カテゴリー: ファクタリング
後払いファクタリングは違法になる可能性も!?注意しておきたいその内容を解説
ファクタリングによる資金調達には売掛金、売掛債権の存在が必須です。売掛金がない人がファクタリング会社に買い取ってもらう請求書はないからです。
しかし「後払いファクタリング」と呼ばれる手法を用いると、売掛金がなく、融資を受けられる余裕がない個人、事業者であっても迅速な資金調達が可能になります。
ただし、この手法には大きな問題点もはらみ、積極的におすすめできるものではなく、むしろ避けたほうがいい脱法的な手法です。
今回は「後払いファクタリング」という方法について説明し、問題点とともに解説していきます。
後払い現金化の概要
後払いとは要は「買掛金の後払い」になります。商品を後払いで買うのはわかるのですが、その現金化とは?と思われるかもしれません。具体的に買いたいものがあり、その資金をファクタリングで調達したいなら、最初から後払いの買掛金で購入すれば良いわけです。
しかし、それができない運転資金等の支払いに窮して、この後払いファクタリングを用いることになります。
ものを後払い(掛買い)で購入するのは、事業をやっている人では当たり前のことです。飲食店の人が毎日使う野菜や肉をその都度現金で支払うことはあまりありません。近所の八百屋さんなどでは1か月間に購入した野菜などの代金をまとめて翌月以降に請求します。それを支払えば後払いとなります。
専門用語で言うと「買掛金」というものになります。しかし、お店をやっている人の仕事上の仕入れならともかく、普通の人はそういう買い方をすることは少ないです。
しかし、個人向けに手持ちの現金がなく、かつ、クレジットカードを持たない人のために、大手ファッションサイトなどが後払いサービスを始めました。
これは、後払いで購入すると先に商品が届き、後日(長くて1か月後)支払いをするというシステムです。これならば、カードを持たなくても次の給料日に間に合います。
後払いファクタリングは、それをさらに発展させ、まるでお金を借りるように手持ち現金がなくても資金調達をできるようにしたシステムです。
大手ファッションサイトではクレジットカードを持たない人でも、後払いで商品を購入できます。あるサイトの場合は、実際に自分が着る服などを後払いで購入しますが、それと同じシステムを使って資金調達するのが後払いファクタリングです。
後払いファクタリングならば、売掛金、売掛債権を持たない事業者でも後払いのシステムを使うことで、資金調達できます。
後払いファクタリングの詳しい仕組み
分かりやすく説明してみましょう。
あるサイトで100万円の商品を後払いで購入し、完全未使用、包装されたまま現金化業者に70万円で売ります。これにより100万円のものを後払いで買い、70万円を入手できます。
後払いファクタリング会社はさすがに、未使用とはいえ中古なので100万円では売れないので、95万円などで「完全未使用品」として販売し、差額の【95万円-70万円=25万円】が後払いファクタリング会社の利益となります。
後払いで購入した商品の支払期日には100万円をファクタリング会社に支払います。オークションサイトに出品されている「完全未使用品」の中には、後払いファクタリング会社が買い取った商品も含まれているとも言われています。
実際には、後払いがシステム化された大手ファッションサイトのような業者だけではなく、要は後払いファクタリング会社が立て替えて購入し、あとからその商品代を請求するパターンもあるようです。正直実際にその商品があるかどうかはわかりません。
業者が「100万円で購入した。70万円で買い取る」と提案
↓
70万円が振り込まれる
↓
後払いの支払日に100万円をファクタリング会社に振込む
実際にその商品は100万円の価値がないかもしれませんし、商品が手元に来ることもありません。
本当はその100万円の商品は存在しないかもしれません。
つまり、実質的には古物買取ではなく融資なのですが、中古品売買の体裁を取っているので、各種貸金業や融資に関する法律がされません。ファクタリングは請求書という実際の債権を確認して買い取りますが、後払いファクタリングの場合、後払いで買い、買い取ってもらうはずの商品をこの目で見ることがない可能性もあります。
後払いファクタリングの流れ
後払いファクタリングの流れは以下になります。
1.後払いファクタリング会社に問い合わせて申し込む
2.後払いができるネットショッピングあるいは指定の方法で商品を購入する(業者の指定商品が多い)
3.購入した商品を買取業者に売却
4.売却代金がファクタリング会社から支払われ現金化
5.期日(支払日)に後払いした代金を振り込む
つまり、後払いで購入した商品を、買い取り業者に買い取ってもらいます。100万円の商品を購入した場合、手数料は20万円~30万円(20%~30%)で実際に手にすることができるのは70万円~80万円となります。
手数料を通常の2社間ファクタリングと比較しても10%ほど高くなっています(2社間ファクタリングの手数料率は10%~20%)。
それなら自分で後払い購入して、中古ショップに転売すればよいのでは?と思われるかもしれえませんが、それをするには時間がかかりますし、いくら新品でも購入価格の70%~80%で買取ってくれるお店は少ないです。換金性の高いものを選ぶのも素人には難しいです。
というわけで後払いファクタリング会社が仲介しての現金化になります。
後払いファクタリングのメリット
後払いファクタリングには以下の大きなメリットがあります。
1.即日現金化可能
後払いファクタリングは最短で30分、即日現金化が可能です。融資よりも通常のファクタリングよりも時間を短縮できます。通常のファクタリングのように譲渡契約書を結ぶ手間もありません、請求書のチェックも必要ありません。本当に「今すぐ」お金が欲しい場合、後払い現金化に勝るものはありません。
2.利用条件が緩い
金融機関からの借入やキャッシングではないので、利用条件が緩くなっています。具体的には、
・身分証明書 (免許証など)
・直近数カ月の入金履歴(通帳コピー等)
・法人登記簿謄本(法人のみ)
を提示できれば、利用することが可能です。実際に後払いするだけの資金力があるかどうかの確認は行いますが、通常のファクタリングのように売掛先の与信チェックなどはいりません。
3.借入ではないので金融ブラックな人も可能
金融機関からの借入ではないので、信用情報照会がなく「金融ブラック」の人でも利用が可能です。これはファクタリングのメリットと同様です。
4.総量規制も関係ない
年収の3分の1までしか借入できない「総量規制」の対象外でもあります。後払いで支払うだけの給料があれば、借入以上の現金を調達することも場合によっては可能です。
5.取引先に知られることがない
3社間ファクタリングではないので、取引先にバレません。
ものを買って売っただけなので、通常のファクタリングのような債権譲渡契約などもいりません。
後払いファクタリングのデメリット
一方でデメリットもあります。後払いについての買取リスクをよく把握しておいてください。
1.高額な手数料
実際に後払いで購入した金額の20%~30%を手数料として買取業者に支払います。高額な手数料が社会問題化している通常のファクタリングでも、手数料は高くて20%ほどです。この20%を年利に置き換えると支払までの期間1か月で計算すると240%です。
後払い現金化の場合、ファクタリングの最高利率が最低利率であり、高い30%の手数料が適用された場合、年利換算すると360%にもなります。
日本の利息制限法の上限が年利20%、一方、後払い買取の手数料を年利に直すと360%。借入した場合の18倍の利息を支払うのと同じになります。これはかなり慎重にならないといけません。
2.法的規制がほとんどない
ファクタリング、特に給与ファクタリングについては、社会問題化しているため、徐々に裁判で判例もでき、法的な網がかかろうとしています。しかし、後払いファクタリングは、法的規制の緩いファクタリング以上に、さらに何の法的な保護もありません。
悪質業者に騙されたりトラブルに遭ったりした場合も、自分で裁判を起こして新しい判決を勝ち取らないと、保護してくれる法律がないのです。かなりリスキーな現金調達方法になります。
3.悪徳業者が多い
融資やキャッシング、カードローンなどを行う業者は、銀行法や貸金業法で許可された会社のみです。しかし、後払いファクタリングを行う業者には法的な許可や届出は必要なく、どんな業者でも参入できます。
当然、ヤミ金融まがいの業者や闇金そのもの、反社会的勢力などが関与している可能性があります。
上述のように法的保護がない中で、このような悪徳業者に捕まると泣き寝入りしかできなくなってしまいます。
4.後払いファクタリングの現実に法律が追い付いていない
通常のファクタリング以上に、現実に法律が追い付いていないので、利用にあたっては注意していただきたいことも多いのですが、ファクタリングよりも迅速に現金を入手することができます。最短30分などで入金も可能です。
「売掛金を受け取る権利」という目に見えないものの売買を行うファクタリングの場合、契約書の締結などが必要ですが、後払いファクタリングは、その商品が現に存在し目に見えるので、契約書を交わす手間もショートカットできることがあります。
しかし、その商品が手に届かなければ(届いても使えませんが)、請求書や契約書がある通常のファクタリング以上に不安になります。
もちろん、融資ではないので、金融ブラックの人もクレジットカードを持てない人も利用できる制度です。
かなり脱法的な運用であり、相当なリスクを伴います。
後払いファクタリングは違法性が!やってはいけない!
いわゆる「給料ファクタリング」については、最高裁で「実質融資である」という判決が出ました。つまり「給料ファクタリング」を実施する業者は、銀行や貸金業許可が必要で、利息制限法を守り手数料率は年利20%以下、総量規制対象などを遵守しないと違法になります。
その結果、給料ファクタリングを行う会社はほとんどなくなりました。
後払いファクタリングについてはそうした判決が出ておらず、古物売買の仕組みで今のところ合法です。しかし、実際に商品が届かない後払いファクタリングは、もはや古物売買ではなく、高利の融資です。使用しない商品を購入し、買い取り、手数料を取るという仕組みは、今後問題になるでしょう。
そういうこともあり、「国民生活センター」や消費者庁では「後払い現金化」(後払いファクタリング)について注意喚起を行っています。今後消費者庁など行政も本格的な対策に動く可能性があり、違法だと確定してはいませんが、違法性は大いに指摘されうる状態になっています。
違法な貸付(ファクタリング等)や悪質な金融業者にご注意ください!
後払いファクタリングはリスクが大きい!通常のファクタリングをNo1ファクタリングに相談しよう
後払いファクタリングは脱法的な行為であり、今後明確に違法になる可能性もあり、行うべきではありません。
売掛金があれば通常の(本来の)ファクタリングができます。まず、通常のファクタリングによる資金調達をご検討ください。
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