カテゴリー: ファクタリング

ファクタリング買取可能な債権は1種類だけではない!?資金化できる多様な債権を紹介!

融資ではない資金調達方法として注目されているファクタリングですが、ファクタリングで買取可能なのはどのような債権でしょうか?

買取可能な債権の種類を知ることで、皆さんの経営状態に合わせた資金化ができるようになります。

買取可能な債権にはどのような種類があるのか、実はここ数年で買取可能な債権の種類が増えつつあります。

今回は多様な債権について確認したうえで、ファクタリングで買取可能な債権とはどのようなものなのか解説していきます。

ファクタリングは売掛債権(売掛金)の買取

まず、大前提としてファクタリングとはどのようなものなのか説明します。

ファクタリング (英: factoring) は、債権者(ファクタリングを申し込む事業主様)が持っている売掛債権(売掛金)を有償で買取るサービスです。

ある人が商品やサービスを売り、500万円の売掛債権(売掛金)を持っている場合を考えてみましょう。

末日締め翌々月払い(サイト60日)の売掛契約を結んでいる場合

8月24日に300万円売り上げると、売掛金が300万円となります。8月31日締めで売掛先に300万円の請求書を出します。すると、翌々月末、10月31日に売掛先(取引先)から300万円入金されます。これが掛売です。

ファクタリングは、入金日前、例えば10月10日に、ファクタリング会社が「300万円を10月31日に受け取る権利」を買い取るシステムです。

その場合、手数料等をファクタリング会社に引かれます。資金化できるのは260万円など本来受け取るべき金額よりも少ない金額で買い取ってもらうことになります。

ファクタリングは、手形割引に似ていますが、実際の手形を振り出さずに、売掛契約のみで成立します。

民法上、契約は口頭でも成立しますが、実際には契約書を取り交わすことがほとんどです。契約書に加えて、売掛債権(売掛金)の請求書があれば、掛売の証明ができます。

その請求書をもとにファクタリング会社が買取を行います。

実際の売掛金は期日に売掛先から振り込まれるので、融資以上に確固たる回収の見込みがあります。

そのため、融資と比較して審査は緩めで、消費者金融からの借り入れなどより迅速な資金化ができます。また、融資ではないので、信用情報照会がありません。

つまり、過去に返済事故などを起こした「信用情報ブラック」の人、自己破産歴がある人などもファクタリングではそれがわからないし審査で調べないので、利用できます。

融資が難しい人の資金調達方法、資金化手法としてファクタリングは有効です。

ファクタリング可能な債権は何?債権の種類と買取可能な債権とは?

ファクタリングは売掛債権(売掛金)の買取ですが、すべての債権が買取可能なわけではありません。買取可能な債権と買取不可能な債権をチェックしましょう。これが本稿の主題となります。

債権は以下の5つの種類があります。これは事業を営む上で重要なのでぜひ知っておきましょう。

<債権の種類>

  • 1.確定債権
  • 2.仕掛債権
  • 3.将来債権
  • 4.給与債権
  • 5.不良債権

従来ファクタリングで買取可能な債権は「確定債権」だけでしたが、2020年の民法(債権法)改正によってその範囲が広くなりました。

「債権譲渡」が可能な債権として将来債権が明記されました。ファクタリングは売掛「債権譲渡」なので、将来債権のファクタリングもできるようになりました。

一方、従前より行われていた「給与債権」のファクタリングは最高裁判決によって、かなり条件が厳しくなり多くのファクタリング会社が撤退しているグレーな存在に変わりました。

買取可能、不可能なラインが従来よりも変わっているので注意してください。

買取可能な債権

ファクタリングで買取可能な債権は以下の3つになります。必ず押さえておきましょう。

確定債権

確定債権とは、売掛先に商品やサービスの提供が完了していて、入金額や入金日が確定している債権を指します。従来よりファクタリングの対象になっているのがこの確定債権です。確定債権は原則的に買取可能です。

商品やサービスを提供、販売し、金額も決まっています。売掛先の検収、検品が終わっていて、「〇日に△△△万円支払います」ということが決まった債権です。

期日、金額が決まっているので、債権者は請求書を売掛先に出します。

「〇月●日 △△△万円 下記の口座へ入金してください」

このような内容の請求書を発行できます。

これをもとに、ファクタリング会社は△△△万円に買取率をかけ、手数料を引いた金額を債権者に支払いファクタリングが完了します。

期日と金額が決まっていれば問題なく買取可能です。

ただし、一旦入金額などが決まっていても、請求書提出後、不備やミスが見つかり追加工事、再提出が必要になった場合などには確定債権から外れます。しかし、確定債権以外にも買取可能になったので、ファクタリング契約が無効になる可能性は低くなりました。

差額を支払うなどして修正します。

確定債権になると、売上に計上できます。貸借対照表上も売上に記載できます。売上があるので黒字要因になりますが、まだキャッシュとして回収できていません。

確定債権を売上計上していてもキャッシュ(現金、預金)がなく、固定費の支払いや買掛金の支払いに間に合わないと「不渡り」を起こします。不渡りを起こすと「黒字倒産」の原因になります。

ファクタリングによって確定債権の早期資金化を図り、固定費や買掛金支払日までにキャッシュに変え、不渡り、黒字倒産を起こさないこともできます。ファクタリングは、このような使い方もできます。

仕掛債権

工事を依頼された建設業者(債権者)が工事に着手したが完成していない、あるいは完成したものの検品、検収がまだの段階の債権です。

見積書などに金額を提示し、入金額に対する言及(毎月末日締めの翌月払いで~などがあるものの最終的な確定)には至っていない債権です。

従来は仕掛債権の段階のファクタリングはできませんでしたが、2020年の民法(債権法)改正によって「将来債権」のファクタリングも明記されました。

確定債権と将来債権(後述)の中間である仕掛債権についても、将来債権が明記されたので当然それより確定している要素の強い仕掛債権のファクタリングも民法条文が予定しているものとなりました。

確定債権は「請求書」ですが、「仕掛債権」は「注文書」「発注書」「請書」などを取り交わしたタイミングです。

支払日や金額が確定しないこの段階の書類をもとに「注文書ファクタリング」「発注書ファクタリング」などを行うファクタリング会社が徐々に増えています。

ただし、確定債権のファクタリングほど多くのファクタリング会社が、注文書や発注書の段階で買取可能というわけではありません。ファクタリングは当事者間の自由な契約優先ですので、注文書や発注書を買取不可にすることもファクタリング会社にはできます。

買取可能かどうかはファクタリング会社次第となります。

将来債権

2020年の民法(債権法)改正で明記された譲渡可能な債権です。仕掛債権に似ていますが、まだ着手していない仕事も適用されます。

例えば、ライター業で、毎月10記事、1記事1万円で契約していたとすると、翌月も10万円の売上が期待できます。

売掛先と継続的な取引を行い、今後も定期的に発生する債権です。商品の提供や入金日の決定がされていなくても、着手未然でも、契約書などが結ばれている状態であれば、金額や入金日を予想できるため債権としてファクタリングの対象となります。

ライター業の例でいえば、8月中に9月についても売上が発生すると予想し、契約違反などがなければ10万円の売上があると推定され、ファクタリングによって資金化できます。

なお、仕掛債権と将来債権については買取可能な場合、確定債権よりも金額は安くなります。いうまでもなく、確定債権よりも不確実性が大きいからです。

ひょっとすると、仕事を完遂しても減額査定されるかもしれません。あるいは突発的なことが起き、納品できないかもしれません。そうなると確定債権と同額での買取はリスクがあります。

ファクタリング会社はリスクヘッジとして仕掛債権と将来債権については、買取可能であっても金額的には少なく買取りします。

そのあたりは事前に理解しておくようにしましょう。

ファクタリングが難しくなった債権~給与債権

給与債権は、勤務先と雇用契約を結ぶことで受け取る「賃金」を債権とみなしたものです。
給料日が毎月25日の場合「毎月25日に基本給30万円+残業代をもらう権利」が給与債権です。

その権利を以前は、ファクタリングに通用していました。「25日に基本給30万円+残業代をもらう権利」を25日前に25万円でファクタリング会社に買い取ってもらう。いわば「手数料を支払って給料の前借り」ができ、これを「給与ファクタリング」「給料ファクタリング」と呼んでいました。

しかし、これは実質的に「給料をもらう権利」を担保にお金を借りているのと同じであり、債権譲渡(ファクタリング)ではなく融資だという批判が起きていたのです。給料をすべて支払いに充てなければならず、カードのリボ払いの強化版のようになり、自己破産に追い込まれる給与所得者が後を絶ちませんでした。

その結果「従来の『給与ファクタリング』は給料を担保にした融資である」という判決が最高裁で出されました。

給与ファクタリングは融資となったので

  • 手数料は年利換算して利息制限法の範囲内(最大20%)
  • 給与ファクタリングは融資ができる銀行業か貸金業許可業者しかできない
  • 信用情報照会が必須

これを満たす場合のみ給与債権のファクタリング(実質給与を担保にした融資)ができるようになりました。

ファクタリングの多くは銀行業も貸金業許可もなく、手数料は年利換算すると100%を超え、また利用者も信用情報ブラックの人が多いため、商売にならなくなり、多くのファクタリング会社が撤退しました。

事業者様におかれましては、会社員と副業している場合は、給与債権の譲渡を事業資金に充てられますが、実際には使うことはほとんどないでしょう。

ノンバンク系で給与ファクタリング(という名の給与担保融資)を受ければ、信用情報に「消費者金融からの借り入れ歴」が付きます。良いことはないので、ほかの資金調達方法やファクタリングを検討しましょう。

給与債権は買取可能ですが、融資とみなされ現実的ではない、という結論になります。

ファクタリングできない債権~不良債権

売掛金入金日になっても振り込まれない、いつまで経っても振り込まれない売掛債権(売掛金)は不良債権となります。不良債権は売上=資産ではなく、負債です。

売掛先から入金される見込みのない不良債権を買取るのは違法ではありませんが、そのようなリスクしかないことを行うファクタリング会社はありません。慈善団体でもなんでもないので、不良債権は買取不可です。

しかし、不良債権のおそれがある段階、つまり、売掛先に不穏なうわさが流れる、債権の振り込みが数回遅れるなどした場合、売掛先が倒産や不渡りを起こす前にファクタリングで期日よりも早く資金化するという債権者(事業主様)側のリスクヘッジはあり得ます。

あくまで、不良債権の恐れがある場合の方法です。実際に不良債権化してしまうと買取できなくなりますのでご注意ください。

早期資金化ではなく、売掛先の貸し倒れや不渡り、倒産などのリスクヘッジを目的とした保証ファクタリングという枠組みもあります。

ただし、それが適用される前にファクタリング契約をしなければなりません。すでに不良債権化しているものは、ファクタリング会社にメリットがないので買取不可と考えてください。

このように、不良債権以外の債権については何らかの形で買取可能になっています。皆さんが売掛先にお持ちの売掛債権(売掛金)はどれでしょうか?

買取可能な債権は確定債権だけではない!多様な債権買取を No.1のファクタリングに依頼しよう

買取可能な債権は、2020年の民法(債権法)改正によって、仕掛債権や将来債権まで拡大しました。

まだ、仕掛債権、将来債権に対応しているファクタリング会社は少数ですが、法的お墨付きも得られたので、今後買取可能なファクタリング会社が増えていくことが予想されます。

仕掛債権や将来債権の場合、買取可能でも確定債権よりも不確実性があるので、手数料が高く、買取率が低くなり、資金化できる金額は少なくなる可能性があります。

一方、給与債権については実質的にファクタリングが難しくなりました。会社員とダブルワークで事業をしている方は、給与ファクタリングによる資金調達はできないと認識してください。給与を担保に借入できるかもしれませんが、その場合は融資になり、信用情報に影響します。

「株式会社No.1」によるファクタリングは、豊富なメニューと確かな実績で業界の中でも評価されています。多様な債権買取(給料ファクタリングはしない)を行っているので、ファクタリングによる資金調達をお考えの方はぜひご相談ください。

買取可能な債権は増えつつあります。ぜひ適時適切なタイミングで資金化することで、事業を伸ばしてください。

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