カテゴリー: ビジネスローン
急な資金調達にはノンバンクで利用できるビジネスローンを候補にしてみよう!
資金調達を検討する際、多くの方がまず思い浮かべるのは銀行からの融資です。確かに、金利が安いというメリットから、銀行融資は王道の選択肢といえるでしょう。
しかし、近年では個人事業主や中小企業を中心に、ノンバンク系のビジネスローンの利用も広がりを見せています。とくに、即日での資金調達が可能な商品や、ブラックに近い信用状況でも相談できるケースがあることから、柔軟性の高さに注目が集まっています。
ビジネスローンと銀行融資は似ているようで大きく異なります。たとえば、審査基準・金利・返済期間などの設計がまったく異なり、銀行は保守的な反面、ノンバンク系は独自審査や柔軟な対応を行うのが特徴です。もちろん、利便性が高い一方で、金利がやや高めになるデメリットもあるため注意が必要です。
このように、状況に応じて適切な手段を選ぶには、比較の視点が欠かせません。どのくらいの資金が必要か、いつまでに調達したいかといったタイミングと金額に応じて、銀行融資が向いているのか、ビジネスローンを活用すべきかを見極めることが重要です。
本記事では、ノンバンク系ビジネスローンの概要を解説しつつ、銀行融資との違いや、それぞれのメリット・デメリット、そして利用の際に押さえておくべきポイントを詳しくご案内します。
焦って間違った選択をしないためにも、正しい情報と冷静な判断が資金調達成功のカギとなります。
それでは、ビジネスローンと銀行融資の違いを比較しながら見ていきましょう。
ノンバンクのビジネスローンと銀行融資の違い
まず、ビジネスローンと銀行融資はどのように異なるのかを理解していきましょう。ビジネスローンは通常の銀行融資と異なることがわかれば、その使い方についても理解できるはずです。違いが分かれば、適切な場面でビジネスローンを選択して、資金調達できるようになります。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは融資の実行機関が違う
いちばん大きな違いは、融資を実行する機関です。ビジネスローンは主にノンバンク、つまり「NON BANK」銀行以外の機関です。具体的には、消費者金融やクレジットカード会社、信販会社が実施するものです。
これらの機関は貸金業法に基づいて営業しており、一部では銀行やその子会社もビジネスローンを提供していますが、基本的にはノンバンクが主体です。ノンバンクは貸金業法による営業になり、銀行とは明確に区別されます。
一方で、銀行融資は名前の通り、銀行法に基づき「銀行」が行う融資です。また、信用金庫や政府系金融機関(日本政策金融公庫)、農協なども銀行融資に含まれます。
ノンバンク(貸金業)も銀行も、開業するにあたっては行政機関の許可が必要になります。誰でも開業できるものではなく、条件を満たして行政機関の許可、お墨付きを得ていないと開業できません。
許可を得ずに開業しているところは、文字通り「ヤミ金融」になります。当然ヤミ金融は100%悪徳業者ですので利用してはいけないところになります。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは融資限度額が違う
ノンバンクのビジネスローンには利用上限額があります。融資限度額は通常約1000万円程度で、比較的低めに設定されています。年商が数億円の企業でも、ビジネスローンで借りられる金額は1000万円が上限です。
これに対し、銀行融資には明確な上限はなく、企業の信用や返済能力に応じて数億円、さらには数十億円といった大規模な融資も可能です。逆に規模が小さい中小零細企業や個人事業主やフリーランスの場合は、上限が100万円くらいまでしか借りられないこともあります。
規模が小さく、銀行では希望額を調達できない事業者の場合、銀行融資よりもノンバンクのビジネスローンの方が助かる可能性があります。
また後述しますが、ノンバンクの融資、ローンの場合(カードローンがわかりやすい)、「総量規制」があります。しかし、それは個人向けに設けられたローンのみの適用になります。事業者向けのビジネスローンはノンバンクであっても、総量規制の対象外ですので、年収を気にしなくて大丈夫です。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは借入金利が違う
ノンバンクのビジネスローンの金利は、一般的に15%~20%と高めに設定されています。これは消費者金融の金利とほぼ同等です。融資で守らなければならない利息制限法の上限か上限近くの場合が多くなっています。
一方、銀行融資の金利は1%以下から10%を超えるものまで幅広く、それらはこれまでの銀行との「お付き合い」や社会的信用、そして信用情報機関の信用情報によっても変わってきます。
さらに担保や保証人を提供できればいざというときのリスクヘッジになるので、金利が下がります。
ノンバンクのビジネスローン以上に、借主の社会的信用や「信用情報」が重視されます。もし、信用情報に問題がある、過去に返済事故などを起こしてしまったことがある場合、銀行融資ではそもそも審査に通りません。たとえ通ったとしても、金利は利息制限法の上限近くになり、ノンバンクのビジネスローンと変わらない可能性があります。
トータルで考えると、信用力の高い企業であれば、低金利で融資を受けることが可能です。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは審査時間の違い
ノンバンクのビジネスローンの大きなメリットは、審査時間が短いことです。場合によっては「即日融資」が可能で、朝に申し込んでその日のうちに資金が手に入ることもあります。
もちろん、これは例外的で、あらかじめ書類を全部用意して、ノンバンクの始業前にWEB上から提出しておき、これを受けてノンバンクが審査を行い、特段の問題がなければ・・という条件付きです。
ノンバンクのビジネスローンも融資ですので、信用情報照会は必須です。過去に返済事故などがある「信用情報ブラック」の状態の場合、ノンバンクのビジネスローンでも審査では大幅減点になります。
消費者金融から借りている云々よりも、借りたお金を返していない事実の方が大きなマイナスになるからです。
これに対して、銀行融資の審査には通常2週間から1ヶ月程度かかり、急ぎの資金調達には向いていません。銀行融資は、実際に営業しているかどうかスタッフがその目で見て確認する「実訪」などのプロセスが必要になります。
ノンバンクの場合そこまで厳密なチェックは行わないことが多く、そのため審査にかかる時間は大幅に短縮できます。銀行融資の場合、稟議書を何人も回すなど手続きが長いことも影響しています。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは審査の難易度が違う
ビジネスローンは一般的に審査が比較的緩いとされていますが、それは審査の基準が銀行融資と異なるためです。決して「審査が甘い」わけではないのでそうした期待はしないようにしましょう。
銀行融資の審査では、各期の売上や決算書の内容、既存の借入、不動産や固定資産の査定、信用情報、代表者の人柄など多くの要素を総合的に審査します。定量的な審査に加えて定性的な審査の比重も重くなっています。
一方、ノンバンクのビジネスローンでは「スコアリングシステム」という統計的データを用いて「借りたら返してくれるか」を判断することが多くなっています。一種の信用スコアによって審査が行われるため、定量的な審査がメインになります。
このため、審査時間が短縮される一方で、金利が高くなる傾向があります。
銀行融資とノンバンクのビジネスローンでは担保・保証人の有無が違う
ノンバンクのビジネスローンは原則無担保無保証での融資が可能です。結果として迅速な資金調達になります。
一方、銀行融資では担保や保証人を求められることがあります。無担保、無保証人の「プロパー融資」もありますが、金利が高く審査が厳しくなっています。
銀行融資では、担保や保証人がある方が審査に通りやすくなります。ただし、担保や保証人を提供することにはリスクが伴います。不動産担保は不動産を失うリスクがあります。また、保証人を依頼すると人間関係が崩壊するかもしれません。
保証人や連帯保証人になって家を失った人の話を聞けば、そうしたことを強いる友人との付き合いは見直さざるを得ません。
銀行融資とノンバンクのビジネスローン、契約や返済方法はほぼ同じ
契約方法や返済方法は、ビジネスローンと銀行融資で大きな違いはありません。ただし、銀行融資には「手形貸付」や「当座貸越」などの特別な方法があるのに対し、ビジネスローンにはそれがありません。また、ビジネスローンではリボ払いが可能な場合もありますが、リボ払いにすると金利負担が増える点には注意が必要です。
リボ払いで自己破産して悲惨な目に遭っている人が多いのは言うまでもなく、安易にビジネスローンでリボ払いを選択するのは危険です。
注意したい!ノンバンクのビジネスローンは社会的信用度や「信用情報」に影響される可能性も
ノンバンクのビジネスローンには融資にはないデメリットがあります。信用情報に「ノンバンクのビジネスローンを利用した」と書かれてしまうと「なぜ融資を行わず金利の高いビジネスローンを利用したのか?」「銀行から断られるから仕方なくノンバンクのビジネスローンを利用したのでは?」と思われてしまいます。
特に金利の低い銀行融資を受けようとしている場合、ビジネスローンを利用した信用情報はマイナスなってしまうことは残念ながら否定できません。そのため、ノンバンクのビジネスローンを利用する場合、ある程度合理的に使い分けることが必要になり、注意したいものです。
ビジネスローンと銀行融資の使い分けを適切に行おう
資金調達の手段として「ビジネスローン」と「銀行融資」はよく比較される選択肢ですが、それぞれの特徴やリスクを理解し、状況に応じて適切に使い分けることが非常に重要です。特にノンバンクが提供するビジネスローンは、スピーディーに資金を確保できるというメリットがある一方で、信用情報への影響や高めの金利など、慎重な対応が求められる注意点もあります。
一方の銀行融資は、審査や手続きに時間はかかるものの、低金利で長期的な資金調達に向いており、信用構築にもつながります。つまり、急な資金需要にはビジネスローン、計画的な設備投資や運転資金には銀行融資といったように、それぞれの強みを見極めて判断する必要があります。
また、借入金の用途や必要な資金額、返済期間などによっても、最適な手段は異なります。たとえば、新規事業の立ち上げや一時的な資金繰りには、柔軟に使えるノンバンク系ローンが便利ですが、長期的な視点で見た場合には、信頼性の高い銀行との取引実績を積むことも経営の安定化に寄与します。
いずれにしても、安易にどちらかを選ぶのではなく、複数の選択肢を持ちながら、自社の状況に応じて最善の手段を選び取る姿勢が大切です。
ビジネスローンが適しているケース
ノンバンクのビジネスローンが適しているのは、数日以内に1000万円までの資金が必要な場合です。たとえば、新規取引の決済期限が迫っている場合や、急な運転資金の調達が求められ、銀行融資の審査通過が間に合わないケースでは、非常にスピーディーに対応できるという利点があります。これを払わないと不渡りになってしまう、あるいは取引を継続できなくなるといった切迫した状況では、有力な選択肢となり得ます。
ただし、注意すべき重要な注意点もあります。ビジネスローンは大手カード会社や信販系の業者であっても、消費者金融と同様に信用情報に記録が残るため、以後の銀行融資などの審査において不利に働くことがあるのです。銀行と比べた場合、融資条件は緩やかであっても、審査を通過した履歴が将来的に厳しい金融機関の評価に影響を与えることも十分考慮すべきです。
したがって、ノンバンクのビジネスローンは、資金調達の方法の中でも使える場面が限られており、事前に十分な検討が大切です。「早く資金が必要だから」という理由だけで安易に選ぶのではなく、他の資金調達手段と比べたうえで最終的に選ぶべきものです。
ビジネスローンは最後の手段。そのスタンスを忘れずに、必要なときに正しく使えば、大きな経営リスクを回避できる力強いサポートとなるはずです。
銀行融資が適しているケース
ビジネスローンを使わなければならないような緊急のケースは、実際のところそれほど多くはありません(少なくて済みます)。そのため、まずは銀行融資を優先的に利用できないか検討することが賢明です。特に使途が明確で、借入金による計画的な資金調達を考えている場合には、銀行融資のほうが最適なケースが多いといえるでしょう。
銀行融資の中でも、日本政策金融公庫のような政府系金融機関を活用すれば、比較的審査が緩やかで、高額な貸付にも対応してくれます。提出書類としては、法人の場合は決算書、個人事業主であれば確定申告書の提出が求められることが一般的です。利用者からは「金利が低く、返済条件に柔軟性がある」といった声が多く、信頼性の高い選択肢として評価されています。
もちろん、審査には一定の時間がかかりますが、信用情報に与える影響は少なく、慎重に選びたい資金調達方法です。たとえば、新規事業の立ち上げや設備投資といった中長期の資金需要に対しては、ビジネスローンと比べると銀行融資のほうが安定した支援が受けられる傾向にあります。
一方、銀行融資の利用が難しい場合には、売掛債権を活用して早期に資金化できるファクタリングや、返済義務のないクラウドファンディングといった手段も選択肢になります。特に、運営資金や債権回収までのつなぎ資金が必要な場面では、入金スピードを重視してこれらの方法を検討するのも現実的です。
それぞれの手段には特徴があり、目的や状況に応じて最適な方法を選び取ることが重要です。しっかりと比較検討したうえで、無理のない資金計画を立てることが、安定した経営を支える鍵となるでしょう。
ビジネスローンの総量規制について
ノンバンクからの借入を考える場合「総量規制」はどうするのでしょうか?「総量規制」とは個人が消費者金融、ノンバンク、カードローンなどを利用する場合、「借りすぎ」を防ぐため年収の3分の1までしか借りられない規制です。貸金業法で定められています。
ノンバンクのビジネスローンを利用する場合、貸金業法の対象となる融資ですが、総量規制の対象外です。
なぜなら、総量規制は個人がカードローンなどで過剰に借り入れることを防ぐための制度です。一方、ビジネスローンは事業用資金であるため、この規制の対象にはなりません。ただし、ビジネスローンには融資限度額が約1000万円と低めに設定されているため、事業規模によってはこの額が十分でない場合もあります。
個人事業主の場合、「個人のプライベート資金」として個人向けカードローンなどを利用し、事業につぎ込むことは可能です。その場合、総量規制の対象になってしまうでしょう。
法人の事業主様の場合、個人向けのプランを使えない、契約もできないので、そこまで心配しなくて大丈夫です。
ノンバンクのビジネスローンを使うべき場合、ケースは何か考えた
ノンバンクのビジネスローンは銀行融資よりも借りやすいのは事実です。しかし、借りてしまうと信用情報に「ノンバンクからの借入履歴」が残り、現状それがあると、特に銀行は融資を嫌がります。
ノンバンクのビジネスローンを利用すべき場合として、最初に挙げられるのは、銀行からの融資が難しい場合です。銀行は、借り手の信用力や決算書の業績を重視するため、開業間もない「スタートアップ企業」や決算書上で財務諸表の数字が悪い事業者については、融資の審査が厳しくなります。
ノンバンクのビジネスローンは比較的柔軟な審査基準を持っていることが多く、銀行融資が難しい場合資金調達の手段として有力です。ノンバンクは法的に許可された機関であり、ヤミ金融とは異なります。
また、急な資金調達が必要になり、それを払わないと不渡りを起こし倒産してしまうような危機に際しては、ノンバンクのビジネスローンはとても効果的です。
さらに、これはあまりおすすめしませんが、銀行からの融資可能額が希望に達しない場合にも、ノンバンクのビジネスローンが役立つことがあります。銀行融資で足りない部分をノンバンクのビジネスローンで補います。
ただし、ノンバンクのビジネスローンは最大で1000万円までしか借りられないので、よほどの緊急性妥当性がないと踏み切れません。信用情報に「ノンバンクからの借入あり」と書かれることのリスクをしっかり考えるべきです。
総じて、ノンバンクのビジネスローンの利用を検討する際には、資金調達の緊急性と「ノンバンクからの借入あり」と信用情報に書かれることのデメリットを十分に検討し、しっかりとした経営判断で行ってください。
まとめ:資金調達方法の中でノンバンクのビジネスローンもぜひ選択肢に入れてください
以上、ノンバンク系のビジネスローンについて、金融機関である銀行融資との比較を交えながらご紹介しました。
ノンバンクのビジネスローンは、銀行と異なる審査基準で柔軟に対応してくれる一方、利息が高めで、信用情報への記録が残るなどの特徴を持ちます。そのため、利用にあたっては事業計画や資金繰りを含めた将来設計を見据えた判断が重要です。
また、銀行融資とは違い、担保や保証人が不要で、最短即日での資金調達が可能な点もビジネスローンの大きな魅力です。急ぎの運転資金や一時的な支払いなど、用途に応じて柔軟に対応できる商品が用意されています。
たとえば、500万~1,000万円程度の事業資金が必要な場合、銀行の融資を待つよりも、ノンバンクのスピード対応を受けるほうが経営的に合理的な判断となるケースもあります。とくに中小企業や個人事業主にとって、登録済みの信頼できる貸金業者のビジネスローンは、いざというときの強力なサポートとなり得ます。
もちろん、信用情報には一度の利用でも記録が残り、将来の銀行融資への影響は避けられません。ただし、その情報は一定期間(5年前後)で抹消されますので、致命的な要素とは限りません。不渡りや資金ショートで事業が立ち行かなくなるリスクと比較すれば、十分検討に値する選択肢といえるでしょう。
資金調達は、その期間や必要額、目的の範囲によって適切な方法を選ぶことが肝要です。大規模な投資には銀行融資、小口でスピード重視ならビジネスローン、そして状況によってはファクタリングや補助金など、複数の手段を知っておくことが経営安定のカギとなります。
今すぐにビジネスローンを使う必要はありませんが、「いつでも使える選択肢」として、その申込方法や特徴を理解しておくことは、将来の資金繰りに大いに役立つはずです。
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