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ファクタリングが資金繰りに役立つ理由とは?9つのメリットから徹底解説
会社が経営を続けるには、資金繰りを回さなければなりません。
資金繰りを回すこと、そのために資金を調達することは、経営者に最も重要な任務といえるでしょう。
しかし実際には、資金繰りに苦しむ会社が少なくありません。
資金繰りが苦しい会社の多くは、何らかの理由で慢性的に資金繰りが悪化している、資金繰りに必要な資金をスムーズに調達できない、といった問題を抱えています。
そんな中、注目を集めているのがファクタリングです。
この記事では、ファクタリングと資金繰りの基礎知識、ファクタリングが資金繰りに役立つ理由、資金繰りに活用する際の注意点などを詳しく解説します。
資金繰り悪化とは?
ファクタリングを利用したい理由にはどのようなものがあるでしょうか?
もちろん資金繰りが悪化したからではありませんか?
会社にとって資金繰りの悪化はなんとしてでも避けなければなりません。
そもそも会社の倒産には黒字であるとか赤字である、ということは直接的に結びついてくることはありません。
なぜ倒産がおこるのかというと、会社に資金がなくなってしまうからなのです。
仮に大赤字になっていたとしても、会社に潤沢な資金があれば問題はありません。
大赤字をその資金で補填できるわけです。
一方で黒字であったとしても出ていく資金が多くなってしまえば、会社の資金が枯渇してしまいます。
一気に資金繰りが悪化することになってしまうわけです。
黒字倒産といった言葉を聞いたことはありませんか?
会社の資金がなくなったらどうなるでしょうか。
仕入先にも支払いができないので、取引先からの信頼を失ってしまいます。
従業員に給与も支払えません。
特にダメージが大きいのが不渡りです。(当座預金をもっている会社の場合)
手形の不渡りを起こしてしまうと、銀行から取引停止にされてしまいます。(半年間に2回以上の不渡りを出したケース)
資金繰りに役立つファクタリングとは?
経営を続けるためには、ともかく資金繰りを回す必要があります。
経営者の最も重要な任務は、資金繰りといっても過言ではないでしょう。
しかしながら、資金繰りに余裕がない会社が多いことも事実です。
資金繰りを回し続けるためには、必要な資金を絶えず調達し続けなければなりません。
資金繰りに必要な資金が不足すれば、資金繰りはショートしてしまいます。
そこで近年、資金繰りに役立つ方法として注目されているのがファクタリングです。
ファクタリングは売掛金の譲渡取引
簡単にいえば、ファクタリングは売掛金の売却です。
現在の日本では、ほとんどの会社が信用取引を行っています。
信用取引の際に発生するのが売掛金です。
売掛金は権利の一種であり、これがあることによって支払期日に売掛先から代金を受け取ることができます。
しかしながら、売掛金は権利であると同時に義務としての側面も持っています。
売掛金は、支払期日まで代金の受け取りを待つ義務でもあるのです。
これは、売掛先が支払うべき代金を一時的に自社が立て替えることにほかなりません。
このように、売掛金には立替金としての側面があるため、資金繰りの負担になります。
扱い方次第では、売掛金によって資金繰りが悪化することもあります。
とはいえ、信用取引を行っている以上、手元に売掛金があることはやむを得ません。
この売掛金をいかに早く回収するかによって、資金繰りは大きく変わってきます。
ファクタリングは、会社が所有している売掛金をファクタリング会社に譲渡・売却し、資金を調達します。
ファクタリングに利用できるのは、支払期日前の売掛金だけです。
支払期日前の売掛金をファクタリングで売却すれば、結果的に早期回収したことになります。
つまり、ファクタリングは売掛金の早期資金化サービスです。
金融庁も、ファクタリングを以下のように定義しています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
ほとんどの会社が信用取引を行っており、多かれ少なかれ手元には売掛金があります。
したがって、ファクタリングはほとんどの会社に利用できる資金調達方法であり、資金繰りに活用できます。
近年、政府がファクタリングの活用を推奨しているのも、資金繰りの安定を促すためです。
ファクタリングの法的根拠
資金繰りにファクタリングを活用することは、一部ではトレンドになりつつあります。
とはいえ、日本でのファクタリングの歴史は浅く、資金繰りに活用している会社はまだまだ少数派です。
ファクタリングに限らず、新しい技術やサービスが誕生し、普及していく過渡期においては、様々な問題が発生します。
法整備の問題
例えば、法整備の問題です。
とりわけ、ファクタリングのように短期間で急速に普及していく場合、法整備が追い付かないことが問題となります。
現時点では、ファクタリング業を厳しく規制する法律はありません。
新規にファクタリング業を開業する場合、登録や免許などは一切不要です。
実際に、他業種の悪質業者(特に違法な貸金業者)がファクタリング業に紛れ込んでいます。
このため、ファクタリングを違法なもの、グレーなもの、資金繰りに活用しにくいもの、といったイメージを抱く人も多いです。
ファクタリングは合法
しかしながら、ファクタリングは合法的な仕組みであり、法的根拠もあります。
金融庁の定義によれば、ファクタリングは法的に債権譲渡です。
以下の通り、民法では債権譲渡取引を認めています。
(債権の譲渡性)
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
出典:出典:e-Gov法令検索「第四節 債権の譲渡」
民法第466条をみれば、債権譲渡が合法であることは明らかです。
ファクタリングは債権譲渡の一種ですから、債権譲渡が合法であればファクタリングも合法といえます。
これがファクタリングの法的根拠です。
ファクタリングの安全性
もちろん、「ファクタリングは合法」ということと、「ファクタリングは安全」ということは、必ずしもイコールではありません。
上記の通り、ファクタリング業界に悪質業者が紛れ込んでいることは事実です。
詳しくは後述しますが、悪質業者でファクタリングすると、資金繰りに役立つどころか、むしろ資金繰り悪化につながることもあります。
この意味において、ファクタリングは100%安全とは言い切れません。
しかしながら、ファクタリングが100%合法であり、普通に利用すれば資金繰りに役立つこともまた事実。
資金繰りに活用するためにも、ファクタリングを正しく理解することが大切です。
ファクタリングの方式
ファクタリングを資金繰りに利用する際、ファクタリングの方式を選ぶ必要があります。
ファクタリングの方式を大別すると、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのふたつです。
方式を分けるポイントは「売掛先が関与するかどうか」ビジネスローンにあります。
さらに、2社間ファクタリングの一種としてオンラインファクタリングがあります。
簡単にまとめると以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)とファクタリング会社の2社間で取引する方式
- オンラインファクタリング:2社間ファクタリングの取引を全てオンラインで行う方式
- 3社間ファクタリング:利用会社、ファクタリング会社、売掛先の3社間で取引する方式
それぞれの特徴を簡単にみていきましょう。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、利用会社とファクタリング会社の2社間だけで取引します。
売掛先が一切関与しないのが特徴です。
ファクタリングを利用する会社のほとんどは、2社間ファクタリングを選びます。
というのも、2社間ファクタリングのほうが資金繰りに役立つからです。
2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、簡単な手続きで利用できます。
ファクタリング経験がない人でも利用しやすく、資金繰りの柔軟性が高まります。
また、資金調達スピードに優れており、最短即日での調達も可能です。
資金繰りショートが迫っている場合、2社間ファクタリングが最適といえるでしょう。
売掛先に知られずファクタリングできることも魅力です。
これにより、売掛先に資金繰り悪化を疑われる心配もありません。
ただし、2社間ファクタリングは他の方式に比べて手数料が高いため、資金繰り負担には注意が必要です。
オンラインファクタリング
オンラインファクタリングは、2社間ファクタリングの手続きをオンライン化したものです。
手続きの一部分だけではなく、全てをオンラインで手続きする(オンライン完結)ことにより、利便性とスピードがさらに高まりました。
もちろん、オンラインファクタリングも2社間取引ですから、売掛先に知られることはありません。
また、従来の2社間ファクタリングに比べて、コスト面も大幅に改善されました。
オンラインファクタリングは手数料が安く、資金繰りへの負担を軽減できます。
オンラインファクタリングは、ネット環境さえあれば簡単に利用できるため、資金繰りに活用する会社が増えています。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、利用会社・ファクタリング会社・売掛先の3社間取引です。
売掛先が必ず関与するのが特徴といえます。
例えば、売掛先への債権譲渡通知・承諾手続きが必須です。
売掛先が債権譲渡に承諾しない場合、違法性はないとしても3社間取引が成立しません。
このように、売掛先の協力がなければ利用できないのが3社間ファクタリングの難点です。
3社間ファクタリングが資金繰りに役立つのは、売掛先が協力的な場合に限られます。
実際には、「元請けがファクタリングに協力してくれない」、「契約で譲渡禁止特約が設定されている」、「売掛先がファクタリングを違法視している」などの理由から、3社間ファクタリングを利用できないケースも多いです。
このほか、手続きが煩雑であることから、資金調達にはやや時間がかかります。
したがって、緊急の資金繰りには不向きです。
ただし、3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりも手数料が安く、資金繰りの負担軽減になります。
売掛先がファクタリングに好意的であれば、3社間ファクタリングでの資金繰りも検討してみましょう。
ファクタリングが資金繰りに役立つ理由9選
以上の内容だけでも、ファクタリングが資金繰りに役立つことがわかります。
では、具体的にはどのように役立つのでしょうか。
ここからは、ファクタリングが資金繰りに役立つ理由を詳しく紹介します。
資金繰りに必要な資金を調達しやすい
資金繰りを回すには、不足資金を調達しなければなりません。
その際、厄介なのが審査です。
大抵の資金調達方法では審査が行われます。
審査に通らなければ資金は調達できず、資金繰りがショートするリスクも出てきます。
ファクタリングは、他の資金調達方法に比べて審査に通りやすく、資金繰りに利用しやすいのが大きなメリットです。
特に、融資に比べた場合、調達しやすさには雲泥の差があります。
融資とファクタリングを比較しながら、その理由をみていきましょう。
融資と資金繰り
多くの会社にとって、資金繰りの軸になるのは融資です。
銀行や貸金業者、日本政策金融公庫など、借入先は色々あります。
融資は他の資金調達方法よりも審査が厳しく、とりわけ銀行融資は難易度が高いです。
実際に、資金繰りに融資を利用したい、しかし審査に通らず資金繰りに行き詰まるというケースが少なくありません。
なぜ融資の審査が厳しいかといえば、融資先を基準に審査するためです。
銀行や貸金業者にとって、融資は基幹業務であり、利息収入が収益の大部分を占めています。
しかしながら、貸付金に対する利息の割合はわずかなものです。
銀行ならば年利2~3%、貸金業者でも年利18%程度ですから、一部が回収できなくなっただけでも損失が発生します。
このため、融資審査では返済力を精査し、貸倒れリスクが低いと判断した場合に限って融資します。
逆にいえば、業績が悪化している、財務内容が悪い、資金繰りに余裕がないなど、経営に問題を抱えている会社には融資しません。
これが、融資の審査が厳しく、資金繰りに活用しにくい理由です。
ファクタリングと資金繰り
ファクタリングの審査は、融資に比べてかなり緩いといえます。
もっとも、これは「審査しない」「審査がずさん」といったことではありません。
ファクタリングは、利用会社ではなく売掛金・売掛先を基準に審査するため、融資よりも圧倒的に審査に通りやすいのです。
ファクタリング会社は、利用会社の売掛金を額面金額よりも安く買い取り、売掛先から満額回収することで差額を儲けています。
ここで重要なのは、利用会社ではなく売掛金・売掛先です。
売掛金・売掛先に問題がなければ、利用会社の資金繰りがどれだけ悪くとも、業績・財務が悪化していようとも、審査に通る可能性が高いです。
もちろん、売掛金によっては審査に落ちることもあります
利用会社の資金繰りがいくら良好でも、売掛金・売掛先に問題があれば買い取ることはできません。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 売掛金の問題・・・額面金額が小さく採算がとれない、支払期日が遠いためファクタリング会社の資金繰り負担が大きいなど。
- 売掛先の問題・・・売掛先の資金繰りが悪く、回収不能リスクが高い。
このような場合、ファクタリング会社は買い取ることができず、審査に落ちてしまいます。
とはいえ、取引先が複数あれば売掛金の内容も様々ですから、全ての売掛金が審査に落ちることは考えにくいです。
また、ファクタリング会社によって審査の方針は異なるため、A社で審査に落ちた売掛金がB社では審査に通る、といったことが多々あります。
ファクタリングは審査難易度が低いからこそ、資金繰りに利用しやすいのです。
資金繰りに行き詰まったらファクタリングを
銀行融資の審査に落ちた時、次善策としてノンバンクのビジネスローンを検討する人も多いです。
しかしながら、ビジネスローンはおすすめできません。
ビジネスローンも融資である以上、銀行融資と同じように融資先を基準に審査します。
経営や資金繰りの悪化が深刻である場合や、信用に致命的な問題がある場合には、たとえビジネスローンでも審査に落ちます。
そこで、資金繰りに困ったときは、迷わずファクタリングを利用しましょう。
ファクタリングは、融資を受けられない会社でも審査に通ります。
具体的には、以下のような場合でもファクタリングならば調達可能です。
- 業績悪化が長期間続いており、改善の見通しも立っていない。十分な利益を得られず、資金繰りの悪化も続いている。
- 赤字決算が2期以上続いている。手元資金の流出が続き、資金繰りが苦しい。
- 債務超過・借入過多に陥っている。返済負担も重く、資金繰りに余裕がない。
- 資金繰りが回らず返済が困難になったため、リスケジュール中である。
- 資金繰りが回らず、すでに借入金の返済が遅れている(期限の利益を喪失している)
- 資金繰りに余裕がなく、税金や社会保険料を支払っていない。
これらの状況では、銀行融資の審査に通ることはなく、ノンバンクのビジネスローンでさえかなり危ういといえます。
資金繰りをつなぐためにも、ファクタリングを優先的に活用してください。
無担保・無保証で利用できる
ファクタリングは、原則的に無担保・無保証で利用できます。
これは、資金繰りに困っている会社にとって、非常に大きなメリットになるでしょう。
銀行が担保・保証を重視する理由
資金繰りが悪化する原因はひとつとは限りません。
むしろ、大抵は複数の原因が絡み合って資金繰りが悪化します。
売上の悪化、利益率の悪化、借入金と返済負担の増加、売上増加に伴う売掛金の増加、労働力の不足、業務効率の悪化、経費の増加など、挙げていけばキリがありません。
これらの原因は、基本的に融資審査でもマイナスに働きます。
というのも、資金繰りの悪化は返済力の低下につながるためです。
そんなとき、融資を受けるカギとなるのが担保・保証です。
不動産や売掛債権などの担保、あるいは信用保証協会の保証があれば、融資先の資金繰りが悪化していても問題ありません。
融資は法的に消費貸借に分類され、民法では以下のように定義されています。
(消費貸借)
第五百八十七条 消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。
出典:出典:e-Gov法令検索「第五節 消費貸借」
これは、融資には返済義務が伴うということです。
基本的には現金(本業から得た利益)で返済しますが、現金以外の方法(種類、品質及び数量の同じ物)で返済することもできます。
つまり、融資先の資金繰りが悪化し、返済不能に陥っても、担保資産の売却や信用保証協会の弁済によって、貸倒損失の大部分を回避できるというわけです。
だからこそ、銀行は担保・保証を重視します。
無担保・無保証で融資を受けられる会社は、業績・財務・資金繰りなど全て良好な、ごく一部(全体の1割程度)の会社だけです。
基本的に、資金繰りに問題を抱えている会社は担保・保証を求められます。
この時、担保・保証が不足している会社は融資を受けられず、資金繰りに行き詰まります。
ファクタリングが無担保・無保証の理由
なぜ、ファクタリングは無担保・無保証で利用できるのでしょうか。
それは、ファクタリングが法的に債権譲渡であり、融資(法的に消費貸借)とは異なるためです。
ファクタリングは、ファクタリング会社に債権(売掛金)を有償譲渡し、資金を調達します。
調達した資金に返済義務はありません。
上記の通り、銀行が担保・保証を重視するのは、「返済義務がある→返済不能に備える必要がある→担保・保証で保全の充足を図る」という考え方によるものです。
逆にいえば、返済義務がなければ「返済不能に備える」という発想自体が成り立ちません。
つまり、ファクタリング会社には担保・保証を求める理由がないのです。
むしろ、ファクタリング会社は担保・保証を避けます。
担保・保証付きでファクタリングした場合、ファクタリング業ではなく貸金業とみなされるためです。
実際に、金融庁は以下のような場合に「ファクタリングではなく実質的に貸付け」とみなします。
ファクタリングとして行われ、契約書に「債権譲渡契約(売買契約)」であることが定められた取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものについては、貸金業に該当するおそれがあります。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
担保・保証を求める場合、保全の充足を図っていることは明らかであり、「経済的に貸付けと同様の機能を有している」とみなされます。
当然ながら、ファクタリング会社は貸金業としての規制を受けることとなり、貸金業法や出資法に違反する可能性が高いです。
そのリスクを避けるためにも、正規のファクタリング会社は、ほぼ例外なく「無担保・無保証」としています。
担保・保証の温存に役立つ
無担保・無保証で資金を調達することは、資金繰りに大きなメリットがあります。
まず、担保・保証が不足している会社も、ファクタリングならば問題ありません。
業種の特性により担保資産をほとんど持っていない会社、信用保証協会の保証審査に通らない会社、保証枠を全て使い切っている会社など、担保・保証が不足するケースは色々考えられます。
そのような会社は、ファクタリングで資金繰りを回しましょう。
もちろん、担保・保証に余裕がある会社も、ファクタリングを利用すれば資金繰りがさらに安定します。
この場合、あえてファクタリングで資金繰りを回すことで担保・保証を温存できます。
そして、いざというときに担保付融資や保証付融資で調達すれば、資金繰りをラクに維持できるというわけです。
業歴に関係なく利用できる
ファクタリングは業歴を問いません。
これにより、業歴が短い会社の資金繰りに役立ちます。
業歴が短い会社は資金繰りが苦しい
業歴と資金繰りは密接な関係にあります。
基本的に、業歴が短いほど資金繰りは脆弱です。
特に、開業してから事業が軌道に乗るまでの期間、資金繰りは苦しい状況が続きます。
というのも、業歴が短い会社は業績が悪く、信用にも乏しいためです。
事業が軌道に乗っていないということは、売上・利益が少なく、資金繰りに活用できるお金も少ないということです。
もちろん、売上は不安定ですから、計画的な資金繰りも難しいといえます。
起業後、最初の決算が赤字になるケースも非常に多いです。
赤字は手元資金から補填する必要があり、資金繰りはどんどん苦しくなっていきます。
開業資金が枯渇したからといって、調達は容易ではありません。
特に銀行は、業歴が短い会社への融資を嫌います。
業歴が短い会社は、「売上が悪い・売上が不安定・資金繰りが苦しい」の3点だけでも、大きな悪材料です。
悪材料を相殺できる好材料を持っているわけでもありません。
業歴が長い会社は、「長期にわたって経営を続けてきた」「関係が良好な取引先を多数抱えている」「地域から大きな信頼を得ている」など、業歴自体が信用となります。
実際に、老舗の会社ほど、資金繰りが苦しい時に銀行の支援を受けやすいです。
業歴が短い会社には、このような信用がありません。
起業したばかりであれば、過去の業績から収益力を示すこともできず、借入れは一層困難です。
業歴が短い会社の資金繰りに、銀行融資はほとんど役に立たないのです。
ファクタリングは業歴不問
ファクタリングは業歴を問わず利用できます。
すでに解説した通り、ファクタリングの審査基準は売掛金・売掛先です。
売掛金の内容や売掛先の支払い能力は、利用会社の業歴によって変わるものではありません。
つまり、ファクタリング会社にとって、利用会社の業歴はほとんど意味を持たないのです。
したがって、業歴が短く、業績・財務・資金繰りなどに問題を抱えている会社でも、売掛金・売掛先に問題がなければ審査に通ります。
優良ファクタリング会社であれば、創業1年未満の会社でもファクタリングできます。
業歴が短く、資金繰りに困っている会社はファクタリングを利用しましょう。
例えば、以下のような場合の資金繰りに役立ちます。
- 起業したばかりで売上が少なく、いつも資金繰りに余裕がない。
- 業歴が短く、取引先の新規開拓に苦労している。利益率は低く、苦しい資金繰りが続いている。
- 起業したばかりで赤字を抱えている。手元資金の流出により、資金繰りがどんどん悪化している。
- 銀行に融資を依頼したが、ほとんど門前払いのような扱いを受け、資金繰りに行き詰まってしまった。
- 日本政策金融公庫に創業融資を依頼したが、長い審査待ちが発生している。その間にも資金繰りは悪化し、資金繰りショートが徐々に迫っている。
資金繰りのショートを回避できる
しっかりと資金繰り計画を立てても、想定外の資金需要が発生することがあります。
計画的に資金繰りをしていない会社や、事業的に資金繰り計画を立てにくい会社であれば、突発的な資金需要に見舞われることが多いです。
このとき、手元資金が不足している会社は、資金繰りがショートする危険があります。
資金繰りショートを回避するには、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングは、他の資金調達方法に比べて、資金調達スピードが圧倒的に優れています。
方式別の資金調達スピードの目安は以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:最短即日
- 3社間ファクタリング: 最短1週間程度
- オンラインファクタリング:最短数時間
資金繰りに役立つ2社間ファクタリング
資金繰りのショートが迫っている場合、最短即日で調達できる2社間ファクタリングが役立ちます。
ノンバンクのビジネスローンには、即日融資を謳うものが少なくありませんが、実際には数営業日を要するケースがほとんどです。
したがって、「今日中に」「明日までに」「今週中に」といった緊急の資金繰りには、ビジネスローンよりも2社間ファクタリングのほうが適しています。
もっとも、2社間ファクタリングは「“最短”即日」であって、100%即日で調達できるとは限りません。
それでも、2社間ファクタリングに対応しているファクタリング会社の多くは、即日対応に力を入れています。
No.1の2社間ファクタリングも即日対応が基本です。
緊急の資金繰りにはオンラインファクタリングを
特に緊急の資金繰りには、オンラインファクタリングを利用してください。
オンラインファクタリングは、最短数時間での資金調達も可能です。
後述の通り、利便性にも優れています。
緊急の場合、経営者は資金繰りに奔走しており、なかなか余裕がないかもしれません。
そんな時、オンラインファクタリングならばほとんど手間をかけずに調達できます。
実際に、No.1のオンラインファクタリングサービス「Easy factor」は、最短60分入金の実績が多数ございます。
資金繰りに余裕があれば3社間ファクタリングも
注意すべきは3社間ファクタリングです。
3社間ファクタリングは手続きが煩雑なため、資金調達にやや時間がかかります。
債権譲渡通知書の郵送だけでも数日を要するため、即日対応は不可能です。
それでも、銀行融資に比べるとスピーディであることは間違いありません。
資金繰りに余裕があるならば、3社間ファクタリングでの調達も検討してみてください。
資金繰りの柔軟性が高まる
資金繰りを維持していくには、資金調達スピードや審査難易度のほかに、利便性も重要です。
利便性が高いほど活用できるシーンが増え、資金繰りの柔軟性が高まります。
ファクタリングは、利便性にも優れています。
資金繰りにおいて、利便性を大きく左右する要素は必要書類です。
必要な書類が多い、あるいは作成・取得に手間がかかる資金調達方法は、利便性が低く資金繰りに役立たない場合も多くなります。
銀行融資と必要書類
分かりやすいのが銀行融資です。
銀行融資では、決算書や計画書など様々な書類を用いて定量的な審査を行います。
定性的な審査も行いますが、定量分析に比べると重要性は低いです。
定量分析で「融資不可」と判断した場合、その後の定性分析によって審査結果が覆ることはほとんどありません。
書類審査が判断のカギを握るわけですから、銀行がたくさんの書類を求めることは当然といえます。
もちろん、既に手元にある書類だけではなく、試算表や資金繰り計画書、投資計画書、事業計画書なども提出しなければなりません。
これらの書類は作成に手間がかかり、専門家に依頼して作成する会社もあります。
そして、手間をかけて書類を作成しても、審査に通るとは限らないのです。
その他の資金調達方法も、多かれ少なかれ書類の準備に手間がかかり、利便性を損なっています。
少ない書類で資金繰り
これに対し、ファクタリングは簡単な書類で利用できます。
必要書類はファクタリング会社によって異なるものの、多くの業者は複雑な書類を求めません。
優良ファクタリング会社では、手元の書類だけで利用できるケースも多いです。
例えば、No.1でファクタリングをご利用いただく場合、以下の4点をご準備ください。
- 直近3ヶ月の取引入金が確認できる書類(入金通帳・当座通帳・当座照合表)
- 決算書直近2期分(勘定科目明細付で税務申告済みの捺印のあるもの)
- 成因資料(請求書・発注書・納品書など)
- 取引先企業との基本契約書
以上の書類は、特別な場合(起業したばかりで決算書を準備できない、取引先と契約書を交わしていないなど)を除けば、すでに手元にある書類ばかりです。
したがって、自社の資金繰りに合わせて、必要なタイミングですぐに申し込むことができます。
なおかつ、ファクタリングは資金調達スピードに優れ、緊急の資金繰りにも役立ちます。
つまり、ファクタリングは「いつでも」「すぐに」調達できるのです。
ファクタリングを取り入れている会社と、取り入れていない会社とでは、資金繰りの柔軟性に雲泥の差が生じます。
オンラインで資金繰り
ここまでも何度か述べたように、ファクタリングはオンラインでも利用できます。
オンラインファクタリングは、従来の(オフラインの)ファクタリングよりも利便性が高く、柔軟な資金繰りに最適です。
従来のファクタリングも、手続きの一部をオンラインで対応するものがありました。
しかし、肝心な部分でオフラインでの手続きが負担になるケースも多かったのです。
例えば、従来の2社間ファクタリングは、契約時に対面での手続きを求められるのが一般的です。
利用会社がファクタリング会社の営業所まで出向く場合、遠方であれば移動に時間と手間がかかります。
利便性を損なうだけではなく、緊急の資金繰りに間に合わない可能性も出てきます。
もちろん、利用会社への出張訪問に対応しているファクタリング会社も多いです。
この場合、出張費が資金繰りの負担になるほか、ファクタリング会社の都合ですぐに訪問を受けられないこともしばしばです。
対面不要の方法としては郵送契約があります。
しかし、郵送自体に時間がかかるため、柔軟な資金繰りにはあまり役立ちません。
オフラインの手続きが負担になる場合、オンラインファクタリングを利用してください。
オンラインファクタリングは、契約も含めて全てオンラインで手続きします。
No.1では、弁護士ドットコム株式会社のクラウド契約システム「CLOUDSIGN」によって、オンラインで契約します。
対面・郵送などの手続きは必要ありません。
ネット環境さえあれば、日本全国どこからでも簡単にご利用いただけます。
これにより、移動費・出張費などの資金繰り負担を避け、柔軟な資金繰りに役立ちます。
取引先に資金繰り悪化を知られない
ファクタリングは、取引先に知られず利用できます。
これは、資金繰りが悪化している会社にとって大きなメリットです。
資金繰り悪化を知られるリスク
ファクタリングで調達する場合、既に資金繰りが悪化しているケースも少なくありません。
資金繰りが悪化していることを取引先に知られると、関係が悪化する恐れがあります。
資金繰り悪化が深刻であれば、取引から手を引く会社も出てくるでしょう。
資金繰り悪化は支払い能力の悪化にほかならず、場合によっては資金繰りショートを引き起こし倒産に至ります。
自社が買い手の場合、取引先は売掛金が回収できなくなったり、最悪の場合には連鎖倒産ということにもなりかねません。
当然、契約条件の変更を求める、取引を縮小するなどの対応を取ります。
自社が売り手の場合も同様です。
自社は製品やサービスを供給する立場であり、資金繰りショートや倒産は取引先にとって供給停止を意味します。
取引先が仕入先を分散したり、切り替えたりすれば、売上の減少は避けられません。
したがって、資金繰りの悪化は厳重に秘匿すべきです。
2社間ファクタリングがおすすめ
資金調達方法によっては、資金繰り悪化を疑われるリスクがあります。
例えばビジネスローン。
ビジネスローンは、資金繰り悪化によって銀行融資を受けられない会社が利用します。
そのため、「ビジネスローンで調達→資金繰り悪化」とみなされることが多いのです。
実際に、銀行はそのように考えます。
取引先に資金繰り悪化を知られないためにも、ファクタリングを活用しましょう。
ファクタリングは秘匿性に優れています。
特に、2社間ファクタリングは売掛先が関与しないため、資金繰り悪化を知られることはありません。
資金繰りにファクタリングを利用する会社の多くは、2社間ファクタリングを選んでいます。
資金調達スピードや利便性なども理由ですが、売掛先への配慮から2社間ファクタリングを選ぶ会社も多いです。
3社間ファクタリングはNG
ただし、売掛先に知られず利用できるのは、2社間ファクタリングだけです。
3社間ファクタリングを利用すると、資金繰り悪化を知られてしまいます。
すでに解説した通り、3社間ファクタリングは売掛先が必ず関与します。
そのため、売掛先に知られずファクタリングすることはできません。
また、売掛先が協力しなければ3社間ファクタリングは成立せず、資金調達自体が失敗に終わります。
その場合、売掛先に資金繰り悪化を疑われ、資金調達にも失敗…ということになりかねません。
3社間ファクタリングのメリットは、手数料が安いことだけです。
3社間ファクタリングが成立しなければ、売掛金を早期資金化することはできず、「手数料が安くて資金繰りにやさしい」というメリットは享受できないのです。
したがって、資金繰りが悪化している会社は、慎重に3社間ファクタリングを検討してください。
売掛先がファクタリングを正しく理解しており、短絡的に「ファクタリング=資金繰り悪化」と考えないのであれば、3社間ファクタリングで調達するのも良いでしょう。
そうでなければ、避けた方が無難です。
オンラインファクタリングが最適
ファクタリング方式のうち、最も秘匿性に優れているのはオンラインファクタリングです。
まず、オンラインファクタリングは2社間取引ですから、売掛先が関与することはありません。
通常の2社間ファクタリングとオンラインファクタリングの違いは、債権譲渡登記にあります。
2社間ファクタリングを利用する際、ファクタリング会社が第三者対抗要件を具備するために、債権譲渡登記を求められることが多いです。
債権譲渡登記とは、債権譲渡(ファクタリング)によって生じる権利関係の変化を登記所で記録する手続きです。
登記内容は公示され、誰でも閲覧できるようになります。
誰が見ても権利関係(元の債権者:利用会社、新たな債権者:ファクタリング会社、債務者:売掛先)が明らかとなり、第三者対抗要件も備わるというわけです。
もちろん、売掛先やその他の取引先も閲覧可能です。
実際には、取引先が登記情報を確認することは考えにくいですが、ファクタリングの利用を知られるリスクもゼロではありません。
このリスクを徹底的に排除するには、オンラインファクタリングがおすすめです。
オンラインファクタリングは、原則的に債権譲渡登記不要のため、登記情報からファクタリングの利用を知られることはありません。
資金繰り改善に役立つ
ファクタリングは、資金繰りの改善に役立ちます。
これは、資金繰りの原則と売掛金の性質を考えると分かりやすいです。
この記事の冒頭(ファクタリングは売掛金の譲渡取引)でも解説した通り、売掛金には立替金としての側面があります。
売掛金は、売上の増加や取引条件の悪化(特に回収サイトの長期化)によって増加します。
これは、自社の立替負担が増えることにほかなりません。
つまり、売掛金の増加は資金繰りの悪化に直結するのです。
逆に、売掛金の減少は立替負担の減少を意味し、資金繰り改善につながります。
以上のように、「手元の売掛金が増加すれば資金繰りは悪化し、手元の売掛金が減少すれば資金繰りは改善する」というのが資金繰りの原則です。
ファクタリングは債権譲渡取引であり、譲渡した売掛金を自社の資産から切り離すことができます。
例えば、額面金額100万円の売掛金を手数料率5%でファクタリングする場合、利用会社の帳簿では売掛金が100万円減少し、現金が95万円増加します。
売掛金の減少によって資金繰りが改善し、現金の増加によって当面の資金繰りもラクに回るというわけです。
このように考えると、ファクタリングで資金繰りを改善できることがよくわかるでしょう。
もっとも、ただファクタリングするだけでは、資金繰り改善効果は限定的です。
大抵の場合、資金繰り悪化の根本的な原因は、「売上の急激な増加」「回収サイトの長期化」「支払サイトの短縮(買掛金の減少)」などにあります。
これらの原因は、ファクタリングでは解決できません。
売掛先や買掛先に条件の見直しを求め、時間をかけて交渉するほかないのです。
そこで、ファクタリングで資金繰りを改善するには、以下の流れを意識してください。
- ファクタリングによって資金繰りを短期的に改善し、資金繰りショートのリスクを遠ざける。
- 資金繰りの状況に応じてファクタリングを利用し、資金繰りの急激な悪化を防ぐ。
- 1・2で資金繰りを維持しながら、取引先に条件の見直しを求める。
この流れによって、徐々に資金繰りを改善できるはずです。
資金調達方法の多様化で資金繰りが安定
この記事の冒頭で、政府がファクタリングを推奨していることに触れました。
なぜ政府がファクタリングを推奨しているかといえば、中小企業の資金繰りの安定を促すためです。
銀行融資への依存と資金繰り
日本の中小企業の資金繰りは、銀行融資への依存度が高いとされています。
一般的に、銀行融資への依存度が高いほど、資金繰りは脆弱になります。
景気の変動によって銀行の融資姿勢が硬化すると、銀行融資での資金調達が困難となり、資金繰りが破綻する危険があるのです。
また、日本の銀行は不動産担保を重視しすぎるため、これも資金繰りの負担になっていました。
近年、この問題を緩和するために、政府が力を入れているのが売掛債権の活用です。
売掛債権を資金繰りに活用する方法として、主に売掛債権担保融資とファクタリングがあります。
売掛債権担保融資の問題点
売掛債権担保融資は、売掛債権を担保にして融資を受けるものです。
これにより、不動産担保への依存緩和が期待されているものの、やはり融資であることには変わりありません。
銀行融資への依存を緩和するために、重要なのは資金調達方法の多様化です。
「プロパー融資+不動産担保融資」「不動産担保融資+売掛債権担保融資」「銀行融資+ビジネスローン」などの組み合わせでは、資金調達方法を多様化したことにはなりません。
結局のところ「融資+融資」の組み合わせに過ぎず、融資に依存しており、資金繰りが大きく安定するわけでもないのです。
ファクタリングで資金繰りが安定する
銀行融資への依存を緩和するという意味では、売掛債権担保融資よりもファクタリングの方が優れています。
政府がファクタリングの利用を推奨しているのも、資金調達方法を多様化し、銀行融資への依存を緩和することで、資金繰りの安定を促すためです。
ファクタリングは、売掛金を担保に融資を受けるのではなく、売掛金の譲渡・売却による調達です。
資金繰りにファクタリングを取り入れた会社は、「融資+ファクタリング」という組み合わせが可能となります。
融資(消費貸借)とファクタリング(債権譲渡)は、法的な括りも、資金調達のスキームもまるで異なります。
資金調達方法の多様化においては、このように違うもの同士を組み合わせることが重要です。
融資だけを資金繰りの柱にするのではなく、融資とファクタリングの二本柱で資金繰りを回すことで、資金繰りの安定性は大きく向上します。
例えば、以下のような資金繰りが可能となります。
- 銀行融資が受けられない場合、ファクタリングで資金繰りを回す。
- 銀行融資だけでは必要資金が足りない場合、ファクタリングで補完して資金繰りを回す。
- 銀行融資を受けられる場合にも、あえてファクタリングで資金繰りを回し、担保・保証を温存しておく。
もちろん、会社によって組み合わせと活用は色々考えられます。
ぜひ、ファクタリングを資金繰り・資金調達の多様化に役立ててください。
融資環境が悪化しない
ファクタリングは資金繰りに非常に役立ちますが、資金繰りの軸になることは少ないです。
資金繰りの軸にすべきは銀行融資であり、ファクタリングはその補完として利用することで効果を発揮します。
資金繰りの悪化、業績・財務の悪化、その他様々な理由によって銀行から融資を受けられない会社であれば、ファクタリングは資金繰りの軸になり得るでしょう。
しかし、その場合も「資金繰りの軸は銀行融資が理想的」ということは変わりません。
ファクタリングで資金繰りを維持し、資金繰りや業績・財務、その他経営の改善に取り組み、融資正常化を目指すこととなります。
融資正常化を目指すときに大切なのは、それ以上融資環境を悪化させないことです。
融資環境悪化の典型例
よくある失敗は、ビジネスローンで調達するパターン。
銀行から融資を受けられず、資金繰りに余裕がなくなった会社は、とにかく資金繰りを回すことだけを考えてビジネスローンを利用します。
しかし、ビジネスローンは融資環境の悪化につながると考えてください。
ビジネスローンは金利が高く、資金繰りを圧迫します。
これが資金繰りの悪化、延いては返済力の低下につながり、銀行の評価が下がるのです。
ビジネスローンから借り入れたことで、銀行から融資を受けられなくなる会社は珍しくありません。
安易にビジネスローンに手を出すと、資金繰りに長期的な悪影響をもたらし、融資正常化が遠のきます。
ビジネスローンよりもファクタリングを
資金繰りに困ったときは、ビジネスローンよりもファクタリングを優先すべきです。
ファクタリングは借り入れではなく、貸借対照表に借入金として計上されることはありません。
また、ビジネスローンのように、信用情報機関に利用歴が残ることもありません。
つまり、ファクタリングによって銀行評価が下がることはなく、融資環境が悪化することもないのです。
融資環境の悪化を防ぎ、できるだけ早く融資を受けられる状況を作りましょう。
それにより、銀行融資とファクタリングの併用も可能となり、資金繰りの安定性が高まります。
成長する会社の資金繰りにも
後述の通り、ファクタリングは経費などの少額の資金調達方法と相性が良く、柔軟な資金繰りに最適です。
このため、ファクタリングは短期的な資金繰りに活用すべきもの、中長期的な資金繰りには活用できないと考える人も少なくありません。
しかし、ファクタリングは多額の資金を調達でき、中長期的な資金繰りにも役立ちます。
売掛金の買取上限はファクタリング会社によって異なりますが、特に少額ファクタリングに特化している場合を除き、数千万円~数億円まで買取可能です。
No.1も、売掛金一件当たりの買取上限額を5000万円(相談に応じて上限なし)としています。
これは、成長する会社にとって大きなメリットです。
現状を維持する会社の資金繰りと、成長していく会社の資金繰りは大きく異なります。
現状維持の場合、一定の資金繰りを繰り返すため、計画的な資金繰り・資金調達も比較的容易です。
しかし、会社が成長するにつれて資金繰りの規模は大きくなります。
お金が出ていく流れ・入ってくる流れは大きくなり、出入りの動きも激しくなるのです。
平常の資金繰りと同じように考えていると、資金繰りがショートする危険があります。
例えば、売上が増加すれば売掛金も増加し、運転資金が大きくなります。
運転資金の増加分を調達できず、手元資金が不足すれば、最悪の場合には黒字倒産に至るのです。
製造業者ならば、設備投資も必要になるでしょう。
新規事業に取り組むならば、事業が軌道に乗るまでの期間を踏まえて、事前にまとまった資金を調達しておくべきです。
このように、売上の増加、設備投資、新規事業など、会社が成長していくにはたくさんの資金が必要となります。
とはいえ、まとまった資金を銀行から借り入れるのは容易ではありません。
借入額が大きくなるほど、返済期間が長くなるほど、融資審査は厳しくなるのです。
そこで、成長する会社の資金繰りにはファクタリングが役立ちます。
上記の通り、ファクタリングは数千万円~数億円の調達にも対応しています。
手元にたくさんの売掛金がある会社は、ファクタリングだけでも十分な資金を確保できるでしょう。
もちろん、融資とファクタリングを併用することも可能です。
ファクタリングと併用して借入総額を圧縮すれば、全額を銀行融資で調達するよりも審査に通りやすくなります。
個人事業主の資金繰りに最適
ファクタリングは、個人事業主の資金繰りにもメリットがあります。
元来、ファクタリングは法人向けの資金調達方法です。
成り立ちの歴史をみても、ファクタリングは16世紀のイギリスで発生したという説が有力であり、イギリスの商人がアメリカ大陸の植民地と交易する際に利用していました。
つまり、大規模事業者の資金繰りに利用されてきた歴史があり、個人事業主の小規模な資金繰りに利用されることはなかったのです。
ごく最近まで、ファクタリングは法人向けの資金調達方法であり、ある程度大きな資金繰りを前提としていました。
この流れが変わった背景には、政府の働き方改革と新型コロナウイルスがあります。
急増する個人事業主からのファクタリング需要が高まったことで、個人事業主向けファクタリングを手掛ける業者が増えました。
その結果、ファクタリングは個人事業主の資金繰りにも十分活用できるものとなっています。
No.1のように、法人・個人事業主の両方を対象とするファクタリング会社もあれば、個人事業主専業のファクタリング会社もあります。
個人事業主向けファクタリングは、個人事業主の資金繰りを前提としており、手軽に利用できるサービスが多いです。
また、最低買取額を1~10万円に設定しているケースが多く、少額の資金調達にも役立ちます。
個人事業主は、法人に比べて社会的信用に乏しく、資金繰りも脆弱なため、融資による資金調達が困難です。
しかしファクタリングは、信用や資金繰りに問題を抱える個人事業主でも審査に通ります。
資金繰りが苦しい個人事業主は、ぜひファクタリングを活用してみてください。
回収不能による資金繰り悪化を防止できる
自社だけが資金繰りが悪化するわけではありません。
取引先(売掛先)の資金繰りが悪化することもあるのです。
取引している最中に倒産してしまう、といったケースも珍しいわけではありません。
取引先(売掛先)に売掛金があったとしても、資金繰りが悪化したり倒産したりしてしまえば回収ができなくなってしまいます。
「売掛債権の貸倒れ」といった状況を生むことになってしまうわけです。
そこで注目してほしいのがファクタリングです。
ファクタリングは売掛金の貸し倒れを防ぐ方法としても広く認知され始めました。
ファクタリングは「償還請求権なし」に設定されているのです。
償還請求権とは、譲渡した売掛金が回収できなくなった場合、譲受人(ファクタリング会社)が譲渡人(利用会社)に買い戻しを求める権利をいいます。
償還請求権なし、という事になれば仮に売掛金が貸し倒れてしまったとしても、自社に請求が来ることはありません。
貸し倒れのリスクはファクタリング業者が負うことになるわけです。
過去に売掛金が入ってこなくて大変な思いをしたことがある方は、ファクタリングの定期的な利用を計画しましょう。
特に信用出来ないと思っている取引先(売掛先)があれば、信用できるまで継続的にファクタリング利用を行うべきです。
経費の調達に役立つ
会社にとって必須の支出となるのが経費です。
日常的にかかってくるので、経費過多になっている場合には、なかなか経営が上向くことはありません。
経費については様々なものがあります。
例えば人件費もその一つです。
店舗の家賃やオフィスの家賃といったものも経費となります。
経費の中には固定費と呼ばれるタイプのものもあり、削るのが難しいものもあるのです。
経費に対してしっかりと対応したいのであれば、ビジネスカード(法人カード)を利用するのも一つの方法です。
ちなみに人件費に関してはリストラをする、といった方法もあります。
しかし人件費を削りすぎると従業員のモチベーションを下げることになるので、やりすぎは禁物です。
仮に想定以上の退職者が出てしまうと、今後は求人にかかるコストが発生するのです。
本末転倒のような状況にもなりかねないので注意してください。
資金繰りの悪化を防ぐためにも、原因を探り、
資金繰りに困る前に早めに改善することが大切です。
上記の通り、ファクタリングは資金繰り改善に役立ちます。
また、利便性にも優れているため、経費の調達にも適しています。
資金繰りを多様化するには「法人カード+ファクタリング」といった組み合わせも考えられるでしょう。
リストラにあたっても、人件費をファクタリングでカバーしたり、求人コストをファクタリングで調達したり、解決策を模索しながら慎重に検討すべきです。
資金繰りにファクタリングを活用する際の注意点
ファクタリングは、資金繰りに様々なメリットをもたらします。
しかし、ファクタリングにはいくつかの注意点があります。
資金繰りにファクタリングを活用する際には、以下の点に注意してください。
悪質業者に要注意
ファクタリングを資金繰りに利用する際、まず注意したいのが悪質業者です。
冒頭でファクタリングの法的根拠を解説した際、ファクタリング業界には悪質業者が紛れ込んでいると述べました。
金融庁も、以下のように注意を喚起しています。
中小企業の経営者などを狙い、貸金業登録を受けていない者が、ファクタリングを装って、業として、貸付け(債権担保貸付け)を行っている事案が確認されています。
出典:出典:金融庁「ファクタリングに関する注意喚起」
金融庁のいう「貸金業登録を受けていない者」というのは、いわばヤミ金です。
本来、貸金業を営むには金融庁への登録が必須となります。
金融庁に登録せずに貸金業を営んだ場合、それは「無登録営業(闇営業)」であり、ヤミ金にほかなりません。
被害や裁判をみても、手口はヤミ金そのものです。
例えば、違法業者のファクタリング契約では、担保や保証を設定したり、償還請求権ありの条件になっていたりするケースが多いです。
このような条件であれば、表面的にファクタリングを謳っていても、契約の名目が債権譲渡契約になっていても、実質的には違法な貸し付けとみなされます。
当然、貸金業者としての規制を受けることとなり、特に貸金業法・利息制限法・出資法のいわゆる「貸金三法」を遵守しなければなりません。
しかし実際には、貸金業登録を受けておらず、年利数百%~千%超の高金利で貸し付け、違法な取り立てを行います。
このように考えると、金融庁が「ファクタリング業を装う悪質業者=ヤミ金」と断定する理由がわかるでしょう。
悪質業者を利用すれば、ファクタリングのメリットを得ることはできません。
高額な手数料が資金繰りの負担になり、資金繰りを改善するどころか、むしろ資金繰り悪化につながります。
また、「償還請求権あり」の条件では、回収不能リスクを軽減することはできず、資金繰りの悪化防止にはなりません。
さらに、売掛先の信用悪化リスクも高まります。
利用会社から違法性を指摘され、回収トラブルが発生した場合、悪質業者は売掛先から直接回収を図ることがあります。
売掛先が違法な回収の標的となれば、深刻な信用悪化・関係悪化は避けられません。
そうならないためにも、資金繰りにファクタリングを活用するには、悪質業者を避けることが前提となります。
悪質業者を回避するために最も確実なのは、優良ファクタリング会社を選ぶことです。
優良ファクタリング会社は業界の健全化を目指し、様々な取り組みを行っています。
悪質行為・違法行為とは無縁ですから、優良ファクタリング会社を選ぶだけで、悪質業者のリスクはほぼ排除できます。
手数料が資金繰りの負担になる
ファクタリングの際には、手数料を支払わなければなりません。
手数料は確実に資金繰りの負担になります。
もしファクタリングせずに、支払期日を待って回収していれば、額面金額通りの現金が得られたはずです。
しかし、ファクタリングしたことによって手数料分が目減りします。
手数料が高ければ、利益がほとんどなくなる可能性があり、場合によっては赤字になることも考えられます。
無計画なファクタリングを繰り返していると、資金繰りが悪化する危険があるのです。
したがって、ファクタリング手数料を正しく理解し、資金繰り負担の軽減を心がけてください。
ファクタリング手数料の相場
現在、ファクタリング業の法整備が不十分であり、手数料に関する規制もありません。
ファクタリングの際の手数料は、売掛金の内容と審査結果に応じて、ファクタリング会社の裁量で自由に決めることができます。
スタンダードな手数料も定まっておらず、安い場合と高い場合の振れ幅が大きくなることもしばしばです。
以下の通り、手数料の相場もごく曖昧です。
- 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
- オンラインファクタリング:額面金額の10%以下
2社間ファクタリングの手数料相場をみると、安い場合に10%、高い場合に30%となっており、20%もの開きがあります。
このように差が開いてしまうと、目安としてはあまり役に立ちません。
とはいえ、ファクタリング方式によって手数料が大きく異なることは事実です。
なお、この相場はファクタリングの黎明期からネット上に流布しているもので、かなり古い情報といえます。
ファクタリングの普及に伴い、業者間の競合も激しくなり、手数料は徐々に安くなっています。
現在のファクタリング手数料は、上記の相場よりも安いと考えてよいでしょう。
資金繰りの負担を比較
実際に、ファクタリング手数料はどれくらい資金繰りの負担になるのでしょうか。
他の資金調達方法と比較することで、資金繰り負担のイメージをつかむことができます。
ここでは、1000万円を調達する場合の、銀行融資・ビジネスローン・ファクタリングのそれぞれの資金繰り負担をみていきます。
【銀行融資の資金繰り負担】
まずは銀行融資の資金繰り負担です。
銀行融資の金利は、年2~3%が相場です。
信用保証協会の保証付融資であれば、借入総額に対して1.5%程度の保証料がかかります。
1000万円の資金を保証付融資で調達し、年利2.5%、保証料率1.5%、返済期間5年とした場合、5年間の資金繰り負担(5年間に支払った利息と、借入時に支払った保証料の合計)は約80万円となります。
【ビジネスローンの資金繰り負担】
次に、ビジネスローンの資金繰り負担をみてみましょう。
金利の法定上限は、借入総額に応じて年利15~20%となっています。
基本的に、ビジネスローンは金利設定が高く、ノンバンクであれば法定上限ギリギリに設定されることも多いです。
ノンバンクのビジネスローンで1000万円を調達した場合、年利15%、返済期間5年であれば、5年間の資金繰り負担(5年間に支払った利息の合計)は約427万円となります。
同じ金額の調達でも、ビジネスローンは銀行融資よりも資金繰り負担が大きいことが分かるでしょう。
【ファクタリングの資金繰り負担】
最後に、ファクタリングの資金繰り負担をみていきます。
ファクタリングは債権譲渡であり、借入れではありません。
資金繰り負担も、利息ではなく手数料で考えるのがポイントです。
手数料率10%のオンラインファクタリングを利用する場合、1000万円を調達するには約1111万円分の売掛金が必要となります。
額面金額1111万円の売掛金をファクタリング会社に譲渡し、手数料111万円を差し引いた1000万円を受け取る流れです。
ファクタリング手数料は入金時の一括払いですから、調達後に追加で支払うことはありません。
したがって、この場合の資金繰り負担は111万円となります。
このように、ファクタリングの調達コストは、銀行融資よりやや高い程度で、ビジネスローンよりもはるかに安いことが分かります。
ファクタリングのデメリットとして、よく言われるのが「手数料が高く資金繰り負担が大きい」ということです。
しかし、これは古い情報(手数料率30%で2社間ファクタリングした場合など)が根拠となっています。
最近の手数料を当てはめた場合、上記のシミュレーションのように、ファクタリングの資金繰り負担は銀行融資とあまり変わらないのです。
正しく利用すれば、ファクタリングの資金繰り負担を恐れる必要はありません。
優良ファクタリング会社を選ぼう
ファクタリングの資金繰り負担を軽減するために、手っ取り早いのが優良ファクタリング会社を選ぶことです。
優良ファクタリング会社は、その他のファクタリング会社よりも手数料が安い傾向があります。
少なくとも、相場よりも安くなることがほとんどです。
実際に、No.1のファクタリングサービスは、以下の手数料でご利用いただけます。
- 2社間ファクタリング:額面金額の5~15%
- 3社間ファクタリング:額面金額の1~5%
- オンラインファクタリング:額面金額の2~8%
まとめ:ファクタリングの活用はNo.1におまかせください
この記事では、ファクタリングと資金繰りの関係、ファクタリングを資金繰りに利用するメリットと注意点について詳しく解説しました。
ファクタリングは、資金繰りに多くのメリットをもたらします。
現在、融資に依存している会社は、早急にファクタリングを取り入れましょう。
融資とファクタリングを組み合わせることで、資金繰りの柔軟性・安定性が高まります。
ファクタリング手数料は徐々に安くなっており、資金繰り負担もさほど問題になりません。
これにより、ファクタリングの資金繰り改善効果も高まっています。
しかしながら、ファクタリングの活用に悩む人も少なくありません。
ファクタリングでお悩みの方は、No.1までお気軽にお問い合わせください。
経験豊富なスタッフが丁寧にヒアリングを行い、お客様の資金繰りに合わせて最適なファクタリングプランをご提案します。
ファクタリングなら株式会社No.1 詳細情報
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ご不明点やご質問はお気軽にお問い合わせください。
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