件費や外注費など)をカバーできるのです。
 ファクタリングは、売掛金の回収サイトが長い業種では、特に役立つ資金調達方法です。実際に、建設業やIT業など、工事の完成後・システムの完成後などのタイミングで代金が支払われる業種で重宝されており、急速に普及が進んでいます。
 資金繰りが苦しいIT事業者は、資金繰り改善に取り組みつつ、目先の不足資金をファクタリングによって調達することを心掛けてください。

まとめ

 本稿では、IT業の資金繰りの特徴や改善方法を解説しました。
 IT業には多くの問題があり、資金繰りに苦労している経営者も非常に多いです。だからこそ、日常的に資金繰り改善や資金調達の多様化に取り組んでいくことが重要です。
 IT業の資金繰りには、ファクタリングを活用するのがポイントです。ただし、ファクタリング会社を慎重に選ぶことが前提であり、実績が豊富である、サービス内容がよい、IT業に強いなどの条件で選ぶことを心がけてください。
 No.1は、これまでに5,000社以上との取引実績があり、IT事業者との取引経験も豊富です。サービス内容にも改善を重ね、手数料の安さや対応スピードで高評価をいただいてきました。
 ファクタリングをご利用の際には、ぜひNo.1にご相談ください。

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