カテゴリー: ファクタリング
ファクタリングの方式は超簡単!理解のポイントと選び方
初めてファクタリングを利用する方にとって、まず理解しておきたいのが ファクタリングの方式の違い です。手数料の安さや入金スピードなど、表面的な条件だけで判断してしまうと、後になって「売掛先に通知が必要だった」「契約書の内容が想定と違った」など、思わぬ不都合が生じることがあります。
しかし、ファクタリング方式の理解は決して難しいものではありません。実は、**「売掛先が関与するかどうか」**という一点を確認するだけで、2種類の方式をシンプルに区別できます。この考え方を軸にすれば、契約書を確認するときも、個別の取引内容を検討するときも、どこに注意すべきかが自然と見えてきます。
また、最近では複数の売掛金をまとめて一括で売却するケースや、売掛先ごとに個別で売却するケースも増えており、方式の違いを正しく理解しておくことで、自社にとって最適な利用方法を選べるようになります。
この記事では、ファクタリングの基本となる 「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」 の特徴を、売掛先の関与度合いという分かりやすい基準を用いて丁寧に解説します。これからファクタリングを検討する初心者の方でも、契約の流れやメリット・デメリットを理解しやすい内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
ファクタリングの方式は2種類
ファクタリングは、近年とくに中小企業を中心に急速に普及している資金調達方法です。一般的に資金調達といえば銀行融資を思い浮かべる人が多いものの、ファクタリングは借入ではなく、会社が保有している売掛金をファクタリング会社へ売却し、早い段階で資金化する仕組みです。
売掛金は本来、現金とほぼ同じ価値を持つ資産ですが、支払期日が来るまで決済されないため、複数の取引先を抱える企業では資金繰りに活用しづらいという課題があります。そこでファクタリングを利用すれば、支払期日前の売掛金を早いタイミングで現金化し、代金を先に回収できるため、キャッシュフローの改善に大きく役立ちます。
また、ファクタリングを正しく理解するためには、方式の違いを知ることが欠かせません。
ファクタリングには 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという2種類の決済方式 があり、それぞれ手続きの流れや費用、売掛先への通知の有無が異なります。
こうした方式の理解を深めることで、自社の状況に最も適したファクタリング方法を選べるようになります。
2社間ファクタリングとは?
2社間ファクタリングとは、ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)とファクタリング会社の2社間で取引する方式です。
売掛金の売買は、法的には「債権譲渡取引(売掛金を譲渡する取引)」に分類されます。
債権譲渡取引は、以下の3者で取引するのが基本です。
- 譲渡人(譲渡前の債権者)
- 譲受人(譲渡後の債権者)
- 債務者
ファクタリングも債権譲渡取引である以上、本来は譲渡人・譲受人・債務者の3者で手続きを進めるのが一般的です。ところが 2社間ファクタリングでは「利用会社(譲渡人)」と「ファクタリング会社(譲受人)」の2社のみで取引が成立する という大きな特徴があります。
つまり、通常の債権譲渡取引とは異なり、売掛先が一切関与しないため、売掛先に“ばれる”心配が少ない 点に注目する必要があります。これこそが、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの最大の違いといえるでしょう。
売掛先が関与しないことで、会計処理や仕分けの方法にも多少の工夫が必要になり、割引方式による手数料負担が大きくなることもあります。こうした構造上の違いが、それぞれの方式におけるメリットとデメリットを生み出す重要なポイントとなります。
3社間ファクタリングとは?
3社間ファクタリングは、利用会社・ファクタリング会社・売掛先の3社間で取引する方式です。
- 譲渡人であり債権者である利用会社
- 譲受人であり新たな債権者となるファクタリング会社
- 債務者である売掛先
以上の3社が当事者となって取引を進めるため、3社間ファクタリングは一般的な債権譲渡取引と同じ形と考えて問題ありません。
ポイントは、売掛先の関与が必須であることです。
これにより、メリット、デメリット、活用の視点などが2社間ファクタリングとは全く異なります。
2社間ファクタリングのメリット・デメリット
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いを大まかに説明しました。
ここからは、2社間ファクタリングのメリットとデメリットをみていきましょう。
2社間ファクタリングのメリット
2社間ファクタリングの主なメリットは以下の4つです。
資金調達のハードルが低い
2社間ファクタリングの最大のメリットは、利用のハードルが非常に低い点にあります。
資金調達にはさまざまな手段がありますが、実際には利用時の審査が厳しかったり、事前の確認事項が多かったりと、簡単に使える方法は多くありません。特に銀行融資は、安定的に利用できれば強力な支えになりますが、業績が悪化しているケースでは審査に通過できないことも増え、担保や保証を求められることもあります。
本来、資金繰りが厳しい時にこそ資金が必要なわけですが、銀行はこうした事情を必ずしもくみ取ってくれるわけではありません。これに対し、ファクタリングは売掛金そのものを直接売却して資金化する方法であり、銀行融資のような複雑さがありません。
売掛金に価値がある限り、自社の経営状況が悪化している時でも問題なく資金調達できます。
税金や社会保険料を滞納している場合、債務超過の状態、リスケジュール中といった難しいケースでさえ、売掛金の内容が確認できれば資金調達が可能です。
さらに、売掛先に債権譲渡を通知したり承諾を得たりする必要がなく、3社間契約のように相手企業が関与しないため、手続きも極めてスムーズです。売掛先に知られずに利用したい場合でも、譲渡の事実が直接“ばれる”心配が少なく、利便性は非常に高い方法といえます。
最短即日で資金調達できる
2社間ファクタリングが特に評価されている理由のひとつに、資金調達までのスピードが非常に早い点があります。資金繰りが厳しい企業にとって、売掛金の入金が遅れるだけで事業運営に大きな影響が生じるケースも少なくありません。こうした状況では、売掛金の回収を待つのではなく、一定の手数料等を支払い、速やかに現金化できる手段が大きな助けとなります。
2社間ファクタリングは、他の資金調達方法と比較しても最速クラスで、まさに時間との勝負になる場面で力を発揮します。実際、多くのファクタリング会社が「即日対応」を掲げており、必要書類の確認から契約までの流れが非常にシンプルで、売掛先とのやり取りが不要であるため、調達スピードに直結します。
さらに、現在ではオンライン完結型のファクタリングが一般化してきており、書類提出や契約手続きもすべてオンラインで済ませられるようになりました。これにより、従来の対面方式よりも圧倒的に迅速で、最短数時間で資金を受け取れる事例も出てきています。こうした仕組みは、急ぎで資金を必要とする利用者にとって、まさに即効性の高い選択肢といえるでしょう。
なお、現状ではオンラインに対応しているのは2社間ファクタリングのみで、売掛先の関与が必要な3社間方式ではオンライン完結は難しいのが実情です。この違いも、2社間ファクタリングの「スピード主体」という特徴を際立たせる重要なポイントとなっています。
個人事業主でも利用しやすい
個人事業主との相性の良さも、2社間ファクタリングが選ばれる大きな理由です。もともとファクタリングは法人を対象とした金融サービスとして発展してきたため、以前は個人事業主にとって利用のハードルが高く、契約書の準備や手続きの負担も大きいというイメージがありました。しかし近年では、こうした状況が大きく変化しています。
現在は、個人事業主向けに特化したサービスの種類が増えており、少額でもスムーズに現金化できる体制が整ってきました。必要書類もシンプルで、請求書を中心とした最小限の資料のみで申し込めるサービスも登場しています。そのため、これまで金融機関の利用が難しかった個人事業主でも、より手軽に資金を確保できるようになってきました。
一方で、個人事業主向けファクタリングにはいくつか注意点もあります。たとえば、法人よりも与信評価が限定されるケースがあるため、手数料や条件面で多少の負担が生じることもあります。ただし、2社間方式は売掛先の関与が不要で、スピードと柔軟性に優れているため、これらの注意点を踏まえても利用価値は高いといえます。
売掛先に知られずに利用できる
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの最大の違いは、売掛債権に関する「売掛先の関与の有無」です。通常、債権譲渡は法律上、債務者(売掛先)への通知や承諾が前提となるため、3社間方式では売掛先にも一定の義務や手続きが発生します。しかし、2社間ファクタリングではこのプロセスを省略でき、自社とファクタリング会社の2者だけで取引が完結します。
多くの中小企業が3社間方式ではなく2社間ファクタリングを選ぶのは、まさにこの「売掛先が関与しない」という構造にあります。売掛金という権利は本来、売掛先に支払う義務がある以上、誰が債権を保有しているかが重要になりますが、2社間方式ではそれを売掛先に知らせずに済むため、実務の負担が大幅に軽減されます。
また、資金調達スピードが速いというメリットも、売掛先の関与が不要であることと深く結びついています。必要な書類を自社とファクタリング会社の間でやり取りするだけで、最短数時間、最短即日といった短期間で資金化できるのは、2社間方式ならではの特長です。
そして何より重要なのが、売掛先に知られずに利用できる点です。売掛先へ通知する必要がないため、資金繰りが厳しいのではないかと疑われたり、信用を損なうリスクを避けられます。外部に事情を知られずに資金調達できるという点は、企業にとって非常に大きな安全な手段となります。
2社間ファクタリングのデメリット
ただし、2社間ファクタリングにも色々なデメリットがあります。
以下に挙げるデメリットにより、資金繰りが悪化することも少なくありません。
手数料が高くなる
2社間ファクタリングの大きなデメリットとしてまず挙げられるのが、手数料の高さです。ファクタリングは借入ではないため返済義務や償還請求が通常発生しない仕組みですが、その分だけリスクを負うファクタリング会社側が慎重な判断を行う必要があります。このリスク負担が手数料率に反映されるため、結果として2社間ファクタリングのコストは高めに設定される傾向があります。
一般的に、手数料は売掛金の額面に対して一定の手数料率を乗じて算出します。2社間ファクタリングの場合、その手数料率の相場は額面金額の10~30%とされており、他方式に比べて高めです。たとえば、100万円の売掛金をファクタリングする際にこの相場に該当する条件で契約すると、10~30万円の手数料が必要になります。
また、2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため手続きが早期に完了しやすい反面、そのスピード性もコストとして上乗せされやすい特徴があります。迅速な資金調達ができるというメリットと引き換えに、これだけの手数料が発生するという点を理解して利用することが大切です。
ただし、これはあくまでも相場ですから、手数料を低く抑えることも可能です。
いくつか挙げると、以下の場合に手数料が安くなるのが一般的です。
- 信用力の高い売掛先の売掛金を選ぶ
- 支払期日が近い売掛金を選ぶ
- オンラインファクタリングを利用する
債権譲渡登記が必要な場合も
2社間ファクタリングの場合、多くのファクタリング会社が債権譲渡登記を求めます。
債権譲渡登記とは、ファクタリングによって発生する権利移転を登記所に記録し、誰でも検索できる状態にしておく公示制度です。2社間ファクタリングでは、取引を行われるのが「利用会社」と「ファクタリング会社」の2社のみであり、売掛先が関与しないという特徴があります。
そのため、権利移転を知っているのもこの2社だけです。この状態では、後から第三者が権利を主張したり、利用会社が「譲渡していない」と主張したりすることで権利関係が混乱する可能性があります。こうしたトラブルを防ぎ、取引全体をより安心して進められるようにするため、債権譲渡登記は非常に有効な手段となります。
ただし、債権譲渡登記には、1回あたり数万円〜10万円程度の費用が発生し、資金調達コストが増える点は無視できません。売掛債権の額が大きいほどコストは負担に感じやすく、資金繰りが厳しい企業にとってはネックになりやすくなります。また、公示されることで、売掛先に知られてしまう可能性がわずかながら生じる点も、気になるポイントです。
もっとも、最近ではこの負担を軽減し、売掛先に知られやすくなるリスクを抑えるために、No.1のように債権譲渡登記の留保が可能なファクタリング会社も登場しています。これにより、スピーディかつ安全性を保ちながら、コストも抑えた利用がしやすくなっています。
悪質業者の危険がある
ファクタリングは、ここ数年で急速に発展してきた比較的新しい資金調達サービスです。銀行融資のように長い歴史があるわけではなく、制度面もまだ十分に整備されていません。そのため、キャッシュフローの改善を目的に利用する企業が増えている一方で、仕組みや法律が異なる点に戸惑うケースも見られます。
例えば、貸金業を営む場合には金融庁への登録が必須ですが、ファクタリング業にはそのような登録制度がありません。つまり、極端にいえば誰でも開業できてしまうという状況で、予定していた利用とはあっ異なる形でトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。
実際、業界には少数ながら悪質業者が紛れ込んでおり、売掛金の買取と称して高額の手数料を請求したり、契約内容を不当に変更したりするケースも報告されています。こうした行為によって資金繰りがさらに悪化し、最悪の場合には倒産リスクが高まる事例も存在します。
そのため、金融庁や警視庁もファクタリング利用に関して注意喚起を行っており、利用者としては信頼できる会社を選ぶことが欠かせません。悪質業者を避ける方法は決して難しくありませんが、一方で実際に被害に遭った企業もあるため、十分に注意しておくことが大切です。
銀行系ファクタリングを利用できない
ファクタリングを提供する会社にはさまざまな種類があり、中小の専門業者だけでなく、銀行系のファクタリング会社も存在します。銀行系ファクタリングとは、銀行またはその子会社が提供するサービスのことで、売掛金を対象とした売買契約を銀行グループの内部で発行・処理する仕組みになっています。
銀行は金融庁の監督下にあり、コンプライアンスに非常に厳しい組織です。そのため、違法性のある取引を行う可能性は低く、安心感や信頼を得るという意味では、中小のファクタリング会社よりも利用者が連絡を取りやすく、安心して利用できる側面があります。
一方で、ファクタリング業界全体には依然として悪質業者が存在しており、信頼性という観点から銀行系を選ぶ価値は大きいといえます。しかし残念ながら、銀行系ファクタリング会社は原則として2社間ファクタリングを取り扱っていません。銀行系の多くは3社間方式のみの提供であるため、スピードや柔軟性を求める場合には注意が必要です。
3社間ファクタリングのメリット・デメリット
3社間ファクタリングのメリット・デメリットは、「2社間ファクタリングと真逆」と考えるのがポイントです。
というのも、それぞれのメリット・デメリットは売掛先の関与によるものだからです。
「売掛先が関与しない2社間ファクタリングのメリット・デメリット」は、「売掛先が関与する3社間ファクタリングのメリット・デメリット」と対極にあります。
すでに2社間ファクタリングについて解説したため、その逆を簡単にみていきましょう。
3社間ファクタリングのメリット
3社間ファクタリングの主なメリットは、以下の4つです。
手数料が安い
3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングに比べて大幅に安い手数料で利用できます。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料率を比較すると、以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
100万円を第3者を含めた3社間ファクタリングで取引する場合、手数料はおおむね1~10万円に収まります。金融サービスとして見ても、これは非常に良心的な水準であり、2社間ファクタリングの手数料と比べると大きな差が生じます。
さらに、優良ファクタリング会社や銀行系ファクタリング会社では、手数料設定が1~5%程度とされていることが多く、請求権の譲渡に関する書類作成も無料で対応してくれる場合があります。
また、3社間方式は売掛先が関与するため、取引の透明性が高く、信用情報に傷がつく心配もほぼありません。追加費用なしで利用できるケースもあり、相場より安く、安心して利用できる可能性が十分にあります。
債権譲渡登記が不要
3社間ファクタリングは債権譲渡登記が不要となる点が特徴で、その理由は売掛先が手続きに関与する仕組みにあります。登記を行わないことによる費用削減効果は大きく、制度の目的である取引の透明性も、売掛先への通知と承諾によって十分に確保されます。
2社間ファクタリングの場合は、関与するのが利用企業とファクタリング会社の2社のみであるため、登記によって債権譲渡の事実を公示する必要がありました。一方、3社間ファクタリングでは売掛先という第三者が債権譲渡の事実を把握しているため、通知と承諾のプロセスだけで権利関係が明確になり、違法性が生じる心配も通常ありません。
この仕組みは民法の該当条文にも沿った運用であり、実務上も広く採用されています。詳細な手続きや比較を検討したい場合には、専門家の解説などを参考にすると理解が深まります。
悪質業者の危険がない
悪質業者を避けたい場合、日本で最も安全性が高い方法の一つが3社間ファクタリングの導入です。3社間方式を買い取って扱う悪質業者は事実上存在せず、これは事前の通知と売掛先の関与が欠かせない仕組みそのものに理由があります。
悪質業者の典型的な手口は、利用会社を騙して不当に高い手数料を支払わせたり、実質的に違法な負債を負わせたりするというものです。相手を欺くことが前提のほうが悪質業者にとっては都合が良いため、関与する人数は少ない方が望ましいわけですが、3社間ファクタリングでは利用会社・ファクタリング会社・売掛先という三者全員が取引情報を共有します。
つまり、悪質業者が利用会社だけでなく売掛先まで同時に騙さねばならず、手間もリスクも格段に増えるため、そもそも3社間の形式を選ぶ意味がまったくありません。
この仕組みにより、3社間ファクタリングを取り扱う会社であれば悪質業者である可能性は実質ゼロといえます。
銀行系ファクタリングも利用できる
安心感を重視する場合には、銀行系ファクタリングが適しています。
2社間ファクタリングを利用する場合、銀行系ファクタリングを利用することはできませんが、3社間ファクタリングならば利用できます。
3社間ファクタリングのデメリット
メリットだけを見ると、手数料が安く、悪質業者も存在しないため、一見すると3社間ファクタリングが最良の選択肢に思えるかもしれません。しかし、概要をしっかり把握すると、必ずしもベストとは言い切れません。3社間ファクタリングには、売掛先が関与するという仕組み上の特徴があり、これが資金調達において深刻な不安要素を生むこともあります。
資金調達のハードルが高い
3社間ファクタリングは、資金調達のハードルが高くなる方法である点をまず押さえておく必要があります。売掛先が関与するため、2社間ファクタリングよりも手続きや準備すべき事項が多く、管理面でも複雑になります。3社間方式では、利用会社・ファクタリング会社・売掛先の3社で契約内容を共有し、必要な事項を記載したうえでしっかり合意形成がなされて初めて資金化が可能です。
もし売掛先がファクタリングに協力しない、あるいは承諾に不安を示して応じなかった場合、どうなるでしょうか?
この場合、当然ながらファクタリングの利用はできません。
売掛先が承諾しなければ、3社間契約が成立しないからです。
また、3社間ファクタリングに協力したところで、売掛先には特にメリットがありません。
むしろ、ファクタリング会社に情報を提供したり、契約手続きに応じたり、支払先を利用会社からファクタリング会社に変更したりする分だけ損ともいえます。
当然、3社間ファクタリングへの協力を渋る可能性もあります。
その場合、3社間ファクタリングは利用できません。
資金調達に時間がかかる
売掛先が3社間ファクタリングに応じてくれたとしても、必ずしも利用のハードルが下がるとは限りません。なぜならば、3社間ファクタリングは手続きに時間がかかるという点をあらかじめ知り、理解しておく必要があるからです。
一般的な流れとしては、まず売掛先から内諾を得たうえで次のステップに進みます。その後、利用会社とファクタリング会社の間で契約内容をすり合わせ、さらに売掛先へ債権譲渡通知を送付して承諾を取り付けます。こうした手続きはすべて合法なプロセスであるものの、この時点で全体の作業はまだ半分ほどしか行っ ていません。
また、売掛先とのやり取りや、通知書類の郵送期間、承諾書の返送に要する日数など、ほかにも時間を要する要因が多くあります。どれだけ早く進めたい場合でも、スムーズに進んだとして数日はかかるのが現実です。
そのため、3社間ファクタリングでは即日の資金調達は不可能です。売掛先の対応次第では、想像以上に長い日数が必要になるケースも十分に考えられます。
個人事業主は利用できない
3社間ファクタリングは、実質的に個人事業主には対応していません。
もちろん、個人事業主でも3社間ファクタリングを利用できる可能性がまったくのゼロというわけではありませんが、一般的には「個人事業主は2社間ファクタリングを利用する」という形が定められたかのように浸透しています。
その背景には、個人事業主と3社間ファクタリングの相性が悪いという事情があります。多くの個人事業主は営業規模が小さく、少額取引が中心で、資金需要も小口になりがちです。そのため、ファクタリングを利用する場合でも利用額が少額となり、3社間特有の手続きコストを掛けて売掛先を巻き込むほどのメリットを確保しにくいのです。
例えば、「今月の資金繰りに5万円足りない」といったケースで、売掛先に通知を出したり承諾を得たりするのは非現実的で、かえって相手に心配を与える可能性もあります。さらに、個人事業主は決算資料の形式も法人ほど整っていない場合が多く、3社間の厳格な管理フローと合わない場面もあります。
こうした点から、個人事業主が資金調達する際には、スピーディに利用できる2社間ファクタリングが基本と考えるのが妥当です。
ファクタリングの利用を売掛先に知られる
3社間ファクタリングを利用する場合、ファクタリングを使っている事実は必ず売掛先に知られます。
これは、債権譲渡通知を送り、承諾を得てから3社間契約を締結するという手法そのものが、売掛先の関与を前提としているためで、知られずに進めることは実質的に不能です。したがって、売掛先に伝わるのは避けられないと考えておくのが目安になります。
そして、この流れによって売掛先の信用を損なう危険が生じる点も重要です。
「ファクタリングで資金を調達している」という事実は、見方によっては「銀行融資ではなく、変わりの資金調達手段を使っている」という判断につながることがあります。
同様に、場合によっては「銀行から借入できないから高額な手数料のかかる方法を使っているのでは?」と受け取られることもあり、実際にそのような評価をする企業も少なくありません。
結果として、取引の縮小につながったり、ほかの取引先からも経営悪化を疑われたりするリスクが発生します。3社間ファクタリングは健全な仕組みであるものの、利用の影響は慎重に考える必要があります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの使い分け
ここまでの内容の総括として、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの使い分けについて解説していきます。
2社間ファクタリングが適している会社
以下のような会社は、2社間ファクタリングの利用がおすすめです。
資金調達を急いでいる会社
2社間ファクタリングは最短即日、オンラインならば最短数時間で資金調達できます。
したがって、資金調達を急いでいる会社に適しています。
緊急の資金需要が発生した場合、銀行融資は審査に時間がかかるため利用できません。
ノンバンクのビジネスローンも、即日では対応できないことが多いです。
3社間ファクタリングでも数日を要します。
最短数時間~即日で資金調達できる方法は、2社間ファクタリングだけです。
手軽に利用したい会社
手軽さを重視する会社にも、2社間ファクタリングが適しています。
2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、3社間ファクタリングに比べて圧倒的に手間が少ないです。
オンラインファクタリングを利用すれば、対面での取引も一切不要です。
事務所にいながら、ネット上で申し込み、必要資料もネットで提出し、契約までネット上で完結します。
ファクタリングしたい個人事業主
個人事業主は、法人に比べて資金調達の選択肢が少ないです。
個人事業主を融資対象とする銀行も多いですが、資金調達のハードルは高いです。
そこで、2社間ファクタリングが役立ちます。
個人事業主向けのファクタリングは2社間が基本です。
銀行融資やその他の資金調達方法よりも手軽に資金調達でき、資金繰りの効率も高まります。
3社間ファクタリングが適している会社
では、3社間ファクタリングはどのような会社に適しているでしょうか。
いくつか例を挙げていきます。
売掛先の理解が得られる会社
売掛先が関与する3社間ファクタリングでは、売掛先の理解が得られることが必須条件です。
売掛先に理解がなければ、3社間契約に応じてもらえず、資金調達できないかもしれません。
しかし売掛先の理解があれば、ファクタリングの利用を知られても信用を損なうリスクは低いです。
信用悪化のリスクがなければ、3社間ファクタリングを利用することで手数料を抑えるのが賢明です。
資金調達を急いでいない会社
資金調達を急いでいない会社も、3社間ファクタリングが適しています。
時間的に余裕があれば、ファクタリングに協力してくれそうな売掛先を選び、ファクタリングの打診を慎重に行うことができます。
手数料を抑えたい会社
手数料を抑えたい会社も、3社間ファクタリングを検討してみましょう。
3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングよりも手数料が安いため、効率よく資金調達できます。
ただし、手数料の安さだけで3社間ファクタリングを選んではいけません。
手数料を抑えることができても、結果的に売掛先の信用を失えば元も子もありません。
まとめ:ポイントは「売掛先の関与」
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの最大の違いは、「売掛先が関与するかどうか」という一点にあります。ここを中心に整理すると、どちらの方式にも一部特徴があり、それぞれのメリット・デメリット、自体の使い分けのポイントが少し見えやすくなるでしょう。
方式の判断に迷う場合には、2社間・3社間の両方(さらにオンラインファクタリングという商品を実行できる場合はなお良い)を提供しており、コンサルタントが所属しているファクタリング会社へ相談するのが適切です。こうした会社はヒアリング事項を丁寧に整理し、利用企業が負うリスクやコストも含めて最適な方式を提示してくれる傾向があります。
No.1では、2社間・3社間の両方に対応し、資金繰り専門のコンサルタントも在籍しています。契約時には押印が必要となるケースもありますが、手続き自体は高めの専門性を備えた担当者がサポートしますので安心です。
ファクタリングでお困りの際には、どうぞお気軽にお問い合わせください。
株式会社No.1の各サービスの紹介は下記からご覧ください。
ご不明点やご質問はお気軽にお問い合わせください。
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