DX認定 第81134494-101号

カテゴリー: ファクタリング

ファクタリングの種類は二つ!買取型と保証型の仕組みと特徴、使い分けを徹底解説

スピード査定依頼フォーム

ここ数年で、ファクタリングの認知度が飛躍的に高まっています。
一般的なファクタリングのイメージといえば、売掛金を売却して資金を調達するものです。
ただし、このイメージはファクタリングの一側面に過ぎません。
ファクタリングには、売掛金を売却する「買取型」のほかに、売掛金の貸し倒れに備える「保証型」の2種類があるのです。
この記事では買取型と保証型の2種類について、基本的な仕組みと特徴、それによって生じるメリット・デメリット、具体的な使い分けまで詳しく解説します。

ファクタリングとは?

近年、政府は中小企業の銀行依存を緩和すべく、売掛債権の活用を促進しています。
この取り組みは、主に売掛債権担保融資とファクタリングの2種類に分かれます。
2種類のうち、とりわけ中小企業から歓迎されているのがファクタリングです。
ファクタリングは、会社が所有している売掛金をファクタリング会社に売却する資金調達方法です。
売掛債権の種類は大きく分けて、売掛金と約束手形があります。
信用取引を行っている会社ならば、常に手元に売掛金があるため、これを活用して資金調達できるのがファクタリングの魅力です。

ファクタリングの種類は大きく分けて2種類

ただし、一口にファクタリングといってもいくつかの種類があります。
一般的に行われているファクタリングを大別すると以下の通りです。

  • 買取型(買取ファクタリング):売掛金を買い取るファクタリング。主に資金調達に利用。
  • 保証型(保証ファクタリング):売掛金の支払いを保証するファクタリング。主に貸し倒れリスク回避に利用。

買取型のファクタリング

2種類のファクタリングのうち、日本で最も普及しているのは買取型のファクタリングです。
保証ファクタリングはそれほど普及していません。
このため、単に「ファクタリング」といえば、買取ファクタリングを指すのが一般的です。

(※この記事でも、単に「ファクタリング」と表現する場合には、買取ファクタリングを意味するものと考えてください)

買取ファクタリングとは

買取ファクタリングは、請求内容が確定している売掛金をファクタリング会社に売却します。
このとき、ファクタリング会社は主に売掛先の支払能力を審査し、リスクに応じて手数料を決定します。
ファクタリング会社は、売掛金の額面金額から手数料を差し引いて買い取り、支払期日に満額回収することで利益を得る仕組みです。
ファクタリングの利用会社(以下、利用会社)は、主に資金調達を目的として買取ファクタリングを利用します。

3種類の買取ファクタリング

なお、売却する売掛金の種類によって、買取ファクタリングにも3種類あります。

  • 診療報酬ファクタリング:病院や薬局が所有している診療報酬債権・調剤報酬債権を買い取るファクタリング
  • 介護報酬ファクタリング:介護事業者が所有している介護報酬債権を買い取るファクタリング
  • 国際ファクタリング:輸出企業が所有している、海外企業の売掛金を買い取るファクタリング

ちなみに、買取ファクタリングの種類のひとつに「給与ファクタリング」を含む場合がありますが、それは誤りです。
個人が勤務先に対して有する給与債権を買い取る「給与ファクタリング」は、金融庁も給与ファクタリングは違法とみなしています。

※3種の買取ファクタリングと違法な給与ファクタリングについて、詳しくはこちら。
診療報酬ファクタリング→https://no1service.co.jp/blog/2018/10/18/%e5%8c%bb%e7%99%82%e5%a0%b1%e9%85%ac%e5%82%b5%e6%a8%a9%ef%bc%88%e8%a8%ba%e7%99%82%e5%a0%b1%e9%85%ac%e5%82%b5%e6%a8%a9%ef%bc%89%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%ae/
介護報酬ファクタリング→https://no1service.co.jp/blog/2022/08/17/houmonkaigo-factoring/
国際ファクタリング→https://no1service.co.jp/blog/2022/07/27/yushutugyou-factoring/
給与ファクタリング→https://no1service.co.jp/blog/2021/12/14/%e3%80%90%e9%87%91%e8%9e%8d%e5%ba%81%e3%81%8c%e6%b3%a8%e6%84%8f%e5%96%9a%e8%b5%b7%e3%80%91%e7%b5%a6%e4%b8%8e%e3%83%95%e3%82%a1%e3%82%af%e3%82%bf%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%af%e9%81%95%e6%b3%95/

保証型のファクタリング

保証型のファクタリングを「保証ファクタリング」といいます。
その名の通り、売掛金の保証を受けるためのファクタリングであり、いわば保険のようなものです。
保証ファクタリングを依頼すると、ファクタリング会社は売掛先(保証先)に信用調査を行い、保証の可否・保証条件を決定します。
売掛先の経営に問題があれば、保証を拒否される可能性が高いです。
保証を請け負う場合、ファクタリング会社は保証上限額を設定します。
その後、売掛先の倒産などによって売掛金が貸し倒れに至ると、売掛金の保証が履行される仕組みです。
したがって、保証ファクタリングは資金調達のためではなく、貸し倒れリスク回避のために利用するものです。
保証ファクタリングによって貸し倒れに備えることで、資金繰りの安定に役立ちます。

ファクタリング方式も2種類

ファクタリングを利用する際、取引の方式にも2種類あります。
これは、買取型と保証型を使い分けていく上で欠かせない基礎知識です。
方式別の特徴、メリット・デメリットを含めて解説します。

2社間ファクタリング

ファクタリングを行う際、利用会社とファクタリング会社の2社間で取引するのが2社間ファクタリングです。
2社間ファクタリングは、買取型と保証型の両方に利用される方式です。
買取型の場合、2社間・3社間ファクタリングのいずれかを選びますが、保証型は2社間ファクタリングの一択となります。
注目すべきは、売掛先が一切関与しないこと。
これによって、2社間ファクタリングは以下の特徴を帯びています。

最短即日で資金調達できる

現在、ファクタリングを利用する会社の多くは2社間ファクタリングを選んでいます。
いくつかの理由がありますが、中でも大きいのが最短即日で資金調達できることです。
銀行融資はもとより、他の資金調達方法であれば、即日で資金調達するのは簡単ではありません。
しかし、2社間ファクタリングを提供しているファクタリング会社の多くは、最短即日対応を基本としています。
ただし、保証ファクタリングは資金調達のために利用するものではなく、最短即日での利用は不可能です。
この点についても、詳しく後述します。

手軽に利用できる

手軽に利用できることも、2社間ファクタリングの魅力です。
少ない手続きだからこそ即日で資金調達できるわけですが、これは売掛先が関与しないためです。
後述の通り、3社間ファクタリングでは、売掛先を含む3社間での取引となるため、それだけ手続きも増えます。
その手続きが全て不要になり、特に難しい手続きもありません。
また近年、より少ない書類で審査を受け付けるファクタリング会社が増えており、申し込みのハードルもどんどん下がっています。

オンライン完結も可能

ファクタリング業界でも、オンライン化の流れが徐々に出てきました。
オンラインファクタリングは、申し込みから契約まで全てオンラインで行います。
従来の2社間ファクタリングならば、契約時に対面で取引するのが一般的です。
その手間がなくなったことで、より手軽に、スピーディに利用できるようになりました。
オンラインファクタリングの多くは、最短数時間で資金を調達できます。
なお、オンラインファクタリングは買取ファクタリング専用のシステムであり、保証ファクタリングには対応していません。

売掛先に知られず利用できる

2社間ファクタリングは、売掛先に知られずに利用できます。
買取ファクタリング・保証ファクタリングの種類を問わず、どちらも売掛先に知られることはありません。
数年前に比べて、ファクタリングの認知度は大きく高まりました。
しかし、銀行融資などの伝統的な資金調達方法に比べると認知度は低く、ファクタリングを装う悪質業者が摘発されることもしばしばです。
このため、ファクタリングの利用を知られた場合、売掛先によっては悪印象を抱きます。
この信用リスクを避けるために、2社間ファクタリングが役立ちます。

債権譲渡登記が必要な場合がある

2社間ファクタリングを利用する際に注意したいのが、債権譲渡登記です。
買取ファクタリングは、利用会社の売掛金の所有権をファクタリング会社に売却する「債権譲渡取引」です。
2社間でファクタリングした場合、債権の移動を法的に裏付けるためにも、債権譲渡登記が必要となります。
No.1など、一部のファクタリング会社では債権譲渡登記の留保に対応していますが、債権譲渡登記を求められるのが一般的です。
登記コストがかかり、調達コストが割高になるのが難点です。
また、登記内容は公示され、売掛先やその他の関係者でも閲覧できるため、売掛先に知られる恐れがあります。
ただし、オンラインファクタリングは契約時に合意締結証明書が発行されるため、債権譲渡登記の必要はありません。
また、債権譲渡登記は債権譲渡取引に伴うものですから、保証ファクタリングには不要です。

手数料が高め

2社間ファクタリングは手数料が高めです。
債権譲渡登記コストがかかるほか、売掛先が関与しないことによって生じるリスクに対応するために、ファクタリング会社は手数料率をやや高めに設定します。
2社間での買取ファクタリングは、売掛金の額面金額に対して10~30%(オンラインファクタリングは10%前後)の手数料率が一般的です。
もちろん、ファクタリング会社ごとの設定や、売却する売掛金によって手数料率は大きく変動します。
保証ファクタリングの場合、買取手数料ではなく保証料を支払います。
保証料の相場は、保証額に対して年率3~8%です。
同じ2社間ファクタリングでも、買取ファクタリングと保証ファクタリングではコストが大きく異なります。

悪質業者に要注意

2社間ファクタリングを利用する際には、悪質業者に注意する必要があります。
ファクタリングの普及が始まったのは、ごく最近のことです。
法整備は徐々に進んでいるものの、現時点では十分とはいえない状況です。
このため、ファクタリングを装う悪質業者が紛れ込んでいることが問題視されています。
ファクタリングを装う悪質業者は、ヤミ金業者とほぼ同じと考えて差し支えありません。
悪質業者を利用すると、超高金利での借金を背負ったり、違法な取り立てを受けたりするリスクがあります。
したがって、ファクタリング活用は悪質業者を避けることが大前提です。
もっとも、保証ファクタリングは優良業者しか取り扱っていないため、保証ファクタリングには悪質業者の危険がありません。

3社間ファクタリング

次に、3社間ファクタリングについて解説します。
3社間ファクタリングは、利用会社・ファクタリング会社・売掛先の3社間で取引するファクタリングです。
上記の通り、保証ファクタリングは3社間ファクタリングに対応していません。
したがって、以下の特徴は全て買取ファクタリングに関わるものであり、保証ファクタリングの利用を検討している会社は読み飛ばしても構いません。

手数料が安い

何といっても、3社間ファクタリングの最大のメリットは手数料が安いことです。
後述の通り、3社間ファクタリングには債権譲渡登記が不要です。
また、売掛先が関与することによって、ファクタリング会社が負担するリスクが減少するため、安い手数料で利用できます。
3社間ファクタリングの手数料は、売掛金の額面金額に対して1~10%が一般的です。

優良ファクタリング会社が中心

2社間ファクタリングを提供するファクタリング会社の中には、悪質業者が紛れ込んでいます。
これに対し、3社間ファクタリングを取り扱っているのは、優良ファクタリング会社ばかりです。
悪質業者は、利用会社を騙して利益を得ています。
2社間ファクタリングならば、利用会社だけを騙せば成立します。
これに対し、3社間ファクタリングは利用会社と売掛先の2社を騙す必要があるため、悪質業者にとって不都合です。
したがって、悪質業者はほぼ例外なく2社間ファクタリングしか提供していません。
3社間ファクタリングを選ぶことで、悪質業者を除外できます。

債権譲渡登記が不要

3社間ファクタリングは、利用会社・ファクタリング会社・売掛先の3社間で行う債権譲渡取引です。
しかしながら、3社間ファクタリングは債権譲渡登記の必要がありません。
これは、手続きの一環として売掛先に債権譲渡通知を行うためです。
売掛先に債権譲渡通知を行うことで、債権譲渡取引を法的に裏付けることができるため、債権譲渡登記も不要というわけです。
登記コストも発生せず、手数料が安くなります。

資金調達に時間がかかる

ファクタリングを利用する会社の多くは、3社間ファクタリングではなく2社間ファクタリングを選びます。
その最大の理由は、資金調達に時間がかかること。
3社間ファクタリングは売掛先を含めて取引するため、手続きがやや複雑になります。
債権譲渡通知など、いくつかの手続きを郵送で行うことにより、最短でも1週間程度を要するのが一般的です。

売掛先の信用悪化リスクがある

売掛先が必ず関与する3社間ファクタリングは、信用悪化リスクにも気を付けなければなりません。
利用前に売掛先の内諾を受ける必要があり、その後も売掛先を含めて手続きを進めるため、売掛先に知られずファクタリングすることは不可能です。
これにより、売掛先の信用が悪化してしまうと、最悪の場合には取引の縮小など深刻な悪影響をもたらします。
ファクタリングに理解のある売掛先でなければ、利用するのは難しいといえるでしょう。

買取ファクタリングのメリットとデメリット

ファクタリングの種類について、基本的なことをお伝えしました。
ここからは上記の内容を踏まえて、種類別のメリット・デメリットを解説します。
まずは、買取ファクタリングのメリット・デメリットからみていきましょう。

買取ファクタリングのメリット

買取ファクタリングの代表的なメリットは以下の4つです。

1.手軽に資金調達できる

買取ファクタリングの最大のメリットは、手軽さにあります。
3社間での買取ファクタリングはやや手軽さに欠けますが、2社間ファクタリングは非常に手軽に資金調達できます。
オンラインファクタリングを利用すれば、より手軽に資金調達が可能です。
一般的に、資金調達はそれなりに手間がかかるものです。
最も手間がかかるのは銀行融資。
その他の資金調達方法も、手軽というには程遠いものばかりです。
買取ファクタリングならば、会社が所有している売掛金をファクタリング会社に売却するだけで、簡単に資金を調達できます。

2.資金調達スピードが早い

買取ファクタリングは資金調達スピードに優れています。
銀行融資ならば優良企業でも最短2週間、多くの中小企業は1ヶ月程度の時間を要するのが普通です。
ノンバンクのビジネスローンには、最短即日融資を謳っているものが多くありますが、実際に即日で資金調達できるケースは一握りです。
これに対し、買取ファクタリングは以下のようにスピーディに資金を調達できます。

  • 2社間ファクタリング:最短即日
  • 3社間ファクタリング: 最短1週間以上
  • オンラインファクタリング:最短数時間

資金調達を急いでいる場合には、オンラインファクタリングがおすすめです。
実際に、No.1のオンラインファクタリングは最短60分での入金実績が多数ございます。

3.回収サイトの短縮に役立つ

買取ファクタリングは、主に資金調達が目的です。
しかしながら、買取ファクタリングのメリットは資金調達の手軽さやスピードだけではなく、資金繰り改善にも役立ちます。
資金繰りを改善するために重要なのが、回収サイトを短縮すること。
弊社が長年コンサルティングに携わってきた経験からみても、中小企業は回収サイトが原因で資金繰りが悪化しているケースが非常に多いです。
回収サイトが長いほど資金繰りが悪化し、回収サイトが短いほど資金繰りがラクになります。
買取ファクタリングを利用すれば、回収サイトに関係なく売掛金を即座に資金化できます。
つまり、買取ファクタリングを利用することで、実質的に回収サイトがゼロになるのです。
回収サイトが長い売掛金、あるいは回収サイトは一般的でも額面金額が大きい売掛金をそのままにしておくと、資金繰りの悪化は避けられません。
買取ファクタリングで回収サイトを短縮し、資金繰りを改善しましょう。

4.貸し倒れリスクの回避に役立つ

貸し倒れリスクを回避できることも、買取ファクタリングの大きなメリットです。
買取ファクタリングは、原則的に「償還請求権なし(ノンリコース)」で契約します。
償還請求権とは、買い取った売掛金が回収できなくなった場合に、ファクタリング会社が利用会社に買い戻しを求める権利のことです。
買取ファクタリングには償還請求権がないため、売却した売掛金が貸し倒れに陥った場合にも、利用会社は何ら責任を負いません。
本来、利用会社が負うべきであった貸し倒れリスクを、ファクタリング会社が肩代わりしてくれるのです。
特定少数の売掛先に売上が偏っている会社は、その売掛先の経営悪化によって売掛金の回収が遅れたり、貸し倒れに陥ったりした場合、連鎖倒産に至る危険があります。
この危険に備えるためにも、買取ファクタリングの利用を検討してみてください。

買取ファクタリングのデメリット

色々なメリットがある買取ファクタリングですが、注意すべきデメリットがいくつかあります。
買取ファクタリングの代表的なデメリットは以下の3つです。

1.手数料が高め

買取ファクタリングの最大のデメリットは、手数料が高いことです。
手数料率の相場は方式によって異なります。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の10~30%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~10%
  • オンラインファクタリング:額面金額の10%以下

銀行やノンバンクから融資を受ける際の調達コストは金利ですが、これは借入額に対して年利で計算するものです。
それに対して、買取ファクタリングの手数料は、ファクタリングする売掛金の額面金額を基準に計算します。
例えば、年利2%で銀行から1000万円を借り入れる場合、年間の金利負担は単純計算で20万円に過ぎません。
これに対し、手数料10%でファクタリングする場合、1000万円の調達に必要な売掛金は約1111万円となり、調達コストは111万円となります。
このように比較すると、手数料の大きさが分かるでしょう。
したがって、買取ファクタリングを利用する際には、できるだけ手数料の安いファクタリング会社を選ぶことが重要です。
大抵の場合、優良ファクタリング会社は相場よりも安い手数料で利用できます。
No.1の手数料率は以下の通りです。

  • 2社間ファクタリング:額面金額の5~15%
  • 3社間ファクタリング:額面金額の1~5%
  • オンラインファクタリング:額面金額の2~8%

3社間ファクタリングやオンラインファクタリングならば、調達コストを銀行融資に近いレベルに抑えることも可能です。

2.利用できるとは限らない

手軽に資金調達できることが買取ファクタリングのメリットですが、必ずしも利用できるとは限りません。
ファクタリング会社も、貸し倒れリスクの高い売掛金を買い取ることはできないのです。
具体的には、以下のような売掛金はファクタリング審査に落ちる可能性があります。

  • 直近数ヶ月で入金が遅れている(経営が悪化している可能性が高い)売掛先の売掛金
  • 直近の入金に問題がなくとも、ファクタリング会社が独自に信用不安情報を把握している売掛先の売掛金
  • 回収サイトが長すぎる売掛金(目安は2ヶ月以上)
  • 額面金額が大きすぎる売掛金(ファクタリング会社の買取上限額を超過している)
  • 額面金額が小さすぎる売掛金(ファクタリング会社の買取下限額を下回っている)

回収サイトが長すぎる場合、支払期日までの間に売掛先の経営が悪化するリスクが高まるため、ファクタリング会社は慎重になります。
また、額面金額にも注意が必要です。
額面金額が大きすぎる売掛金は、万が一貸し倒れに陥った場合にファクタリング会社が致命的な損失を被る危険があり、審査のハードルが高くなります。
額面金額が小さすぎる売掛金も、ファクタリング会社によっては採算が低いと判断し、ファクタリングを拒否する場合があります。

3.ファクタリング会社選びが難しい

最後に、ファクタリング会社は慎重に選びましょう。
大前提として、悪質業者を利用しないことが重要です。
既に解説した通り、買取ファクタリング(特に2社間ファクタリング)を提供する業者の中には、悪質業者が紛れ込んでいます。
ここでいう悪質業者とは、ファクタリングを装うヤミ金業者のことです。
過去の判例をみても、悪質業者は年利換算で数百%~千%超の金利で貸し付けているケースがほとんどです。
そもそも買取ファクタリングは、取引の種類としては債権譲渡取引に含まれるもので、融資とは根本的に異なります。
しかし悪質業者は、実質的には貸金業となんら変わらない条件で契約をもちかけます。
このため、利用会社は「ファクタリングだから返済義務もない」と思っていても、結果的には違法な取り立てを受けることになるのです。

※悪質業者を避けるポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。

ファクタリングに資格は必要?無資格でも合法な理由、注意すべき無資格の悪質業者について徹底解説!

手っ取り早いのは、優良ファクタリング会社を選ぶことです。
No.1にご相談いただければ、安心・安全なファクタリングをお約束します。

保証ファクタリングのメリットとデメリット

2種類のファクタリングのうち、保証ファクタリングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

保証ファクタリングのメリット

保証ファクタリングの代表的なメリットは以下の6つです。

1.コストが安い

買取ファクタリングの場合、調達コストの高さが問題になることが多いのですが、保証ファクタリングは低コストで利用できます。
保証ファクタリングを利用する際にかかるコストは保証料です。
保証料率の相場は、保証額に対して年利3~8%程度。
例えば1000万円の売掛金に保証をつける場合、年間の保証料は30~80万円となります。
売掛金の回収サイトは1~2ヶ月が一般的です。
回収サイト1ヶ月の売掛金に1000万円に保証を付けるならば、保証期間は1ヶ月間となるため、保証料は2.5~6.7万円程度に抑えることができます。
買取ファクタリングは、自社の資金繰りの事情に応じて単発で利用します。
しかし保証ファクタリングは、貸し倒れリスクを避けるために継続で利用するのが普通です。
継続期間が長くなるほど、売掛先・売掛金に対するファクタリング会社の信用が高まるため、保証料が徐々に下がることも期待できます。

2.貸し倒れリスクの回避に役立つ

保証ファクタリングは、貸し倒れリスクの回避に役立ちます。
そもそも保証ファクタリングは、資金調達ではなく貸し倒れリスクが主な目的です。
買取ファクタリングも、償還請求権がないため買い戻しの必要がなく、貸し倒れリスクの回避に役立ちます。
しかし買取ファクタリングは「資金調達+貸し倒れリスク回避」、保証ファクタリングは「貸し倒れリスク回避」という違いがあり、これがコストの違いにも如実に表れています。
保証ファクタリングを利用しておくと、売掛先が倒産してしまった場合、保証限度額の範囲内で売掛金を100%保証してくれるため、資金繰りの急激な悪化や連鎖倒産の心配がありません。
これに伴い、売掛先の経営悪化を逐次把握するための与信管理も不要となり、与信管理コストの削減にもつながります。

3.信用調査に役立つ

意外に知られていないのが、保証ファクタリングが信用調査に役立つメリットです。
普通、売掛先の信用情報を把握するためには、信用調査会社に依頼する必要があります。
しかし、人材が不足している会社や、小口の売掛先を多数抱えている会社にとって、適切な信用調査を行うことは困難です。
これが与信管理不足につながり、多額の貸し倒れ損失を招くことも。
保証ファクタリングを依頼すると、ファクタリング会社は保証依頼のあった売掛先に対して信用調査を実施します。
調査結果は、実際に保証を依頼するかどうかに関係なく通知されるため、今後の取引の判断材料にしたり、取引額の目安にしたりすることで、健全な取引に役立ちます。

4.売掛先に知られず利用できる

売掛先に知られず利用できることも、保証ファクタリングのメリットです。
買取ファクタリングの場合、3社間ファクタリングの利用や債権譲渡登記によって、売掛先に知られるリスクがあります。
保証ファクタリングは利用会社とファクタリング会社の2社間取引であり、売掛先が関与しません。
債権譲渡取引ではないため、債権譲渡登記も不要です。
ファクタリング会社が信用調査を行う際にも、売掛先に保証ファクタリングの利用を通知することはありません。
売掛先に保証ファクタリングの利用が知られるのは、売掛金が貸し倒れに至り、保証が履行された時です。
この場合、売掛先は既に倒産あるいは実質的倒産状態にあり、今後取引することはないため、信用悪化リスクはゼロといえます。

5.助成金の利用も可能

業種によっては、国の助成金を受給しながら保証ファクタリングを利用できます。
現在、助成の対象となっているのは建設業者と、建設事業関連の資材業者です。
国土交通省が実施している「下請債権保全支援事業」では、元請事業者に対する売掛金に保証をつける場合、保証料を助成しています。
助成率は、保証料率の3分の1(年率1.5%まで)です。
保証料率の相場は3~8%ですから、助成金を受給することによって、保証料率を約2~5%に抑えることができます。

※具体的な助成内容については、以下のページでご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001474389.pdf

6.悪質業者の危険がない

保証ファクタリングには、悪質業者の危険がありません。
というのも、悪質業者には保証ファクタリングの提供が不可能だからです。
もっとも、悪質業者に限らず、No.1を含む中小ファクタリング会社のほとんどは保証ファクタリングを取り扱っていません。
そもそも保証ファクタリングを利用する動機は、「貸し倒れリスクを何としても避けたい、多額の売掛金を抱えているから」です。
多額の売掛金を取り扱うには、精度の高い調査・審査を実施し、貸し倒れリスクの低い売掛金のみ保証するのが基本となります。
保証した売掛金が貸し倒れに至った場合、ファクタリング会社は多額の損失を被るため、その損失に耐えられるだけの資金力も欠かせません。
したがって、保証ファクタリングを提供できるのは、高度な調査能力・審査能力があり、資金量が豊富なファクタリング会社だけです。
保証ファクタリングを利用する際、依頼先は銀行系列あるいは信販会社系列のファクタリング会社に限られるため、悪質業者の危険は皆無です。

保証ファクタリングのデメリット

実際のところ、買取型・保証型の2種類のうち、保証ファクタリングを活用する会社はそれほど多くありません。
なぜならば、保証ファクタリングには以下のようなデメリットがあるからです。

1.保証料が必要

それなりに安いとはいえ、保証ファクタリングには保証料がかかります。
ファクタリング会社は売掛先を厳しく審査し、貸し倒れリスクが低いと判断した場合のみ保証を請け負います。
つまり、保証ファクタリングの審査に通ったということは、その売掛先は貸し倒れリスクが極めて低いということです。
貸し倒れリスクが低いのですから、保証料を支払うだけ損と考える会社も少なくありません。
保証をつけずに手元に置いておけば、いざ資金不足に直面した場合、買取ファクタリングで資金化することもできます。

2.利用できるとは限らない

買取ファクタリングと同様、保証ファクタリングも利用できるとは限りません。
むしろ保証ファクタリングの方が、審査に落ちることは多いです。
貸し倒れリスクを精査し、問題があると判断すれば保証を請け負うことはありません。
具体的には、以下のような場合に審査に落ちる可能性が高いです。

  • 直近数ヶ月で入金が遅れている場合
  • 信用調査の結果、経営に問題があると判断した場合
  • 売掛先の業歴が短く、十分な信用がない場合

このほか、調査と審査の結果に応じて保証上限額を決定するため、保証上限額が低くなることもあります。
あくまでも、保証を受けられるのは「保証上限額の100%(超過分は保証対象外)」です。
したがって、売掛金の額面金額に対して保証上限額が低い場合、それなりに大きな損失は避けられません。

3.保証履行事由が厳しい

保証履行事由が厳しいことも、保証ファクタリングの難点です。
保証ファクタリングの審査に通ったからといって、必ず保証を受けられるとは限りません。
保証ファクタリングが保証を履行するのは、あくまでも売掛先が倒産した場合、あるいは実質的な倒産状態に陥った場合だけです。
一般的に、保証履行事由は以下のように設定されています。

  • 破産手続きや会社更生手続きなどを開始した
  • 手形の不渡りを起こした
  • 手形交換所の取引停止処分を受けた
  • 本店事務所を閉鎖した

逆にいえば、保証履行事由に当てはまらなければ、保証を受けることはできません。
よくあるトラブルが、売掛金の支払いが遅延した場合です。
売掛先の支払いが遅れると資金繰りは苦しくなるため、保証を受けたいところ。
しかし、その時点では単に支払いが遅れているだけで、倒産したわけではありません。
その後倒産に至れば保証は履行されますが、それまでは保証を受けることはできず、お金が入ってこない状況で資金繰りを回す必要があります。
実際の経営では、売掛先がいきなり倒産することはなく、支払い遅延から数ヶ月を経て倒産に至るのが普通です。
その間、自社は苦しい資金繰りを強いられることになります。
「こんなことなら、保証ファクタリングではなく買取ファクタリングにしておけばよかった」
と後悔するケースも、決して少なくありません。

4.保証を打ち切られることがある

保証ファクタリングの審査に通ると、保証内容が決定されます。
この保証内容は、調査・審査時点における設定であり、その後の状況次第で保証額の減額や保証の打ち切りが行われる可能性があります。
例えば、以下のようなケースが想定されます。

  • 保証ファクタリングを依頼。審査に通過し、保証限度額と保証期間を設定した。
  • 保証期間中に売掛先の経営が悪化し、支払いが遅延した。しかし倒産には至っておらず、保証履行事由にも該当しない。
  • ファクタリング会社が保証の打ち切りを通知。本来の保証期間とは関係なく、90日後に保証期間が終了することになった。
  • 90日後が経過し、保証期間満了。その後売掛先が倒産に至ったため、保証が履行されることはなかった。

どのような場合に保証内容が変動するか、具体的なケースは非公開です。
しかし、これはファクタリング会社がリスクを避けるための仕組みですから、基本的にはファクタリング会社側に有利な条件と考えるべきでしょう。

2種類のうちどちらを選ぶ?

買取ファクタリングと保証ファクタリングには、それぞれメリット・デメリットがあります。
2種類のファクタリングのうちどちらを選ぶべきか、悩んでいる人もいることでしょう。
最後に、買取型・保証型の選び方の目安を、種類別にまとめます。

買取ファクタリングがおすすめの会社

以下のような会社には、買取ファクタリングがおすすめです。

  • 銀行融資に落ちてしまった。税金を滞納しているため、ノンバンクからの借り入れも厳しい。ほかに資金調達方法がなく困っている。
  • あてにしていた入金が遅れた。支払いが迫っており、早急に資金を調達したい。
  • リスケジュール期間中であり、銀行から融資を受けることができない。
  • 資金を調達したいが、財務悪化を防ぐために借入金を増やしたくない。
  • 現在、資金調達手段が銀行融資だけである。万が一に備えて資金調達方法の多様化を図りたい。
  • 回収サイトが長期化し、慢性的な資金繰り難に苦しんでいる。
  • 資金を調達しつつ、貸し倒れリスクを回避したい。

保証ファクタリングがおすすめの会社

保証ファクタリングがおすすめの会社は以下の通りです。

  • 資金繰りに余裕があり、特に資金調達の必要がない。ただし、万が一の貸し倒れに備えたい。
  • 売上の比率が偏っている。額面金額が大きい売掛金に保証をつけ、資金繰りの安定を図りたい。
  • 建設業者あるいは資材業者であり、助成金を受給しながら保証ファクタリングを利用できる。
  • 与信管理の負担を減らしたい。
  • 新規取引先を積極的に開拓おり、見込み先の信用調査が負担になっている。
  • 既存の売掛先と取引を拡大するにあたり、適切な与信限度額の設定のために信用調査を実施し、同時に取引拡大後の貸し倒れリスクを回避したい。

まとめ:状況に応じて適切な使い分けを

買取型・保証型の2種類のファクタリングについて、詳しく解説してきました。
会社の状況によって、利用すべきファクタリングの種類が変わってきます。
資金を調達したい会社は買取ファクタリングを、資金調達の必要がなく貸し倒れリスクに備えたい会社は保証ファクタリングを選ぶのが基本です。
ただし、買取ファクタリングでも貸し倒れリスクを回避できるため、多くの会社は保証ファクタリングよりも買取ファクタリングを選んでいます。
ファクタリングの種類でお悩みの方は、No.1までお気軽にお問い合わせください。
弊社では、資金繰り・資金調達専門のコンサルタントが在籍しており、ファクタリングはもとよりのこと、経営全般の支援に精通しています。
お客様のニーズを汲み取り、適切なファクタリングプランをご提案します。

ファクタリングについての詳しい説明はこちら
ファクタリングの種類についての詳しい説明はこちら

スピード査定依頼フォーム

総合フリーダイヤル0120-700-339

名古屋支店直通052-414-4107

福岡支社092-419-2433

受付時間 平日 9:00 ~ 20:00( 土日祝休 )

プレスリリース

プレスリリース 一覧へ

DX認定 第81134494-101号

株式会社No.1は、経済産業省が定める
「DX認定事業者」の認定を取得しました。

to top