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建設業で補助金を利用するときに役立つ「つなぎ融資」の意味・メリット・注意点を徹底解説

建設業向けの補助金は、設備投資や事業の拡大を図るときの大きな助けです。一方で「補助金を受け取るまでの時間が長く、資金繰りが悪化している……」「資金不足を素早く解消する方法を知りたい……」と悩んでいる方もいるかもしれません。

そこで本記事では、建設業で補助金や助成金を利用するときに役立つ「つなぎ融資」について詳しく解説します。つなぎ融資の意味はもちろん、メリットや利用時の注意点なども分かりやすく解説するため、資金繰りの悪化に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • つなぎ融資とは、一時的な資金不足を解消するための短期的な融資を意味する
  • 一般的な融資と比較すると、つなぎ融資の審査は厳しくなく、申し込みのハードルが低い
  • つなぎ融資を利用するときは、返済期間や金利の高さに注意する必要がある
  • 補助金を受け取るまでの資金繰り悪化を防止したいなら、ファクタリングの利用がおすすめ

つなぎ融資とは? 建設業で補助金を利用するときに役立つ融資

つなぎ融資は、一時的な資金不足を補うための短期的な融資です。長期的な融資と比較すると審査はそれほど厳しくなく、次の売上や取引先からの入金を待っている間の資金繰り改善に役立ちます。

またつなぎ融資は、補助金や助成金を受け取るまでの資金確保にも適しています。補助金や助成金の申請をする場合、必要書類を提出した上で審査や手続きを進めるのが一般的です。この審査や手続きに時間がかかるのはもちろん、申請が通ったからといって、すぐに資金を受け取れるわけではありません。

補助金や助成金の種類によっては、まず自社資金で設備投資などを行い、その後で申請した金額が入金されるケースもあります。設備投資後に完了報告や審査などが必要な補助金もあり、入金までの間に資金繰りが悪化する可能性もあります。

手元の資金に余裕がある建設業者は問題ありませんが、資金繰りに困っている場合や補助金の入金を待つ余裕がない場合は、つなぎ融資をうまく活用して資金を確保していくとよいでしょう。

建設業でつなぎ融資を利用すべきケース

特に建設業で、以下のような状況のときはつなぎ融資を検討するのがおすすめです。

  • 支払いサイトが長く、一時的に資金繰りが悪化しているとき
  • 災害や取引先の倒産など、不測の事態が発生したとき

建設業では支払いサイトが長く設定されているケースもあり、工事を完了してもすぐに代金を受け取れるとは限りません。契約によっては代金の受け取りが数カ月後になる可能性もあります。

一方で、次の建設工事に向けた資材の購入や従業員への給与の支払いなどは、避けられません。資金不足と支払いのタイミングが重なる場合は、つなぎ融資の利用を検討しましょう。

また不測の事態が発生したときにも、つなぎ融資が役立ちます。例えば、取引先の倒産によって売掛金を回収できない、地震や大規模な火災によって資金が大幅に減少した、といったケースが挙げられます。

急な資金繰り悪化により事業の継続が難しくなったときは、つなぎ融資を使って危機を回避しましょう。

つなぎ融資の借入先

つなぎ融資の借入先には、以下のような金融機関があります。

  • 民間の銀行・信用金庫
  • 日本政策金融公庫

つなぎ融資を検討している場合は、まず普段から付き合いのあるメインバンクに相談してみましょう。メインバンクは、自社の経営状況や資金繰りなどをよく把握しており、資金確保について適切なアドバイスをもらえるケースもあります。

政府系金融機関である日本政策金融公庫も、つなぎ融資の借入先の選択肢です。日本政策金融公庫は、民間の銀行や信用金庫での融資を受けにくい中小企業や小規模事業者などを主な対象として支援を行っており、つなぎ融資の相談もできます。比較的低金利で融資を受けられるため、選択肢の一つとして検討しましょう。

※参考:日本政策金融公庫.「業務の概要」.(参照2026-03-30).

建設業で補助金の受け取りまでにつなぎ融資を利用するメリット

つなぎ融資には、一般的な融資とは異なる特徴やメリットがあります。両者の違いを下の表にまとめました。

  つなぎ融資 一般的な融資
主な目的・用途 一時的な資金不足の解消 中長期的な運転資金や設備投資資金の確保
融資の期間 短期間 中~長期間
融資の上限 交付決定額が目安 企業の担保力や財務状況による
金利 一般的に高め 一般的に低め

以下で、つなぎ融資を利用するメリットについて詳しく解説します。

一般的な融資ほど審査が厳しくない

つなぎ融資の大きなメリットは、一般的な融資ほど審査が厳しくないため、申し込みのハードルが低いことです。つなぎ融資は、一時的な資金繰り悪化を解消するためのものであり、基本的には次の売上や補助金の入金があったタイミングで返済します。

長期的な融資とは異なり、返済が滞るリスクが低いため、金融機関による審査もそれほど厳しくないケースが多いでしょう。とはいえ、つなぎ融資を受ける際にも審査は実施されるため、必要書類を準備した上で手続きを進めることが重要です。

事業の拡大や立て直しを図れる

事業の拡大や立て直しを図れることも、つなぎ融資を活用するメリットの一つです。建設業において事業を拡大していくためには、DX化の推進やICT建機の導入といった設備投資が欠かせません。

一方で「設備投資を進めたいが手元の資金が不足している」「補助金の申請を出したが、入金までに時間がかかる」といった悩みを抱えるケースもあります。そこで、つなぎ融資を活用すれば、補助金や助成金を受け取るまでの間に素早く資金を確保し、新しい設備やシステムの導入を進められます。

建設業でつなぎ融資を利用するときの注意点

建設業でつなぎ融資を受けるときは、補助金の交付の遅れや減額、返済期間や金利などに注意しましょう。以下で、それぞれの注意点について詳しく解説します。

補助金の交付が遅れる可能性がある

次のような理由により、補助金の交付が予定より遅れる可能性があります。

  • 提出書類や完了報告の内容に不備がある
  • 補助金の申請が多く、処理に時間がかかっている
  • 補助事業の進行が遅れている

提出書類や完了報告の内容に不備があると、差し戻しや再提出などが発生し、補助金が交付されるまでの時間が長くなります。また補助金に対する申請が多い場合や、補助事業全体の進行が滞っている場合も、交付の遅れが発生するかもしれません。

どのような理由であれ、補助金の交付が遅れると、つなぎ融資の返済計画も崩れる可能性があります。補助金の受け取りが遅れそうなときは、返済計画を見直したり金融機関と融資期間の延長について相談したりするなど、臨機応変な行動が大切です。

補助金が減額される可能性がある

補助金の審査に通過したとしても、必ず満額支給されるとは限りません。

例えば、完了報告に不備があったり要件を満たしていなかったりすると、補助金が減額される可能性もあります。また申請時と異なる内容の事業を行っている、補助事業と関係ない経費が含まれているなどと判断され、補助金が減額される可能性もあります。

補助金が減額された場合は、手元の資金を使ってつなぎ融資を返済することになるため、資金繰りに影響が出るかもしれません。補助金の申請をする場合は、満額の支給を受けられるよう、要件などを事前に確認しておきましょう。

短期間での返済を求められる可能性がある

つなぎ融資は一時的な資金不足の解消を目的としているため、一般的な融資と比較すると、短期間での返済を求められます。長期的な融資を受けるのは難しく、補助金を受け取ったり売上が出たりしたタイミングで返済するのが一般的です。

つなぎ融資を利用するときは、補助金をいつ受け取れるのかなど、スケジュールを明確にした上で返済計画を立てましょう。

金利が高くなる可能性がある

金利についても注意が必要です。一般的な融資と比較すると、つなぎ融資の金利は高めに設定されているケースが多いです。金利は金融機関によって異なりますが、金利の高さによって短期間で高額の返済が発生し、結果的に資金繰りが悪化する可能性もあります。

せっかくつなぎ融資を受けたにもかかわらず、資金繰りが悪化しては意味がありません。普段から付き合いのある金融機関を含め、複数機関の金利や手数料などを比較した上で、大きな負担にならないような形のつなぎ融資を受けましょう。

赤字決算や税金の未納があると利用できない

赤字決算が続いていたり、税金の未納があったりすると、財務状況が悪いと判断され、つなぎ融資を利用できない可能性があります。つなぎ融資の審査では、信用力や財務状況、返済能力などを総合的にチェックされます。

事前に自社の財務状況を確認し、必要に応じて改善しておきましょう。

スケジュールに余裕がない場合は資金繰りが悪化する可能性がある

つなぎ融資は、スケジュールに余裕がない場合、資金繰りが悪化する可能性があります。一般的な融資に比べて審査が厳しくないとはいえ、必要書類の準備や手続きには一定の時間がかかるためです。

必要書類や手続きの内容は金融機関によって異なるものの、事業計画書や決算書などの提出を求められるのが一般的です。書類の不足や不備があると手続きが遅れ、資金調達のタイミングに影響が出る恐れがあります。

そのため、あらかじめ金融機関に必要書類を確認し、余裕を持って準備を進めることが大切です。

建設業向けの補助金・助成金5選

ここでは、以下のような建設業向けの補助金や助成金を5つ紹介します。

  • ものづくり補助金
  • デジタル化・AI導入補助金(旧・IT導入補助金)
  • 事業再構築補助金
  • キャリアアップ助成金
  • 建設市場整備推進事業費補助金

それぞれの詳細について順番に解説します。

1. ものづくり補助金

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、建設業の設備投資に役立つ代表的な補助金の一つです。中小企業や小規模事業者の生産性向上や事業の拡大を目的として、新しい製品やサービスの開発を行うときに活用できます。

ものづくり補助金は次の2つの枠に分かれており、それぞれ補助上限額などが異なります。

  • 製品・サービス高付加価値化枠:最大2,500万円(従業員数に応じて750万~2,500万円)
  • グローバル枠:最大3,000万円

国内において設備投資や新システムの構築を検討している場合は、製品・サービス高付加価値化枠を利用しましょう。ただし、申請するためには、付加価値額の増加、賃金の増加などの要件を満たす必要があります。

※参考:補助金活用ナビ.「ものづくり補助金のご案内」.“ものづくり補助金とは”.(参照2026-03-21).

2. デジタル化・AI導入補助金(旧・IT導入補助金)

デジタル化・AI導入補助金は、主に中小企業や小規模事業者のDX推進やセキュリティ対策を目的として、ITツールやサービスの導入を支援するための補助金です。以前の名称は「IT導入補助金」でしたが、2026年からは「デジタル化・AI導入補助金」に変更されました。

インボイス対応時などにも適しており、要件を満たしていれば安価なITツール導入時にも活用できます。以下のような枠があるため、導入したいツールに合わせて選択しましょう。

  • 通常枠:DX化や業務効率化を目的としたシステムの導入を支援
  • 複数者連携デジタル化・AI導入枠:複数の企業が連携して、地域DXや生産性向上を図る取り組みを支援
  • インボイス枠(インボイス対応類型):インボイス制度に対応した会計ソフトやハードウェアなどの導入を支援
  • インボイス枠(電子取引類型):インボイス制度に対応した受発注ソフトの導入を支援
  • セキュリティ対策推進枠:サイバーセキュリティ対策を支援

例えば、勤怠管理システムを導入して人事業務を効率化したい場合は「通常枠」、インボイス発行を効率化するために会計システムを導入する場合は「インボイス枠」が適しています。

※参考:中小企業庁.「「デジタル化・AI導入補助金」でIT導入・DXによる生産性向上を支援!」.(参照2026-03-21).

3. 事業再構築補助金

事業再構築補助金は、ポストコロナ時代における社会の変化に対応するために、新市場への進出や事業再編などに取り組む中小企業を支援する補助金です。成長分野進出枠(通常類型)、成長分野進出枠(GX進出類型)、コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)の3つの枠があり、それぞれ補助上限額などが異なります(※)。

また、この補助金を利用するためには、次のような要件を満たす必要があります。

  • 事業再構築指針に示された「事業再構築」の定義に該当する
  • 事業計画について金融機関や認定経営革新等支援機関などの確認を受ける
  • 補助事業終了後3~5年で、付加価値額の年平均成長率が定められた基準を超える

事業再構築補助金を申請するときは、自社に適した枠や補助対象者、申請要件などを確認しましょう。GビズID(アカウント)の取得も必要です。取得には一定の時間がかかるため、余裕を持って準備を進める必要があります。

※参考:事業再構築補助金事務局.「事業の再構築に挑戦する皆様へ」.(参照2026-03-21).

4. キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、短時間労働者や派遣労働者など、非正規雇用者のキャリアアップを支援する制度です。非正規雇用者の正社員化や処遇改善を実施した企業に対して支給されます。

非正規雇用者などを正社員に変更する「正社員化コース」、基本給の賃金規定などを改定し、3%以上増額させる「賃金規定等改定コース」、非正規雇用者を対象に賞与や退職金の仕組みを導入する「賞与・退職金制度導入コース」などがあります(※)。

キャリアアップ助成金を受けるためには、各コースの実施日前日までにキャリアアップ計画の作成と提出が必要です。計画届などの申請様式をダウンロードした上で、作成を進めましょう。

※参考:厚生労働省.「キャリアアップ助成金」.(参照2026-03-21).

5. 建設市場整備推進事業費補助金

建設市場整備推進事業費補助金は、建設業の災害への対応力を強化するため、ICT機器の購入やICT機器を使用した防災訓練の費用の一部を支援する制度です(※)。「地域の守り手」となる中小建設業者の支援と、災害からの復旧力強化を目的として、2024年度補正予算により新設されました。

この補助金が導入された理由や背景は、以下の通りです。

  • 激甚化・頻発化する災害への対応力強化
  • 建設業における処遇改善・働き方改革・生産性向上の推進
  • ICT技術の活用による安全性・効率性の向上

建設市場整備推進事業費補助金を活用すれば、被災地の応急復旧を想定した防災訓練においてICT機器を導入する場合などにおいて、その経費の一部が補助されます。対象となるICT機器は、ウェアラブルカメラやドローン、四足歩行ロボットなどです。

ICT技術の導入による災害対応力の強化を検討している建設業者は、この補助金をうまく活用しましょう。

※参考:一般社団法人 全国建設業協会.「建設市場整備推進事業費補助金」.(参照2026-03-21).

建設業で補助金・助成金を利用するメリット

建設業における補助金・助成金の利用には、次のようなメリットがあります。

  • 返済する必要がない
  • 要件を満たせば交付を受けられる

返済の必要がないことは、補助金を申請する大きなメリットです。つなぎ融資とは異なり、高い金利に苦しんだり、返済計画で悩んだりする必要はありません。資金繰りを圧迫せずに、設備投資や事業の拡大を進められるでしょう。

要件を満たせば交付を受けられることも補助金のメリットです。補助金や助成金の審査では、自社の経営状況や信用力などではなく、設定された要件を満たしているかどうかがチェックされます。中小企業や小規模事業者が利用しやすい補助金も多いため、うまく活用して設備投資などを進めましょう。

建設業の資金調達にはファクタリングも有効

これまで紹介してきた通り、つなぎ融資は建設業における資金調達の方法の一つです。しかし、審査や手続きにある程度の時間がかかるため、すぐに資金を確保できるとは限りません。

素早く資金調達をしたい場合は、ファクタリングも有効な選択肢の一つです。ファクタリングとは、自社が保有している売掛金を売却し、支払い期日よりも前に現金化できるサービスです。借入ではないため、信用情報への悪影響がないことや、比較的簡単な審査でスピーディーに資金調達できるといったメリットがあります。

補助金の入金を待っている間の資金繰りを素早く改善したい場合は、ファクタリングの利用を検討しましょう。

ファクタリングをご検討中の方は、株式会社No.1のスピード査定をお試しください。建設業者さま限定で手数料を優遇し、資金繰りをサポートします。オンラインで契約可能なため、お気軽にご利用ください。

まとめ:建設業では補助金とつなぎ融資を組み合わせて資金を確保しよう!

今回は、建設業で補助金を利用するときに役立つ「つなぎ融資」について解説しました。つなぎ融資を活用すれば、補助金や助成金を受け取るまでの資金繰りを改善できます。長期的な融資と比較すると審査はそれほど厳しくないため、適切なタイミングで利用すれば、一時的な資金不足を解消できるでしょう。

ただし短期間での返済を求められたり、金利が高く設定されていたりするケースもあります。提出書類の不備などにより補助金の受け取りが遅れ、返済計画が崩れる可能性もあるため、無理のない資金計画を立てておきましょう。

補助金を受け取るまでの資金繰り悪化を防止したい場合は、ファクタリングの利用がおすすめです。株式会社No.1では、建設業向けのファクタリングサービスを展開しています。売掛金を買い取り、素早く現金化します。建設業者さま限定で手数料を優遇しているため、お気軽にご利用ください。

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