ファクタリングは自社の財務状況に関係なく利用可能！むしろ財務諸表を改善できる可能性あり

ファクタリングは、新しい資金調達方法として近年注目されており、売掛債権（売掛金）を買い取ってもらうことで、最大限スピーディーに資金化できる仕組みです。
このため、経理や資金繰りの改善を目的として導入する企業が増えており、特に取引先との支払いサイトが長くなりがちな製造業においては、安定した資金循環を推進する手段として活用されています。
ファクタリングと融資を比較するケースは多いですが、ファクタリングの大きな特徴として「自社の財務状況に関係なく申し込みができる」という点が挙げられます。
融資の場合は、財務諸表をもとに企業の経営状況や返済能力を細かくチェックされ、会計処理の内容や過去の業績、さらには突発的な経営悪化イベントがなかったかどうかまで審査対象となります。
一方、ファクタリングでは、そもそも財務諸表の提出を求められるケースはそれほど多くありません。
もし必要書類として提出を求められた場合でも、融資ほど厳密に評価されることは少なく、主に売掛先の信用力や取引の実態が重視されます。
そのため、経理上の一時的な赤字や、会計処理上の課題があり、業績が一時的に悪化しても、資金繰りを正常な状態に戻るための手段として利用できる可能性があります。
また、融資では契約に伴う法的な返済義務が発生しますが、ファクタリングは売掛債権を譲渡する取引であるため、借入とは性質が異なります。
つまり、返済を前提とした融資の代わりに、保有している売掛債権（売掛金）を活用して資金化する手法といえます。
この違いは、ファクタリングと融資における資金調達の処理方法そのものの違いによるものです。
ファクタリングは、資金調達であると同時に、経理・会計処理の効率化やキャッシュフロー改善を推進する経営手法でもあります。
では、なぜ財務状況に関係なくファクタリングは申し込めるのでしょうか。
次章では、ファクタリングと自社の財務状況、そして経理・会計処理との関係について、より具体的に詳しく考えていきます。

ファクタリングは財務状況に関係なく資金調達できる

ファクタリングは融資とは審査基準が異なるため、財務諸表に記載された自社の財務状況があまり良くない場合でも利用でき、資金調達が可能です。
その結果、資金繰りの安定や経営効率の向上につながり、融資に比べて審査や書類準備の手間を抑えながら、必要な資金を確保できます。
また、返済義務がないため、毎月の返済負担による資金不足や支払いの滞納リスクを抑えることができ、長期的に見ても無理のない経営が可能になります。
利息負担などのコストが発生する融資とは異なり、状況に応じて柔軟に活用できる点も、ファクタリングの大きなメリットといえるでしょう。

なぜなのか考えてみましょう。

財務諸表とは何？

今回の記事で何回も出てくる「財務諸表」について簡単に解説します。

事業者は原則的に、白色申告の個人事業主を除いていくつかの書類を決算期末に作成します。
具体的には以下になります。

この中で上の3つが「財務三表」と呼ばれていて、自社の経営状態を把握し、対外的に証明するために重要になります。

法人の場合、「財務三表」を作成することが多く、個人事業主の場合は、貸借対照表と損益計算書の2つは作るはずです。

特に現在の借り入れ状況、負債がどのくらいあるのかを示した貸借対照表は、融資の審査にあたり重要になります。

また、返済資力を示すための現金がどのくらいあるのか、キャッシュフロー計算書で客観的に示せることも大切です。
実際の売上がどのくらいあり、それが継続していて、返済資金についてもねん出できるのか確認できるのが損益計算書です。

キャッシュフロー計算書については、個人事業主の場合作成しない人が多いので、個人事業主も融資を受けることから鑑みて、融資の審査で重要な財務諸表は、貸借対照表と損益計算書です。

特に貸借対照表で借入＝負債が多いと、一発で審査落ちになってしまいます。

ファクタリングと融資の審査基準の違い

ファクタリングの審査は、融資の審査とは大きく異なります。
融資の審査では、借入を行った事業主様が、毎月の返済日に元本と利子を確実に返済できることが前提となります。
そのため、現況の営業実績や財務状況が重視され、毎月決まった金額を返済できるだけの売上や利益があるかどうかがチェックされます。
これは、融資が将来のキャッシュフローを見込んだ一種の投資的な資金提供であるためです。
具体的には、損益計算書によって安定した利益が継続しているかを確認し、現在どの程度の借入があるのか、実際に返済が可能かどうかを貸借対照表で判断します。
さらに、通帳の入出金履歴を提出させ、実際のお金の流れが財務諸表と一致しているかを確認するケースも少なくありません。
貸借対照表に勘定科目が多すぎる場合、不良債権化した売掛金や回収不能な手形などが含まれている可能性があり、審査上マイナスとなります。
そのため、審査する側が理解しやすく、余計な勘定科目を排した貸借対照表が求められます。
一方、ファクタリングの場合に最も重要なのは「売掛債権（売掛金）が存在していること」です。
それを確認する主な資料は財務諸表ではなく、請求書や契約書、場合によっては売掛金の入金状況がわかる通帳の写しとなります。
貸借対照表上で、売掛金や手形が長期間回収されず、不良債権化していることが確認できればマイナス評価になりますが、規定の売掛債権（売掛金）が支払サイトどおりに入金され、資金が正常に循環しているのであれば、多少財務状況が悪くてもファクタリングによる買い取りは可能です。
ファクタリングは毎月返済を行う仕組みではなく、売掛先から振り込まれた売掛債権（売掛金）から一括で支払いが完了します。
そのため、その売掛債権（売掛金）や手形の信用度が高ければ、支払い遅延や支払い不能のリスクは極めて低くなります。
つまり、ファクタリング申請者自身の業況や財務状況が芳しくなくても、「その売掛債権（売掛金）が期日に確実に入金される」ものであれば、買い取りが可能なのです。
審査基準は依頼主様ではなく、売掛先の信頼性がより重視される点が、融資との大きな違いです。
そのため、自社の財務諸表の数字が良くない場合や、過去に返済遅延・返済事故、消費者金融からの過度な借入があり、いわゆる「信用情報ブラック」に該当する方でも、ファクタリングは問題なく利用できます。
このように、利用できる幅が広い点において、資金調達手段としては融資よりもファクタリングのほうが柔軟性が高いと言えるでしょう。

ファクタリングはアセットファイナンス！返済義務がなく財務状況に直接影響しない

融資やファクタリングなどの「資金調達方法」について理解することは、健全な経営を行ううえで必須といえます。
これらの資金調達方法は、大きく分けると「アセットファイナンス」「デットファイナンス」「エクイティファイナンス」の3つに分類されます。
それぞれ仕組みや特徴が異なるため、内容を正確に把握していないと、「どの方法を選べばよいのか分からない」といった不安を感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、基本的な分類を理解し、自社の状況にとおりに当てはめて考えれば、適切な選択がしやすくなります。
例えば、ファクタリングは資産を活用するアセットファイナンスに該当し、借入とは異なるため返済負担がかからない点が特徴です。
また、特別な会員登録や複雑な手続きが必須となるわけではなく、比較的シンプルに利用できる点も魅力といえます。
このように、各資金調達方法の違いを正しく理解することで、無用な不安を減らし、経営判断の質を高めることが可能になります。

具体的な分類は以下になります。

融資を含めたデットファイナンスは、お金を借りる資金調達方法であるため、借入した金額は財務諸表である貸借対照表の「負債の部」に計上されます。
負債は将来的に必ず返済しなければならないものであり、財務諸表の数字が良くない場合には「返済能力が不足している」と判断され、大手金融機関をはじめとする金融機関の審査に通らないことも少なくありません。
また、融資を行われる金融機関は、金融庁の監督のもとで適切なリスク管理を求められているため、返済可能性の低い案件に対しては慎重な姿勢を取らざるを得ません。
その結果、財務状況が悪化している企業や個人事業主の場合、融資を断られてしまうケースも多く見られます。
一方で、ファクタリングはアセットファイナンスに分類される資金調達方法であり、資産を売却して現金化する手法です。
ファクタリングの場合、その資産とは売掛債権（売掛金）であり、返済義務が発生しない点が大きな特徴となります。
ファクタリングは、融資と比べて返済計画の作成や長期的な資金繰り管理を行わなくてもよく、将来の返済負担を心配する必要が不要です。
売掛先から入金された売掛金をファクタリング会社が受け取る仕組みであるため、利用者は売掛債権を現金化する本来の目的に集中できます。
財務状態が芳しくない場合であっても、自身が保有している資産を売却して資金を得ること自体は決して不自然な行為ではありません。
たとえ過去に自己破産を経験していたとしても、信用力のある売掛債権（売掛金）を保有していれば、ファクタリングによる資金化が可能な場合があります。
また、ファクタリングは契約を締結することで成立する取引であり、担保設定や保証人を求められることも原則として不要です。
売掛債権の内容さえ確認できれば、比較的スムーズに資金を受け取ることができます。
このように、アセットファイナンスは比較的審査が厳しいものではなく、資産の内容が重視されるため、財務状況に左右されにくいというメリットがあります。
融資が難しい局面においては、文章だけでなく図解などで仕組みを理解していただければ、ファクタリングを含めたアセットファイナンスを柔軟に活用する意義がより明確になるでしょう。
状況に応じて、融資に代わる選択肢としてアセットファイナンスを取り入れることが、資金繰り改善の有効な一手となります。

ファクタリングは財務諸表にプラスの効果！経営のオフバランス化

売掛債権（売掛金）は会社の資産であり、取引の発生に伴って請求を行い、入金されるまでの間は貸借対照表上に計上されます。
売掛金が増えると、それに比例して会社の資産も増加しますが、売掛債権（売掛金）が必要以上に多い状態は、資金の回収が滞っている原因となる、あるいはすでに滞っている可能性を示しています。
一見すると資産が多いことは良いように思えますが、売掛金勘定が過度に膨らむことで、会社全体が不必要に「肥大化」していると評価されることがあります。
財務諸表である貸借対照表（バランスシート）では、売掛金によって数字が膨れ上がり、その結果、外部（金融機関を含む）からは、資金効率の悪い経営を行っているというマイナス評価につながる場合があります。
いわば企業に「ぜい肉」がついている状態です。
こうしたぜい肉をそぎ落とし、海兵隊のように最小限の装備で機動的に動ける、すなわち負債が少なく純資産（資本）が多い経営体質を目指すことが、多くの経営者が希望する理想的な姿といえるでしょう。
そのためには、財務や資金繰りの仕組みを正しく理解する知識が欠かせません。
そこで有効なのが、ファクタリングによる売掛債権（売掛金）の現金化です。
ファクタリングは、売掛債権を売買（債権譲渡）することで資金化するアセットファイナンスであり、原則として返済義務は発生しません。
売掛金は資産から消え、貸借対照表はスリム化され、現金化された資金は事業運営に活用され、結果として純資産に統合されていきます。
余分な勘定科目がなく、スリムで効率的、しかも純資産という体力が備わった筋肉質な経営を行っているというプラス評価につながります。
このような経営改善は「オフバランス化」と呼ばれ、ファクタリングによって売掛金勘定を消すことで実現できます。
なお、ファクタリングでは売掛先の支払い能力が重視され、申込企業が保証金や担保の差し入れを求められないケースが多い点も特徴です。
また、売掛債権の信用力によっては、保険的な役割を果たし、資金繰りの不安定さを軽減する効果も期待できます。
このことから、ファクタリングは単に資金が足りない場合の緊急的な資金調達手法にとどまらず、事業の体質改善や中長期的な財務戦略の一環としても活用できる手法であることがわかります。
ちなみに、金融機関から融資を受けた場合、貸借対照表上の「負債」が増えるだけであり、バランスシートの総額はさらに膨らみます。
これは、ぜい肉どころか中性脂肪やコレステロールが増加するようなもので、企業体質にとっては大きな悪影響となります。
融資による借入が過度になると、返済負担が重くなり、不渡りや倒産といった企業の「破綻」リスクを高めてしまいます。
こうしたリスクの原因を取り除くためにも、ファクタリングを活用したオフバランス化は有効な選択肢といえるでしょう。
自社の財務諸表をより健康な状態に保つためにも、「ファクタリング療法」を活用し、経営のオフバランス化を図れることをぜひ覚えておきましょう。
・資産を減らすことができ、財務諸表がすっきりする
・財務諸表（貸借対照表）オフバランス化すると金融機関や外部からの評価が高くなる
これらのメリットは、今後の資金繰りや経営判断において重要なポイントとなりますので、ぜひ意識して活用していきましょう。

財務諸表が厳しい場合はファクタリング！むしろ「オフバランス化」が期待できるNo.1のファクタリングに相談しよう！

ファクタリングは、負債を伴わないアセットファイナンスであり、借入とは異なり返済義務が発生しない資金調達手法です。そのため、財務状況、特に財務諸表である貸借対照表の数字があまり良くない場合でも（もちろん良好な場合でも）、売掛債権（売掛金）が存在し、その額や内容が適切であれば、ファクタリングを申し込むことが可能です。
ファクタリングでは、自社の財務諸表の数字そのものよりも、売掛債権（売掛金）の相手先、すなわち売掛先の信用力が重視されます。これは、日本におけるファクタリングの基本的な考え方であり、売掛先企業が支払期日どおりに入金を行う可能性が高いかどうかが、審査の重要なポイントとなります。また、審査の過程で未収入金の内容や、取引の記載方法、請求書の形式なども確認される場合があります。
さらに、ファクタリングを活用することで、貸借対照表（バランスシート）上の項目が減少する「オフバランス化」を図ることも可能です。売掛債権（売掛金）を現金化し、普通預金口座に入金されることで、登記上の負債を増やすことなく資金を確保できます。その結果、財務諸表全体がスリムになり、余計なぜい肉をそぎ落とした筋肉質な経営体質へ改善されます。
オフバランス化された財務諸表は、金融機関との融資交渉や取引先との契約更新後の信用評価においてもプラスに働きます。決算期間ごとにバランスシートを確認した際、項目数が少なく、資産構成がシンプルであればあるほど、経営効率が高い企業として評価されやすくなります。また、ファクタリングは単なる資金調達手段としてだけでなく、機動的で柔軟な経営体質を構築するため、戦略的に検討・活用することも可能です。
資金が不足してから慌てて利用するのではなく、事業拡大や新規投資を見据えたタイミングで、計画的にファクタリングを行うことで、より安定した経営基盤を築けます。資金の決済や入金までの最短期間を把握し、計画的に運用することは、経営上の重要な対策の一つです。また、ファクタリングにより現金化された資金は、法人税の申告や納税の際に、貸方の処理として正しく会計処理されるため、税務上も整理が容易になります。
ファクタリングの利用にあたっては、各社ごとに手数料や買い取り可能な条件、対応可能な業種や売掛債権の概要が異なります。そのため、複数のファクタリング会社を比較し、自社の事業内容や売掛債権の性質に合った会社を選ぶことが重要です。信頼できるファクタリング会社であれば、売掛債権（売掛金）を適正な額で高価買い取りしてくれるため、安心して利用できます。また、契約後の手続きも迅速でスムーズに進む場合が多く、資金繰りの改善に直結します。
ファクタリング会社の中でも「株式会社No.1」は、長年の経験と豊富な実績を持ち、日本国内の多くの事業主様に選ばれてきました。株式会社No.1では、初回相談や見積もりを無料で提供しており、ファクタリングの仕組みや利用条件について丁寧に説明しています。売掛債権（売掛金）の内容を確認したうえで、事業主様ごとに最適なプランを提案してくれる点も大きな強みです。
資金調達を目的とする場合はもちろん、財務諸表を改善し、オフバランス化を進めたい場合にも、積極的にNo.1のファクタリングをご利用いただく価値があります。事業主様が保有する売掛債権（売掛金）を適正に評価し、高価買い取りを行うことで、経営改善に大きく貢献できるはずです。
ぜひ一度、株式会社No.1へお問い合わせいただき、無料相談を通じてファクタリングの概要や具体的な活用方法をご確認ください。財務状況にマイナスとならない資金化を実現し、筋肉質で機動的な財務体質を構築することは、今後の事業運営においてさまざまな場面で大きなプラスとなるでしょう。

【監修】株式会社No.1 編集局長

保有資格：貸金業務取扱主任者

20代はノンバンクにて法人融資を中心とした営業に従事。
その後、不動産担保融資の会社でキャリアを重ね金融業界で幅広い経験を積む。
2018年に株式会社No.1へ入社。
これまでの実務経験と専門知識を活かし、中小企業の経営課題解決に向けた支援を行っている。