カテゴリー: ファクタリング

将来債権ファクタリングとは?仕組みからメリットまで徹底解説!

ファクタリングには複数の形態がありますが、最も一般的なものは発生済の売掛金をファクタリングするものです。
しかし最近では、未発生の売掛金をファクタリングする「将来債権ファクタリング」が少しずつ知られるようになってきました。資金調達の幅を広げるためにも、知っておいて損はありません。
本稿では、将来債権の基礎知識、将来債権ファクタリングの仕組みやメリットなどを解説します。

将来債権とは?

ファクタリングは売掛金を資金化するサービスです。
現在、日本で最も普及しており、一般的にイメージされるファクタリングは、厳密には「発生済債権」をファクタリングしています。
発生済債権とは、商品やサービスの納品・提供を完了し、請求書も発行済みの債権です。普通、ファクタリングでは発生済債権だけを取り扱っています。
売掛債権は取引の状況によって細分されます。発生済債権以外にも、以下のような売掛債権が存在します。

    1. 想定債権:商品やサービスの納品・提供を完了したが、請求書を発行していない状態の債権
    2. 将来債権:商品やサービスの納品・提供が完了していないが、商品やサービスの納品・提供を予定している状態の債権

売掛債権といえば、発生済債権をイメージする人が多いかもしれませんが、上記のように請求書が未発行の状態や、商品やサービスの納品・提供が完了していない状態の売掛債権もあるのです。
理解を深めるために、想定債権と将来債権の区別をもう少し詳しく見ていきましょう。

想定債権はやや近い将来

想定債権は、商品やサービスの納品・提供を完了しており、あとは請求書を発行することで債権が発生します。想定債権から発生済債権に姿を変えるともいえるでしょう。
比較的近い将来に債権が発生し、また債権発生の確実性も高く、いわば「債権の発生が想定されている債権」であるといえます。

将来債権はやや遠い将来

将来債権は、想定債権に比べて取引が進んでいない状態です。商品やサービスの納品・提供が完了しておらず、将来的な債権発生の手掛かりは「将来的に商品やサービスの納品・提供を予定していること」だけです。
将来債権から発生済債権に姿を変えるには、商品やサービスの納品・提供を完了し、さらに請求書を発行しなければなりません。これにより、将来債権から想定債権へ、想定債権から発生済債権へと姿を変えていきます。
比較的遠い将来に債権が発生するため、債権発生の確実性は想定債権に比べて劣ります。

将来債権ファクタリングとは?

最近では、将来債権を取り扱う「将来債権ファクタリング」というサービスが出てきています。
もっとも、現時点では将来債権ファクタリングに対応している業者が少なく、一般的なファクタリングのように柔軟な利用は難しいでしょう。しかし、今後は徐々に普及すると考えられており、普及が進むにつれてサービスも洗練されていくことが期待できます。
これまで、「売掛債権=発生済債権」と認識してきた会社では、資金調達の幅を広げるためには、想定債権や将来債権の活用を考えることが大切です。

将来債権ファクタリングの法的根拠

上記の通り、将来債権ファクタリングとは、想定債権や将来債権をファクタリングするサービスです。
まず、多くの人が疑問を抱くのは債権が発生していない状態で、なぜファクタリングできるのかということです。
「発生していない債権を買い取る」ということに胡散臭さを感じる人もいるでしょうが、未発生の債権を譲渡することは法的に認められています。
平成11年1月29日、最高裁の判決によって将来債権ファクタリングの法的根拠が示されました。
この裁判は、将来的に発生が予定されている債権(想定債権または将来債権)を譲渡した際の、債権譲渡契約の効力について争ったものです。もし、債権譲渡契約に効力がないと判断された場合、想定債権・将来債権の譲渡はできず、将来債権ファクタリングも不可能となります。
裁判の結果、最高裁は特定の条件を満たす想定債権・将来債権については、債権の譲渡が有効であるとしました。条件は以下の通りです。

    1. 売掛債権の始期と終期を特定できること
    2. 一定額以上の売掛債権が安定して発生することが確実に期待されること
    3. それほど遠い将来のものではないこと

これらの条件を満たす想定債権や将来債権ならば譲渡でき、将来債権ファクタリングも可能です。
分かりやすい例が、建設業などで工事の進捗に合わせて売掛債権が発生する場合です。
例えば、1,000万円の案件を受注し、工事の進捗に合わせて1/4ずつ4分割で支払われる条件であれば、売掛債権の始期と終期の特定が可能であり、売掛債権が1/4ずつ安定して発生することが確実に期待でき、大規模な案件でなければそれほど遠い将来に発生するものでもありません。
このような債権であれば、将来債権ファクタリングを利用できます。

将来債権ファクタリングの仕組み

将来債権ファクタリングの仕組みは、発生済債権を用いる一般的なファクタリングと比較すると分かりやすいです。
それぞれ、2社間ファクタリングの流れを比較してみましょう。

発生済債権のファクタリング

    1. 自社から売掛先へ商品やサービスの納品・提供を行う
    2. 自社から売掛先に請求書を発行し、発生済債権(売掛金)が発生する
    3. 自社からファクタリング会社に対して、発生済債権の買い取りを依頼する
    4. ファクタリング会社は発生済債権の審査を行い、ファクタリング手数料をはじめとする契約条件を設定する
    5. 契約内容に合意すれば、自社とファクタリング会社の間でファクタリング契約を結ぶ
    6. ファクタリング会社から自社に対し、ファクタリング手数料などのコストを差し引いた買取額が支払われる
    7. 支払い期日になると、売掛先から自社に対し、請求書通りの金額が入金される
    8. 自社はファクタリング会社に対し、入金された代金をファクタリング会社に入金する

想定債権のファクタリング

    1. 自社から売掛先へ商品やサービスの納品・提供を行い、想定債権が発生する
    2. 自社からファクタリング会社に対して、想定債権の買い取りを依頼する
    3. ファクタリング会社は想定債権の審査を行い、ファクタリング手数料をはじめとする契約条件を設定する
    4. 契約内容に合意すれば、自社とファクタリング会社の間でファクタリング契約を結ぶ
    5. ファクタリング会社から自社に対し、ファクタリング手数料などのコストを差し引いた買取額が支払われる
    6. 自社から売掛先に請求書を発行する
    7. 支払い期日になると、売掛先から自社に対し、請求書通りの金額が入金される
    8. 自社はファクタリング会社に対し、入金された代金をファクタリング会社に入金する

将来債権のファクタリング

    1. 自社からファクタリング会社に対して、将来債権の買い取りを依頼する
    2. ファクタリング会社は将来債権の審査を行い、ファクタリング手数料をはじめとする契約条件を設定する
    3. 契約内容に合意すれば、自社とファクタリング会社の間でファクタリング契約を結ぶ
    4. ファクタリング会社から自社に対し、ファクタリング手数料などのコストを差し引いた買取額が支払われる
    5. 自社から売掛先へ商品やサービスの納品・提供を行い、請求書を発行する
    6. 支払い期日になると、売掛先から自社に対し、請求書通りの金額が入金される
    7. 自社はファクタリング会社に対し、入金された代金をファクタリング会社に入金する

大きな違いは2つ

発生済債権・想定債権・将来債権をファクタリングするとき、大きく異なるのはファクタリングの時点における売掛債権の状態と、ファクタリング後の流れです。
それぞれの特徴をしっかり理解しておけば、流れがどのように変わるか、なぜそのような流れになるのかが分かるはずです。

将来債権ファクタリングのメリット

将来債権ファクタリングには、以下のようなメリットがあります。

調達可能額が大きい

将来債権ファクタリングでは、現時点では発生していない想定債権や将来債権をファクタリングできるため、数ヶ月先に発生する売掛債権も資金化できます。
1,000万円の工事を受注し、進捗に応じて250万円ずつ4分割で支払われる場合で考えてみましょう。
通常のファクタリングの場合、工事を進めて250万円の売掛債権(発生済債権)が発生することで、はじめてファクタリングできます。調達可能額は、あくまでも発生済の250万円に限られます。
工期が伸びて売掛債権の発生が遅れると、ファクタリングをなかなか利用できずに資金繰りが苦しくなることも多いです。
一方、将来債権ファクタリングでは、実際の進捗に関係なく、将来発生予定の将来債権1,000万円をファクタリングできます。工期が長引くなどのトラブルに応じて、将来債権の一部だけをファクタリングすることもでき、資金繰りの維持・安定に役立ちます。

資金繰りの改善に役立つ

将来債権のファクタリングは、資金繰り改善にも役立ちます。
通常のファクタリングでは、発生済債権をファクタリングして支払いに充てるなど、目先の資金繰りをカバーすることが多いです。
しかし、ファクタリングによって当月の資金繰りを維持しても、翌月もファクタリングによって資金繰りを回す必要があり、そのまた翌月も・・・というように、資金繰りがいつまでも改善しないケースが少なくありません。経営改善に取り組むための資金がなく、目先の資金繰りで精一杯になってしまうのです。
将来債権ファクタリングを使えば、将来の売掛債権も合わせてまとまった資金を調達できます。これにより、目先の資金繰りを維持しつつ、経営改善にも資金を投入することで、抜本的な改革も可能です。
ただし、経営改善がうまくいかなければ、将来的な売掛債権まで売却しているのですから、資金繰りショートの危険が高まります。そうならないためにも、コンサルタントに依頼した上で将来債権ファクタリングを利用するなど、慎重な取り組みが欠かせません。

まとめ

本稿では、将来債権ファクタリングについて解説しました。一般的なファクタリングとは異なり、売掛金に対して慣れない解釈も必要となるため、難しく感じた人もいると思います。
しかし、将来債権ファクタリングは、今後普及していくと予想されています。資金調達の幅を広げるためにも、早いうちから知識を身につけ、活用の道を探っておくことをおすすめします。

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