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ファクタリングの審査基準を徹底解説!【審査に通りやすくなるポイントや審査に通りやすいファクタリング会社も紹介】
ファクタリングを利用してみたものの、審査に落ちてしまった…
すぐに資金を調達したいが、ファクタリング審査に不安がある…
そんな悩みを解消するには、ファクタリング審査の仕組みを知り、適切に対策することが欠かせません。
この記事では、ファクタリング審査の基準、考え方、対策の方法などを徹底解説します。
ファクタリングとは?
まず、ファクタリングについて簡単におさらいしておきましょう。
お客様と直接取引ををする会社なら、必ず売掛金を所有しています。
売掛金は支払い期日になれば現金に変わりますが、それまでは「売掛先から代金を受け取る権利」に過ぎません。
仮に所有しているのが受取手形であれば、裏書譲渡によって現金のように活用できるでしょう。
しかし売掛金にはそのような活用方法はなく、そのままの状態では資金繰りに活用できません。
最近、売掛金を担保に融資を受ける「売掛債権担保融資」も徐々に浸透しており、売掛金を資金繰りに活用できる機会が増えました。
しかし、金融機関が絡むことによって資金調達の手続きや仕組みは柔軟さに欠けるでしょう。
そこで役立つのが、ファクタリングです。
ファクタリングは、自社の所有する売掛金をファクタリング会社に売却・譲渡し、支払い期日前に早期資金化するサービスです。
ファクタリングの方式には、
- 2社間ファクタリング:自社・ファクタリング会社の2社間で取引する方式
- 3社間ファクタリング:自社・売掛先・ファクタリング会社の3社間で取引する方式
の2種類があります。
ファクタリングを使いこなせるようになれば、売掛金を素早く資金化し、資金繰りに役立てることができることでしょう。
ファクタリングの魅力
スピーディな資金調達に適しており、緊急の資金需要にも使える柔軟性が人気を集めているファクタリングですが、自社の経営状況に関係なく利用できることも大きな魅力です。
銀行やノンバンクなどから融資を受ける場合には返済能力が重視されるため、自社の経営状況が悪ければ資金調達は不可能です。これに対し、ファクタリングは自社の経営状況に関係なく利用できます。というのも、ファクタリングでは売掛金という流動資産を売却するのであって、融資を受けるわけではなく、返済能力を問われないからです。
したがって、「赤字決算」「債務超過」「リスケジュール中」など、融資による資金調達が絶望的な状況でも、ファクタリングならば問題なく利用できます。
どんどん手軽になるファクタリング
また、手軽さも魅力です。
ファクタリングが急速に普及をはじめ、中小のファクタリング会社の開業が相次いだのは2017年頃でした。弊社No.1は、これよりやや早い2016年に設立しています。
この時期から現在に至るまでに、多くのファクタリング会社が開業し、また廃業していきました。開業が増えたことで競争も激しくなり、ノウハウが不十分な状態で開業したファクタリング会社はほとんどが廃業しています。
特に差が出るのはファクタリング審査です。スピードが売りとなるファクタリングでは、審査ノウハウが欠かせません。これは、審査そのものの正確性やスピードにも影響しますが、手軽さにも大きくかかわってきます。
例えばNo.1では、手元にある4点の書類によって審査を受けられます。少ない書類でしっかり審査するためのノウハウがあるからです。
このようなノウハウがないファクタリング会社では、様々な書類を求めます。多くの利用者は書類を揃える手間を嫌い、このようなファクタリング会社を敬遠します。その結果、ノウハウのないファクタリング会社は売上の確保が困難になり、廃業していくのです。
2021年現在、手軽に利用できるファクタリング会社が主流になりつつあります。まだまだ手軽さに欠けるファクタリング会社もありますが、一昔前よりも随分手軽になりました。
この手軽さもファクタリングの大きな魅力です。
ファクタリング審査とは?
上記で、ファクタリングは銀行融資とは異なり、自社の状況に関係なく利用できるとしながら、一方でファクタリング審査に触れたため、「自社の経営状況を問われないのに、どうして審査が必要なのか?」
と疑問に思っている人もいるでしょう。
これは、ファクタリングでは自社に対してではなく、売掛先に対して審査を行う必要があるためです。
ファクタリング審査を行う理由
ファクタリング会社は、買い取った売掛金が支払い期日に支払われることで、はじめて利益を得られます。そのためには、売掛先の支払い能力・信用力が重要です。
例えば、売上先が倒産寸前であれば、売掛金が支払われない可能性が高いです。そのような売掛金を買い取ってしまうと、ファクタリング会社は損失を出すリスクがあります。
このリスクを避けるために、ファクタリング会社は売掛先を審査して貸し倒れリスクを測り、
- 貸し倒れリスクが低い→ファクタリング手数料を安く設定して買い取る
- 貸し倒れリスクがやや高い→ファクタリング手数料を高く設定して買い取る
- 貸し倒れリスクが高い→買い取らない
といった判断をしていきます。
ファクタリング会社によって判断が変わる
少し厄介なのが、売掛金のリスク測定や、リスクに応じた判断がファクタリング会社によって異なることです。
方針による違い
企業ごとに異なる経営理念や経営方針があるように、ファクタリング会社にもそれぞれ方針があります。
例えば、リスクにシビアなA社、リスクに寛容なB社が同じ売掛金(リスクがやや高い売掛金)を審査しファクタリングする場合、
B社:通常より割高なファクタリング手数料で買い取る
といった差が生じるのです。一方は審査に落ち、一方は審査に通るのですから、この違いは大きいです。
調査力による違い
方針だけではなく、調査力も会社によって異なります。
調査力に優れた会社では、リスクを正確に測定して判断します。一方、調査力に欠ける会社では調査不足によって生じるリスクを織り込んで買い取る必要があるため、審査に落ちやすくなったり、手数料が割高になったりすることが多いのです。
このことから、
- 審査通過率などを参考にして、積極方針を採っているファクタリング会社を選ぶ
- 審査力(調査力)に定評のあるファクタリング会社を選ぶ
といったことが欠かせません。
審査は気軽に
リスクの高い売掛金は買い取ってもらえない可能性もありますが、それは売掛先に問題があるのであって、自社に問題があるわけではありません。
銀行融資であれば「審査に落ちた=自社の信用に問題がった=資金調達できない」ですが、ファクタリングでは「審査に落ちた=売掛先に問題があった=別の売掛金で資金調達すればよい」ということです。
「審査」というと、銀行融資の審査のイメージがあるため難しく考えがちですが、ファクタリングの審査は自社に対して行うものではないため、気軽に考えてください。
ファクタリングの審査基準を6つ紹介
ファクタリングについて説明しましたが、ファクタリングを利用する際も審査は必ず必要です。
ファクタリングの審査基準は、融資など他の資金調達方法と異なるため、ここからは審査基準を6つ紹介します。
1,売掛先の信用・信頼度
ファクタリングの審査に最も大きく影響する要素は「売掛先の信用力」。
これが、ファクタリング審査の最大の特徴と言っても過言ではありません。
そもそも資金調達には「外部資金調達」と「内部資金調達」があります。
外部資金調達とは、その名の通り外部から資金を調達するもの。
例えば
- 銀行から融資を受ける
- ベンチャーキャピタルから出資を受ける
- 不特定多数に社債を引き受けてもらう
などが外部資金調達にあたります。
外部資金調達では、資金の出し手が自社の経営内容を把握し、返済力や成長力を慎重に見極めます。
そのため外部資金調達では自社の業績や財務状況が良好であることが前提。
一方ファクタリングは、内部資金調達の一種。
自社の内部資産である売掛金を売却して資金を受け取るため、資金調達の際に自社の経営状況はほとんど問題になりません。
ファクタリングで審査のカギを握るのは、売掛先の信用力です。
ファクタリング会社は、買い取った売掛金が支払い期日に支払われることによって、手数料分の利益を得ます。
そのため売掛先が売掛金を支払うかどうか疑わしい場合、ファクタリング会社は売掛金の買取りを拒否する場合もあるでしょう。
自社の経営状況ではなく、売掛先の経営状況に左右されるのが、ファクタリング審査の大きな特徴といえます。
2,売掛金の支払い期日
売掛金の支払い期日も、重要な審査基準の一つ。
なぜなら、売掛金の支払い期日が売掛金の未回収リスクに大きく影響するからです。
ファクタリング会社は買い取った売掛金を、支払い期日に回収することで手数料分の利益を得ます。
すなわち、ファクタリングを請け負うことによって、
- 売掛金を買い取った日から、売掛金を回収するまでの期間、買取代金分の資金が拘束される
- 支払い期日までの期間中に、売掛先の経営環境が急変する可能性がある
という負担が生じています。
特に問題となるのが、ファクタリング会社の資金繰りへの負担。
そもそもファクタリングを依頼するのは「売掛金の早期資金化によって資金調達するため」。
ファクタリングとは「支払い期日までの資金繰り負担」をファクタリング会社に肩代わりしてもらうともいえます。
そのため支払いまでの期間が長いほど、ファクタリング会社の資金繰り負担は増大。
と、このような理由によって、支払い期日は審査に影響しています。
3,ファクタリングの利用会社や個人の信用
ファクタリングの審査では利用会社の経営状況はあまり関係ありませんが、経営者の信用は審査対象です。
特に経営者個人の信用が影響するのは、2社間ファクタリングを利用する場合。
2社間ファクタリングは、利用会社とファクタリング会社の2社間で取引する契約形態です。
2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、ファクタリング会社が売掛先から直接売掛金を回収することはありません。
そのためファクタリング契約の際には、債権回収業務委託契約を結んで「売掛先⇒ファクタリング利用会社⇒ファクタリング会社」の流れで回収します。
仮に利用会社や経営者個人の信用に問題があれば、ファクタリング会社はどのように考えるでしょうか。
きっと、利用会社が売掛先から回収した売掛金をファクタリング会社に支払わず、利用会社の資金繰りに流用するリスクを警戒するでしょう。
そのためファクタリング会社は利用会社と個人の信用を審査し、何らかの問題が見つかればファクタリングに応じない場合もあります。
4,ファクタリングの利用金額
ファクタリングの利用金額も審査基準の対象。
利用金額が審査の対象になる理由は、
- 利用金額が小さすぎると、採算性が悪化する
- 利用金額が大きすぎると、不正利用の危険がある
ためです。
ファクタリング会社の採算性は、利用金額に大きく左右されます。
これは利用金額が少額でも多額でも、ファクタリング会社には審査や契約など、一定の事務負担が生じるため。
よって、業務負担が利用金額によって変わらないのであれば、少額であればあるほど採算性は悪化。
ほとんどのファクタリング会社が、利用金額の下限を設定しているのもこれが理由でしょう。
とはいえ、利用金額が多すぎるのも問題視されます。
業容が大きい会社であれば、多額のファクタリングもあり得るでしょう。
しかしファクタリングの利用金額が業容と比較してあまりにも大きい場合、架空の売掛金や不良債権が含まれているリスクがあります。
と、以上の理由から、利用金額も審査に影響しています。
5,売掛先との取引期間
売掛先との取引期間は、売掛金の信用につながる重要な審査基準です。
自社が売掛先を判断する際も、
- 取引を初めて間もない売掛先⇒信用が低い
- 安定した取引をある程度続けてきた売掛先⇒ある程度信用が高い
- 長期間にわたって取引を続けており、関係が極めて良好な売掛先⇒信用が高い
といった区別をしますよね。
この区別は取引実績によって生じることがほとんど。
そのため取引が長ければ長いほど取引実績が積み重なり、信用は高まります。
ファクタリング会社も審査の際、同じように考えています。
売掛先との取引期間・取引実績を審査基準とし、売掛金の信用を評価しています。
6,売掛金の種類
実は売掛金の種類も様々あり、種類によって信用力が異なります。
そのためファクタリング審査では売掛金の種類も審査基準としています。
売掛金の種類は、
- 上場しており、知名度が非常に高い大企業の売掛金
- 非上場であるものの、優良企業として有名な中堅企業の売掛金
- 全く無名で業容も小さい中小零細企業の売掛金
- 個人事業主の売掛金
など様々。
このほかにも売掛先の業容や知名度、業態などで色々な種類の売掛金が存在します。
このように種類を分けてみると、同じ売掛金でも種類によって信用力が大きく異なることがなんとなくわかりますよね。
業容が大きい会社は、基本的に経営環境の悪化に耐性があり、業績や財務も安定しています。
そのためファクタリング会社も安心して買い取ることができ、審査に通りやすいでしょう。
逆に業容が小さい会社は、経営の急激な悪化などによって回収不能に陥るリスクが高く、ファクタリング会社は慎重に対応します。
このほか、買取対象債権はあくまでも法人のみとして、個人事業主の債権を受け付けないファクタリング会社も存在します。
ファクタリングの審査に落ちる会社の特徴7つを紹介
上で紹介したファクタリングの審査基準をみてみると、ファクタリング審査に落ちる会社の特徴がみえてきます。
ここからは、審査に落ちる会社の具体的な特徴を7つ紹介します。
1,売掛金が譲渡不可もしくは存在しない
「ファクタリングの審査に落ちると断言できるのは、売掛金が存在しないもしくは譲渡禁止の場合。
そもそも売掛金が存在しなければ、ファクタリング会社は売掛金を買い取れません。
信じられない話かもしれませんが、利用会社の中には架空の売掛金のファクタリングを依頼し、ファクタリング会社を騙そうとするケースがあります。
架空の売掛金を買い取ってしまうリスクを避けるため、ファクタリングの審査では必ず「成因資料」を求めます。
成因資料とは、売掛金の発生原因となる資料のことで、売掛金の存在を裏付けるもの。
例えば、
- 請求書
- 発注書
- 納品書
などが成因資料として提出を求められます。
ただし成因資料によって存在を証明できる売掛金でも、契約に「譲渡禁止特約」が付されている場合には審査に通りません。
譲渡禁止特約は、売り手と買い手の間で、売掛債権の譲渡をしないことを約束するもの。
そのため譲渡禁止特約付きの売掛金を買い取ることはできず、ファクタリングの審査に通ることもありません。
2,売掛先の経営状況が悪い
ファクタリング審査のカギを握るのは「売掛先の経営状況」。
売掛先の経営状況が良ければ、買い取った売掛金を支払い期日に回収でき、ファクタリング会社は利益を得られることでしょう。
対して売掛先の経営状況が悪ければ、売掛金の支払いが遅れたり、最悪の場合には売掛先が倒産したりして、売掛金が未回収になるリスクがあります。
そのため売掛先に、
- 財務内容が非常に悪い
- 過去の取引で支払の遅延を起こしている
- 税金を納めていない
といった問題があれば、ファクタリング審査に落ちる可能性は高くなるでしょう。
3,売掛金の取引ができない理由がある
申し込み内容に問題が見つかり、審査に落ちるケースもしばしば。
それぞれのファクタリング会社は、基本的に利用金額に上限・下限を設けています。
「上限なし」とするファクタリング会社もありますが、下限は必ず設定されている場合がほとんど。
そのため自社が希望した利用金額が、ファクタリング会社の設定する下限?上限の範囲内に収まらない場合、ファクタリングは利用できません。
このほか、
- 業容に対して利用金額が大きすぎる(架空債権を疑われる)
- 売掛先との取引実績が乏しい(リスクを高く見積もる必要がある)
- 一過性の取引によって生じた売掛金である(継続利用の見込みが小さい)
など、利用金額や売掛金・売掛先の性質に問題があることも、審査落ちの典型的な例の一つです。
4,申込者の信用が低い
ファクタリング利用会社の信用も審査落ちのきっかけの一つとなります。
ファクタリング審査の最大のポイントは「売掛先の経営状況」であり「利用会社の経営状況」ではありません。
しかし利用会社の経営状況が極端に悪い場合には、審査に落ちる可能性が高まります。
分かりやすい例は、利用会社が経営危機にある場合の2社間ファクタリング。
ファクタリング契約や債権回収業務委託契約を結んで売掛金を売却した後、利用会社が倒産した場合にはどうなるでしょうか。
売掛先が利用会社の銀行口座に入金しても、利用会社の口座が凍結されているためファクタリング会社に売掛金が振り込まれることはありません。
ファクタリング会社にとって避けるべきリスクですから、利用会社に倒産や差し押さえの可能性がある場合には、ファクタリング審査に通らないと考えた方が良いでしょう。
5,3社間ファクタリング契約で売掛先の承諾が得られない
ファクタリングの方式が原因となってファクタリングの審査に落ちることもあります。
しかし、これは3社間ファクタリングの場合のみ。
3社間ファクタリングは、売掛先にファクタリングの利用を知らせて売掛金の譲渡を通知し、売掛先からの承諾を受けなければなりません。
法的には、売掛先が売掛金譲渡を承諾しなかったとしても、譲渡人・債権者(自社)から債務者(売掛先)へ通知していれば譲渡は成立し、売掛先は譲受人(ファクタリング会社)に対して支払い義務を負います。
しかし売掛先が譲渡を認めない場合に、3社間契約が成立せず、ファクタリングの審査に落ちる原因にもなり得ます。
6,売掛金の回収サイトが長い
審査基準でも取り上げたように、売掛金の回収サイト(支払日までの期間)が審査に影響します。
回収サイトが長い売掛金であれば、ファクタリング審査に落ちる可能性が高いでしょう。
ファクタリング会社は、利用会社から売掛金を買い取り、支払期限まで所有しておくことで手数料分の利益を得ています。
ファクタリング会社の資金繰りを良好に保つには、本来、回収サイトが長い売掛金を買い取らないのが一番。
そのため資金繰り負担を軽減するためにも、回収サイトの長い売掛金は厳しく審査する傾向があります。
特に「額面金額が大きく回収サイトが長い」という売掛金の場合、ファクタリング会社の資金繰り負担が一層高まるため、ファクタリング審査に落ちやすいと認識すべきでしょう。
7,売掛先が個人の場合
売掛金の種類も審査基準となりますが、中でも個人の売掛金は審査に落ちる可能性が高いです。
そもそも事業の形態は法人と個人事業主の2つ。
両者の信用力を比較すると、個人事業主は法人に比べて圧倒的に劣ります。
なぜなら、
- 個人事業主は業容が小さく、業績・財務が脆弱である
- 個人事業主は個人としての性格が強く、取引の責任感が乏しい
- 個人事業主の資金繰りは家計に密着しており、事業ではなく個人の事情に資金繰りが左右されやすい
- 法人ならば信用調査もできるが、個人事業主に対する信用調査は困難である
といったように、法人に比べて資金のフローが分かりづらいためです。
そのため「買取対象債権は法人のみ」とするファクタリング会社がほとんど。
仮に売掛先が個人である場合には、個人事業主に特化したファクタリング会社を利用するなどの工夫は必ず必要でしょう。
ファクタリングと融資・ローンで審査基準の違い
ここまではファクタリングの審査基準や、審査落ちする会社の特徴を紹介しました。
しかし、これはファクタリングの審査が厳しいことを意味するものではありません。
むしろ、あらゆる資金調達方法の中でファクタリングの審査は柔軟といえます。
融資と比較すると明らかです。
ファクタリングでは経営状況はあまり問題にならない
まず、自社の経営状況に対する評価が全く異なります。
融資審査で重要となるのは「融資先の返済力」。
融資先の決算書を審査し、業績・財務の推移や安定性、伸びしろなどを分析・評価します。
業績・財務ともに良好であれば、問題なく回収できる可能性が高いと判断できるため、多額の融資も可能。
成長が期待できる場合には、返済力が長期的に高まっていくと考えられ、融資実行がさらに容易となります。
しかしながら、
- 業績が長期的に悪化している
- 連続赤字である
- 繰越損失を計上した
- 債務超過の危険がある
- 過去に返済に遅れたことがある
- 税金が未納である
など、返済力に問題があるとみなされれば融資実行は困難。
対してファクタリングの審査では、利用会社の経営状況は問題になりません。
差し押さえの危険があるなど、極端な場合を除けば、審査対象は売掛先に向きます。
そのため利用会社の業績・財務に問題があっても、売掛先の経営に問題がなければファクタリングの審査には通ります。
ファクタリングでは担保・保証が不要
担保・保証の有無も、ファクタリングと融資で異なります。
融資を受ける際、担保や保証があれば資金調達が容易となります。
なぜなら、担保・保証があることによって、銀行は貸し倒れリスクを大幅に避けられるため。
例えば、評価額5,000万円の不動産を担保として3,000万円を融資した場合、不動産価値の減少を考慮してもリスクは低いと言えます。
仮に融資先が倒産した場合でも、担保不動産を差し押さえることで、残債の回収が可能。
信用保証協会の保証を付ける場合も同様。
保証付融資は融資先が倒産した場合、残債の8割を信用保証協会が弁済するもの。
保証を付けることによって、貸し倒れリスクの大部分を回避できます。
以上のような理由から、よほど健全な会社でなければ、融資の際に担保・保証のいずれかを求められるのが普通でしょう。
一方、ファクタリングは借入れではなく、資産の売却ですから、返済力を求められません。
返済義務がなければ、返済不能時の備えである担保・保証を取る理由もありません。
- 担保・保証を重視する融資
- 担保・保証が不要であるファクタリング
ファクタリング審査の方が通りやすいことは明らかです。
審査に通りやすくなるためのポイント5つ
ここからはファクタリング審査に通りやすくなるポイントを5つ紹介します。
1,信用・信頼度の高い取引先の売掛債権を審査する
すでにファクタリング審査に落ちた経験がある場合、買取りを依頼した売掛金の信用(売掛先の信用)が低かった可能性がほとんど。
そのため、ファクタリング審査に通りやすくなるための最も手っ取り早い方法は、信用力の高い売掛先の売掛金を選ぶことといえるでしょう。
経営状況の良い売掛先を選ぶことで、ファクタリング審査に通る可能性は高まります。
特に経営状況の良い売掛先がない場合には、自社との取引歴が長い売掛先を選んでください。
取引実績も信用につながるため、ファクタリング審査に通りやすくなります。
基本的に、
- 経営状況が良い(少なくとも悪くない)
- 取引歴が長い
という条件を備えていれば、ファクタリング審査に落ちる心配はほとんどありません。
2,支払いまでの期間が短い売掛債権を審査する
売掛金の信用を高める方法は、信用力の高い売掛先を選ぶだけではありません。
回収までの期間が短い売掛金を選ぶことも、売掛金の信用を高めることにつながります。
例えば、経営状況が全く同じA社とB社の売掛金をファクタリングする場合、それぞれの支払い期日が、
- A社:1週間後
- B社:8週間後
であれば、どちらの売掛金が信用できるでしょうか。
もちろんA社です。
A社の売掛金を審査し、「回収に問題なし」と判断したなら、1週間後の支払い期日に無事回収できるでしょう。
たった1週間の間にA社の経営が急変し、回収不能に陥ることは考えにくいです。
対して回収までに8週間を要するB社の売掛金は、回収不能リスクがA社の8倍高いといえます。
したがって、
- A社:回収不能リスクがB社の1/8
- B社:回収不能リスクがA社の8倍
というように、経営状況が全く同じ会社でも信用に大きな差が生まれます。
ファクタリング審査に通りやすくなるには、回収サイトができるだけ短い売掛金を選ぶことも重要なポイントの一つです。
3,3社間ファクタリング方式を利用する
2社間ファクタリングでファクタリング審査に落ちた人は、3社間ファクタリングを検討してみるのもよいでしょう。
ファクタリング会社にとって、3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりも低リスクなので、審査に通りやすい特徴があります。
対して2社間ファクタリングには、
- 利用会社の情報だけで売掛金の実在を把握する必要がある(架空債権のリスクが高い)
- 利用会社に売掛金回収を委託する必要がある(使い込みのリスクがある)
などの問題があります。
3社間ファクタリングなら、
- ファクタリング会社と売掛先で契約するため、売掛金の実在が明らかとなる(架空債権のリスクがない)
- ファクタリング会社から売掛先へ直接回収できる(使い込みのリスクがない)
というように、2社間ファクタリング特有のリスクがありません。
リスクが低いほど審査難易度も下がるため、3社間ファクタリングを選ぶことで審査に通りやすくなります。
4,書類の準備を確実に丁寧に
審査に申し込む際、いくつかの書類を提出します。
提出書類はファクタリング会社によって異なりますが、
- 売掛先からの入金が確認できる書類(預金通帳など)
- 自社の決算書
- 成因資料
- 売掛先との基本契約書
などがよく求められます。
資金調達を急いでいる会社では、書類をよく準備せずに申し込むことも多いです。
その場合、急いで準備したために書類が不足する、記載内容に不備があるなどの問題が起こることがほとんど。
仮に書類に不備があれば、ファクタリング審査に不利になることでしょう。
提出書類はできるだけ丁寧に、確実に準備しておくことが欠かせません。
特に成因資料は「請求書だけ」ではなく「請求書+納品書」を準備しておくなど、資料を充実させることで信用を高められます。
審査に通りやすくなるためにも、書類は念入りに準備してください。
5,面談時の態度や書類のモレに気を配る
ファクタリングの手続きの際、面談や対面取引が必要です。
最近普及しつつあるオンラインファクタリングでも、Zoomなどを用いてオンライン面談を行うのが一般的。
一部のファクタリング会社では、Web・電話・郵送を組み合わせて面談・対面を一切不要とするケースもありますが、時間がかかる郵送での取引を選ぶことは現実的ではありません。
ファクタリング会社の心象によって、ファクタリング審査に落ちてしまう可能性があるため、面談時の態度には注意してください。
もしファクタリングの審査に落ちたら何をすべきか?
ここまでの内容を踏まえてファクタリングを利用すれば、審査落ちの可能性はかなり低くなるでしょう。
それでもファクタリング審査に落ちてしまった場合、必ずやるべきことがあります。
それは、以下の2点です。
1,売掛先の与信管理を改善する
まず、審査に落ちた売掛先の与信管理を見直してください。
ファクタリングの審査基準には、売掛先を対象とする基準と、自社を対象とする基準があります。
自社に対する審査は、この記事の内容を踏まえて対処すれば問題ありません。
そのため、ファクタリング審査に落ちた原因は売掛先にあると考えられます。
審査に落ちた売掛先に対して与信調査を行い、経営状況を把握し、
- 与信限度額を引き下げる
- 回収サイトの短縮を図る
- 新規販売先の開拓を急ぐ
などの対応を進めてください。
2,別のファクタリング会社に依頼する
売掛先の与信管理を見直しつつ、別のファクタリング会社への依頼も検討しましょう。
資金調達を急いでいる場合でも、慌てて2社目、3社目と依頼するのはおすすめしません。
ファクタリング審査に落ちた理由をよく考え、売掛先や売掛金を選びなおしたり、ファクタリング会社の選び方を考え直したりする時間が必要です。
信用力の高い売掛先や、回収サイトの短い売掛金を選べば、2社目以降のファクタリング会社で審査に通るかもしれません。
もちろん、1社目で審査に落ちた売掛金でも、別のファクタリング会社ならば審査に通る可能性はあります。
審査の基準や方針は、ファクタリング会社によって大きく異なります。
中には、手数料を高めに設定することで、審査の難易度を下げているファクタリング会社も。
審査に通りやすいファクタリング会社を5つ紹介
審査に通りやすくなるには、審査に強みのあるファクタリング会社を選ぶことも重要です。
ファクタリング会社を選ぶ際には、様々な条件で比較することが欠かせませんが、特に審査にこだわる場合には、以下のファクタリング会社を検討してみるとよいでしょう。
1,アクセルファクター
請求書先払いBIZの提供元であるアクセルファクターも、審査に通りやすいファクタリング会社として知られている会社の一つ。
アクセルファクターの強みは、以下の3点です。
- 圧倒的なスピード
- 柔軟な審査
- 少額取引への対応力
アクセルファクターはこの強みを活かした運営をしており、その審査通過率は驚異の93%。
ファクタリング会社では珍しい少額取引も積極的に行っており、利用希望会社のほとんどが審査に通過できると言っても過言ではありません。
他のファクタリング会社では審査に通過できるか心配という方はアクセルファクターの利用を検討してみてください。
2,請求書先払いBIZ
請求書先払いBIZは、日本中小企業再生支援協会とアクセルファクターが共同で提供しているファクタリングサービス。
中小企業支援の専門家に無料で相談しながら利用できるという特徴があり、専門家のアドバイスを受けた上でファクタリングを利用することができるというメリットがあります。
専門家のアドバイスを受けることで、審査に通りやすい条件で申し込むことができるかもしれません。
3,事業資金エージェント
少額のファクタリング利用が可能かつ審査が甘いファクタリング会社といえば事業資金エージェント。
事業資金エージェントは、以下の特徴があるファクタリング会社です。
- 1,000万円以下ならば即日対応可能
- 500万円以下ならば最短3時間で対応
- 100万円以下の少額ファクタリングは95%の買取実績
20万円以上からの利用が可能で、1,000万円以下の利用では対面での面談も不要と、少額利用のお客様は特に審査に通りやすいと言えるでしょう。
4,ビートレーディング
ビートレーディングは、必要書類の少なさが特徴的なファクタリング会社。
ビートレーディングの必要書類は、以下の3点だけです。
- ファクタリング申込書
- 通帳コピー
- 成因資料(請求書や注文書など)
累計契約者数は26,000社以上、累計買取額は688億円など、実績においてもファクタリング業界トップクラスであると言えるでしょう。
豊富な実績をもとに、通常断られてしまうような条件でも柔軟に対応してくれるかもしれません。
5,OLTA
OLTAは、日本マーケティングリサーチ機構のブランドイメージ調査において、「中小企業経営者・個人事業主が選ぶオンライン型ファクタリング」の第1位に選出されたファクタリングサービス。
オンラインファクタリングに特化しており、オンライン完結ゆえの審査の甘さが期待できます。
- メガバンク3社とも提携している
- 新生銀行と共同でファクタリングサービス「anew」を提供している
などの特徴から、安心して利用できることも特徴の一つです。
まとめ
この記事では、ファクタリングの審査基準、ファクタリング審査に落ちる理由、審査対策のポイントなどを解説しました。
ファクタリング審査に関する知識を網羅しているため、この記事の内容を知っておけば、審査で困ることはないはずです。
スムーズに審査に通るよう、色々と工夫してみることをおすすめします。
ファクタリング審査に悩んでいる方は、ぜひNo.1へご相談ください。
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