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ファクタリングの利率はどれくらい?利率の仕組み、融資との比較、利率を下げる方法まで大公開

近年、中小企業の間で急速に普及しているファクタリング。
ファクタリングを活用する会社は増えていますが、一方でファクタリングの利用を躊躇する経営者も少なくありません。
その理由の一つが、資金繰りの負担です。
ファクタリングの際には手数料を支払う必要があり、「他の資金調達方法より利率が高い」と考える人が多いのです。
実際のところ、ファクタリングの利率は高いのでしょうか?
この記事では、ファクタリングの利率の仕組み、融資との比較、利率を下げる方法などについて詳しく解説します。

ファクタリングとは?

近年、新しい資金調達方法としてファクタリングが注目されています。
ファクタリングは政府も推奨しており、法整備も徐々に進んでいるため、今後ますます普及していくと考えられます。
しかしながら、ファクタリングの正しい知識はまだそれほど浸透していません。
まずはファクタリングの基礎知識を解説します。

ファクタリングは売掛金の売却

簡単に言えば、ファクタリングは売掛金を売却する資金調達方法です。
ほとんどの会社は信用取引で取引しています。
商品やサービスを事前に提供した後、売掛先に請求することで発生するのが流動資産の売掛金です。
売掛金は金銭債権の一種であり、「支払期日に売掛先から代金を受け取ることができる」という権利を意味します。
これは、「支払期日まで待てば代金を受け取れる」ということでもあり、この権利に価値があります。
ファクタリングでは、自社の売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらうわけですが、ファクタリング会社は売掛金の有する価値によって買い取るのです。
もちろん、ファクタリング会社にとって売掛金の買い取りはビジネスですから、売掛金の額面金額から手数料を差し引いて買い取ります。
手数料は利率に応じて決まり、この利率は売掛金の価値に応じて設定される仕組みです。
ファクタリングの利率については、詳しく後述します。

ファクタリングは債権譲渡取引

以上のことからも分かる通り、ファクタリングは売掛金という権利を買い取るサービスです。
一般的に、ファクタリングは「売掛金の売却」と考えますが、法的には権利の譲渡にあたります。
金融庁も、ファクタリングの定義のひとつとして債権譲渡取引であることを挙げています。
以下、金融庁の公式な見解です。

一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。

出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
ファクタリングに対し、違法なイメージを抱く人もいるかもしれません。
これは、違法業者が摘発されるケースが知られているからです。
現在、ファクタリングに関する法的整備が不十分であり、違法業者が紛れ込む余地があります。
ただし、このような業者はファクタリング業者ではなく、あくまでも「ファクタリングを装う違法業者(ヤミ金業者)」です。
ファクタリングそのものの合法性は、法律によって裏付けられています。
ファクタリングは債権譲渡取引であり、債権譲渡取引は民法第466条で明確に認められているのです。
したがって、違法業者に注意する必要があるものの、ファクタリングの違法性を疑う必要はありません。
もちろん、実際の資金繰りでファクタリングを利用する際には、このように小難しく考えずとも、単に「支払期日前の売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらう」といった認識で問題ないでしょう。

ファクタリングの方式は3種類

なお、ファクタリングの方式は大きく分けて「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類があります。
これに加えて、オンライン完結が可能な「オンラインファクタリング」も徐々に普及してきています。
それぞれの違いは以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)とファクタリング会社の2社間で取引する方式
  • 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式
  • オンラインファクタリング:2社間ファクタリングの手続きを全てオンラインで完結する方式

大きな違いは、売掛先の関与の有無にあります。
現在、ファクタリングの主流は2社間ファクタリングです。
これは、売掛先が関与しないことによって手続きが簡素であること、スピーディに資金調達できること、売掛先にファクタリングの利用を知られないことなどが主な理由です。
これからファクタリングを利用する方も、多くは2社間ファクタリングを選ぶことになるでしょう。
ただし、2社間ファクタリングは手数料の利率が高め(債権譲渡登記によって利率が高まる)であり、資金繰り負担が大きくなるため注意が必要です。
この記事のテーマである「ファクタリングの利率」を考える上でも、方式の違いが重要になります。

ファクタリングには手数料がかかる

ファクタリングには多くのメリットがあります。
どのようなメリットがあるか、簡単に挙げると以下の通りです。

  • 簡単に資金調達できる
  • 銀行融資を断られた会社でも利用できる
  • 業歴が短い会社でも利用できる
  • 最短即日で資金調達できる
  • 無担保・無保証で利用できる
  • 貸し倒れリスクを回避できる
  • 資金繰り改善に役立つ
  • 財務改善に役立つ

これだけのメリットがあるのですから、ファクタリングを利用しない手はありません。
しかし、ファクタリングには注意点もあります。
ファクタリングには手数料がかかり、利率で考えると他の資金調達方法より高くなる場合があるのです。
資金調達する際、調達コストは軽視できない要素ですから、ファクタリングの利率についてもしっかりと理解しておく必要があります。

ファクタリング手数料とは?

ファクタリングの手数料は、単に「手数料」と呼ぶほか、「ファクタリング手数料」「買取手数料」などと呼ぶことも多いです。
これらの手数料は全て「売掛金を買い取ってもらうにあたって、ファクタリング会社に支払うコスト」を意味します。
もっとも、ファクタリング会社によって手数料の仕組みが異なります。
No.1を始め、優良ファクタリング会社の多くでは明朗会計をモットーとしており、ファクタリングに伴う様々な費用を「ファクタリング手数料」として請求することが多いです。
売掛金の買い取りにあたり、ファクタリング会社は色々な経費を負担しているわけですが、それらを一括で請求する方式です。
ファクタリング手数料の内訳は案件ごとに異なりますが、例えば以下のような費用が含まれています。

  • 買取手数料:ファクタリングの事務や審査に伴う費用
  • 交通費:ファクタリング会社が利用会社を訪問して契約を結ぶ場合の交通費
  • 債権譲渡登記費用:2社間ファクタリングでは債権譲渡登記が必要となり、司法書士報酬と登記手数料がかかる
  • 印紙代:紙面での契約の場合、ファクタリング金額に応じて印紙代がかかる
  • 振込手数料:買取金額の支払いは原則的に銀行振り込み。振込手数料は利用会社が負担する

例えば、利率を「額面金額に対して10~20%」と設定している場合、上記の費用がここに全て含まれており、別途費用を請求されることはありません。
ただし、それなりに有名なファクタリング会社の中にも、実際の買い取りに要した費用をそれぞれ請求するケースがあります。
この場合、買取手数料として利率を設定し、その上で案件ごとに経費を請求することが多いです。
このようなファクタリング会社を選んだ場合、当初想定していた利率を上回る手数料を請求される可能性があるため、あまりおすすめできません。

手数料の利率はどう決まる?

ファクタリング手数料の利率は、ファクタリング方式や売掛金の情報(売掛先、額面金額、支払期日など)によって変化します。

ファクタリング方式が利率を左右する

このうち、利率に大きく影響するのはファクタリング方式です。
方式別の利率の目安は以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
  • オンラインファクタリング:額面金額の10%以下

これを見れば、ファクタリング方式が利率に与える影響がよく分かるでしょう。
多くの会社は2社間ファクタリングを利用しますが、2社間ファクタリングは他の方式に比べて利率が高いため、利用には注意が必要です。

審査も利率に影響

2社間ファクタリングの利率が「10~30%」、3社間ファクタリングの利率が「1~10%」など、目安といっても大きな幅があります。
これは、売掛金の情報によって変化する部分です。
ファクタリング会社は、必ず審査を実施した上で利率を決定します。
このとき、ファクタリング会社が審査しているのは「売掛金の回収不能リスク」です。
ファクタリングには償還請求権がないため、買い取った売掛金が回収不能に陥った場合、利用会社に買い戻しを請求できません。
つまり、貸し倒れ損失はファクタリング会社が全額負担することになります。
ファクタリングというビジネスを成立させるには、回収不能リスクを徹底して避ける必要があるのです。
したがって、ファクタリング会社は審査によって回収不能リスクを見極め、リスクが低い売掛金には低い利率を適用し、リスクが高い売掛金には高い利率を適用してリスクヘッジを図ります。
売掛金の情報が、手数料の利率に少なからず影響するため、売掛金の選び方によって利率を安くすることも可能です(詳しくは後述します)。

融資とファクタリングの違い

手数料に「利率」があるといえば、ファクタリングと融資の違いに混乱する人もいることでしょう。
融資とファクタリングは、根本的に異なる資金調達方法です。
最大の違いは、資金調達先が外部か内部か、ということです。
自社の外部から資金を調達することを外部資金調達といい、自社の内部から資金を調達することを内部資金調達といいます。
銀行融資やビジネスローン、出資、少人数私募債などは外部から資金を調達するため、外部資金調達に属する方法です。
内部資金調達は自社の内部留保から調達する方法、例えば資産の売却や保険の解約、社内預金からの借入などがあります。
ファクタリングで売却するのは売掛金であり、売掛金は資産の部の流動資産に計上されるものです。
したがって、ファクタリングも内部資金調達に含まれます。
大抵の場合、資金調達の軸になるのは銀行融資ですから、多くの会社は外部資金調達に依存している状態です。
もちろん、借入金には返済義務が伴います。
これに対し、ファクタリングは自社の資産である売掛金を売却するだけですから、ファクタリングには返済義務がありません。
このほか、契約にも顕著な違いがあります。
融資の場合、お金の貸し借りに伴う取り決めとして、金銭消費貸借契約を結びます。
これに対し、ファクタリングで結ぶのは債権譲渡契約です。
売掛金は売掛債権の一種であり、その譲渡(売却)によって資金を調達するファクタリングは法的に債権譲渡取引に分類されるため、債権譲渡契約を結びます。
以上をまとめると、融資とファクタリングの違いは以下の通りです。

  • 融資…銀行や貸金業者などから借り入れる外部資金調達であり、返済義務がある。契約は金銭消費貸借契約。
  • ファクタリング…資産(売掛金)を売却する内部資金調達であり、返済義務はない。契約は債権譲渡契約。

ファクタリングに「金利」の概念はない

融資とファクタリングの違いが分かれば、それぞれの「利率」の違いもわかります。
銀行融資ならば年利にして1~3%、ビジネスローンならば年利にして15~18%程度の金利がかかります。
金利の定義は、「借りたお金の使用料として、元金に上乗せして返済する利息の利率」です。
つまり「金利」という場合、お金を借りていること、そして返済義務を負っていることが前提となります。
だからこそ、銀行融資やビジネスローン、少人数私募債など、返済義務を伴う借入れの利率を「金利」と表現するわけです。
このように考えると、ファクタリングに「金利」が無縁であることも分かります。
ファクタリングは売掛金の売却による資金調達方法であって、借入れではないからです。
当然返済義務もなく、「調達したお金に一定の利率で上乗せして返済する」といった概念もありません。
ファクタリングにおける「利率」は、「売却する売掛金の額面金額に対して支払う手数料の利率」を意味します。
融資のように「年利〇%」「月利〇%」といった考え方はせず、あくまでも「元金に対する手数料の利率」であり、利率に応じた手数料は分割ではなく一括で支払います。

手数料の利率を年利換算

もっとも、ファクタリング手数料の利率を年利換算することは可能です。
通常、ファクタリングを利用する際、わざわざ利率を年利に換算することはありません。
しかし、銀行融資やビジネスローンの金利と比較するためには、ファクタリングの利率を年利換算するのが参考になります。
融資の利率は年利が基準となるため、ファクタリングの利率も年利に換算して比較するというわけです。
例えば、1ヶ月先に回収予定の売掛金を10%の利率でファクタリングする場合、これは月利10%、年利では120%に相当します。
銀行融資の利率を年利1~3%(月利0.08~0.25%)、ビジネスローンの利率を年利15~18%(月利1.25~1.50%)と考えると、ファクタリングの利率が高いことが分かるでしょう。
これが、「ファクタリングは手数料が高い」と言われる理由です。

トータルコストとして比較

ただし、資金調達に伴うトータルコストとして比較した場合、ファクタリングの利率は必ずしも高くありません。
試みに、以下の条件で500万円を調達した場合のトータルコストを比較してみましょう。

  • 年利2%の銀行融資…1年後に一括返済した場合の支払利息は10万円
  • 年利15%のビジネスローン…1年後に一括返済した場合の支払利息は75万円
  • 利率10%のファクタリング…売掛金の売却時に支払う手数料は50万円

このように比較してみると、トータルコストが最も安いのは銀行融資、次いで安いのがファクタリング、最も高いのがビジネスローンとなります。
よく「ファクタリングはビジネスローンよりも調達コストが高いから要注意」と言われますが、これはファクタリングの利率をあえて年利換算した場合にのみ当てはまります。
同じ金額を調達した場合のトータルコストを比較すると、ビジネスローンの方が高くなることも珍しくありません。
ファクタリングの利率を考える上では、単に年利や月利に換算して利率の高さを嘆くよりも、トータルコストで考えることが大切です。

ファクタリングの利率を下げるポイント

年利に換算した場合、ファクタリングは銀行融資やビジネスローンに比べて利率が高いのが特徴です。
トータルコストで比較しても安いとは言えないため、計画的なファクタリングを心掛けること、そして利率を下げる工夫が欠かせません。
ファクタリングの利率を下げるにはいくつかポイントがあります。
すぐに実践できる方法をいくつか紹介しましょう。

利率の低いファクタリング方式を選ぶ

ファクタリング手数料の利率がどのように決まるかについては、すでに解説した通りです。利率を左右する要素として、非常に大きいのがファクタリング方式。
したがって、利率を下げるために最も手っ取り早い方法は、利率の低いファクタリング方式を選ぶことです。
再度掲載すると、方式別の利率の目安は以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
  • オンラインファクタリング:額面金額の10%以下

このように大きな違いがあるのですから、2社間ファクタリングを利用するよりも、3社間ファクタリングやオンラインファクタリングを利用したほうが、利率は確実に低くなります。
とはいえ、3社間ファクタリングは売掛先の関与が必須となるため、何かと問題があります。
例えば、売掛先が協力的でない場合には3社間取引が成立せず、ファクタリングはできません。
また、売掛先から資金繰り悪化を疑われる恐れもあります。
そこで、利率を下げるためにはオンラインファクタリングの利用が現実的でしょう。
オンラインファクタリングは、2社間の手続きを全てオンラインで行うため、ファクタリング会社では事務効率が大幅にアップします。
これにより採算が高まり、より低い利率でファクタリングできるのです。
また、オンラインファクタリングには債権譲渡登記が不要です。
2社間ファクタリングの場合、ファクタリングによって生じる権利の変化を法的に裏付けるためにも、債権譲渡登記を求められます。
2社間ファクタリングの利率が高いのは、登記コストに因る部分が非常に大きいです。
しかしオンラインファクタリングは、電子契約の際に合意締結証明書が発行されるため、債権譲渡登記が必要ありません。
登記コストがかからないことも、オンラインファクタリングの利率が低い理由です。
利率を下げるためには、オンラインファクタリングの利用をおすすめします。

利率の低いファクタリング会社を選ぶ

次に、利率の低いファクタリング会社を選ぶことも重要です。
ファクタリング会社によって利率の設定は様々です。
基本的に、優良ファクタリング会社は相場よりも安い利率を設定しています。
例えば、No.1のファクタリングは以下の利率でご利用いただけます。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の5~15%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~5%
  • オンラインファクタリング:額面金額の2~8%

相場と比較して、おおむね半分程度の利率になるイメージです。
利率を下げるには優良ファクタリング会社を選ぶのが簡単でしょう。
しかしながら、優良ファクタリング会社の中にも利率の設定が不明瞭なケースがあります。
例えば、「5~15%」というように上限と下限の目安を表示するのではなく、「業界最安1%~」のように上限を表示しないケースです。
上限が表示されていないだけに、思いがけず高い利率が適用される可能性があります。
したがって、利率を下げるためのファクタリング会社選びでは、以下の点に留意するのがポイントです。

  • 優良ファクタリング会社を選ぶこと。
  • 利率の設定が明瞭なファクタリング会社を選ぶこと。
  • 申込時に利率の目安を実際に聞いてみること。
  • 審査後、適用利率が高いと感じた場合には契約を見送ること。

この4つに留意しておけば、少なくとも高すぎる利率で利用する危険は避けられます。

信用力の高い売掛金を選ぶ

利率を下げるためには、まずはファクタリング方式とファクタリング会社の選び方を工夫するのが優先です。
その後、さらに利率を下げていくためには売掛金・売掛先の選び方を工夫します。
まずは信用力の高い売掛金を選ぶことを意識しましょう。
信用力が高い売掛金とは、回収不能リスクの低い売掛金のことです。
これは、「売掛先の経営が安定しており、支払能力が高く、支払期日にスムーズに売掛金を決済できる可能性が高い売掛金」ということです。
したがって、経営良好な売掛先の売掛金を選べば、利率が下がりやすくなります。
どのような売掛金かといえば、例えば自治体や大企業の売掛金です。
自治体の財政が破綻することは基本的になく、自治体を売掛先とする売掛金は回収不能リスクが極めて低いといえます。
大企業や有名企業も、今後数ヶ月の内に(売掛金の支払期日までの間に)経営が破綻する危険性は極めて低く、これも回収不能リスクが低い売掛金といえるでしょう。
そのような売掛金を買い取れば、ファクタリング会社はほとんど労せずして手数料を稼げるのですから、利率を低く設定しても買い取りたいと考えます。
利率を下げるためにも、信用力の高い売掛金を優先的にファクタリングしましょう。

取引歴が長い売掛先を選ぶ

では、自治体や大企業と取引していない場合にはどうすればよいのでしょうか?
その場合には、自社が取引している売掛先の中で、できるだけ信用力が高い売掛先を選ぶのです。
売掛先が地方の中小企業でも、信用力が高ければ利率は低くなります。
分かりやすいのが、取引歴が長い売掛先です。
取引歴が長いことは、その売掛先が長期にわたって安定した支払能力を維持してきたことを意味します。
例えば、これまで10年間にわたって取引を続けており、その間に一度も支払トラブルを起こしていない売掛先であれば、信用力はかなり高いといえます。
この売掛先と毎月1回取引していたとすれば、これまで売掛金が120回発生しており、120回全てトラブルなく支払ってきたのです。
今回ファクタリングする121回目の売掛金も、問題なく決済されることでしょう。
このような売掛金であれば、ファクタリング会社は優良債権と判断して利率を低く設定する可能性が高いです。
取引歴が長い売掛先の売掛金を選ぶことも、利率を下げるのに効果的です。

回収サイトが短い売掛金を選ぶ

ファクタリングの利率は、売掛金の回収サイトによっても変わります。
その理由は、利用会社が回収サイトによって受ける負担を考えると良く分かるでしょう。
「回収サイトが長い売掛金は資金繰り負担が重い」「回収サイトが短い売掛金は資金繰り負担が軽い」というのは、資金繰りの鉄則です。
回収サイトによる負担の程度は、利用会社でもファクタリング会社でも変わりません。
このため、買い取った売掛金の回収サイトが長いか、あるいは短いかによって、ファクタリング会社の資金繰り負担が変わってくるのです。
回収サイトが長い売掛金をファクタリングした場合、ファクタリング会社はその売掛金を長期にわたって保有した後、ようやく代金を回収できます。
その間の資金繰り負担は大きくなるため、利率を引き上げることで採算を取る必要があります。
逆に、回収サイトが短い売掛金は資金繰り負担が小さく、利率を引き下げても採算が取りやすいというわけです。
また、回収サイトは回収不能リスクにも影響してきます。
例えば、1週間後に回収予定の売掛金と、2ヶ月後に回収予定の売掛金では、回収不能リスクはどちらが高いでしょうか。
当然、2ヶ月後に回収予定の売掛金の方が回収不能リスクは高くなります。
審査の時点では問題ないと判断しても、支払期日までの期間が長いほど、その期間中に経営が急変するリスクも高くなるのです。
以上のような理由により、回収サイトが短い売掛金の方が利率は低くなります。
ただし、回収サイトは売掛金・売掛先の信用力ほどのインパクトはありません。
信用力が高い売掛先であれば、回収サイトが少々長くとも回収不能リスクは低く、利率が跳ね上がる心配はほとんどないでしょう。
低い利率を積極的に狙う場合はもちろんのこと、利率の上昇を抑えるためにも、回収サイトが短い売掛金を選ぶのがポイントです。

まとまった金額をファクタリングする

回収サイトに合わせて注意したいのが、ファクタリングする売掛金の金額です。
基本的に、少額のファクタリングは利率が高くなる傾向があります。
会社によって必要調達額は異なるため、ファクタリングする売掛金の金額も自ずと異なります。
業容が大きい会社は資金繰りも大きいため、時には多額の資金調達が必要です。
零細企業や個人事業主などは業容が小さく、資金繰りもコンパクトですから、少額の資金調達がメインとなるでしょう。
いずれの場合にせよ、なるべくまとまった金額をファクタリングするのがポイントです。
これは、ファクタリング会社の採算に関わるためです。
ファクタリングを受け付ける際、業者側では申し込みの受け付け、提出書類の確認、売掛金の審査、契約などの手続きを行います。
一連の手続きは、売掛金の金額に関係なく必要ですから、少額のファクタリングは採算が低下し、まとまった金額のファクタリングは採算が高くなります。
額面金額10万円の売掛金Aをファクタリングする場合と、額面金額1000万円の売掛金Bをファクタリングする場合で考えてみましょう。
この場合、ファクタリングする金額には100倍の差がありますが、手続きの負担が100倍になることはありません。
売掛金Bは金額が大きいだけに、より丁寧な審査が求められますが、手続きの負担は売掛金Aに比べてせいぜい2~3倍といったところでしょう。
となると、売掛金Bは売掛金Aより30~50倍も採算が高くなります。
ファクタリング会社としては、10万円の売掛金を30件、50件と買い取るよりも、1000万円の売掛金を1件買い取った方がはるかに効率的なのです。
少額の買い取りに対応しているファクタリング会社もありますが、大抵は採算を確保するために高めの利率を設定しています。
まとまった金額をファクタリングすれば採算上の問題が起こりにくく、ファクタリング会社としても利率を下げやすくなります。
必要調達額がそれほど大きくない場合にも、まとまった金額をファクタリングして利率を下げるのが賢明です。

同じファクタリング会社を継続利用する

最後に、同じファクタリング会社を継続利用することで、利率が下がりやすくなります。
これは、利用会社の信用が高まること、そしてファクタリング会社の事務負担が軽減されるためです。
ファクタリング会社の審査の目的は、売掛金の回収不能リスクを測ることです。
これと同時に、利用会社に対しても審査を行います。
利用会社を審査する主な目的は、詐欺行為を防ぐためです。
ファクタリングを利用する会社の中には、架空債権を売りつけたり(架空債権詐欺)、売掛先と共謀してファクタリング後に倒産させたり(計画倒産詐欺)するケースがあります。
このような詐欺被害は実際に少なくなく、ファクタリング会社は詐欺の防止に努めています。
特に初回利用や、数回利用しただけの場合には、詐欺を防ぐために利用会社も審査対象になることが多いです。
同じファクタリング会社を継続利用すれば、利用会社の信用は高まり、売掛金に対する審査だけでファクタリングできるようになります。
これにより、ファクタリング会社は事務負担が軽減されるため、利率が下がるというわけです。
このほか、ファクタリング会社が利用会社を優遇することで、利率が下がることもあります。
信用の高い会社は優良顧客ですから、ファクタリング会社は利率を引き下げて優遇することで囲い込みを図ります。
このように、ファクタリング会社の継続利用も利率を下げるのに効果的です。
自社に適したファクタリング会社を見つけたら、そのファクタリング会社だけを利用し続けるのがよいでしょう。

まとめ:利率にお悩みの方はNo.1にご相談ください

ファクタリングの利率について詳しくお伝えしました。
手数料の利率には相場がありますが、ファクタリングの利用方法を工夫することによって利率を下げることができます。
そのポイントは、

  • オンラインファクタリングを利用すること
  • 利率が低いファクタリング会社を選ぶこと
  • 利率が低くなる売掛金を選ぶこと

の3つです。
No.1は、オンラインファクタリングを提供しており、相場よりも低い利率でご利用いただけます。
また、資金繰り・資金調達専門のコンサルタントが複数在籍しており、利率ができるだけ低くなるよう、ファクタリングプランのご提案も可能です。
ファクタリングの利率にお悩みの方は、No.1までお気軽にご相談ください。

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