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手元資金が足りないときの対策は? つなぎ資金が必要になる場面や具体的な方法を解説
「売掛金の入金前に支払いが迫っている」「補助金を申請したいが、先に支払う資金を用意できない」「急な出費がかさみ、手元資金だけで対応できない」などと、一時的な資金不足に悩む経営者や経理担当者の方は少なくありません。こうした課題解決のために活用されるのが、つなぎ資金です。つなぎ資金を確保して上手に活用できれば、資金繰りの悪化や取引先への支払い遅延を防ぎやすくなります。
本記事ではつなぎ資金が必要になる場面や確保しておくメリット、具体的な調達方法、確保するときのポイントなどを分かりやすく解説します。急な資金不足にお困りの方は、自社に合った調達方法を検討する際の参考にしてください。
【この記事で分かること】
- つなぎ資金は、近い将来入金が見込まれていることを前提に、一時的に資金不足を補うための資金
- つなぎ資金を確保することで、資金不足による倒産のリスクや機会損失のリスクを抑えやすくなる
- つなぎ資金の調達方法にはビジネスローンや不動産担保ローンなどがあり、急ぎで資金を確保したい場合はファクタリングも有効
つなぎ資金とは?
つなぎ資金とは、将来的に入金が見込まれているものの、一時的に手元資金が不足している状況を補うための資金のことです。
企業活動では売り上げがあっても入金までに時間がかかるケースや、突発的な支出が続くケースがあります。その結果、一時的に手元資金が足りなくなる場面も少なくありません。
このようなタイミングでつなぎ資金を確保すれば、支払いの遅延や資金ショートを防げるため、事業を安定して継続しやすくなります。
つなぎ資金が必要となる場面
では、具体的にどのような場面でつなぎ資金を活用できるのでしょうか。代表的な例を4つご紹介します。
補助金・助成金の入金を待つ期間
つなぎ資金が必要となる代表的なケースが、補助金や助成金の入金を待つ期間です。
国や自治体は、事業拡大や設備投資を支援するためにさまざまな補助金・助成金制度を設けています。これらを活用すれば、自己負担を抑えながら事業成長や設備投資を進めることが可能です。
しかし多くの補助金や助成金は、対象となる事業や支払いが完了した後に支給される仕組みとなっているので、いったん自己資金で費用を立て替えなければなりません。制度や手続きの流れによっては、入金までに半年以上かかるケースもあります。
つなぎ資金を確保すれば、この間の資金不足を補えるため、資金繰りを悪化させることなく制度を活用できます。資金面の不安を解消しながら、事業拡大や設備投資を進められるでしょう。
融資実行までの期間
融資が実行されるまでの間も、つなぎ資金が必要となる場面の一つです。
金融機関からの融資は、申し込みから審査、契約、入金までに数週間から数カ月かかることもあります。その間にも仕入れや人件費などの支払いは発生するため、そのままでは手元資金が不足することもあるでしょう。
この期間に備えてつなぎ資金を確保しておけば、資金繰りを安定させながら事業を続けることが可能です。
売掛金の入金までの期間
売り上げが発生してから実際に入金されるまでの期間も、つなぎ資金が必要となる場面です。
企業間取引では掛け取引が一般的であり、売り上げが計上されてもすぐに現金が入るわけではありません。入金までの間にも、外注費や固定費などの支払いは継続して発生します。特に入金サイトが長いと、収入と支出のタイミングにずれが生じ、手元資金が不足しやすいです。
つなぎ資金を確保しておけば、入金までの間の支払いに対応でき、資金ショートや黒字倒産のリスクを回避しやすくなります。
突発的なトラブルや自然災害が起きたとき
突発的なトラブルや自然災害によって支出が増加した場合も、つなぎ資金が必要です。例えば、大規模な災害によって設備が損傷した場合や機械の故障、取引先とのトラブルによる損害賠償が発生した場合など、予期しない出費が発生することもあるでしょう。
また、突然の大口受注は一見すると喜ばしい出来事ですが、仕入れや人件費などの先行コストが増えるため、資金繰りを圧迫する要因となることがあります。資金が不足していれば、せっかくの受注機会を逃してしまう可能性もあるでしょう。
このような場面でつなぎ資金を確保しておけば、急な支出や先行コストにも対応しやすくなります。また一時的な資金不足を補うことで、事業の停滞や機会損失を防ぎ、安定した運営につなげやすくなります。
つなぎ資金を確保するメリット
ここからは、つなぎ資金を確保するメリットについて見ていきましょう。
資金不足による倒産リスクを抑えられる
つなぎ資金を確保しておくことで、資金不足による倒産リスクを抑えられます。
たとえ売り上げが順調であっても、手元の資金が不足すると人件費や外注費、税金などの支払いに対応できなくなる恐れがあります。特に掛け取引が多く、入金までに時間がかかる場合は、売り上げと現金化のタイミングにずれが生じやすく、資金繰りが不安定になりやすいです。
このようなケースでつなぎ資金を確保できれば、入金までの一時的な資金不足を補え、支払い遅延を防げます。資金繰りの悪化による倒産リスクも軽減できるでしょう。
機会損失のリスクを低減できる
つなぎ資金を確保しておくことで、ビジネスチャンスを逃すリスクも抑えられます。
新たな受注や大型案件などのチャンスが訪れても、対応するための資金が不足していれば受注を見送らざるを得ない場合があります。また補助金や助成金を活用して事業拡大を図りたくても、先行して発生する費用を支払えなければ、申請自体が難しくなることもあるでしょう。
つなぎ資金があれば、このような場面でも必要な支払いに対応しやすくなります。一時的な資金不足を理由に、受注や投資の機会を逃すリスクを抑え、事業の成長につなげやすくなります。
つなぎ資金の代表的な調達方法
つなぎ資金を確保する方法には、どのような方法があるのでしょうか。代表的な4つの方法をご紹介します。
ビジネスローン
ビジネスローンは、金融機関や信販・クレジットカード会社、消費者金融らが提供する事業者向けの融資商品で、つなぎ資金の確保にも活用できます。
一般的な銀行融資と比べて審査基準が比較的柔軟で、手続きのスピードも早いのが特徴です。サービスによっては最短即日で資金を受け取れる場合もあるため、急なつなぎ資金のニーズに対応しやすい手段といえます。担保や保証人なしで利用できる商品もあるため、急な支払に対応したい場合の選択肢になるでしょう。
ただし銀行融資や公的融資と比べて、金利は高めに設定される傾向にあります。長期間利用すると返済負担が大きくなりやすいため、近い将来に返済に充てられる入金が見込める場合に、短期的な資金補填として活用するのが望ましいです。また借り入れ限度額が低めに設定されている傾向にあるので、多額のつなぎ資金が必要な場合には、希望額を確保できない可能性があります。
不動産担保ローン
不動産担保ローンとは、所有している土地や建物を担保にすることで資金を借り入れる方法です。
担保があることで貸し手側のリスクが低くなるため、比較的審査に通りやすい傾向にあります。また、不動産の評価額によっては高額な融資を受けられる可能性があり、返済期間も長めに設定できるため、月々の返済負担を抑えながら資金調達できる点がメリットです。
ただし審査には時間がかかるケースが多く、急ぎの資金調達には向いていません。申請時には納税証明書や登記簿謄本など多くの不動産関連書類が必要となるので、手続きに手間がかかる点にも注意が必要です。
また万が一返済が滞った場合には、担保にした不動産を手放す必要があります。手数料や諸費用が発生するため、利用する際は複数の方法を比較し、返済計画をしっかり立てた上で利用しましょう。
ファクタリング
ファクタリングとは、保有している売掛債権を専門会社に売却し、本来の入金日よりも前に現金化する資金調達方法です。
先述の通り、掛け取引では売り上げと入金にタイムラグが生じますが、ファクタリングを活用すればその期間を短縮でき、確保した資金をつなぎ資金として有効活用できます。現金化までのスピードに優れたサービスもあり、急な支払いや一時的な資金不足に対応するつなぎ資金の確保に適しています。
ただし、ファクタリングは売掛債権がなければ利用できません。調達できる金額は、売掛債権の範囲内に限られるので、場合によっては高額な資金調達が難しいケースもあります。また利用時には手数料が発生するため、本来受け取れる金額よりも手取り額は少なくなります。ファクタリングを利用する際は、調達スピードだけではなく手数料を差し引いても必要な資金を確保できるかどうかを確認することが大切です。
なおファクタリングには、利用企業とファクタリング会社の2社で契約する「2社間ファクタリング」と、売掛先を含めた3社で契約する「3社間ファクタリング」があります。一般的には、2社間ファクタリングの方が3社間ファクタリングよりも手数料が高い傾向にあります。
手形割引
手形割引とは、受取手形を支払期日前に銀行や専門業者へ売却し、早期に現金化する資金調達方法です。
既に取引のある銀行での手形割引の場合は、比較的スピーディーに資金化できますが、審査に数日かかるケースもあるため、早めに問い合わせておくのが望ましいです。ただし手数料が発生するので、満期まで保有した場合に受け取れる金額よりは少なくなります。また万が一手形が不渡りとなった場合には、利用者側に支払い義務が生じる点にも注意が必要です。
なお紙の手形は2027年3月末までに交換が廃止される予定です。今後は電子記録債権やインターネットバンキングへの移行が進むため、紙手形の利用を検討する際は、金融機関に対応状況を確認しましょう。
つなぎ資金の調達にファクタリングがおすすめな理由
ご紹介した通り、資金調達方法にはさまざまなものがありますが、中でもファクタリングは売掛金の入金前に資金化できるため、一時的な資金不足を補いたい場合に適しています。ここからは、つなぎ資金の確保にファクタリングが向いている5つの理由をご紹介します。
緊急事態にも短期間で対応できる
つなぎ資金の確保にファクタリングが適している理由の一つは、短期間で資金調達ができる点です。
先述の通り、ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2種類があります。このうち2社間ファクタリングは、利用企業とファクタリング会社のみで契約が完結するため、手続きがスムーズに進みやすいのが特徴です。サービスによっては、申し込み後に最短即日で入金されるものもあります。
突発的なトラブルで急に資金が必要になった場合や、直前になって資金繰りの悪化に気付いた場合でも、迅速につなぎ資金の確保が可能です。資金調達までのスピードを重視したい企業にとって、有効な選択肢といえるでしょう。
自社の信用度が審査に影響しにくい
自社の信用度が審査に影響しにくい点も、ファクタリングがつなぎ資金の調達に適している理由です。
ファクタリングでは利用時に審査が行われますが、主に重視されるのは売掛先の信用力や支払い能力です。そのため自社が赤字決算であったり、直近で融資審査に通らなかったりした場合でも、売掛先の信用に問題がなければ利用できる可能性があります。
つなぎ資金が必要となる場面では、すでに資金繰りが悪化しているケースも少なくありません。自社の信用力に不安がある場合でも資金調達できる点は、大きなメリットといえるでしょう。
将来の融資への影響を抑えやすい
将来の融資に影響しにくい点も、ファクタリングがつなぎ資金の確保に向いている理由の一つです。
ファクタリングは借り入れではなく、売掛債権の売却による資金調達です。そのため、利用しても信用情報機関に借り入れとして記録されることがありません。また借入金として計上しないため、負債を増やさずに資金を確保できます。
今後銀行融資などを活用して事業を拡大したいと考えている場合、借り入れを増やすことに抵抗があり、つなぎ資金を確保できないという方もいるでしょう。ファクタリングであれば、融資とは異なる方法で資金を確保できるため、今後の資金調達への影響を抑えながら利用しやすいです。
売掛金の未回収リスクを軽減できる
ファクタリングを活用すれば、売掛金の未回収リスクを軽減できます。
多くのファクタリングは「償還請求権なし(ノンリコース)」で契約します。そのため、万が一売掛先の経営状況が悪化し、売掛金が回収できなくなった場合でも、利用企業が返済義務を負うことはありません。
早期現金化という意味では、手形割引もファクタリングに近い性質を持つ資金調達方法です。しかし先述した通り、手形割引は不渡りが発生した際に利用企業に買戻しや支払い義務が生じる場合がある点があります。ファクタリングのようなメリットが得られない点に注意しましょう。
またファクタリングの中にも、償還請求権ありの契約も存在するため、利用時には契約内容を必ず確認してください。
まとまったつなぎ資金を確保できる可能性がある
まとまった資金を確保できる可能性があることも、ファクタリングがつなぎ資金の確保に適している理由です。
ファクタリングで調達できる金額は、基本的に保有している売掛債権の範囲内です。そのため売掛金の額が大きい場合は、その分まとまった資金を短期間で確保できる可能性があります。大口の案件を抱えている企業や、売掛金の入金前にまとまった支払いが発生する企業にとっては、有効な資金調達手段といえるでしょう。
ただし買取可能な金額の上限は、ファクタリング会社ごとに異なります。高額の売掛債権を現金化したい場合は、事前に各社の条件や対応可能額を確認した上で申し込むことが重要です。
ファクタリングでつなぎ資金を確保するときの手順
ここからは、ファクタリングでつなぎ資金を確保する際の一般的な手順をご紹介します。
1. 問い合わせ・見積もり依頼をする
まず複数のファクタリング会社を選び、問い合わせと見積もり依頼をしましょう。
例えば同じ2社間でも、ファクタリング会社によって手数料や契約条件は異なります。まずは複数社に相談して見積もりを出してもらうことで、より自社にとって好条件のファクタリング会社と契約できます。対応の良し悪しも踏まえて比較し、信頼できそうな会社を選びましょう。
2. 必要書類を提出して審査を受ける
依頼するファクタリング会社が決まったら、必要書類を提出して審査を受けます。一般的には、請求書や通帳のコピー、本人確認書類、決算書、取引先との基本契約書などの提出を求められることがあります。必要書類はファクタリング会社によって異なるため、事前に確認しておくとスムーズです。
審査方法は、オンラインフォーム・メール・電話・対面・郵送のいずれかです。対面や郵送の場合は時間がかかる傾向にあるので、できるだけ早くつなぎ資金を確保したい場合は、オンライン完結型のサービスを選ぶとよいでしょう。
3. 契約を結ぶ
審査に通過したら契約に進みます。
契約前には、手数料や入金額、入金予定日、償還請求権の有無、売掛先への通知の有無などを必ず確認しましょう。契約内容に不明点がある場合は、必ず担当者に確認し、納得した上で契約することが大切です。
契約を結んだ後、手数料を差し引いた金額が指定口座に入金されます。
4. 売掛金の入金後に精算する
2社間ファクタリングの場合、支払期日に売掛先から入金された売掛金を、利用企業がファクタリング会社へ送金します。ファクタリングで現金化した売掛金は、既にファクタリング会社が所有する債権のため、別の用途に使ってしまわないよう、注意しましょう。
一方3社間ファクタリングの場合は、売掛先がファクタリング会社へ直接売掛金を支払うのが一般的です。契約形態によって入金後の流れが異なるため、契約時に清算方法も併せて確認しておきましょう。
つなぎ資金を確保するときのポイント
最後に、つなぎ資金を確保する際に押さえておくべき3つのポイントを解説します。
自社に合った調達方法を選ぶ
つなぎ資金を確保する際は、自社の状況に適した調達方法を選びましょう。
解説した通り、つなぎ資金の確保手段にはビジネスローンや不動産担保ローン、ファクタリング、手形割引などさまざまな選択肢があります。資金が必要なタイミングや金額、売掛債権や手形の有無、手数料負担などによって適した方法は異なります。
例えば急ぎで資金を確保したい場合は、資金化までのスピードが早いファクタリングやビジネスローンがおすすめです。まとまった金額が必要な場合は、調達可能額が比較的大きい不動産担保ローンなどがよいでしょう。
それぞれの特徴を理解した上で、資金繰りに過度な負担がかからない方法を選ぶことが大切です。
必要な資金を計算する
つなぎ資金を確保する際は、どの程度の資金が必要なのかを正確に把握することも重要です。
つなぎ資金は一時的な資金不足を補うためのものですが、必要以上に調達すると返済負担や手数料、利息などのコストが増える可能性があります。一方、調達額が不足していれば再度資金調達が必要になることもあるでしょう。
こうした資金の過不足を防ぐためには、資金繰り表などを活用し、入金予定と支払い予定を整理することが重要です。どのタイミングでいくら不足するのかを具体的に把握した上で、必要な金額を算出しましょう。
入金の見通しを立てた上で利用する
つなぎ資金は、将来予定される入金までの一時的な資金不足を補うための資金です。そのため長期的に使い続けるものではなく、短期間での利用を前提に考える必要があります。
利用する際は、いつ返済や精算ができるのかを事前に確認し、資金を補填できる目途を立てておくことが重要です。売掛金の入金予定や融資実行時期、補助金・助成金の支給予定などを確認し、どのタイミングで資金を回収・補填できるのかを明確にしておきましょう。
入金の見通しが立っていない状態でつなぎ資金を確保すると、返済や精算のために再度資金調達が必要になる可能性があります。手数料や利息の負担が重なれば、かえって資金繰りが悪化する恐れもあるため、入金予定を確認した上で無理なく活用することが大切です。
まとめ:急なつなぎ資金の確保にはファクタリングを活用しよう
つなぎ資金は一時的な資金不足を補い、事業を安定的に継続するために役立つ資金です。特に売掛金の入金前に運転資金の支払いが迫っている場合や、突発的な支出が発生した場合には、早めにつなぎ資金の調達方法を検討する必要があります。
つなぎ資金を確保する方法には、ビジネスローンや不動産担保ローン、手形割引などさまざまなものがあります。中でも、急ぎで資金を確保したい場合は、売掛債権を現金化できるファクタリングがおすすめです。サービスによっては最短即日で資金化できる場合があり、入金前の支払いや急な資金不足にも対応できます。
またファクタリングは借り入れではないため、負債を増やさずに資金調達しやすい方法です。将来の融資への影響を抑えたい場合や、売掛金の未回収リスクを軽減したい場合にも活用できます。
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