カテゴリー: ファクタリング

後払いファクタリングとは?仕組みや注意すべき点を解説

融資や他の方法で資金を調達できず困っている方でも利用できることで知られている「後払いファクタリング」。

売買契約に分類されるのですが、一般的なファクタリングと仕組みは全く異なります。

ここ2~3年で利用が増えているサービスなので、まだ実態を知らない方も多いでしょう。

もちろん利用するメリットはありますが、リスクが多いのも後払いファクタリングの特徴です。違法な悪質業者に騙されてしまうケースも少なくありません。

本記事では、後払いファクタリングの仕組みや注意すべき点を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

後払いファクタリングとは

利用者が商品またはサービスを後払いで買い、売却することで資金を調達するのが後払いファクタリングです。

以下分かりやすく説明します。

例えば利用者が30万円の商品を後払いで購入するとします。その商品を後払いファクタリング会社に売却すると、手数料が引かれた分を手に入れることができるのです。つまり手数料が30%だとしたら、21万円を購入商品の支払日より前に調達することができます。

個人利用も可能で、借入が受けられない方や売掛債権を持っていなくても利用できるのが魅力です。

今までは個人も利用できる資金調達サービスとして給与ファクタリングしか存在しませんでした。その内容は、利用者の給与を業者に売却し、手数料を引いた分を給料日前に受け取ることができるものです。しかし悪質な業者が増えた上に最高裁で“融資”とみなされ、給与ファクタリング提供会社は貸金業の登録が必要となりました。

それを機に給与ファクタリング事業者はほぼいなくなり、代わりに登場したのが後払いファクタリングなのです。

後払いファクタリングの開業に貸金業の登録は必要ありません。しかし今度は後払いファクタリングに悪い業者が流れ込んでいるのも事実で、金融庁が注意喚起するほど警視されていることも忘れないでください。

後払いファクタリング利用方法

実際に後払いファクタリングを利用する流れを説明します。

申し込み

後払いファクタリングを行っている会社をネットなどで見つけ、申し込みましょう。

ただし現状、悪徳業者が紛れ込みやすい業界なので信頼性の充分な確認が必要です。ほとんどの会社はオンライン上で取引するので判断が難しい面がありますが、口コミを探すなど可能な限り安心材料を集めてください。

また何か疑問がある場合、申し込み前に電話で質問するなども大切です。

必要な書類の提出

会社によって異なりますが、大体以下のものが必要になるでしょう。

・本人確認書類、法人の場合は法人登記簿謄本など
・給与明細など収入源を証明する書類
・社員証や名刺

審査の通過

契約前に提出書類などを基にした審査が行われます。後払いファクタリングの審査はハードルが低く、最低限の資金力が証明できれば、ほぼ落ちることはないでしょう。

契約成立

無事審査を通過した後は、後払いファクタリング会社から買い取り金額や契約内容が伝えられます。

提示された内容に問題がなければ契約を進めましょう。何かトラブルが起きたときのためにも契約書の控えは必ずもらってください。

商品の購入、代金の受け取り

契約締結後、利用者は商品を後払いで購入します。その後、後払いファクタリング会社から手数料が引かれた現金が利用者に支払われます。

期日までに支払い

契約時に決められた日までに、利用者は後払いファクタリング会社へ商品代金を支払います。(手数料が引かれる前の商品価格)

契約形態の種類

後払いファクタリングの契約形態には主に3種類あります。

転売代行方式

転売代行方式で契約する場合、指定商品を後払いで購入後、ファクタリング会社が代行して購入商品を売却します。利用者は商品の売却価格から手数料を引いた金額を受け取り、資金が調達できるという仕組みです。

取引で扱われる商品はデジタルコンテンツなどがほとんどで、無形商材が主流でしょう。

実際に商品は届かず、利用者に現金を渡すための形式であることも多いです。

キャッシュバック方式

後払いで商品を購入し、キャッシュバックを受け取るという形で資金を調達する方法。

ファクタリング会社からキャッシュバック特典付きの無形商材を購入するだけで、すぐに現金を受け取ることができます。ただしこの方法も手数料が引かれるのは同じで、全額を受け取れる訳ではありません。

宣伝報酬方式

宣伝報酬方式では、後払いで購入した商品を宣伝することで報酬料として現金を受け取ります。レビューなどもその対象で、インフルエンサーとも言えるでしょう。

受け取り報酬額は購入価格の6~7割に設定されることが多いです。

しかし他2種類と違う点は、対象商材がFX自動売買ソフトなどの場合、使い方を考えればさらに収入を得られるメリットがあるかもしれません。

後払いファクタリングのメリット・デメリット

後払いファクタリングを利用する上でのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

まずはメリットからご紹介します。

現金化の速さ

どの契約形態を選んだとしても、最短30分~即日で資金が調達できるのが後払いファクタリングです。これが最大の魅力ではないでしょうか。

「今すぐ緊急でお金が必要」という方には大きなメリットでしょう。

利用条件のハードルが低い

後払いが可能な最低限の資金力は確認されますが、総合的に見て審査の基準は低いです。一般のファクタリングのように売掛先に行う審査もありません。

簡単な必要書類さえ提出できれば、利用できるでしょう。

また借入に該当しないサービスのため、融資を断られたりローンを抱えている方でも利用できます。

信用情報への影響がない

上述でもあったように、後払いファクタリングは借り入れではないので、信用情報への影響を心配する必要はありません。

融資やローンのように利用履歴が残ると、返済力が怪しまれ新たな契約ができなくなるなどの影響が考えられます。

その点、後払いファクタリングであれば記録が残ることはないので安心です。また借り入れは年収の3分の1までという総量規制の対象にもなりません。

第三者に知られることがない

後払いファクタリングと取引は多くの場合オンライン上のみで行われます。よって取引先または同居する家族など第三者に知られることはないのです。

3社間ファクタリングのように売掛先に知られ、信頼を失う心配もありません。

デメリット

続いて後払いファクタリングを利用するデメリットを見ていきましょう。

手数料が高い

後払いファクタリングにかかる手数料の平均は20~30%と高めの設定です。

仮に支払いサイトが1か月で手数料が30%の場合、年利で見ると360%になります。

借り入れの場合、利息制限法で年利20%と上限が決められているのですが、後払いファクタリングは融資ではありません。したがって利息上限法が適用されず、高額手数料を請求されても法的な保護を受けられないのが現状です。

法的な規制がない

後払いファクタリングに関してはまだ法整備が追いついておらず、トラブルに巻き込まれた場合でも法的な保護が受けられません。

悪質な業者に騙された場合は、自ら裁判を起こし判決を勝ち取らないといけないのです。

悪徳業者が多い

前述したように、後払いファクタリングには法規制が整っていないため、悪徳業者が横行しやすい環境となっています。免許や届出なしで誰でも開業できるのも要因の1つでしょう。さらに主な客層はお金に困っている状態の人なので、ターゲットになりやすいのです。

最悪の場合、ヤミ金業者や反社会的勢力と関係のある会社の可能性もあります。そのような業者を選んでしまうと高額な手数料を取られる、ホームページに記載している内容とは全く違う契約をさせられる詐欺に遭うこともあるでしょう。

申し込む前に口コミを探して評判を調べるなど、かなり慎重に判断しなければなりません。

在籍確認の可能性

会社によっては契約前の審査時に、利用者の勤め先に在籍確認を行う場合があります。

他の資金調達方法に比べて利用条件が緩いのは事実ですが、利用者の資金力を判断するために在籍確認をするケースもあるのです。そうなれば、勤務先の人に後払いファクタリングの利用が知られてしまうでしょう。

申し込む前に在籍確認を行うことがあるか確認することをおすすめします。

後払いファクタリングについてまとめ

後払いファクタリングとは、例え融資やローンなどから借り入れを断られている方でも利用可能ですぐに資金調達ができるサービスです。

資金繰りに困っていてすぐにでもお金が必要な人には魅力的かもしれません。

しかし法規制が追いついていなく悪徳業者が多いことや、手数料が高いなど高リスクなデメリットも多くあります。

一般的なファクタリングを選ぶ方が安全ではあるでしょう。

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